(Translated by https://www.hiragana.jp/)
医療用医薬品 : ベシケア (ベシケアOD錠2.5mg 他)

医療いりょうよう医薬品いやくひん : ベシケア

List   Top

医薬品いやくひん情報じょうほう


総称そうしょうめい ベシケア
一般いっぱんめい コハクさんソリフェナシン
欧文おうぶん一般いっぱんめい Solifenacin Succinate
製剤せいざいめい コハクさんソリフェナシン口腔こうくうない崩壊ほうかいじょう
薬効やっこう分類ぶんるいめい 活動かつどう膀胱ぼうこう治療ちりょうざい
薬効やっこう分類ぶんるい番号ばんごう 2590
ATCコード G04BD08
KEGG DRUG
D01269 コハクさんソリフェナシン
JAPIC 添付てんぷ文書ぶんしょ(PDF)
この情報じょうほうKEGG データベースにより提供ていきょうされています。
日米にちべい医薬品いやくひん添付てんぷ文書ぶんしょこちらから検索けんさくすることができます。

添付てんぷ文書ぶんしょ情報じょうほう2019ねん8がつ 改訂かいていだい1はん


商品しょうひん情報じょうほう 3.組成そせい性状せいじょう

販売はんばいめい 欧文おうぶん商標しょうひょうめい 製造せいぞう会社かいしゃ YJコード 薬価やっか 規制きせい区分くぶん
ベシケアODじょう2.5mg Vesicare OD Tablets 2.5mg アステラス製薬せいやく 2590011F3020 54.8えんじょう 処方箋しょほうせん医薬品いやくひん
ベシケアODじょう5mg Vesicare OD Tablets 5mg アステラス製薬せいやく 2590011F4027 94.6えんじょう 処方箋しょほうせん医薬品いやくひん

2. 禁忌きんき

つぎ患者かんじゃには投与とうよしないこと
2.1 ほんざい成分せいぶんたい過敏かびんしょう既往きおうれきのある患者かんじゃ
2.2 尿にょう閉をゆうする患者かんじゃ排尿はいにょう膀胱ぼうこう収縮しゅうしゅく抑制よくせいされ、症状しょうじょう悪化あっかするおそれがある。][11.1.3参照さんしょう
2.3 閉塞へいそくすみかく緑内障りょくないしょう患者かんじゃこうコリン作用さようによりあつ上昇じょうしょうし、症状しょうじょう悪化あっかするおそれがある。][11.1.7参照さんしょう
2.4 幽門ゆうもん十二指腸じゅうにしちょうまた腸管ちょうかん閉塞へいそくしている患者かんじゃおよ麻痺まひせいイレウスのある患者かんじゃ胃腸いちょう平滑へいかつすじ収縮しゅうしゅくおよ運動うんどう抑制よくせいされ、症状しょうじょう悪化あっかするおそれがある。][11.1.5参照さんしょう
2.5 アトニーまたちょうアトニーのある患者かんじゃこうコリン作用さようにより消化しょうかかん運動うんどう低下ていかするため症状しょうじょう悪化あっかするおそれがある。]
2.6 重症じゅうしょうすじ無力むりょくしょう患者かんじゃこうコリン作用さようによりすじ緊張きんちょう低下ていかがみられ症状しょうじょう悪化あっかするおそれがある。]
2.7 おもあつこころ疾患しっかん患者かんじゃがい収縮しゅうしゅくとう心電図しんでんず異常いじょう報告ほうこくされており、症状しょうじょう悪化あっかするおそれがある。][11.1.417.3.1参照さんしょう
2.8 重度じゅうどかん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(Child-Pugh分類ぶんるいC)[9.3.1参照さんしょう

4. 効能こうのうまたは効果こうか

活動かつどう膀胱ぼうこうにおける尿意にょうい切迫せっぱくかんしき尿にょうおよ切迫せっぱくせい尿にょう失禁しっきん

5. 効能こうのうまたは効果こうか関連かんれんする注意ちゅうい

5.1 ほんざい適用てきようするさい十分じゅうぶん問診もんしんにより臨床りんしょう症状しょうじょう確認かくにんするとともに、類似るいじ症状しょうじょうていする疾患しっかん尿にょう感染かんせんしょう尿にょう結石けっせき膀胱ぼうこうがん前立腺ぜんりつせんがんなどの下部かぶ尿にょうにおけるしん生物せいぶつとう)があることに留意りゅういし、尿にょう検査けんさとうにより除外じょがい診断しんだん実施じっしすること。なお、必要ひつようおうじて専門せんもんてき検査けんさ考慮こうりょすること。
5.2 下部かぶ尿にょう閉塞へいそく疾患しっかん前立腺ぜんりつせん肥大ひだいしょうとう)を合併がっぺいしている患者かんじゃでは、それにたいする治療ちりょうαあるふぁ1遮断しゃだんやくとう)を優先ゆうせんさせること。
5.3 活動かつどう膀胱ぼうこう症状しょうじょう明確めいかく認識にんしきできない認知にんちしょうまた認知にんち機能きのう障害しょうがい患者かんじゃほんざい投与とうよ対象たいしょうとはならない。

6. 用法ようほうおよ用量ようりょう

通常つうじょう成人せいじんにはコハクさんソリフェナシンとして5mgを1にち1かい経口けいこう投与とうよする。
なお、年齢ねんれい症状しょうじょうにより適宜てきぎ増減ぞうげんするが、1にち最高さいこう投与とうよりょうは10mgまでとする。

