投資情報会社・フィスコが7月22日~7月26日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は弱含みか。米インフレ指標の鈍化が鮮明になり、9月利下げ観測からドル売り・円買いがただちに縮小する可能性は低いとみられる。また、日銀の追加利上げ観測で円買い圧力が強まり、主要通貨を下押ししよう。7月11日に発表された米6月消費者物価指数(CPI)は予想外に鈍化し、インフレ鎮静化は顕著になっている。今週発表予定のコアPCE価格指数が注目され、前回よりもさらに低下すれば9月利下げの可能性は高まり、金利安・ドル安に振れやすい。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は議会証言やメディアのインタビューで、従来通り政策金利の引き下げにはやや慎重な姿勢を堅持。ただ、金融緩和については前向きな見解とみられ、9月から年内2回の利下げは織り込まれつつある。一方、河野デジタル相は円安を食い止めるため、日銀の利上げの必要性を主張。日本の消費者物価指数(CPI)は加速しており、7月30-31日の金融政策決定会合に向け追加利上げ観測が高まれば円買いが見込まれる。
【米・4-6月期国内総生産速報値】(7月25日発表予定)
7月25日発表の米4-6月期国内総生産(GDP)は前期比年率+1.7%と、1-3月期の+1.4%を上回る見通し。想定通り改善すれば早期利下げを見込んだドル売りは一服しよう。
【米6月コアPCE価格指数】(7月26日発表予定)
7月26日発表の米6月コアPCE価格指数は前年比+2.6%と、5月分のから横ばいの見通し。想定よりも弱い内容なら早期利下げ観測により米金利安・ドル安の展開に。