入門にゅうもんテキスト 社会しゃかい保障ほしょうの基礎きそ（第だい2版はん）

給付きゅうふと負担ふたんの増大ぞうだいが進すすむ社会しゃかい保障ほしょうの姿すがたを最新さいしんのデータに基もとづいて描えがく改訂かいてい版ばん
社会しゃかい保障ほしょうを知しるために必要ひつよう十分じゅうぶんな、「意義いぎ」「実態じったい」「仕組しくみ」「歴史れきしと政策せいさくの現状げんじょう」「課題かだい」の情報じょうほうを、法学ほうがく・経済けいざい学がくの分野ぶんやからバランス良よく学まなぶことができるテキストの最新さいしん改訂かいてい版ばんです。
●日本にっぽんの社会しゃかい保障ほしょう制度せいどは、国民こくみん皆みな保険ほけんの達成たっせい以降いこう拡充かくじゅうを続つづけてきたが、1980年代ねんだいから適正てきせい化か、2000年代ねんだいからは構造こうぞう改革かいかくの時期じきに入はいっている。また、少子しょうし高齢こうれい化かと雇用こようの不安定ふあんていを背景はいけいにして、給付きゅうふと負担ふたんの増大ぞうだいが進すすんでいる。経済けいざい社会しゃかいにおける比重ひじゅうも大おおきく、社会しゃかい保障ほしょう給付きゅうふ費ひは1年間ねんかんに120兆ちょう円えんを超こえ（2019年度ねんど：124兆ちょう円えん）、国民こくみん経済けいざいに占しめる比率ひりつは約やく3割わりとなっている（対たい国民こくみん所得しょとく比ひ）。
●現代げんだいの生活せいかつにおける社会しゃかい保障ほしょうの比重ひじゅうは高たかい。誰だれもが医療いりょうや年金ねんきんの給付きゅうふを受うける。社会しゃかい保険ほけん料りょうや消費しょうひ税ぜいを払はらう。社会しゃかい保障ほしょう・税ぜいの一体いったい改革かいかく、不安定ふあんてい雇用こよう、高齢こうれい者しゃの暮くらし、貧困ひんこんなどが連日れんじつ報道ほうどうされる。若わかい世代せだいの多おおくは、上うえの世代せだいのために過剰かじょうな負担ふたんをしていると感かんじている。受給じゅきゅう者しゃのほうは、財政ざいせい的てきな理由りゆうで給付きゅうふを削減さくげんするのはけしからんと感かんじている。一方いっぽうで、社会しゃかい保障ほしょうは制度せいどで規定きていされており、白紙はくしから考かんがえるわけにはいかないので、基本きほん的てきな仕組しくみがわからないと論ろんじられない。
●本書ほんしょは、そのような関心かんしんと悩なやみを持もっている一般いっぱんの方々かたがたや大学生だいがくせい向むけに執筆しっぴつした社会しゃかい保障ほしょうの概説がいせつ書しょである。特定とくていの学問がくもん的てきな方法ほうほう論ろんにはこだわらず、社会しゃかい保障ほしょうを知しるために必要ひつよう十分じゅうぶんな情報じょうほうを、バランスよく執筆しっぴつすることに努つとめた。

9784492701546