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Spoek Mathambo - Mshini Wam | ele-king
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三田みた かく Oct 27,2010 UP

 みなみアフリカからゲットー・エレクトロの1さく。サイモン・リングローズとんだプレイドーの名義めいぎではすでにすうまいのEPやミニ・アルバムをリリースしているMCのンサロ・ジェイムズ・モンド・モクガタ(とおみするんでしょうか=Nthato James Monde Mokgata)がひとあしさきにソロ・アルバムとして完成かんせいさせたもので、スパンク・ロックふうのダンスホールからなんアならではのクワイトなどおもわずももちからはいぜん14きょく。ドンガドンガラ......と、トライバル調ちょうでスタートし、タイトルきょくはグライムやダブステップをアフロ・ビートと融合ゆうごうさせた見事みごとなミクスチャー・エレクトロ("パート2"はそのビートを銃声じゅうせいえたバイリ・ファンキへのアンサー・ダブ?)。全体ぜんたいにシャッフルのいたエレクトロのヴァリエイションが、前半ぜんはん重力じゅうりょくからの解放かいほう約束やくそくしてくれ、どういてもジョイ・ディヴィジョン"シーズ・ロスト・コントロール"のカヴァーから後半こうはん反対はんたいそこまでしずめられる。"ウォー・オン・ワーズ"は本当ほんとうおもい......(新作しんさくが〈プラネット・ミュー〉からリリースされたジュークのDJラシャドをはじめとするフル・リミックス・アルバムも配信はいしんのみでリリースされている)。

 いま、中国ちゅうごく評判ひょうばんはアフリカでもとてもわるく、中国ちゅうごくからの投資とうし上手うまくいっていないコンゴをはじめ中途半端ちゅうとはんぱなやりかたいか心頭しんとうくにすくなからず、そのツケをアメリカがけることによって、アメリカの経済けいざいてき進出しんしゅつがかつてないほど歓迎かんげいけているという(ソマリアでのアルカイダ掃討そうとう作戦さくせんなど政治せいじてき進出しんしゅつはもちろんそのかぎりではない)。失業しつぎょうりつ90%のジンバブエが最大さいだいのチャンスになるというリチャード・ブランスンには戸惑とまどっている経済けいざいじんおおいようだけれど、インドへの投資とうしには失敗しっぱいしたドイツのBBE(本社ほんしゃはイギリス)がこのアルバムのリリースもととなっており、そのせいか、とてもアフリカの音楽おんがくとはおもえないジャケット・デザインになったといえる(フェラ・クチのデザインだって、もっとダイナミックな感性かんせい貴重きちょうとしていた)。それが、しかし、コーラス・ワークなどは典型てんけいてきなアフリカ調ちょうでありながらも、それだけではないおもさを内包ないほうしたこの音楽おんがくをパッケージするには最適さいてきだったというもしないではない。ゴールド・パンダソラー・ベアーズによってチルウェイヴとのさかいすら曖昧あいまいになったポスト・ダブステップにたいして、ダブステップのやみなんアがいだか......。

三田みた かく