オードリー・タンの思考しこう IQよりも大切たいせつなこと

「この新あたらしい本ほんで台湾たいわんの人々ひとびとから日本にっぽんの友達ともだちに
　温あたたかい想おもいを伝つたえたいと思おもいます。
　また、国民こくみんと政府せいふの協力きょうりょくにより、新型しんがたコロナウイルスを克服こくふくし、
　健康けんこうで安全あんぜんな生活せいかつを取とり戻もどすことができると信しんじています。
　ありがとうございました」　　――オードリー・タン

彼女かのじょのことを話はなすとき、
「IQ１８０の天才てんさい大臣だいじん」を枕詞まくらことばにするのをそろそろやめよう。
オードリー・タンの思考しこうは、そんな数値すうちでは語かたりきれない。
そして、私わたし達たちひとりひとりが、彼女かのじょの思考しこうを知しることで、
この社会しゃかいを変かえていくヒントを得えることができるだろう。

オードリーはこう言いっている。
「情熱じょうねつや使命しめい感かんは一定いっていの時間じかんを過すぎると使つかい終おわってしまう
けれど、楽たのしさを原動力げんどうりょくにすればずっと続つづけることができる」
――まずは、楽たのしむこと。

オードリー・タン公認こうにん本ほん！
台湾たいわん在住ざいじゅう10年ねんのノンフィクションライターによる独占どくせんインタビュー。
オードリー氏しが今いま、台湾たいわん政府せいふの中なかで推進すいしんしている、
「ソーシャル・イノベーション」を軸じくに仕事しごとの仕方しかた、コロナ対策たいさく、
アイディアを行動こうどうに移うつす方法ほうほう、人ひととの繋つながり方かた、おすすめのデジタルツール、
これからの社会しゃかいを良よくするために何なにができるか？ 等々とうとうを縦横無尽じゅうおうむじんに、
時ときにはユーモアを織おり交まぜながら語かたっている。

台湾たいわん在住ざいじゅうの著者ちょしゃである近藤こんどう弥生子やよこ氏しは、
オードリー氏しとその周辺しゅうへんの人達ひとたちの言葉ことばを一言ひとこと一言いちげん、丁寧ていねいに掬すくい上あげて取材しゅざい。
台湾たいわんと日本にっぽんの垣根かきねを超こえて、アフターコロナに私わたしたち一いち人にん一人ひとりが
どう社会しゃかいと関かかわっていけばより良よい未来みらいを作つくれるのか、
多おおくのヒントを示唆しさしてくれる内容ないようとなった。

～彼女かのじょの人生じんせいをまとめる伝記でんきではなく、これまでの日々ひびに彼女かのじょが何なにを思おもい、
どのように考かんがえ、どう行動こうどうしているかについて考かんがえてみたい。
これが、政治せいじジャーナリストではなく生活せいかつ者しゃ視点してんで物書ものかきをしている私わたしが、
本書ほんしょを書かくにあたって大切たいせつにしたことである。
本書ほんしょを手てに取とってくださった方ほうの心しんに、少すこしでも「何なにか」が宿やどることを願ねがって～　
――著者ちょしゃ

9784893089403