弊社へいしゃは、2005年ねんよりモバイルゲームを開発かいはつ、制作せいさく、運営うんえいしており、代表だいひょう作さくとして「ネバーワールド」「萌もえCanちぇんじ！」「擬人ぎじんカレシ」「虹色にじいろカノジョ２ｄ」などを発表はっぴょうしてまいりました。近年きんねんでは「文豪ぶんごうストレイドッグス-迷ヰ犬けん怪奇かいき譚たん-」などがあり、美少女びしょうじょ系けい、乙女おとめ系けい、RPG系けいなど、幅広はばひろいジャンルに渡わたってゲームコンテンツの提供ていきょうを続つづけております。

また近年きんねんは、私わたしたちの企業きぎょう理念りねんにもある「遊あそびの文化ぶんか」を、日本にっぽんのみならず世界中せかいじゅうの皆様みなさまにお伝つたえすべく、海外かいがいへの配信はいしんにも力ちからを入いれており、2013年ねんより累計るいけい10タイトルほどを配信はいしんおよび運用うんよう。現在げんざいでは海外かいがい売うり上あげ比率ひりつが20％を超こえるほどの成長せいちょうを実現じつげんしています。

海外かいがい拠点きょてんとしては、2015年ねんにグラフィック生産せいさんを行おこなう子会社こがいしゃ「アンビションベトナム」を設立せつりつすることで生産せいさん力りょくを強化きょうか。2018年ねんにはさらなるマーケットの拡大かくだいを視野しやに入いれた「アンビションチャイナ」を設立せつりついたしました。

弊社へいしゃの海外かいがい事業じぎょうの概要がいようとしましては、2013年ねんより、自社じしゃ開発かいはつしたアプリゲームを海外かいがい向むけにローカライズした配信はいしんを行おこなうことでスタートしました。

2017年ねんからはそれまでの海外かいがい配信はいしんにてつちかってきたノウハウを活いかし、他社たしゃ様さまのアプリゲームをお預あずかりし、弊社へいしゃがインフラ周まわりや運営うんえい等とうを行おこなう「海外かいがい配信はいしんサポート」も開始かいし。配信はいしん国こくの内訳うちわけは、おもに英語えいご圏けんが主力しゅりょくではありますが、今後こんごは先述せんじゅつの中国ちゅうごく法人ほうじんである「アンビションチャイナ」を拠点きょてんとすることで、中国ちゅうごく現地げんちへの配信はいしんにも注力ちゅうりょくしてまいります。

また、2015年ねんに設立せつりつした「アンビションベトナム」はグラフィック生産せいさんを行おこなう拠点きょてんとなっており、2DグラフィックやLive２D（※2Dの質感しつかんを活いかしたシームレスアニメーション技術ぎじゅつおよび映像えいぞう表現ひょうげんのこと）の外注がいちゅう制作せいさくも承うけたまわっております。

上記じょうきを含ふくめた弊社へいしゃの海外かいがい事業じぎょうの略歴りゃくれきは以下いかのとおりです。

2013年ねん：「萌もえCanちぇんじ！」英語えいご版ばんリリース
2014年ねん：「擬人ぎじんカレシ」英語えいご版ばんリリース
2015年ねん：「虹色にじいろカノジョ2ｄ」英語えいご版ばんリリース
　　　　 「アンビションベトナム」設立せつりつ
2016年ねん：「星ほし彼かれDays」英語えいご版ばんリリース
2017年ねん：「あっきのじかん」英語えいご版ばんリリース
2018年ねん：「エイリアンのたまご」英語えいご版ばんリリース
　　　　 「バンドリ！ ガールズバンドパーティ！」英語えいご版ばんリリース
　　　　 「アンビションチャイナ」設立せつりつ

先述せんじゅつのように、弊社へいしゃは現在げんざいベトナムと中国ちゅうごくの2国こくに海外かいがい拠点きょてんを配置はいちしています。以下いかで、それぞれの国くにへ進出しんしゅつした理由りゆうとその背景はいけいについてご説明せつめいします。

■ベトナム進出しんしゅつの理由りゆうと背景はいけい
2014年ねん頃ごろから、他たのアジア諸国しょこくと同様どうように、ベトナムにおいても、日本にっぽんのアニメ・漫画まんがが一般いっぱんレベルにまで浸透しんとうし始はじめるようになりました。その結果けっか、プロ・アマ問とわず、日本にっぽん風ふうのイラストを描えがける人材じんざいの数かずも比例ひれいして増ふえていきました。

ただ、現地げんちのコンテンツ業界ぎょうかいを見渡みわたしてみると、日本にっぽん風ふうのイラストを取とり扱あつかっているコンテンツ企業きぎょうはベトナムにはまだまだ少すくなく、そこに進出しんしゅつすれば、弊社へいしゃの持もつリソースを活いかしつつ、先行せんこう者しゃ利益りえきの獲得かくとくというメリットも享受きょうじゅできると判断はんだんし、進出しんしゅつに至いたりました。