7. 用法ようほうおよ用量ようりょう関連かんれんする注意ちゅうい

7.1 中等ちゅうとうかん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(Child-Pugh分類ぶんるいB)への投与とうよは1にち1かい2.5mgから開始かいしし、慎重しんちょう投与とうよする。投与とうよりょう上限じょうげんは1にち1かい5mgまでとする。軽度けいどかん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(Child-Pugh分類ぶんるいA)への投与とうよは1にち1かい5mgから開始かいしし、増量ぞうりょうさいしては副作用ふくさよう発現はつげん留意りゅういし、患者かんじゃ状態じょうたい十分じゅうぶん観察かんさつしながら慎重しんちょうおこなうこと。[9.3.29.3.39.8参照さんしょう
7.2 重度じゅうどじん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(クレアチニンクリアランス30mL/min未満みまん)への投与とうよは1にち1かい2.5mgから開始かいしし、慎重しんちょう投与とうよする。投与とうよりょう上限じょうげんは1にち1かい5mgまでとする。軽度けいどおよ中等ちゅうとうじん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(クレアチニンクリアランス30mL/min以上いじょうかつ80mL/min以下いか)への投与とうよは1にち1かい5mgから開始かいしし、増量ぞうりょうさいしては副作用ふくさよう発現はつげん留意りゅういし、患者かんじゃ状態じょうたい十分じゅうぶん観察かんさつしながら慎重しんちょうおこなうこと。[9.2.19.2.29.8参照さんしょう
7.3 高齢こうれいしゃでは1にち1かい5mgから投与とうよ開始かいしし、増量ぞうりょうさいしては副作用ふくさよう発現はつげん留意りゅういし、患者かんじゃ状態じょうたい十分じゅうぶん観察かんさつしながら慎重しんちょうおこなうこと。[9.8参照さんしょう

8. 重要じゅうよう基本きほんてき注意ちゅうい

8.1 調節ちょうせつ障害しょうがいきりとう)、かたぶけねむりこることがあるので、高所こうしょ作業さぎょう自動車じどうしゃ運転うんてんとう危険きけんともな作業さぎょう従事じゅうじする場合ばあいには注意ちゅういさせること。
8.2 ほんざい投与とうよにより効果こうかみとめられない場合ばあいには、漫然まんぜん投与とうよせず、適切てきせつ治療ちりょう考慮こうりょすること。

9. 特定とくてい背景はいけいゆうする患者かんじゃかんする注意ちゅうい

9.1 合併症がっぺいしょう既往きおうれきとうのある患者かんじゃ
9.1.1 排尿はいにょう困難こんなんのある患者かんじゃ下部かぶ尿にょう閉塞へいそく疾患しっかん前立腺ぜんりつせん肥大ひだいしょうとうまた排尿はいにょうすじ収縮しゅうしゅく障害しょうがいとう
ほんざい投与とうよまえざん尿にょうりょう測定そくてい実施じっしし、必要ひつようおうじて専門せんもんてき検査けんさ考慮こうりょすること。また、投与とうよちゅう十分じゅうぶん観察かんさつおこない、排尿はいにょう困難こんなん増悪ぞうあくきたしていないかを定期ていきてき確認かくにんすること。[11.1.3参照さんしょう
9.1.2 下部かぶ尿にょう閉塞へいそく疾患しっかん前立腺ぜんりつせん肥大ひだいしょうとう)を合併がっぺいしている患者かんじゃ
こうコリン作用さようにより、尿にょう閉を誘発ゆうはつするおそれがある。[11.1.3参照さんしょう
9.1.3 QT延長えんちょう症候群しょうこうぐん患者かんじゃ
りょう投与とうよ注意ちゅういすること。[11.1.417.3.1参照さんしょう
9.1.4 潰瘍かいようせい大腸だいちょうえんのある患者かんじゃ
中毒ちゅうどくせい巨大きょだい結腸けっちょうがあらわれるおそれがある。
9.1.5 甲状腺こうじょうせん機能きのう亢進こうしんしょう患者かんじゃ
こうコリン作用さようによりしきみゃくとう交感神経こうかんしんけい興奮こうふん症状しょうじょう悪化あっかするおそれがある。
9.1.6 認知にんちしょうまた認知にんち機能きのう障害しょうがいのある患者かんじゃ
こうコリン作用さようにより、症状しょうじょう悪化あっかさせるおそれがある。
9.1.7 パーキンソン症状しょうじょうまたのう血管けっかん障害しょうがいのある患者かんじゃ
症状しょうじょう悪化あっかあるいは精神せいしん神経症しんけいしょうじょうがあらわれるおそれがある。
9.2 じん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ
9.2.1 重度じゅうどじん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(クレアチニンクリアランス30mL/min未満みまん
ちゅう濃度のうど上昇じょうしょうするおそれがある。[7.216.6.1参照さんしょう
9.2.2 軽度けいどまた中等ちゅうとうじん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(クレアチニンクリアランス30mL/min以上いじょうかつ80mL/min以下いか
ちゅう濃度のうど上昇じょうしょうするおそれがある。[7.216.6.1参照さんしょう
9.3 かん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ
9.3.1 重度じゅうどかん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(Child-Pugh分類ぶんるいC)
投与とうよしないこと。ちゅう濃度のうど過度かど上昇じょうしょうするおそれがある。[2.816.6.2参照さんしょう
9.3.2 中等ちゅうとうかん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(Child-Pugh分類ぶんるいB)
ちゅう濃度のうど上昇じょうしょうするおそれがある。[7.116.6.2参照さんしょう
9.3.3 軽度けいどかん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ(Child-Pugh分類ぶんるいA)
ちゅう濃度のうど上昇じょうしょうするおそれがある。[7.116.6.2参照さんしょう
9.5 にん
妊婦にんぷまた妊娠にんしんしている可能かのうせいのある女性じょせいには治療ちりょうじょう有益ゆうえきせい危険きけんせい上回うわまわると判断はんだんされる場合ばあいにのみ投与とうよすること。
9.6 授乳じゅにゅう
治療ちりょうじょう有益ゆうえきせいおよ母乳ぼにゅう栄養えいよう有益ゆうえきせい考慮こうりょし、授乳じゅにゅう継続けいぞくまた中止ちゅうし検討けんとうすること。動物どうぶつ実験じっけん乳汁にゅうじゅうちゅう移行いこう報告ほうこくされている。
9.7 小児しょうにとう
小児しょうにとう対象たいしょうとした有効ゆうこうせいおよ安全あんぜんせい指標しひょうとした国内こくない臨床りんしょう試験しけん実施じっししていない。
9.8 高齢こうれいしゃ
かん機能きのうじん機能きのう低下ていかしていることがおおい。[7.1-7.316.6.3参照さんしょう

