背負せおってきたものがあると大変たいへん？ 「副業ふくぎょうおじさん」の苦くるしい現状げんじょう

壇だん蜜みつ「あまりにも（著書ちょしょ『副業ふくぎょうおじさん　傷きずだらけの俺おれたちに明日あしたはあるか』で紹介しょうかいされている）副業ふくぎょうのバリエーションが豊ゆたかで。パンの製造せいぞう、YouTuber、原発げんぱつで働はたらく……。でも皆みなさん、とても『儲もうかっている』とは言いえず、非常ひじょうに副業ふくぎょうが苦くるしい状況じょうきょう。“おじさん”の需要じゅようが冷ひえ込こんでいる状況じょうきょうとのことで、ショックでした」

大竹おおたけまこと「どこら辺あたりまでがおじさんなんだろうね。厳きびしい生活せいかつしている仲間なかま、俺おれにもいるけど」

若月わかつき澪子みおこ「自分じぶんがアラフィフなので40代だいぐらいからおじさんとみなして、40、50、60代だいの方ほうを取材しゅざいしました」

若月わかつきさんは取材しゅざい対象たいしょうの“おじさん”がしてきたという副業ふくぎょうの仕事しごとを、自みずからも体験たいけんしたという。その点てんも踏ふまえて、当事とうじ者しゃたちの現状げんじょうを伝つたえた。

若月わかつき「お給料きゅうりょうがなかなか上あがらない、物価高ぶっかだかもあるということで、思おもい切きってそういう仕事しごとをする方ほうも……多数たすう派はではないですけどたくさんいらっしゃる。取材しゅざいを通とおしてわかりました」

大竹おおたけ「本業ほんぎょうの収入しゅうにゅうが上あがらない？」

若月わかつき「それもそうですし、ここ数すう年ねん、副業ふくぎょうブームのような感かんじで、いろんな副業ふくぎょうの仕方しかたをメディアで紹介しょうかいすることもあると思おもうんです。でも実際じっさいに取材しゅざいしたらリーマンショックの直後ちょくごぐらいから、ダブルワークとして、家計かけいを支ささえるために倉庫そうこ作業さぎょうみたいなことを夜間やかん、週末しゅうまつにしているお父とうさん、ご主人しゅじんもいらっしゃるということでした」

大竹おおたけ「そうなると『何なに時間じかん働はたらいて……』ということは関係かんけいないですね」

壇だん蜜みつ「働はたらけるだけ働はたらく、という感かんじですね。そのお金かねって、生活せいかつ費ひというよりも子供こどものために？」

若月わかつき「そうですね。お子こさんの大学だいがく進学しんがくのため、塾じゅく代だいを払はらうため、そういった目的もくてきで副業ふくぎょうされているお父とうさんにはたくさん会あいました」

大竹おおたけ「自分じぶんのスキルを活いかした仕事しごと、みたいな仕事しごとにはなかなか就つけない？」

若月わかつき「そうした仕事しごとをしてみたい、と皆みなさんおっしゃるんです。コンサル業ぎょう、あるいは自分じぶんの経験けいけんをもとにブログ、YouTubeで稼かせいでみたいようなんですけど、そう簡単かんたんではない。すぐお金かねにはなりにくいというか」

大竹おおたけ「そうなってくるとおじさんたちの働はたらく場所ばしょというのは、学生がくせいさんや主婦しゅふの方ほうと競合きょうごうしてきますね？」

若月わかつき「そうなります。低てい賃金ちんぎん労働ろうどう市場いちばで、おじさんって意外いがいと人気にんきないんですよ……」

大竹おおたけ「人気にんきない!?」

若月わかつき「『会社かいしゃでは課長かちょうだ』みたいなものを背負せおっているから、扱あつかいづらいんですよ。私わたしが体験たいけんした倉庫そうこ作業さぎょうなんかでも、外国がいこく籍せきの女性じょせいが働はたらいているような職場しょくばにおじさんが交まじる。その女性じょせいが『ここ、こうして、こうやるのよ』と指導しどうする、みたいな光景こうけいがあります」

大竹おおたけ「自分じぶんの仕事しごとがあったりサラリーマンしていたりすると、立場たちば的てきにやり方かたがわからなくなるのかもしれませんね」

若月わかつき「自分じぶんのいた世界せかいをずっと背負せおってきてしまうと、いざそういう仕事しごと（副業ふくぎょう）に出でるとギャップに苦くるしむ、という人ひともいらっしゃいます」

「大竹おおたけまこと ゴールデンラジオ」は午後ごご1時じ～3時じ30分ふん、文化ぶんか放送ほうそう（AM1134kHzきろへるつ、FM91.6MHz、radiko）で放送ほうそう中ちゅう。 radikoのタイムフリー機能きのうでは、1週間しゅうかん後ごまで聴取ちょうしゅできます。