アニメソングの帝王ていおうとして知しられる、歌手かしゅの水木みずき一郎いちろう（74）が26日にち、リンパ節ぶし転移てんい、脳のう転移てんいを伴ともなう肺はいがんを患わずらっていたことを公式こうしきサイトで発表はっぴょうした。今年ことしも新あらたな肺はいがんが見みつかったが、6月がつに手術しゅじゅつを行おこない、経過けいかは良好りょうこう。徐々じょじょに活動かつどうを再開さいかいしており、夏なつ以降いこうもライブ・イベントなどのスケジュールが入はいっているほか、アニソンデビュー50周年しゅうねんの企画きかくも進行しんこう中ちゅうという。

　所属しょぞく事務所じむしょは「水木みずき一郎いちろうは1968年ねんにデビューし、1971年ねんにアニメソングと出会であいました。昨年さくねんは、本来ほんらいであればアニメソングデビュー50周年しゅうねんのスタートを切きるはずでしたが、コロナ禍かであることと体調たいちょう面めんの事情じじょうから、活動かつどうを控ひかえておりました」とし、「今後こんご、歌手かしゅ活動かつどうを続つづけるにあたり、事実じじつをお知しらせする必要ひつようがあると感かんじ、以下いかの通とおりご報告ほうこくをさせていただきます」と記しるした。

　昨年さくねん4月がつに声帯せいたい不全ふぜん麻痺まひの症状しょうじょうをきっかけに検査けんさをした結果けっか、「リンパ節ぶし転移てんい、脳のう転移てんいを伴ともなう肺はいがんが見みつかりました」と説明せつめい。「これらのがんに対たいしては、放射線ほうしゃせん治療ちりょうや薬物やくぶつ療法りょうほうにより病変びょうへんが落おち着つくまでに効果こうかを得えております」とし、現在げんざいも定期ていき的てきに検査けんさをしつつ治療ちりょうを続つづけているという。また、今年ことしに入はいり新あらたな肺はいがんが見みつかったが、6月がつに手術しゅじゅつを行おこない、経過けいかは良好りょうこう。「音声おんせい機能きのうについては声帯せいたい内ない注入ちゅうにゅう術じゅつを実施じっしするとともに言語げんご聴覚ちょうかく士しによるリハビリを実施じっし、運動うんどう機能きのうについては理学りがく療法りょうほう士しによるリハビリを受うけて、歌手かしゅ活動かつどうを続行ぞっこうできるよう、日々ひび、励はげんでおります」としている。

　「20歳さいでデビューして以来いらい50年ねんあまり、大おおきな怪我けがも病気びょうきもなく、休やすむことなく歌うたい続つづけてきた水木みずき一郎いちろうにがんという病気びょうきを知しらせてくれたのは、水木みずきが何なによりも大切たいせつにしているこの『声こえ』でした。声こえの不調ふちょうがあったからこそ、がんに気きづき、立たち向むかうことができました」と強調きょうちょう。「現在げんざい、徐々じょじょに活動かつどうを再開さいかいしており、この夏なつ以降いこうもライブ・イベントなどのスケジュールが入はいっているほか、アニソンデビュー50周年しゅうねんの企画きかくも進行しんこう中ちゅうです。以前いぜんのようなパフォーマンスを取とり戻もどすことは決けっして簡単かんたんではありませんが、これからも、この病やまいと向むき合あいながら、『生涯しょうがい現役げんえき』を目標もくひょうに活動かつどうを続つづけたいと水木みずきも意欲いよくを見みせています」としている。

　最後さいごに「みなさまにはご心配しんぱい、ご迷惑めいわくをおかけし、誠まことに申もうし訳わけありません。みなさまの思おもいに報むくいるよう、全力ぜんりょくで治療ちりょうとリハビリに励はげんでまいります。今後こんごとも、水木みずき一郎いちろうをどうぞよろしくお願ねがいいたします」と呼よびかけた。

　水木みずきは1968年ねんのデビューから、アニソン歌手かしゅのパイオニアとして業界ぎょうかいをけん引いん。『マジンガーZ』や『コン・バトラーV』などの主題歌しゅだいかを、半はん世紀せいき以上いじょうにわたって歌うたい続つづけている。昨年さくねん4月がつに声帯せいたい不全ふぜん麻痺まひの症状しょうじょうが出でていることを告白こくはくしていた。