10. 相互そうご作用さよう

相互そうご作用さよう序文じょぶん
ほんざいは、しゅとしてきも薬物やくぶつ代謝たいしゃ酵素こうそCYP3A4により代謝たいしゃされる。[16.4参照さんしょう
薬物やくぶつ代謝たいしゃ酵素こうそ用語ようご
CYP3A4
10.2 併用へいよう注意ちゅうい
こうコリン作用さようゆうする薬剤やくざい
こうコリンざい
さんたまきけいこううつざい
フェノチアジンけい薬剤やくざい
モノアミン酸化さんか酵素こうそ阻害そがいざい
口内こうない乾燥かんそう便秘べんぴ排尿はいにょう困難こんなんとうがあらわれるおそれがある。こうコリン作用さよう増強ぞうきょうされるおそれがある。
アゾールけいこうきんざい
イトラコナゾール
フルコナゾール
ミコナゾール
16.7.1参照さんしょう
口内こうない乾燥かんそう便秘べんぴ排尿はいにょう困難こんなんとうがあらわれるおそれがあるので、減量げんりょうするなど注意ちゅういすること。これらの薬剤やくざいはCYP3A4を強力きょうりょく阻害そがいし、併用へいようによりほんざいちゅう濃度のうど上昇じょうしょうする可能かのうせいがある。
リファンピシン
フェニトイン
カルバマゼピン
ほんざい作用さようげんじゃくする可能かのうせいがある。これらの薬剤やくざいはCYP3A4を誘導ゆうどうし、併用へいようによりほんざいちゅう濃度のうど低下ていかする可能かのうせいがある。
QT延長えんちょうこすことがられている薬剤やくざい
11.1.417.3.1参照さんしょう
QT延長えんちょうがあらわれるおそれがあるので、りょう投与とうよ注意ちゅういすること。これらの薬剤やくざいによりQTが延長えんちょうしている患者かんじゃほんざいりょう投与とうよされた場合ばあいほんざいのQT延長えんちょう作用さようあいてき作用さようする可能かのうせいがある。

