南アフリカからゲットー・エレクトロの1作目。サイモン・リングローズと組んだプレイドーの名義ではすでに数枚のEPやミニ・アルバムをリリースしているMCのンサロ・ジェイムズ・モンド・モクガタ(とお読みするんでしょうか=Nthato James Monde Mokgata)がひと足先にソロ・アルバムとして完成させたもので、スパンク・ロック風のダンスホールから南アならではのクワイトなど思わず腿に力が入る全14曲。ドンガドンガラ......と、トライバル調でスタートし、タイトル曲はグライムやダブステップをアフロ・ビートと融合させた見事なミクスチャー・エレクトロ("パート2"はそのビートを銃声に置き換えたバイリ・ファンキへのアンサー・ダブ?)。全体にシャッフルの効いたエレクトロのヴァリエイションが、前半は重力からの解放を約束してくれ、どう聴いてもジョイ・ディヴィジョン"シーズ・ロスト・コントロール"のカヴァーから後半は反対に地の底まで沈められる。"ウォー・オン・ワーズ"は本当に重い......(新作が〈プラネット・ミュー〉からリリースされたジュークのDJラシャドをはじめとするフル・リミックス・アルバムも配信のみでリリースされている)。