農業のうぎょうノススメ ～恋こいと涙なみだの就農しゅうのう生活せいかつ～ 1

東京とうきょうで営業えいぎょうマンをしている畑中はたなか太ふとしは、田舎いなかの兄あに・堅けんの結婚式けっこんしきに出席しゅっせきしていたが、その顔かおは浮うかない。
農家のうかの実家じっかを継つぐばずだった兄あにが、地元じもとの寺てらの娘むすめと結婚けっこんし寺てらの跡継あとつぎになってしまったため、先祖せんぞ代々だいだいの土地とちを継つぐ者ものがいなくなってしまった。
年老としおいた田舎いなかの父母ちちははは太ふとしに、東京とうきょうの会社かいしゃを辞やめて農家のうかの後のちを継ついで欲ほしいと願ねがうが、勘弁かんべんして欲ほしい。
東京とうきょうには積つみ上あげてきた仕事しごとの実績じっせきもあるし、同僚どうりょうで恋人こいびとの美紀みきもいる。
なにより女おんな遊あそび好すきな太ふとしのイチモツは田舎いなかにいても宝たからの持もち腐ぐされ、帰かえる気きなどさらさらなかった。
ところが、大だい得意とくい先さきの営業えいぎょう部長ぶちょう・神内こうないの不倫ふりん騒動そうどうに巻まき込こまれ、神内こうないの妻つまの私怨しえんに利用りようされた太ふとしは、懲戒ちょうかい免職めんしょくや損害そんがい賠償ばいしょうの危機ききに見舞みまわれる。
危機きき回避かいひのため、太ふとしは田舎いなかに帰かえって農家のうかを継つぐと決きめ、会社かいしゃを辞やめることにした。
それを機きに美紀みきと結婚けっこんしようとするが、女おんな絡がらみで仕事しごとを失敗しっぱいし、それを隠かくして田舎いなかに戻もどって自分じぶんと結婚けっこんしようとする太ふとしに美紀みきは激怒げきど、別わかれをい渡いわたされるのだった。東京とうきょうでのすべてを失うしなって田舎いなかに戻もどった太ふとしだったが、どうせなら農業のうぎょうをいちから学まなぼうと精力せいりょく的てきに働はたらき始はじめる。そんな矢先やさきに、東京とうきょうで世話せわになっていた会社かいしゃの先輩せんぱい・風間かざまが太ふとしを頼たよって田舎いなかにやってきた。
風間かざまもまた、陣内じんない夫妻ふさいの不倫ふりん騒動そうどうに巻まき込こまれていたのだった。
思おもわぬ形かたちで都会とかいを逃にげ出だし、農業のうぎょうを始はじめた太ふとしと風間かざま。
農業のうぎょうの仕事しごとの奥深おくふかさと田舎いなかに根ねづく人間にんげん関係かんけい、恋愛れんあい模様もようを赤裸々せきららに描えがく就農しゅうのう物語ものがたり。
土どと共ともに生いきる農業のうぎょうのリアルがここにある！