■中国ちゅうごく進出しんしゅつの理由りゆうと背景はいけい
2017年ねん頃ごろから、中国ちゅうごくにおいて、日本にっぽんのアプリゲームや現地げんちの企業きぎょうによる日本にっぽん風ふうのアプリゲームが台頭たいとうし始はじめました。そのような状況じょうきょうから、弊社へいしゃが抱かかえているコンテンツにも勝算しょうさんがあると考かんがえ、中国ちゅうごく現地げんちに子会社こがいしゃを設立せつりつしました。

他たの分野ぶんや同様どうように、コンテンツマーケットにおいても中国ちゅうごくの成長せいちょうは著いちじるしく、いまやアメリカを凌しのぐ世界せかい最大さいだいのゲーム市場いちばとなっています。さらに、そのような状況じょうきょうの中なかでも、日系にっけいのゲーム企業きぎょうの数かずはまだまだ少すくないという現実げんじつが、この度たびの進出しんしゅつを後押あとおししたという背景はいけいがあります。

進出しんしゅつまでに実施じっしした施策しさくとして、両国りょうこくに共通きょうつうするのは、ベトナム・中国ちゅうごくともに、短期間たんきかんで徹底的てっていてきな情報じょうほう収集しゅうしゅうを行おこなったことです。

■ベトナム進出しんしゅつまでに実施じっしした施策しさく
現地げんちの同業どうぎょう他社たしゃや専門せんもん学校がっこうへの訪問ほうもんを積極せっきょく的てきに行おこないました。その訪問ほうもんの中なかで、現地げんちの人々ひとびとの生活せいかつ文化ぶんかや志向しこう性せいに加くわえて、日本にっぽんのサブカルチャーがどの程度ていどまで浸透しんとうしているのかを調査ちょうさ。さらには現地げんちの人材じんざい獲得かくとくルートやコンテンツを周知しゅうちさせるPR方法ほうほうなどの調査ちょうさも、現地げんち子会社こがいしゃの設立せつりつ初期しょきに集中しゅうちゅうして実施じっししております。

■中国ちゅうごく進出しんしゅつまでに実施じっしした施策しさく
中国ちゅうごくに関かんする情報じょうほう収集しゅうしゅうを目的もくてきに、日本にっぽん国内こくないの企業きぎょうや、既すでに中国ちゅうごくに進出しんしゅつした日系にっけい企業きぎょう、さらには中国ちゅうごくとの関かかわりがある弁護士べんごしなど、設立せつりつ前まえより多岐たきに渡わたるヒアリングを徹底的てっていてきに行おこないました。また中国ちゅうごくに精通せいつうしているコンサルティング会社かいしゃと契約けいやくをし、複ふく数すう回かいにわたる現地げんち視察しさつに加くわえて、現地げんちの展示てんじ会かいであるゲームイベントなどにも積極せっきょく的てきに出展しゅってん。情報じょうほうのみならず担当たんとう者しゃ自みずからが現地げんちのマーケットを体感たいかんする事ことを重視じゅうししました。

また両国りょうこくへの進出しんしゅつにあたって苦労くろうしたこととしましては…

■ベトナム進出しんしゅつで苦労くろうしたこと
進出しんしゅつ当初とうしょは、日本にっぽんの常識じょうしきにとらわれてしまい、ベトナム人じんスタッフとの仕事しごとの向むき合あい方かたでうまく行いかないことも多おおくありました。

しかし、いったん日本にっぽんでの仕事しごとに対たいする常識じょうしきを捨すてることで、ベトナムという国くにの習慣しゅうかんや常識じょうしき、さらにはベトナム人じんならではの仕事しごととの向むき合あい方かたを理解りかいし、それらを受うけ入いれることで、潤滑じゅんかつに業務ぎょうむが進すすむようになりました。

今いまでは「日本人にっぽんじんの仕事しごとに対たいする考かんがえ方かたを理解りかいしたい」と、ベトナム人じんスタッフの方ほうから歩あゆみ寄よってきてくれるようにまでなりました。

■中国ちゅうごく進出しんしゅつで苦労くろうしたこと
私わたし自身じしん、中国ちゅうごくならではのビジネスの仕組しくみ、および現地げんちの法律ほうりつには苦労くろうしております…。また、新あたらしい法律ほうりつ制度せいどやそれらが改定かいていされるスピードも速はやく、公的こうてき機関きかんの対応たいおうに関かんしても、その担当たんとう者しゃによって度々たびたび変かわるのが、なかなか難むずかしいところだと実感じっかんしている次第しだいです。

しかし、日本にっぽんと比くらべて、ビジネスの展開てんかいスピードも非常ひじょうに速はやいこともあり、うまくタイミングを図はかって事業じぎょうを現地げんち化かし、上手うまくアジャストできた場合ばあいは、非常ひじょうに魅力みりょく的てきな市場いちばとなっていくことも、まさに中国ちゅうごくならではの醍醐味だいごみだと思おもっています。

