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医療用医薬品 : ミノサイクリン塩酸塩 (ミノサイクリン塩酸塩顆粒2%「サワイ」)

医療いりょうよう医薬品いやくひん : ミノサイクリン塩酸えんさんしお

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医薬品いやくひん情報じょうほう


総称そうしょうめい ミノサイクリン塩酸えんさんしお
一般いっぱんめい ミノサイクリン塩酸えんさんしお
欧文おうぶん一般いっぱんめい Minocycline Hydrochloride
薬効やっこう分類ぶんるいめい テトラサイクリンけい抗生こうせい物質ぶっしつ製剤せいざい
薬効やっこう分類ぶんるい番号ばんごう 6152
ATCコード J01AA08
KEGG DRUG
D00850 ミノサイクリン塩酸えんさんしお
KEGG DGROUP
DG01197 テトラサイクリンけい抗生こうせい物質ぶっしつ
JAPIC 添付てんぷ文書ぶんしょ(PDF)
この情報じょうほうKEGG データベースにより提供ていきょうされています。
日米にちべい医薬品いやくひん添付てんぷ文書ぶんしょこちらから検索けんさくすることができます。

添付てんぷ文書ぶんしょ情報じょうほう2023ねん7がつ 改訂かいていだい1はん


商品しょうひん情報じょうほう 3.組成そせい性状せいじょう

販売はんばいめい 欧文おうぶん商標しょうひょうめい 製造せいぞう会社かいしゃ YJコード 薬価やっか 規制きせい区分くぶん
ミノサイクリン塩酸えんさんしお顆粒かりゅう2%「サワイ」 MINOCYCLINE HYDROCHLORIDE Granules[SAWAI] 沢井製薬さわいせいやく 6152005D1108 30えん/g 処方箋しょほうせん医薬品いやくひんちゅう

2. 禁忌きんき

つぎ患者かんじゃには投与とうよしないこと
テトラサイクリンけい薬剤やくざいたい過敏かびんしょう既往きおうれきのある患者かんじゃ

4. 効能こうのうまたは効果こうか

適応てきおうきんしゅ
適応症てきおうしょう
おもてざいせい皮膚ひふ感染かんせんしょうふかざいせい皮膚ひふ感染かんせんしょうリンパ管りんぱかん・リンパぶしえん慢性まんせいうみかわしょう骨髄こつづいえん咽頭いんとう喉頭こうとうえんひらたももえん急性きゅうせい気管支炎きかんしえん肺炎はいえん慢性まんせい呼吸こきゅう病変びょうへん感染かんせんなみだ嚢炎、麦粒腫ばくりゅうしゅ中耳炎ちゅうじえんふく鼻腔びこうえん化膿かのうせい唾液腺だえきせんえんしゅう組織そしきえん感染かんせんせい口内こうないえん猩紅熱しょうこうねつ炭疽たんそつつがむしびょうオウムびょう

5. 効能こうのうまたは効果こうか関連かんれんする注意ちゅうい

咽頭いんとう喉頭こうとうえんひらたももえん急性きゅうせい気管支炎きかんしえん中耳炎ちゅうじえんふく鼻腔びこうえん
こう微生物びせいぶつやく適正てきせい使用しよう手引てびき」1)参照さんしょうし、抗菌こうきんやく投与とうよ必要ひつようせい判断はんだんしたうえで、ほんざい投与とうよ適切てきせつ判断はんだんされる場合ばあい投与とうよすること。

6. 用法ようほうおよ用量ようりょう

通常つうじょう小児しょうにには体重たいじゅう1kgあたり、ほんざい0.1〜0.2g[ミノサイクリン塩酸えんさんしおとして2〜4mg(ちから)]を1にちりょうとして、12あるいは24あいだごとに粉末ふんまつのまま経口けいこう投与とうよする。
なお、患者かんじゃ年齢ねんれい症状しょうじょうなどにおうじて適宜てきぎ増減ぞうげんする。
ほんざいは、よう時水ときみずくわえてシロップじょうにしてもちいることもできる。

