資産しさん4億おく円えん超ちょう・ヘムさんが語かたる「株価かぶか暴落ぼうらく時じをチャンスと考かんがえる理由りゆう」　市場いちばが合理ごうり的てきに動うごかなくなる瞬間しゅんかんを狙ねらい撃うち、割安わりやすで放置ほうちされた“お宝たから銘柄めいがら”を発掘はっくつする方法ほうほうも解説かいせつ

　トランプ政権せいけんの高こう関税かんぜい政策せいさくによりマーケットは大だい混乱こんらん。投資とうし家かたちの間あいだでは不安ふあんや恐怖きょうふが蔓延まんえんしている。そんななかで必要ひつようとされるのは、ブレない投資とうしポリシーだろう。4億おく円えん超ちょうの資産しさんを持もつ投資とうし家か兼けん会社かいしゃ経営けいえい者しゃのヘム氏しが、自身じしんの投資とうし手法しゅほうの軸じくとする「小型こがた割安わりやす株かぶ」「増配ぞうはい期待きたい株かぶ」「暴落ぼうらく時じの買かい向むかい」について、分わかりやすく解説かいせつする。

　ヘム氏しのポートフォリオ（金融きんゆう資産しさんの組くみ合あわせ）は「小型こがた」で「割安わりやす」な銘柄めいがらが中心ちゅうしんだ。「割安わりやす」に関かんしては、まず企業きぎょうの資産しさん価値かち・事業じぎょう価値かちから算出さんしゅつされる理論りろん株価かぶかや、PER（株価かぶか収益しゅうえき率りつ）・PBR（株価かぶか純資産じゅんしさん倍率ばいりつ）・EPS（1株かぶあたりの純じゅん利益りえき）成長せいちょう率りつの評価ひょうかなどをもとにピックアップ。そのうえで、「カタリスト（株価かぶかの上昇じょうしょうに繋つながるきっかけ）」が存在そんざいするかどうかを見極みきわめて、銘柄めいがらを選定せんていしているという。

見みつけやすいきっかけは「増配ぞうはい」

　カタリストには「業績ぎょうせきの改善かいぜん」「画期的かっきてきな新しん商品しょうひんの開発かいはつ」「TOB（株式かぶしき公開こうかい買かい付づけ）」「MBO（経営けいえい陣じんによる自社じしゃ買収ばいしゅう）」など、さまざまな種類しゅるいがある。それらをタイミングよく探さがし当あてるのは容易よういではなく、経験けいけんや洞察どうさつ力りょくが求もとめられるが、そのなかで比較的ひかくてき見みつけやすいカタリストがあるという。それが「増配ぞうはい」だ。

「私わたしはカタリストを見極みきわめるうえで、特とくに『増配ぞうはい』を重視じゅうししています。増配ぞうはいは株価かぶか上昇じょうしょうに直結ちょっけつしやすい。中長期ちゅうちょうき計画けいかくで配当性向はいとうせいこう（当期とうき純じゅん利益りえきに占しめる配当はいとう金きんの割合わりあい）の引ひき上あげを明言めいげんしている企業きぎょうや、累進るいしん配当はいとう（毎年まいとし増配ぞうはい、最低さいていでも横よこばい）を採用さいようしている企業きぎょうもあるので、今後こんご長期ちょうきにわたり増配ぞうはいが期待きたいできる銘柄めいがらを見みつけることはそれほど難むずかしくはありません」（以下いか、｢｣内ないはすべてヘム氏し）

　株式かぶしき投資とうしの世界せかいでは、｢市場いちばでつけられている株価かぶかは常つねに適正てきせいだ｣という考かんがえ方かたがある。これを「効率こうりつ的てき市場いちば仮説かせつ」といい、｢市場いちば参加さんか者しゃは十分じゅうぶんな知識ちしきと情報じょうほうを持もち、合理ごうり的てきな判断はんだんをする｣という前提ぜんていのうえに市場いちばは成なり立たっていると考かんがえるわけだ。たとえば1株かぶあたりの本質ほんしつ的てき価値かちが2000円えんの企業きぎょうの株かぶが1000円えんで売うられているとすると、市場いちば参加さんか者しゃはただちにこの株かぶを買かい進すすみ、株価かぶかは適正てきせい値ちである2000円えんに収束しゅうそくするという理屈りくつだ。ヘム氏しも効率こうりつ的てき市場いちば仮説かせつは「おおむね機能きのうしている」と語かたる。