11. 副作用ふくさよう

11.1 重大じゅうだい副作用ふくさよう
つぎ副作用ふくさようがあらわれることがあるので、観察かんさつ十分じゅうぶんおこない、異常いじょうみとめられた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしするなど適切てきせつ処置しょちおこなうこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度ひんど不明ふめい
蕁麻疹じんましん呼吸こきゅう困難こんなん血圧けつあつ低下ていかとう異常いじょうみとめられた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしし、適切てきせつ処置しょちおこなうこと。
11.1.2 かん機能きのう障害しょうがい
AST、ALT、γがんま-GTP、Al-P、そうビリルビンの上昇じょうしょうかく0.1〜5%未満みまんとうともなきも機能きのう障害しょうがいがあらわれることがある。
11.1.3 尿にょう頻度ひんど不明ふめい)[2.29.1.19.1.2参照さんしょう
11.1.4 QT延長えんちょう心室しんしつしきはく(Torsades de Pointesをふくむ)、ぼうしつブロック、ほら不全ふぜん症候群しょうこうぐん高度こうどじょみゃく(いずれも頻度ひんど不明ふめい)[2.79.1.310.217.3.1参照さんしょう
11.1.5 麻痺まひせいイレウス頻度ひんど不明ふめい
いちじるしい便秘べんぴ腹部ふくぶ膨満とうがあらわれた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしし、適切てきせつ処置しょちおこなうこと。[2.4参照さんしょう
11.1.6 幻覚げんかく・せんもう頻度ひんど不明ふめい
11.1.7 急性きゅうせい緑内障りょくないしょう発作ほっさ頻度ひんど不明ふめい
あつ亢進こうしん、嘔気、頭痛ずつうともなつう視力しりょく低下ていかとうがあらわれることがあるので、観察かんさつ十分じゅうぶんおこない、このような症状しょうじょうがあらわれた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしし、ただちに適切てきせつ処置しょちおこなうこと。[2.3参照さんしょう
11.2 その副作用ふくさよう
つぎ副作用ふくさようがあらわれることがあるので、観察かんさつ十分じゅうぶんおこない、異常いじょうみとめられた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしするなど適切てきせつ処置しょちおこなうこと。
 5%以上いじょう0.1〜5%未満みまん頻度ひんど不明ふめい
血液けつえきおよびリンパけい障害しょうがい 白血球はっけっきゅうすうぞう白血球はっけっきゅうすう減少げんしょう血小板けっしょうばんすうぞう血小板けっしょうばんすう減少げんしょう 
心臓しんぞう障害しょうがい 狭心症きょうしんしょううえしつせいがい収縮しゅうしゅく心室しんしつせいがい収縮しゅうしゅくじょみゃく心房しんぼうほそどうしきみゃく動悸どうき
みみおよ迷路めいろ障害しょうがい 回転かいてんせいめまい 
障害しょうがい きり調節ちょうせつ障害しょうがい乾性かんせいかく結膜炎けつまくえん視力しりょく低下ていか 
胃腸いちょう障害しょうがい口内こうない乾燥かんそう(28.3%)、便秘べんぴ(14.4%)腹部ふくぶ不快ふかいかん腹部ふくぶ膨満、腹痛はらいた下腹部かふくぶつううえ腹部ふくぶつう下痢げり消化しょうか不良ふりょうかた便びん胃炎いえん萎縮いしゅくせい胃炎いえんしたえん悪心あくしん不快ふかいかん口内こうないえんした変色へんしょく嘔吐おうと食道しょくどう逆流ぎゃくりゅうせい疾患しっかんくち感覚かんかく鈍麻どんま
全身ぜんしん障害しょうがいおよ投与とうよ局所きょくしょ様態ようたい 胸部きょうぶ不快ふかいかん胸痛きょうつう倦怠けんたいかん発熱はつねつ浮腫ふしゅ
感染かんせんしょう 膀胱ぼうこうえん尿にょう感染かんせん気管支炎きかんしえんはな咽頭いんとうえん上気じょうきどう感染かんせん尿にょう沈渣陽性ようせい 
代謝たいしゃおよ栄養えいよう障害しょうがい CK上昇じょうしょう尿にょうさん上昇じょうしょうそうコレステロール上昇じょうしょう、K上昇じょうしょう尿にょうとう陽性ようせい食欲しょくよく減退げんたい
すじ骨格こっかくけいおよ結合けつごう組織そしき障害しょうがい 関節かんせつつう背部はいぶつうがわ腹部ふくぶつう筋力きんりょく低下ていか
神経しんけいけい障害しょうがい 浮動ふどうせいめまい、味覚みかく異常いじょう頭痛ずつうかたぶけねむ認知にんち機能きのう障害しょうがい
精神せいしん障害しょうがい 不眠症ふみんしょう 
じんおよ尿にょう障害しょうがい 排尿はいにょう困難こんなんうみ尿にょう排尿はいにょう躊躇ちゅうちょ、クレアチニン上昇じょうしょう、BUN上昇じょうしょう尿にょう蛋白たんぱく陽性ようせい 
呼吸こきゅう胸郭きょうかくおよたてへだた障害しょうがい 咳嗽がいそうはな乾燥かんそう咽頭いんとう不快ふかいかん発声はっせい障害しょうがい
皮膚ひふおよ皮下ひか組織そしき障害しょうがい 皮膚ひふ乾燥かんそう湿疹しっしん、そうようしょう発疹はっしん蕁麻疹じんましん血管けっかん浮腫ふしゅかたちべにむら剥脱はくだつせい皮膚ひふえん
血管けっかん障害しょうがい うしおくれない高血圧こうけつあつ 

13. りょう投与とうよ

13.1 症状しょうじょう
尿にょう閉、ひとみきも機能きのう障害しょうがいとう
13.2 処置しょち
洗浄せんじょうまた活性炭かっせいたん投与とうよし、つぎにアトロピンりょう投与とうよ場合ばあい同様どうよう処置しょちおこなう。また、尿にょう閉にたいしてはしるべ尿にょうとうひとみたいしてはピロカルピン投与とうよとうかく症状しょうじょうおうじて適切てきせつ処置しょちおこなう。

14. 適用てきようじょう注意ちゅうい

14.1 薬剤やくざい交付こうふ注意ちゅうい
14.1.1 PTP包装ほうそう薬剤やくざいはPTPシートからして服用ふくようするよう指導しどうすること。PTPシートのあやまいんにより、かた鋭角えいかく食道しょくどう粘膜ねんまくとげいれし、さらには穿孔せんこうをおこしてたてへだたほらえんとうじゅうあつし合併症がっぺいしょう併発へいはつすることがある。
14.1.2 ほんざいをかみくだかないで服用ふくようするよう患者かんじゃ指導しどうすること。ほんざいをかみくだいたさいにマスキングつぶこわれ、有効ゆうこう成分せいぶん由来ゆらい刺激しげきせいかんじる可能かのうせいがある。
14.1.3 ほんざいしたうえにのせて唾液だえき浸潤しんじゅんさせると崩壊ほうかいするため、みずなしで服用ふくよう可能かのうである。また、みず服用ふくようすることもできる。
14.1.4 ほんざいたままの状態じょうたいでは、みずなしで服用ふくようさせないこと。