7. 用法ようほうおよ用量ようりょう関連かんれんする注意ちゅうい

炭疽たんそ
炭疽たんそ発症はっしょうおよ進展しんてん抑制よくせいには、るいやくであるドキシサイクリンについて米国べいこく疾病しっぺい管理かんりセンター(CDC)が、60日間にちかん投与とうよ推奨すいしょうしている。

8. 重要じゅうよう基本きほんてき注意ちゅうい

8.1 ほんざい使用しようにあたっては、たいせいきん発現はつげんとうふせぐため、原則げんそくとして感受性かんじゅせい確認かくにんし、疾病しっぺい治療ちりょうじょう必要ひつよう最小限さいしょうげん期間きかん投与とうよにとどめること。
8.2 めまいかんがあらわれることがあるので、ほんざい投与とうよちゅう患者かんじゃには自動車じどうしゃ運転うんてんとう危険きけんともな機械きかい操作そうさおよ高所こうしょでの作業さぎょうとう従事じゅうじさせないように注意ちゅういすること。
8.3 自己じこ免疫めんえきせい肝炎かんえんがあらわれることがあるので、定期ていきてき検査けんさおこなうなど観察かんさつ十分じゅうぶんおこなうこと。[11.1.4参照さんしょう
8.4 血液けつえき障害しょうがいがあらわれることがあるので、定期ていきてき検査けんさおこなうなど観察かんさつ十分じゅうぶんおこなうこと。[11.1.7参照さんしょう
8.5 急性きゅうせいじん障害しょうがいあいだしつせいじんえんがあらわれることがあるので、定期ていきてき検査けんさおこなうなど観察かんさつ十分じゅうぶんおこなうこと。[11.1.9参照さんしょう

9. 特定とくてい背景はいけいゆうする患者かんじゃかんする注意ちゅうい

9.1 合併症がっぺいしょう既往きおうれきとうのある患者かんじゃ
9.1.1 経口けいこう摂取せっしゅ不良ふりょう患者かんじゃまた経口けいこう栄養えいよう患者かんじゃ全身ぜんしん状態じょうたいわる患者かんじゃ
観察かんさつ十分じゅうぶんおこなうこと。ビタミンK欠乏症けつぼうしょうじょうがあらわれることがある。
9.2 じん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ
副作用ふくさようつよくあらわれるおそれがある。
9.3 かん機能きのう障害しょうがい患者かんじゃ
副作用ふくさようつよくあらわれるおそれがある。
9.5 にん
妊婦にんぷまた妊娠にんしんしている可能かのうせいのある女性じょせいには治療ちりょうじょう有益ゆうえきせい危険きけんせい上回うわまわると判断はんだんされる場合ばあいにのみ投与とうよすること。胎児たいじ一過いっかせいほね発育はついく不全ふぜん歯牙しが着色ちゃくしょく・エナメルしつ形成けいせい不全ふぜんこすことがある。また、動物どうぶつ実験じっけん(ラット)で胎児たいじ毒性どくせいみとめられている。
9.6 授乳じゅにゅう
授乳じゅにゅうしないことがのぞましい。母乳ぼにゅうちゅう移行いこうすることが報告ほうこくされている2)
9.7 小児しょうにとう
薬剤やくざい使用しようできないか、無効むこう場合ばあいにのみ適用てきよう考慮こうりょすること。小児しょうにとく歯牙しが形成けいせいにある8さい未満みまん小児しょうに)に投与とうよした場合ばあい歯牙しが着色ちゃくしょく・エナメルしつ形成けいせい不全ふぜん、また、一過いっかせいほね発育はついく不全ふぜんこすことがある。
9.8 高齢こうれいしゃ
つぎてん注意ちゅういし、用量ようりょうならびに投与とうよ間隔かんかく留意りゅういするなど患者かんじゃ状態じょうたい観察かんさつしながら慎重しんちょう投与とうよすること。
生理せいり機能きのう低下ていかしていることがおお副作用ふくさよう発現はつげんしやすい。
・ビタミンK欠乏けつぼうによる出血しゅっけつ傾向けいこうがあらわれることがある。

