湖底こていのまつり

泡あわ坂ざか妻つま夫おっと

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傷心しょうしんを癒いやす旅たびに出でた若わかい女性じょせい香が島しま紀子のりこは、東北とうほく地方ちほうの山間さんかんの村むらで、急きゅうに水量すいりょうが増ました川かわの岩場いわばに取とり残のこされる。岸きしに戻もどろうと水みずに入はいった紀子のりこは流ながれに呑のまれそうになるが、ロープが投なげられ辛かろうじて救出きゅうしゅつされた。助たすけてくれたのは、土地とちの若者わかもの埴田はんた晃二こうじで、その夜よる晃二こうじの家いえに泊とまった紀子のりこは彼かれに抱いだかれる。翌朝よくあさ目覚めざめると晃二こうじの姿すがたはなかった。村むら祭さいで賑にぎわう神社じんじゃに行いき、村人むらびとに尋たずねると晃二こうじはひと月がつ前まえに毒殺どくさつされたと告つげられた。では彼女かのじょを助たすけ、晃二こうじと名乗なのった人物じんぶつは誰だれなのか？　文学ぶんがく的てきな香気こうき漂ただよう描写びょうしゃの陰かげから、著者ちょしゃが仕掛しかけた謎なぞが妖あやしく浮うかび上あがる……？！／解説かいせつ＝綾あや辻つじ行人こうじん

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