16. 薬物やくぶつ動態どうたい

16.1 ちゅう濃度のうど
16.1.1 たんかい投与とうよ
健康けんこう成人せいじん男性だんせいにベシケアじょう絶食ぜっしょくたんかい経口けいこう投与とうよしたときのCmaxおよびAUCは、投与とうよりょうにほぼ比例ひれいして上昇じょうしょうした。Tmax、t1/2およびCL/Fの平均へいきんかく用量ようりょうあいだでほぼ一定いっていであった1)
たんかい投与とうよのパラメータ
投与とうよりょう
(mg)
れいすうCmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUCinf
(ng・h/mL)
t1/2
(h)
CL/F
(L/h)
5126.54±2.415.50±1.17314.57±110.6138.03±7.4813.68±5.81
101214.87±3.415.67±0.78751.65±255.9640.28±9.2111.04±3.46
20ちゅう1225.94±4.015.67±1.151,191.59±316.9436.94±8.5113.57±3.74
40ちゅう1253.09±9.185.33±1.232,535.55±613.9240.55±13.1712.54±2.89
80ちゅう12100.31±27.544.08±1.784,144.65±1,571.5734.20±4.7916.43±6.17
16.1.2 反復はんぷく投与とうよ
健康けんこう高齢こうれい高齢こうれい男女だんじょにベシケアじょう10mgを1にち1かい28日間にちかん反復はんぷく経口けいこう投与とうよしたときの血漿けっしょうちゅう濃度のうどは、高齢こうれいしゃでは投与とうよ1〜2週間しゅうかんで、高齢こうれいしゃでは投与とうよ2〜3週間しゅうかん定常ていじょう状態じょうたいたっした。また、反復はんぷく投与とうよにより血漿けっしょうちゅう濃度のうどたんかい投与とうよくらべ2〜4ばい上昇じょうしょうした2)3)
反復はんぷく投与とうよのパラメータ
対象たいしょうれいすうCmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUC24h
(ng・h/mL)
t1/2
(h)
CL/F
(L/h)
高齢こうれい男性だんせい1534.47±11.123.9±1.1624.71±226.4844.0±10.113.76±5.20
高齢こうれい女性じょせい1437.57±18.315.2±1.4732.82±375.8339.2±9.112.83±5.71
高齢こうれい男性だんせい1652.89±23.474.6±1.61,091.27±493.8871.1±28.38.60±4.68
高齢こうれい女性じょせい1653.82±10.275.6±1.81,095.61±213.1961.3±13.17.18±1.69
16.1.3 活動かつどう膀胱ぼうこう患者かんじゃ
だいIIしょう試験しけんにおいて、母集団ぼしゅうだん薬物やくぶつ動態どうたい解析かいせきにより推定すいていした活動かつどう膀胱ぼうこう患者かんじゃにおけるCL/Fの母集団ぼしゅうだん平均へいきんは、男性だんせいが6.95L/h、女性じょせいが5.76L/hであった。母集団ぼしゅうだん推定すいていから予想よそうされる10mg投与とうよ定常ていじょう状態じょうたいにおけるAUえーゆーC24hは、男性だんせいが1,085ng・h/mL、女性じょせいが1,309ng・h/mLであり、ベシケアじょうを10mg投与とうよしたときの血漿けっしょうちゅう濃度のうど健康けんこう高齢こうれいしゃとほぼおなじとかんがえられた4)
16.1.4 生物せいぶつがくてき同等どうとうせい試験しけん
高齢こうれい健康けんこう成人せいじん男性だんせいに2×2クロスオーバーほうにてベシケアODじょう5mgとベシケアじょう5mgをそれぞれすいとともにたんかい経口けいこう投与とうよした場合ばあい投与とうよ4あいだ最高さいこうちゅう濃度のうどたっする。ちゅう消失しょうしつ半減はんげんは、やく48あいだであった。ヒトにベシケアODじょうおよびベシケアじょう経口けいこう投与とうよした場合ばあい、それぞれのざいがた血漿けっしょうちゅう変化へんかたい濃度のうど推移すいいはほぼおなじであり、生物せいぶつがくてき同等どうとうである5)6)
投与とうよりょうCmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUCinf
(ng・h/mL)
t1/2
(h)
CL/F
(L/h)
ベシケアODじょう5mg7.35±2.193.8±1.2380.43±170.6848.3±18.212.68±10.22
ベシケアじょう5mg7.46±2.734.1±1.2358.23±133.5747.7±11.614.88±18.50
16.2 吸収きゅうしゅう
ベシケアじょう10mgをたんかい経口けいこう投与とうよしたときの絶対ぜったいバイオアベイラビリティは88%であった7)外国がいこくじんデータ)。ベシケアじょう5mgを食後しょくご投与とうよしたときのCmaxおよびAUCは絶食ぜっしょくとほぼおなじであり、食事しょくじ影響えいきょうみとめられなかった8)
16.3 分布ぶんぷ
静脈じょうみゃくない投与とうよ定常ていじょう状態じょうたいにおける分布ぶんぷ容積ようせきは600Lであった7)外国がいこくじんデータ)。血漿けっしょう蛋白たんぱく結合けつごうりつは96%であり、しゅ結合けつごう蛋白たんぱくαあるふぁ1-酸性さんせいとう蛋白質たんぱくしつであった。
16.4 代謝たいしゃ
ほんざい肝臓かんぞうにおいて、しゅとしてCYP3A4によって代謝たいしゃされ、一部いちぶCYP1A1、2C8、2C19、2D6および3A5ならびにグルクロンさん抱合ほうごう酵素こうそ代謝たいしゃ関与かんよしていた。ほんざい経口けいこう投与とうよ変化へんかたいほか薬理やくりがくてき活性かっせいのある代謝たいしゃぶつ4R-水酸化すいさんかたいと、活性かっせいがない3しゅ代謝たいしゃぶつN-グルクロンさん抱合ほうごうたいN-酸化さんかたいおよび4R-水酸化すいさんか-N-酸化さんかたい血漿けっしょうちゅうおよ尿にょうちゅうみとめられた。血漿けっしょうちゅうではだい部分ぶぶん変化へんかたいとして存在そんざいし、4R-水酸化すいさんかたい薬効やっこうへの寄与きよ変化へんかたいよりもひくいとかんがえられた。変化へんかたいおよびこれら4しゅ代謝たいしゃぶつは、ほんざい10mg投与とうよ予想よそうされる曝露ばくろレベルにおいて、CYP1A1/2、2C9、2C19、2D6および3A4の代謝たいしゃ活性かっせい影響えいきょうおよぼさなかった。[10.参照さんしょう
16.5 排泄はいせつ
14C標識ひょうしきたい10mgをたんかい経口けいこう投与とうよしたのち投与とうよりょうの69.2%の放射ほうしゃ活性かっせい尿にょうちゅうに、22.5%がくそちゅう回収かいしゅうされた。尿にょうちゅうでは投与とうよりょうの15%未満みまん変化へんかたいとして排泄はいせつされ、17.8%がN-酸化さんかたい、8.9%が4R-水酸化すいさんか-N-酸化さんかたい、そして8.3%が4R-水酸化すいさんかたいとしてそれぞれ排泄はいせつされた9)外国がいこくじんデータ)。
16.6 特定とくてい背景はいけいゆうする患者かんじゃ
16.6.1 じん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ
軽度けいど(クレアチニンクリアランス50〜80mL/min)から中等ちゅうとう(クレアチニンクリアランス30〜49mL/min)のじん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃでは、ベシケアじょう10mg投与とうよのAUCは健康けんこう成人せいじんくらべてそれぞれ1.4ばいおよび1.3ばいたかかった。重度じゅうどじん機能きのう障害しょうがい(クレアチニンクリアランス30mL/min未満みまん)を患者かんじゃでは、健康けんこう成人せいじんくらべてAUCが2.1ばいたかかった10)外国がいこくじんデータ)。[9.2.19.2.2参照さんしょう
16.6.2 かん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ
中等ちゅうとう(Child-Pugh分類ぶんるいB)のかん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃでは、ベシケアじょう10mg投与とうよのAUCは健康けんこう成人せいじんくらべて1.6ばいたかく、t1/2は2ばい延長えんちょうした11)外国がいこくじんデータ)。[9.3.1-9.3.3参照さんしょう
16.6.3 高齢こうれいしゃ
健康けんこう高齢こうれいしゃ(65〜75さい)にベシケアじょう10mgを投与とうよしたときのCmaxおよびAUCは、高齢こうれいしゃ(21〜34さい)とくらべて1.5〜1.8ばいたかく、t1/2は1.4〜1.6ばい延長えんちょうした2)。[9.8参照さんしょう
16.7 薬物やくぶつ相互そうご作用さよう
16.7.1 ケトコナゾール
ベシケアじょう10mgをケトコナゾール200mgおよび400mgと併用へいようしたとき、コハクさんソリフェナシンのAUCinfは併用へいようによりそれぞれ2ばいおよび2.8ばい上昇じょうしょうした12)13)外国がいこくじんデータ)。[10.2参照さんしょう
ちゅう国内こくない承認しょうにんされたほんざいの1にち最高さいこう投与とうよりょうは10mgである。

17. 臨床りんしょう成績せいせき

17.1 有効ゆうこうせいおよ安全あんぜんせいかんする試験しけん
17.1.1 国内こくないだいIIIしょう試験しけん
国内こくない実施じっしされた活動かつどう膀胱ぼうこう患者かんじゃ対象たいしょうとした作為さくい二重盲検並行群間比較試験における成績せいせき以下いかのとおりであった。ベシケアじょう5mgあるいは10mgを1にち1かい経口けいこう投与とうよしたときの結果けっかは、主要しゅよう評価ひょうか項目こうもくである24あいだあたりの平均へいきん排尿はいにょう回数かいすう変化へんかりょう副次的ふくじてき評価ひょうか項目こうもくである24あいだあたりの平均へいきん尿意にょうい切迫せっぱくかん回数かいすう変化へんかりょう、24あいだあたりの平均へいきん切迫せっぱくせい尿にょう失禁しっきん回数かいすう変化へんかりょうおよび24あいだあたりの平均へいきん尿にょう失禁しっきん回数かいすう変化へんかりょうかんしてベシケアじょう5mgぐん、10mgぐんともプラセボぐん有意ゆうい減少げんしょうみとめられた14)
副作用ふくさよう発現はつげんりつは、ベシケアじょう5mgぐんで33.6%、10mgぐんで52.8%、プラセボぐんで16.8%であり、ベシケアじょう投与とうよぐんにおいて発現はつげんりつが2%以上いじょうであった副作用ふくさようは、口内こうない乾燥かんそう便秘べんぴきり排尿はいにょう困難こんなんであった15)
最終さいしゅう評価ひょうかの24あいだあたりの平均へいきん排尿はいにょう回数かいすう変化へんかりょう
投与とうよぐん症例しょうれいすう平均へいきん標準ひょうじゅん偏差へんさ両側りょうがわ95%信頼しんらい区間くかん
下限かげん上限じょうげん
プラセボ395−0.942.286−1.164−0.712
ベシケアじょう5mg383−1.931.974−2.133−1.736
ベシケアじょう10mg371−2.192.090−2.406−1.979
最終さいしゅう評価ひょうかの24あいだあたりの平均へいきん尿意にょうい切迫せっぱくかん回数かいすう変化へんかりょう
投与とうよぐん症例しょうれいすう平均へいきん標準ひょうじゅん偏差へんさ両側りょうがわ95%信頼しんらい区間くかん
下限かげん上限じょうげん
プラセボ395−1.282.899−1.563−0.989
ベシケアじょう5mg383−2.412.877−2.697−2.119
ベシケアじょう10mg371−2.782.819−3.072−2.497
最終さいしゅう評価ひょうかの24あいだあたりの平均へいきん切迫せっぱくせい尿にょう失禁しっきん回数かいすう変化へんかりょう
投与とうよぐん症例しょうれいすう平均へいきん標準ひょうじゅん偏差へんさ両側りょうがわ95%信頼しんらい区間くかん
下限かげん上限じょうげん
プラセボ260−0.692.002−0.932−0.443
ベシケアじょう5mg235−1.451.886−1.688−1.204
ベシケアじょう10mg255−1.521.771−1.735−1.298
最終さいしゅう評価ひょうかの24あいだあたりの平均へいきん尿にょう失禁しっきん回数かいすう変化へんかりょう
投与とうよぐん症例しょうれいすう平均へいきん標準ひょうじゅん偏差へんさ両側りょうがわ95%信頼しんらい区間くかん
下限かげん上限じょうげん
プラセボ283−0.721.951−0.950−0.493
ベシケアじょう5mg274−1.592.117−1.843−1.339
ベシケアじょう10mg270−1.601.810−1.817−1.383
17.3 その
17.3.1 QT間隔かんかくたいする影響えいきょう
ベシケアじょう反復はんぷく投与とうよのQT間隔かんかくおよぼす影響えいきょう検討けんとうすることを目的もくてきとして、健康けんこう成人せいじん女性じょせい86れい対象たいしょうじゅうめくらけん比較ひかく対照たいしょう試験しけん実施じっしした。ベシケアじょう10mg投与とうよ定常ていじょう状態じょうたいにおいて、QT間隔かんかく変化へんかはプラセボとどう程度ていどであった。一方いっぽう、ベシケアじょう30mg投与とうよ定常ていじょう状態じょうたいおよびモキシフロキサシン400mgのたんかい投与とうよにおいてQT間隔かんかく増加ぞうかみとめられた16)外国がいこくじんデータ)。[2.79.1.310.211.1.4参照さんしょう
定常ていじょう状態じょうたいにおけるQT間隔かんかくのベースラインからの変化へんかりょう(プラセボとの
薬剤やくざいQTcちゅう1)
(msec)
90%信頼しんらい区間くかん
下限かげん上限じょうげん
コハクさんソリフェナシン10mg/にち0−55
コハクさんソリフェナシン30mg/にちちゅう6111
モキシフロキサシン400mg/にち10613

