次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、呼吸困難、血管浮腫(顔面浮腫、喉頭浮腫等)、意識障害等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 ループス様症候群(頻度不明)
特に6ヵ月以上使用している長期投与例で多く報告されている。
11.1.3 結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎(いずれも頻度不明)
発熱、倦怠感、体重減少、関節痛、筋肉痛、網状皮斑、しびれ等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に6ヵ月以上使用している長期投与例で結節性多発動脈炎が多く報告されている。
11.1.4 自己免疫性肝炎(頻度不明)
長期投与例で、
抗核抗体が
陽性となる
自己免疫性肝炎があらわれることがある。[
8.3参照]
11.1.5 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)
発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
11.1.7 血液障害(頻度不明)
汎血球減少、
無顆粒球症、
顆粒球減少、
白血球減少、
血小板減少、
貧血があらわれることがあり、また、
注射用製剤で
溶血性貧血があらわれることがある。[
8.4参照]
11.1.8 重篤な肝機能障害(頻度不明)
肝不全等の重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、特に投与初期は観察を十分に行うこと(投与開始1週間以内に出現することがある)。
11.1.9 急性腎障害、間質性腎炎(いずれも
頻度不明)[
8.5参照]
11.1.10 呼吸困難、間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明)
発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難等の異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎、PIE症候群が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.11 膵炎(頻度不明)
11.1.12 精神神経障害(頻度不明)
痙攣、意識障害等の精神神経障害があらわれることがある。
11.1.13 出血性腸炎、偽膜性大腸炎(いずれも頻度不明)
出血性腸炎、偽膜性大腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがある。