1％の努力どりょく

２０００年代ねんだいに「２ちゃんねる」「ニコニコ動画どうが」を成功せいこうさせ、今いまは英語えいご圏けん最大さいだいの匿名とくめい掲示板けいじばん「４ｃｈａｎ」の管理人かんりにんをしつつ、パリで余生よせいのような暮くらしを送おくるネット界かいの超ちょう有名人ゆうめいじん・ひろゆき。

その「謎なぞの生おい立たち」に焦点しょうてんを合あわせ、人生じんせいにおいて「どこ」が頑張がんばりどころだったのか、ターニングポイントでどんな判断はんだんをしてきたのか。その「考かんがえ方かたの考かんがえ方かた」の部分ぶぶんを掘ほり下さげる。

たとえば、テスト用紙ようしが配くばられたら上うえから順番じゅんばんに解とくのではなく、全体ぜんたいを眺ながめてできそうなところから解とく。
そんなふうに、一いち歩ほ引ひいて頑張がんばりどころを見みつけるような「努力どりょくしないための努力どりょく」（＝１％の努力どりょく）の話はなしを、印象いんしょう的てきな７ななつのエピソードをもとに、時とき系列けいれつでまとめた。


序文じょぶん　　　　「１％の努力どりょく」とは何なにか
エピソード１　団地だんちの働はたらかない大人おとなたち　――「前提ぜんてい条件じょうけん」の話はなし
エピソード２　壺つぼに何なにを入いれるか　――「優先ゆうせん順位じゅんい」の話はなし
エピソード３　なくなったら困こまるもの　――「ニーズと価値かち」の話はなし
エピソード４　どこにいるかが重要じゅうよう　――「ポジション」の話はなし
エピソード５　最後さいごにトクをする人ひと　――「努力どりょく」の話はなし
エピソード６　明日あしたやれることは、今日きょうやるな　――「パターン化か」の話はなし
エピソード７　働はたらかないアリであれ　――「余生よせい」の話はなし

「９９％の努力どりょくと１％のひらめき」というのは、発明はつめい家かエジソンの有名ゆうめいな言葉ことばだ。
これの真意しんいをみんな誤解ごかいしている。
本当ほんとうは、「１％のひらめきがなければ、９９％の努力どりょくはムダになる」ということだ。しかし、「努力どりょくすれば道みちが開あける」という表現ひょうげんで広ひろまっている。
発明はつめいの世界せかいでは、出発しゅっぱつ点てんが大事だいじだ。
「光ひかる球たまのようなものを作つくろう」
という考かんがえが先さきにあって初はじめて、竹たけや金属きんぞくなどの材料ざいりょうで実験じっけんをしたり、試行錯誤しこうさくごを重かさねたりして努力どりょくが大事だいじになってくる。
ひらめきもないまま、ムダな努力どりょくを積つみ重かさねていっても意味いみがない。耳障みみざわりのいい言葉ことばだけが広ひろまるのは、不幸ふこうな人ひとを増ふやしかねないので、あまりよくない。
そんな思おもいから、この本ほんの企画きかくは始はじまった。

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