輝くプラチナブロンドに新緑の瞳の整った顔立ちで、挨拶がわりに学園の女生徒を口説いて(※褒めて)まわっているのは、グレース・ザルバン伯爵令嬢の婚約者、ドルマン・グレイ公爵令息だ。政略結婚のために二人は婚約させられたが、ドルマンはグレースにだけは冷ややかな態度で塩対応…。体裁を整えるために毎朝挨拶を交わしランチを一緒に摂るだけの仲で、グレースはまともに褒められた覚えもない。社交の場でもエスコートだけはされるものの、グレースはいつもほったらかしで蚊帳の外。グレースの妹であるヴェネティスにも激甘対応で、妹からも「婚約者を私に変えたらどうかしら?」と言われる始末。どうせ姉妹のうち一人が嫁げばいいのだ。学園を卒業したら彼には穏便に婚約破棄をしてもらい、ヴェネティスと婚約すればいい―…私はもう我慢しない!冷遇を受け続け疲れ果てたグレースはドルマンに塩対応返しすることを決意…!けれど塩対応返しされたドルマンはなぜかショックを受けているようで…?それにつられて妹の様子も…?さらにはグレースの塩対応を見て皆の憧れの的の生徒会長まで動き出し―…。王侯貴族が通う学園で、グレースの決意と共に嵐が巻き起こる?!