18. 薬効やっこう薬理やくり

18.1 作用さようじょ
膀胱ぼうこう平滑へいかつすじにおいて、ムスカリンM3受容じゅようたい拮抗きっこう作用さようしめすことにより、膀胱ぼうこう緊張きんちょう状態じょうたい抑制よくせいし、活動かつどう膀胱ぼうこうにおける尿意にょうい切迫せっぱくかんしき尿にょうおよ切迫せっぱくせい尿にょう失禁しっきん改善かいぜんする。
18.2 ムスカリン受容じゅようたいたいする親和しんわせい
ヒトムスカリン受容じゅようたいもちいた結合けつごう実験じっけんにおいて、ムスカリンM3受容じゅようたいたいする親和しんわせいはムスカリンM1、M2、M4およびM5受容じゅようたいたいする親和しんわせいよりたかかった17)in vitro)。
18.3 ムスカリン受容じゅようたい拮抗きっこう作用さよう
18.3.1 ラットおよびモルモット膀胱ぼうこう平滑へいかつすじ標本ひょうほんもちいた摘出てきしゅつ実験じっけんにおいて、カルバコール刺激しげきによる収縮しゅうしゅくたいして濃度のうど依存いぞんてきかつ競合きょうごうてき拮抗きっこう作用さようしめした。また、ラットおよびカニクイザルの膀胱ぼうこう平滑へいかつすじ細胞さいぼうおよあごせん細胞さいぼうにおいて、カルバコール刺激しげきによる細胞さいぼうないカルシウム濃度のうど上昇じょうしょうたいして濃度のうど依存いぞんてき抑制よくせい作用さようしめしたが、あごせんよりも膀胱ぼうこう平滑へいかつすじたいする抑制よくせい作用さようがそれぞれ3.6ばいおよび2.1ばいつよかった18)19)in vitro)。
18.3.2 麻酔ますいラットにおいて、カルバコール刺激しげきによる膀胱ぼうこうないあつ上昇じょうしょうおよ唾液だえき分泌ぶんぴつたいして用量ようりょう依存いぞんてき抑制よくせい作用さようしめした。膀胱ぼうこうないあつ上昇じょうしょうおよ唾液だえき分泌ぶんぴつをそれぞれ30%および50%抑制よくせいする用量ようりょう比較ひかくすると、唾液だえき分泌ぶんぴつよりも膀胱ぼうこうないあつ上昇じょうしょうたいする抑制よくせい作用さようがそれぞれ6.5ばいおよび3.7ばいつよかった18)in vivo)。
18.4 排尿はいにょう機能きのうたいする作用さよう
麻酔ますいラットの膀胱ぼうこうないあつ測定そくてい試験しけん(シストメトリー)において、用量ようりょう依存いぞんてき膀胱ぼうこう容量ようりょう増加ぞうか作用さようしめした。また、麻酔ますいのう梗塞こうそくラットにおいて、排尿はいにょうあつおよざん尿にょうりょう影響えいきょうおよぼすことなく、用量ようりょう依存いぞんてき膀胱ぼうこう容量ようりょうおよ排尿はいにょうりょう増加ぞうか作用さようしめした20)