10. 相互そうご作用さよう

10.2 併用へいよう注意ちゅうい
カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、ランタンまた鉄剤てつざいほんざい吸収きゅうしゅう低下ていかし、効果こうかげんじゃくされるおそれがある。
両剤りょうざい服用ふくよう間隔かんかくを2〜4あいだとすること。
ほんざいまたさん金属きんぞくイオンが消化しょうか管内かんないなん溶性ようせいのキレートを形成けいせいして、ほんざい吸収きゅうしゅう阻害そがいする。
こう凝血ぎょうけつざい
ワルファリンカリウムとう
血漿けっしょうプロトロンビン活性かっせい抑制よくせいすることがある。ほんざいによるちょうない細菌さいきん減少げんしょうが、ビタミンK合成ごうせい阻害そがいし、こう凝血ぎょうけつざい作用さよう増強ぞうきょうするほか、ほんざいがカルシウムイオンとキレート結合けつごうし、血漿けっしょうプロトロンビン活性かっせい抑制よくせいするとかんがえられている。
スルホニル尿素にょうそけい血糖けっとう降下こうかやく
グリクロピラミド
グリベンクラミド
グリメピリドとう
血糖けっとう降下こうか作用さよう増強ぞうきょうすることがある。じょ不明ふめいであるが、スルホニル尿素にょうそけい薬剤やくざい血糖けっとう降下こうか作用さようがオキシテトラサイクリンおよびドキシサイクリンによって増強ぞうきょうされるという報告ほうこくがある。
メトトレキサートメトトレキサートの作用さよう増強ぞうきょうされることがある。ほんざい血漿けっしょう蛋白たんぱく結合けつごうしているメトトレキサートを競合きょうごうてき置換ちかん遊離ゆうりし、メトトレキサートの作用さよう増強ぞうきょうさせることがかんがえられる。
ポルフィマーナトリウム光線こうせん過敏かびんしょうこすおそれがある。
直射ちょくしゃ日光にっこう集中しゅうちゅうこうとうけること。
皮膚ひふひかり感受性かんじゅせいたかめる薬剤やくざいとの併用へいようにより、ほんざいによる光線こうせん過敏かびんしょう増強ぞうきょうされることがかんがえられる。
ジゴキシンほんざいがジゴキシンの作用さよう増強ぞうきょうし、中毒ちゅうどく症状しょうじょう発現はつげんすることがある。
併用へいようはジゴキシンの中毒ちゅうどく症状しょうじょう注意ちゅういすること。
ほんざいによるちょうない細菌さいきん減少げんしょうのため、ちょうない細菌さいきんによるジゴキシンの代謝たいしゃ活性かっせいされ、ジゴキシンのちゅう濃度のうど上昇じょうしょうするとかんがえられる。
黄体おうたい卵胞らんぽうホルモン配合はいごうざい
経口けいこう避妊ひにんざい
黄体おうたい卵胞らんぽうホルモン配合はいごうざい効果こうかげん弱化じゃっかおよ不正ふせい性器せいき出血しゅっけつ発現はつげんりつ増大ぞうだいするおそれがある。ほんざいによるちょうない細菌さいきん減少げんしょうのため、黄体おうたい卵胞らんぽうホルモン配合はいごうざいちょうきも循環じゅんかんによるさい吸収きゅうしゅう抑制よくせいされるとかんがえられる。
外用がいようざいのぞくビタミンA製剤せいざい、レチノイド製剤せいざい
ビタミンA
レチノールパルミチンさんエステル
エトレチナート
トレチノイン
頭蓋とうがいないあつ上昇じょうしょうがあらわれることがある。ほんざいおよびこれらの薬剤やくざいはそれぞれ頭蓋とうがいないあつ上昇じょうしょうこすことがある。

11. 副作用ふくさよう

11.1 重大じゅうだい副作用ふくさよう
つぎ副作用ふくさようがあらわれることがあるので、観察かんさつ十分じゅうぶんおこない、異常いじょうみとめられた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしするなど適切てきせつ処置しょちおこなうこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度ひんど不明ふめい
不快ふかいかん口内こうない異常いじょうかん喘鳴ぜんめい眩暈げんうん便意べんいみみ発汗はっかん全身ぜんしんしおべに呼吸こきゅう困難こんなん血管けっかん浮腫ふしゅ顔面がんめん浮腫ふしゅ喉頭こうとう浮腫ふしゅとう)、意識いしき障害しょうがいとう異常いじょうみとめられた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしし、適切てきせつ処置しょちおこなうこと。
11.1.2 ループスさま症候群しょうこうぐん頻度ひんど不明ふめい
とくに6ヵ月かげつ以上いじょう使用しようしている長期ちょうき投与とうよれいおお報告ほうこくされている。
11.1.3 結節けっせつせい多発たはつ動脈どうみゃくえん顕微鏡けんびきょうてき多発たはつ血管けっかんえん(いずれも頻度ひんど不明ふめい
発熱はつねつ倦怠けんたいかん体重たいじゅう減少げんしょう関節かんせつつう筋肉きんにくつう網状もうじょうがわむら、しびれとう異常いじょうみとめられた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしし、適切てきせつ処置しょちおこなうこと。とくに6ヵ月かげつ以上いじょう使用しようしている長期ちょうき投与とうよれい結節けっせつせい多発たはつ動脈どうみゃくえんおお報告ほうこくされている。
11.1.4 自己じこ免疫めんえきせい肝炎かんえん頻度ひんど不明ふめい
長期ちょうき投与とうよれいで、こうかく抗体こうたい陽性ようせいとなる自己じこ免疫めんえきせい肝炎かんえんがあらわれることがある。[8.3参照さんしょう
11.1.5 中毒ちゅうどくせい表皮ひょうひ壊死えし融解ゆうかいしょう(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚ひふ粘膜ねんまく症候群しょうこうぐん(Stevens-Johnson症候群しょうこうぐん)、かたちべにむら剥脱はくだつせい皮膚ひふえん(いずれも頻度ひんど不明ふめい
発熱はつねつべにむら、そうようかん充血じゅうけつ口内炎こうないえんとう異常いじょうみとめられた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしし、適切てきせつ処置しょちおこなうこと。
11.1.6 薬剤やくざいせい過敏かびんしょう症候群しょうこうぐん頻度ひんど不明ふめい
初期しょき症状しょうじょうとして発疹はっしん発熱はつねつがみられ、さらにリンパぶし腫脹しゅちょうきも機能きのう障害しょうがいとう臓器ぞうき障害しょうがい白血球はっけっきゅう増加ぞうかこうさんだまぞうことがたリンパだま出現しゅつげんとうともなおそはつせいじゅうあつし過敏かびん症状しょうじょうがあらわれることがあるので、観察かんさつ十分じゅうぶんおこない、このような症状しょうじょうがあらわれた場合ばあいには、投与とうよ中止ちゅうしし、適切てきせつ処置しょちおこなうこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)とうのウイルスのさい活性かっせいともなうことがおおく、投与とうよ中止ちゅうし発疹はっしん発熱はつねつきも機能きのう障害しょうがいとう症状しょうじょう再燃さいねんあるいは遷延せんえんすることがあるので注意ちゅういすること。
