「LPCAMM2」でオンボードメモリがなくなるかも？　Micronがプッシュする新型しんがたメモリモジュールのメリット（1/2 ページ）

[井上いのうえ翔しょう，ITmedia]

　Micron Technologyは1月がつ18日にち、新あたらしいメモリモジュール規格きかく「LPCAMM2」に関かんする記者きしゃ説明せつめい会かいを開催かいさいした。本ほん規格きかくは主おもにノートPCで使つかわれてきた「SO-DIMM（Small Outline DIMM）」規格きかくを代替だいたいするべく開発かいはつされたもので、1月がつ9日にち付づけ（米国べいこく太平洋たいへいよう時間じかん）で発表はっぴょうに正式せいしきに発表はっぴょうされている。

• →LPCAMM2: No compromise for next-gen laptops（英語えいご）

　この記事きじでは、説明せつめい会かいで得えられた情報じょうほうをもとに、LPCAMM2がどのようなものか解説かいせつする。

そもそも「LPCAMM2」って何なに？

　LPCAMM2と聞きいて「何なにかの略称りゃくしょうかな？」と思おもい浮うかぶ人ひとは多おおいと思おもう。その通とおりで、LPCAMM2は「LPDDR5（X） CAMM2」の略りゃく、分わかりやすくいうと「LPDDR5（X）規格きかくのCAMM2モジュール」のことを指さす。「LPDDR5X」「CAMM2」も略称りゃくしょうなので、もう少すこし詳くわしく解説かいせつする。

LPDDR5（X）とは？

　LPDDR5は「Low-Power Double Data Rate 5」というメモリ（DRAM）チップ規格きかくの略称りゃくしょうだ。その名なの通とおり、通常つうじょうのDDR5（Double Data Rate 5）メモリモジュールと比くらべると低てい消費しょうひ電力でんりょくで稼働かどうする。

　LPDDR5Xは「Low-Power Double Data Rate 5X」の略りゃくで、LPDDR5規格きかくを改良かいりょうし、消費しょうひ電力でんりょくをさらに低減ていげんしつつ、より高速こうそくな読よみ書かきを実現じつげんしたメモリチップとなる。

　LPDDR5／5Xメモリは、消費しょうひ電力でんりょくモバイルノートPCやスマートフォン／タブレットで使つかわれることが多おおい。

CAMM2とは？

　そしてCAMM2は「Compression-Attached Memory Modules 2」の略りゃくで、日本語にほんごに訳やくすと「第だい2世代せだい圧着あっちゃく式しきメモリモジュール」ということになる。“圧着あっちゃく”というと若干じゃっかん大仰おおぎょうな気きもするが、コネクターの上うえから差さし込こむように取とり付つける、という意味いみで圧着あっちゃくという言葉ことばを使つかっている。

　このCAMM2は、マイクロエレクトロニクス関連かんれんの業界ぎょうかい団体だんたい「JEDEC」において2023年ねん11月に標準ひょうじゅん化かされたばかりの規格きかくだ。搭載とうさいするメモリモジュールだ。このCAMM2の標準ひょうじゅん化かに当あたって、Micronは大おおきな役割やくわりを果はたしたという。

　では、LPCAMM2（JEDEC規格きかく上じょうは「LPDDR5／5X SDRAM CAMM2」）を採用さいようすると、どのようなメリットがあるのだろうか。