グローバルな視点してんでゲーム市場いちばを俯瞰ふかんしてみますと、やはり中国ちゅうごく、アメリカ、日本にっぽんが群ぐんを抜ぬいています。

それら3国こく間あいだにおいては、一昨年いっさくねんより中国ちゅうごくがアメリカを抜ぬき、世界せかい最大さいだいの市場いちばとなりました。特とくにスマートフォン向むけゲームの成長せいちょうが著いちじるしく、2021年ねんにはゲーム市場いちばの売上うりあげの約やく半数はんすうがスマートフォン向むけゲームになると予測よそくされています。

また弊社へいしゃは、2013年ねんより英語えいご圏けんを中心ちゅうしんに海外かいがい展開てんかいしており、着実ちゃくじつに売上うりあげを伸のばしておりますが、今後こんごは日本にっぽんコンテンツをより多おおくの世界せかいの皆様みなさまに届とどけられるよう、中国ちゅうごくへの配信はいしんにさらに注力ちゅうりょくしていく所存しょぞんです。

僭越せんえつながら、弊社へいしゃの海外かいがい事業じぎょう成功せいこうのポイントを自己じこ分析ぶんせきいたしますと、下記かきの2点てんがございます。

1点てん目めは、企画きかく、開発かいはつ、運営うんえい、サポート、マーケティングの全すべてを自社じしゃで実施じっししているので、仮説かせつ検証けんしょうが早はやく、ノウハウが溜たまりやすい体制たいせいであること。

2点てん目めは、コンテンツに「日本にっぽんらしさ」を残のこすのを明確めいかくに意識いしきしていること。私わたしたちがターゲットとしているのは、各国かっこくで一定いってい数すう存在そんざいする「日本にっぽんが好すきなユーザー」です。そのため、過度かどのカルチャライズは日本にっぽんらしさを失うしなうことに繋つながり、それらのユーザーに刺ささらなくなってしまいます。

いわばローカライズの絶妙ぜつみょうなバランス感覚かんかくこそが、大おおきな成功せいこうポイントのひとつとなっていると考かんがえています。

海外かいがい展開てんかいにおいて大切たいせつなことは、当あたり前まえではありますが、進出しんしゅつ先さきの文化ぶんかや風習ふうしゅう、税制ぜいせい、法律ほうりつ、物価ぶっかや地価ちかなどをしっかりと調しらべることです。

また海外かいがい視察しさつなど、実際じっさいの進出しんしゅつ前まえに必かならず現地げんちを訪おとずれることも重要じゅうようです。そしてさらに大切たいせつなのは、それらの施策しさくに時間じかんをかけすぎないこと。なぜなら、これは中国ちゅうごくやベトナムだからかもしれませんが、両国りょうこくともに情報じょうほうのアップデート速度そくどが目めまぐるしく、ほんの少すこしのタイムラグで、ネットやコンサルティング会社かいしゃから仕入しいれた情報じょうほうとの乖離かいりが生うまれてしまうケースが多々たたあります。

したがって、あるひとつの情報じょうほうだけに固執こしつせず、柔軟じゅうなんに対応たいおうしていくことが非常ひじょうに大切たいせつだと思おもっています。

今後こんごの事業じぎょう展開てんかいとしましては、既すでに進出しんしゅつしているエリアでは、より多おおくのユーザーにコンテンツを届とどけられる体制たいせい作づくりを強化きょうかしていく予定よていです。また未み進出しんしゅつエリアでは、パートナーシップなどを通つうじて、現地げんちの地盤じばん作づくりを実施じっししていきます。

この度たびの海外かいがい事業じぎょうを通つうじて、世界せかいには、日本にっぽんでまだ配信はいしんされていない数すう多おおくの優良ゆうりょうコンテンツが存在そんざいしていることが分わかりました。それらのまだ日本にっぽんに伝つたわっていない海外かいがいコンテンツを紹介しょうかいするような新あたらしい挑戦ちょうせんにも取とり組くみたいと思おもっています。

弊社へいしゃは創業そうぎょう当初とうしょより「あそびの文化ぶんかを通つうじ多おおくの人ひとに夢ゆめを与あたえ続つづける」という理念りねんを掲かかげています。いまや全ぜん世界せかいの携帯けいたい電話でんわ普及ふきゅう率りつは100％を超こえ、世界せかいの人々ひとびとにコンテンツを届とどける地盤じばんはすでにできていると考かんがえています。

それを実現じつげんするためにも海外かいがい事業じぎょうをさらに強化きょうかし、確実かくじつに結果けっかを残のこし続つづけることで、先述せんじゅつの弊社へいしゃの理念りねんに少すこしでも近ちかづけるよう、今後こんごも海外かいがいでの事業じぎょうに邁進まいしんしていきたいと思おもっています。