11.1.7 血液けつえき障害しょうがい頻度ひんど不明ふめい
ひろし血球けっきゅう減少げんしょう顆粒かりゅうだましょう顆粒かりゅうだま減少げんしょう白血球はっけっきゅう減少げんしょう血小板けっしょうばん減少げんしょう貧血ひんけつがあらわれることがあり、また、注射ちゅうしゃよう製剤せいざい溶血ようけつせい貧血ひんけつがあらわれることがある。[8.4参照さんしょう
11.1.8 おもあつかん機能きのう障害しょうがい頻度ひんど不明ふめい
肝不全かんふぜんとうおもあつかん機能きのう障害しょうがいがあらわれることがあるので、とく投与とうよ初期しょき観察かんさつ十分じゅうぶんおこなうこと(投与とうよ開始かいし1週間しゅうかん以内いない出現しゅつげんすることがある)。
11.1.9 急性きゅうせいじん障害しょうがいあいだしつせいじんえん(いずれも頻度ひんど不明ふめい)[8.5参照さんしょう
11.1.10 呼吸こきゅう困難こんなんあいだしつせい肺炎はいえん、PIE症候群しょうこうぐん(いずれも頻度ひんど不明ふめい
発熱はつねつ咳嗽がいそう労作ろうさく息切いきぎれ、呼吸こきゅう困難こんなんとう異常いじょうみとめられた場合ばあいにはすみやかに胸部きょうぶXせん検査けんさとう実施じっしし、あいだしつせい肺炎はいえん、PIE症候群しょうこうぐんうたがわれる場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしし、副腎ふくじん皮質ひしつホルモンざい投与とうよとう適切てきせつ処置しょちおこなうこと。
11.1.11 膵炎頻度ひんど不明ふめい
11.1.12 精神せいしん神経しんけい障害しょうがい頻度ひんど不明ふめい
痙攣けいれん意識いしき障害しょうがいとう精神せいしん神経しんけい障害しょうがいがあらわれることがある。
11.1.13 出血しゅっけつせいちょうえん偽膜ぎまくせい大腸だいちょうえん(いずれも頻度ひんど不明ふめい
出血しゅっけつせいちょうえん偽膜ぎまくせい大腸だいちょうえんとうじゅうあつしちょうえんがあらわれることがある。
11.2 その副作用ふくさよう
つぎ副作用ふくさようがあらわれることがあるので、観察かんさつ十分じゅうぶんおこない、異常いじょうみとめられた場合ばあいには投与とうよ中止ちゅうしするなど適切てきせつ処置しょちおこなうこと。
 1%以上いじょう1%未満みまん頻度ひんど不明ふめい
過敏かびんしょう 発疹はっしん発熱はつねつ蕁麻疹じんましん浮腫ふしゅ四肢しし顔面がんめん
皮膚ひふ  光線こうせん過敏かびんしょう色素しきそ沈着ちんちゃく皮膚ひふつめ粘膜ねんまくa)急性きゅうせい熱性ねっせいこうちゅうだませい皮膚ひふしょう
精神せいしん神経しんけいけい  めまいかん頭痛ずつう、しびれかん
肝臓かんぞう  AST、ALTの上昇じょうしょうとうきも機能きのう検査けんさ異常いじょう黄疸おうだん
消化しょうか悪心あくしん食欲しょくよく不振ふしんしたえん下痢げり嘔吐おうと腹痛はらいた口内こうないえん便秘べんぴ肛門こうもん周囲しゅういえん味覚みかく異常いじょう胃腸いちょう障害しょうがい歯牙しが着色ちゃくしょくした変色へんしょく
血液けつえき  こうさんだまぞう
腎臓じんぞう  BUN上昇じょうしょう
きん交代こうたいしょう  きん交代こうたいしょうもとづくあたらしい感染かんせんしょう
ビタミン欠乏症けつぼうしょう  ビタミンK欠乏症けつぼうしょうじょうていプロトロンビンしょう出血しゅっけつ傾向けいこうとう)、ビタミンBぐん欠乏症けつぼうしょうじょうしたえん口内こうないえん食欲しょくよく不振ふしん神経しんけいえんとう
頭蓋とうがいないあつ上昇じょうしょう  頭蓋とうがいないあつ上昇じょうしょうともな症状しょうじょう嘔吐おうと頭痛ずつうふく、うっけつ乳頭にゅうとう大泉おおいずみもん膨隆とう
感覚かんかく  みみ聴覚ちょうかく障害しょうがい
その  倦怠けんたいかん関節かんせつつう

