荒あら神谷かみや遺跡いせきについて Remains

銅鐸どうたくは神かみを招まねくカネといわれています。中国ちゅうごくや朝鮮半島ちょうせんはんとうで使つかわれていた小型こがたの鈴すずがルーツだといわれています。日本にっぽんに伝つたわるとしだいに大おおきくなり、祭まつりのための道具どうぐとして使つかわれました。銅鐸どうたくは実際じっさいに鳴ならすもの(聞きく銅鐸どうたく)でしたが、しだいに大型おおがた化かし、鳴ならさずに遠とおくからあおぎみるだけのもの(見みる銅鐸どうたく)へと変かわっていきました。荒神こうじん谷たに銅鐸どうたくは、古ふるい段階だんかいの聞きく銅鐸どうたくです。

銅どう矛ほこは、もともとは根元ねもとの袋ふくろ部分ぶぶんに木製もくせいの長柄ながえをつきさして使つかう武器ぶきでしたが、中期ちゅうき以降いこうは大型おおがた化かし実用じつよう的てきではなくなります。荒神こうじん谷だにで発見はっけんされた全すべての銅どう矛ほこの袋ふくろ部ぶには鋳型いがたの土どが残のこされたままで柄えが装着そうちゃくされていませんでした。このことは、銅どう矛ほこを武器ぶきではなく祭器さいきとして使用しようする目的もくてきがあったから考かんがえられています。銅鐸どうたくが神かみを招まねくカネであったのに対たいし、銅剣どうけんや銅どう矛ほこは悪霊あくりょうをはらうものとして扱あつかわれていたのでしょう。