春日大社国宝殿 | 春日大社

春日大社かすがたいしゃ国こく宝殿ほうでん

Kasugataisha Museum

令れい和わ6年ねん3月がつ23日にち〔土ど〕

春日大社かすがたいしゃ国こく宝殿ほうでん　春季しゅんき特別とくべつ展てん「―源氏物語げんじものがたりの時代じだい― 平安へいあん王朝おうちょうの栄華えいが」展てん開催かいさいについて

春日大社かすがたいしゃ国宝こくほう殿どのについて

春日大社かすがたいしゃ国宝こくほう殿どのは、春日大社かすがたいしゃが所有しょゆうする国宝こくほう354点てん及および重要じゅうよう文化財ぶんかざい2505点てんを主おもに多数たすうの文化財ぶんかざいを所蔵しょぞうし展示てんじする美術館びじゅつかんです。春日大社かすがたいしゃは、所蔵しょぞう文化財ぶんかざいの多おおくが平安へいあん時代じだい製作せいさくの宝物ほうもつであり、当社とうしゃにしか残のこっていないものもたくさんあることから、「平安へいあんの正せい倉くら院いん」とも称しょうされています。これらの王朝おうちょう時代じだいの美術びじゅつ工芸こうげいや、日本にっぽんを代表だいひょうする甲冑かっちゅうや刀剣とうけん等とう武器ぶき武具ぶぐなどを、特別とくべつ展てんの展示てんじテーマに合あわせ随時ずいじ公開こうかいしています。
展示てんじの導入どうにゅう部ぶには水みずと光ひかりで春日しゅんじつの聖域せいいきを表現ひょうげんしたインスタレーション空間くうかん「神垣かみがきかみがき」があり、宝物ほうもつを観賞かんしょうする前まえの、心しん静しずまる場ばが設もうけられています。また春日かすが若宮わかみやおん祭さいでの舞楽ぶがくの演奏えんそうに用もちいられる日本にっぽん最大さいだい級きゅうの鼉太鼓たいこだだいこを展示てんじした鼉太鼓たいこホールも見みどころです。
春日大社かすがたいしゃ国宝こくほう殿どのは、春日大社かすがたいしゃならではの神秘しんぴ的てきな空間くうかんにおいて、優美ゆうびな王朝おうちょう文化ぶんかを鑑賞かんしょうできる美術館びじゅつかんです。

施設しせつのご案内あんない

春日大社かすがたいしゃにとって大切たいせつな御山おんやま、神山かみやま御ご蓋ぶた山やまを仰あおぐこの春日しゅんじつの地ちは、太古たいこより人々ひとびとが神かみの存在そんざいを感かんじできた聖地せいちです。国宝こくほう殿どのの導入どうにゅう部ぶは暗闇くらやみの中なかに光ひかりと水みずで聖地せいちを表現ひょうげんした「神垣かみがき」と称しょうされる展示てんじ空間くうかんになっています。この「神垣かみがき」の作品さくひんのひとつである「神かみ奈備」は、直径ちょっけい2.8メートル、高たかさ30センチメートルの、鏡かがみにも見立みたてられる大おおきな水盤すいばんをスクリーンとして映像えいぞうを投影とうえいしています。光ひかりを含ふくんだ水滴すいてきが落おち、波紋はもんや水流すいりゅうの現象げんしょうが水面すいめんに変化へんかを与あたえます。御ご蓋ぶた山やまの風景ふうけいも映うつし出だされ、古来こらい人々ひとびとの生活せいかつを支ささえる水源すいげん地ちでもあったことを連想れんそうさせる清浄せいじょうで美うつくしい空間くうかんが広ひろがります。またもうひとつの作品さくひんである「春日しゅんじつ」は、世界せかい初はつ、格子こうし状じょうにはりめぐらせたワイヤーのスクリーンを使つかった作品さくひんで、春日大社かすがたいしゃ境内けいだいを撮影さつえいした映像えいぞうを映うつしています。この特殊とくしゅなワイヤースクリーンによって映うつし出だされた境内けいだいの風景ふうけいは、時間じかんを忘わすれるほどに見入みいってしまう不思議ふしぎな空間くうかんを創出そうしゅつしています。

インスタレーションデザイン　岡安おかやす泉いずみ

日本にっぽん最大さいだい級きゅうの鼉太鼓こ（高たかさ6.5メートル）を展示てんじするため、床ゆか面めんを掘ほり下さげて展示てんじしています。前面ぜんめんを遮さえぎらない構造こうぞうによって極彩色ごくさいしょくの美うつくしい鼉太鼓たいこを間近まぢかで鑑賞かんしょうできる広々ひろびろとした空間くうかんです。また国宝こくほう殿どのの正面しょうめんはスチールの縦たて格子こうしを設置せっちしており、境内けいだいからも華麗かれいな鼉太鼓たいこを垣間見かいまみることができます。

各かく特別とくべつ展てんのメインになる展示てんじ室しつです。特別とくべつ展てんのテーマに合あわせて、春日大社かすがたいしゃ所蔵しょぞうの宝物ほうもつを主おもに展示てんじしています。入口いりくちより見みえ始はじめるもう一対いっついの鼉太鼓たいこは、１階かいにある鼉太鼓たいこのオリジナルであり国宝こくほうに指定していされています。南都なんと社寺しゃじの祭礼さいれいや法要ほうように欠かかすことができなかったこの鼉太鼓たいこは、南都なんとにおける神仏しんぶつ崇敬すうけいの歴史れきしを今いまに伝つたえるもののひとつになっています。

春日大社かすがたいしゃが所蔵しょぞうしている文化財ぶんかざいの中なかで特とくに注目ちゅうもくされるのは、国宝こくほう本宮ほんぐう御料ごりょう古こ神宝しんぽう類るいをはじめとする美術びじゅつ工芸こうげい品ひんです。その貴重きちょうな美術びじゅつ工芸こうげい品ひんをよりよい環境かんきょうで鑑賞かんしょうしていただくため、小しょう展示てんじ室しつは映うつり込こみを極限きょくげんまで少すくなくした低てい反射はんしゃガラスを使用しようしています。また展示てんじケースの上部じょうぶにガラスの外そとから照射しょうしゃするライトを組くみ込こんでおり、展示てんじガラスや照明しょうめい装置そうちにこだわった展示てんじ室しつになっています。

国宝こくほう殿どの1階かいには、カフェ・ショップ鹿しか音おん（KAON）が併設へいせつされています。店内てんないはガラス面めんを多おおく取とった明あかるい空間くうかんになっており、ゆっくりと喫茶きっさや軽食けいしょくを楽たのしんでいただけます。また国宝こくほう殿どのオリジナルグッズやここでしか購入こうにゅうできないお土産みやげもあります。また鹿しか音おんには「壱いち千せん年ねんの小石こいし」と呼よばれる貴重きちょうな小石こいしがありますので、ぜひ探さがしてみてください。