13. りょう投与とうよ

13.1 症状しょうじょう
大量たいりょう投与とうよによりきも障害しょうがい黄疸おうだん脂肪しぼうきもとう)があらわれることがある。

14. 適用てきようじょう注意ちゅうい

14.1 薬剤やくざい調製ちょうせい注意ちゅうい
ほんざいみずくわえてシロップじょう調製ちょうせいした場合ばあいには、ただちに服用ふくようすることがのぞましい。

15. その注意ちゅうい

15.1 臨床りんしょう使用しようもとづく情報じょうほう
15.1.1 ほんざい投与とうよにより尿にょう褐〜茶褐色ちゃかっしょくみどりあお変色へんしょくしたという報告ほうこくがある。
15.1.2 ほんざい投与とうよにより甲状腺こうじょうせん黒色こくしょくになることがある。
15.1.3 海外かいがいにおいて、ほんざい投与とうよちゅう患者かんじゃ甲状腺こうじょうせんがん発現はつげんしたとの報告ほうこくがあるが、ほんざいとの因果いんが関係かんけい確立かくりつしていない。

16. 薬物やくぶつ動態どうたい

16.1 ちゅう濃度のうど
16.1.1 ミノサイクリン塩酸えんさんしお顆粒かりゅう2%を4〜11さい小児しょうに4れいに、ミノサイクリン塩酸えんさんしおとして4mg/kg、空腹くうふくたんかい経口けいこう投与とうよしたときの平均へいきんちゅう濃度のうどは、投与とうよ3あいだ最高さいこうちゅう濃度のうど2.3μみゅーg/mLをしめす。また、投与とうよ12あいだ平均へいきんちゅう濃度のうどは1.0μみゅーg/mLである3)
16.1.2 生物せいぶつがくてき同等どうとうせい試験しけん
ミノサイクリン塩酸えんさんしお顆粒かりゅう2%「サワイ」とミノマイシン顆粒かりゅう2%を健康けんこう成人せいじん男子だんしにそれぞれ5g[ミノサイクリン塩酸えんさんしおとして100mg(ちから)]空腹くうふくたんかい経口けいこう投与とうよ(クロスオーバーほう)し、血清けっせいちゅうミノサイクリン濃度のうど測定そくていした。られた薬物やくぶつ動態どうたいパラメータ(AUC、Cmax)について統計とうけい解析かいせきおこなった結果けっか両剤りょうざい生物せいぶつがくてき同等どうとうせい確認かくにんされた4)
かく製剤せいざい5g投与とうよ薬物やくぶつ動態どうたいパラメータ
 Cmax[μみゅーg(ちから)/mL]Tmax(hr)T1/2(hr)AUC0-24hrμみゅーg(ちから)・hr/mL]
ミノサイクリン塩酸えんさんしお顆粒かりゅう2%「サワイ」1.14±0.320.9±0.210.7±2.210.94±2.96
ミノマイシン顆粒かりゅう2%1.10±0.361.1±0.510.6±1.111.06±3.27
血清けっせいちゅう濃度のうどならびにAUC、Cmaxとうのパラメータは、被験者ひけんしゃ選択せんたく体液たいえき採取さいしゅ回数かいすう時間じかんとう試験しけん条件じょうけんによってことなる可能かのうせいがある。
16.5 排泄はいせつ
ミノサイクリン塩酸えんさんしお顆粒かりゅう2%を4〜11さい小児しょうに4れいに、ミノサイクリン塩酸えんさんしおとして4mg/kg、空腹くうふくたんかい経口けいこう投与とうよしたときの尿にょうちゅうへの排泄はいせつりつは、12あいだで11.2%である3)

18. 薬効やっこう薬理やくり

18.1 作用さようじょ
細菌さいきん蛋白たんぱく合成ごうせいけいにおいて、aminoacyl t-RNAがm-RNA・リボゾームふくごうぶつ結合けつごうするのをさまたげ、蛋白たんぱく合成ごうせい阻止そしさせることにより抗菌こうきん作用さよう発揮はっきする。また、ほんざい動物どうぶつのリボゾームには作用さようせず、細菌さいきんのリボゾームの30Sサブユニットに特異とくいてき作用さようすることから、選択せんたく毒性どくせいゆうすると報告ほうこくされている5)
18.2 抗菌こうきん作用さよう
18.2.1 ブドウ球菌きゅうきんぞく溶血ようけつせいレンサ球菌きゅうきん肺炎はいえん球菌きゅうきんなどのグラム陽性ようせいきんおよ大腸菌だいちょうきん、クレブシエラぞく、エンテロバクターぞくなどのグラム陰性いんせいきんたいして広範こうはん抗菌こうきん作用さようしめ6)7)8)9)in vitro)。
18.2.2 ざいたいせいブドウ球菌きゅうきんつよ抗菌こうきんりょくしめ10)in vitro)。
また、テトラサイクリンたいせいブドウ球菌きゅうきんによる実験じっけんてき感染かんせんしょうたいして、すぐれた治療ちりょう効果こうかみとめられている11)(マウス)。
18.2.3 クラミジアぞく(クラミジア・トラコマチス、クラミジア・シッタシ)につよ抗菌こうきんりょくしめ12)13)14)in vitro)。
18.2.4 リケッチアぞく(オリエンチア・ツツガムシ)につよ抗菌こうきんりょくしめ15)in vitro)。
18.2.5 炭疽たんそきんつよ抗菌こうきんりょくしめ16)in vitro)。