19. 有効ゆうこう成分せいぶんかんする理化学りかがくてき知見ちけん

19.1. コハクさんソリフェナシン

一般いっぱんてき名称めいしょう コハクさんソリフェナシン
一般いっぱんてき名称めいしょうおうめい Solifenacin Succinate
化学かがくめい (3R)-1-Azabicyclo[2,2,2]oct-3-yl(1S)-1-phenyl-3,4-dihydroisoquinoline-2(1H)-carboxylate monosuccinate
分子ぶんししき C23H26N2O2・C4H6O4
分子ぶんしりょう 480.55
融点ゆうてん 144〜149℃
物理ぶつり化学かがくてき性状せいじょう コハクさんソリフェナシンは白色はくしょく結晶けっしょうまた結晶けっしょうせい粉末ふんまつである。みず、ジメチルスルホキシドまたはメタノールにけやすく、エタノール(99.5)にややけにくい。水酸化すいさんかナトリウムためしえきける。
KEGG DRUG D01269

20. 取扱とりあつかじょう注意ちゅうい

ほんひんはアルミぶくろにより品質ひんしつ保持ほじをはかっているので、アルミぶくろ開封かいふう湿気しっけけて保存ほぞんすること。

22. 包装ほうそう

<ベシケアODじょう2.5mg>
100じょう(10じょう×10、乾燥かんそうざいり)、140じょう(14じょう×10、乾燥かんそうざいり)
<ベシケアODじょう5mg>
100じょう(10じょう×10、乾燥かんそうざいり)、140じょう(14じょう×10、乾燥かんそうざいり)、700じょう(14じょう×50、乾燥かんそうざいり)

23. 主要しゅよう文献ぶんけん

  1. 田中たなか孝典たかのり , 薬理やくり治療ちりょう, 34 (Suppl.1), S5-S13, (2006)
  2. 鈴木すずき真奈まな , 薬理やくり治療ちりょう, 34 (Suppl.1), S29-S40, (2006)
  3. 田中たなか孝典たかのり , 薬理やくり治療ちりょう, 34 (Suppl.1), S15-S27, (2006)
  4. 山口やまぐち おさむ , 薬理やくり治療ちりょう, 34 (Suppl.1), S47-S68, (2006)
  5. 社内しゃない報告ほうこくしょ健康けんこう成人せいじん口腔こうくうない崩壊ほうかいじょうすいあり
  6. 社内しゃない報告ほうこくしょ健康けんこう成人せいじん口腔こうくうない崩壊ほうかいじょうみずなし
  7. Kuipers,M.E.et al., Drugs in R&D., 5 (2), 73-81, (2004)
  8. 田中たなか孝典たかのり , 薬理やくり治療ちりょう, 34 (Suppl.1), S41-S45, (2006)
  9. 社内しゃない報告ほうこくしょ海外かいがい健康けんこう成人せいじん代謝たいしゃ(ベシケアじょう2006ねん4がつ20日はつか承認しょうにん CTD 2.7.6.6)
  10. Smulders,R.A.et al., J.Pharmacol.Sci., 103 (1), 67-74, (2007) »PubMed »DOI
  11. Kuipers,M.et al., J.Pharmacol.Sci., 102 (4), 405-412, (2006) »PubMed »DOI
  12. Swart,P.J.et al., Basic Clin.Pharmacol.Toxicol., 99 (1), 33-36, (2006) »PubMed »DOI
  13. 社内しゃない報告ほうこくしょ海外かいがい健康けんこう成人せいじん相互そうご作用さよう(ベシケアじょう2006ねん4がつ20日はつか承認しょうにん CTD 2.7.6.12)
  14. Yamaguchi,O.et al., BJU Int., 100 (3), 579-587, (2007) »PubMed »DOI
  15. 社内しゃない報告ほうこくしょ国内こくないじゅうめくらけんぐんあいだ比較ひかく試験しけん(ベシケアじょう2006ねん4がつ20日はつか承認しょうにん CTD 2.7.4.7)
  16. 社内しゃない報告ほうこくしょ海外かいがい健康けんこう成人せいじんじゅうめくらけん比較ひかく対照たいしょう試験しけん(ベシケアじょう2006ねん4がつ20日はつか承認しょうにん CTD 2.7.6.17)
  17. Ohtake,A.et al., Biol.Pharm.Bull., 30 (1), 54-58, (2007) »PubMed »DOI
  18. Ohtake,A.et al., Eur.J.Pharmacol., 492 (2-3), 243-250, (2004) »PubMed »DOI
  19. Kobayashi,S.et al., Life Sci., 74 (7), 843-853, (2004) »PubMed »DOI
  20. Suzuki,M.et al., Eur.J.Pharmacol., 512 (1), 61-66, (2005) »PubMed »DOI

24. 文献ぶんけん請求せいきゅうさきおよわせさき

文献ぶんけん請求せいきゅうさき
アステラス製薬せいやく株式会社かぶしきがいしゃ メディカルインフォメーションセンター
〒103-8411 東京とうきょう中央ちゅうおう日本橋にほんばし本町ほんちょう2丁目ちょうめ5ばん1ごう
電話でんわ:フリーダイヤル 0120-189-371
製品せいひん情報じょうほうわせさき
アステラス製薬せいやく株式会社かぶしきがいしゃ メディカルインフォメーションセンター
〒103-8411 東京とうきょう中央ちゅうおう日本橋にほんばし本町ほんちょう2丁目ちょうめ5ばん1ごう
電話でんわ:フリーダイヤル 0120-189-371

26. 製造せいぞう販売はんばい業者ぎょうしゃとう

26.1 製造せいぞう販売はんばい
アステラス製薬せいやく株式会社かぶしきがいしゃ
東京とうきょう中央ちゅうおう日本橋にほんばし本町ほんちょう2丁目ちょうめ5ばん1ごう

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/09/18 はん