19. 有効ゆうこう成分せいぶんかんする理化学りかがくてき知見ちけん

19.1. ミノサイクリン塩酸えんさんしお

一般いっぱんてき名称めいしょう ミノサイクリン塩酸えんさんしお
一般いっぱんてき名称めいしょうおうめい Minocycline Hydrochloride
略号りゃくごう MINO
化学かがくめい (4S,4aS,5aR,12aS)-4,7-Bis(dimethylamino)-3,10,12,12a-tetrahydroxy-1,11-dioxo-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-octahydrotetracene-2-carboxamide monohydrochloride
分子ぶんししき C23H27N3O7・HCl
分子ぶんしりょう 493.94
物理ぶつり化学かがくてき性状せいじょう 黄色おうしょく結晶けっしょうせい粉末ふんまつである。N,N-ジメチルホルムアミドにけやすく、メタノールにややけやすく、みずにややけにくく、エタノール(95)にけにくい。
KEGG DRUG D00850

20. 取扱とりあつかじょう注意ちゅうい

20.1 そとばこ開封かいふう遮光しゃこうして保存ほぞんすること。
20.2 使用しようのつどかなら密栓みっせんして保存ほぞんすること。

22. 包装ほうそう

バラ[乾燥かんそうざいり]
100g

23. 主要しゅよう文献ぶんけん

  1. 厚生こうせい労働省ろうどうしょう健康けんこうきょく結核けっかく感染かんせんしょうへんこう微生物びせいぶつやく適正てきせい使用しよう手引てび
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  3. 中沢なかざわすすむ, Jpn.J.Antibiot., 25 (5), 288-294, (1972) »PubMed
  4. 社内しゃない資料しりょう生物せいぶつがくてき同等どうとうせい試験しけん
  5. Weisblum,B.et al., Bact.Rev., 32, 493-528, (1968) »PubMed
  6. 小林こばやしみのる, Jpn.J.Antibiot., 25 (5), 283-287, (1972) »PubMed
  7. Martell,M.J.et al., J.Med.Chem., 10 (1), 44-46, (1967) »PubMed
  8. 中沢なかざわ昭三しょうぞう, Jpn.J.Antibiot., 22 (6), 411-416, (1969) »PubMed
  9. 清水しみず隆作りゅうさく, 基礎きそ臨床りんしょう, 11 (5), 1553-1563, (1977)
  10. 島田しまだかおる, Chemotherapy, 31 (8), 835-841, (1983) »DOI
  11. 中沢なかざわ昭三しょうぞう, 日本薬剤師会にほんやくざいしかい雑誌ざっし, 21 (11), 29-35, (1969)
  12. Ridgway,G.L.et al., Br.J.Vener.Dis., 54, 103-106, (1978) »PubMed
  13. Bowie,W.R.et al., J.Infect.Dis., 138 (5), 655-659, (1978) »PubMed
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  16. 西野にしの武志たけし, Chemotherapy, 41 (Suppl.2), 62-77, (1993)

24. 文献ぶんけん請求せいきゅうさきおよわせさき

文献ぶんけん請求せいきゅうさき
沢井製薬さわいせいやく株式会社かぶしきがいしゃ 医薬品いやくひん情報じょうほうセンター
〒532-0003 大阪おおさか淀川よどがわ宮原みやはら5丁目ちょうめ2-30
電話でんわ:0120-381-999
FAX:06-7708-8966
製品せいひん情報じょうほうわせさき
沢井製薬さわいせいやく株式会社かぶしきがいしゃ 医薬品いやくひん情報じょうほうセンター
〒532-0003 大阪おおさか淀川よどがわ宮原みやはら5丁目ちょうめ2-30
電話でんわ:0120-381-999
FAX:06-7708-8966

26. 製造せいぞう販売はんばい業者ぎょうしゃとう

26.1 製造せいぞう販売元はんばいもと
沢井製薬さわいせいやく株式会社かぶしきがいしゃ
大阪おおさか淀川よどがわ宮原みやはら5丁目ちょうめ2-30

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