DVDレコーダー / RDR-GX7

DVD規格きかくの構造こうぞうには、物理ぶつりフォーマット／論理ろんりフォーマット／アプリケーションフォーマットの3層そうのフォーマットがあります。
物理ぶつりフォーマットは、作文さくぶんをする際さいに使用しようする「紙かみ」のようなものです。「紙かみ」にはDVD-R／DVD+R／DVD-RW／DVD+RW／DVD-RAMなどの種類しゅるいがあり、それぞれ素材そざい、形状けいじょうの違ちがいがあるため特性とくせいが異ことなります。例たとえば、DVD-RWに書かいた文章ぶんしょうは何なん度ども書かき直なおすことができますが、DVD-Rはその素材そざいの特性とくせい上じょう、いったん文章ぶんしょうを書かいてしまうと2度どと文章ぶんしょうを書かき換かえたり、消けしたりすることができません。
論理ろんりフォーマットは、文字もじを「紙かみ」に書かき込こみ、読よみ出だす際さいに必要ひつようとなる罫線けいせんのようなものです。「罫線けいせん」のない「紙かみ」に整然せいぜんと文章ぶんしょうを書かくことはできません。この「罫線けいせん」は文章ぶんしょうを紙かみの上うえにどのように書かいたらよいかを規定きていし、文章ぶんしょうの読よみ書かきをサポートします。UDF／ISO-9660などがこの「罫線けいせん」にあたります。
アプリケーションフォーマットは、文章ぶんしょうを書かく際さいの「言語げんご」のようなものです。DVD-Video／DVD Video Recording（VR）／DVD-Audio／DVD+RW Videoなどがこの「言語げんご」にあたります。例たとえば同おなじ内容ないようを文章ぶんしょうにするにしても、「DVD-Video」語ごで書かくか「VR」語ごで書かくかによってその特性とくせいが違ちがってきます。例たとえば「DVD-Video」語ごは、DVDプレーヤー界かいの母国ぼこく語ごのようなものであり、基本きほん的てきにすべてのプレーヤーが読よめるという特徴とくちょうがあり、「VR」語ごは文章ぶんしょうの推敲すいこうが自在じざいにできる（コンテンツの多彩たさいな編集へんしゅうができる）という特徴とくちょうがあります。
この章しょうでは、上記じょうき3層そうのフォーマットについてそれぞれ細こまかく解説かいせつしていきます。

DVDの規格きかくは3層そうのレイヤーで構成こうせいされています

物理ぶつりフォーマットは、メディアの物理ぶつり的てきな形状けいじょうや特性とくせいを規定きていします。ディスクメディアである記録きろく型がたDVDの外形がいけい寸法すんぽうは全すべてCDと同おなじ;直径ちょっけい120mm（または80mm）、0.6mm 2枚まいの貼はり合あわせで厚あつみ1.2mmですが、ディスクの記録きろく膜まく素材そざい、表面ひょうめん構造こうぞうにそれぞれ違ちがいがあります。

再生さいせいと記録きろくの仕組しくみ
ディスクからの信号しんごうの読よみ出だしは、音楽おんがくCDやDVDビデオソフトなど再生さいせい専用せんようメディアと同おなじくレーザー光こうを盤面ばんめんに照射しょうしゃして、その反射はんしゃ光こうの変化へんかからデジタルデータの「0」と「1」を読よみ取とります。
ディスクへの記録きろくは、信号しんごうを読よむ時ときよりも強つよいレーザー光こうで記録きろく素材そざいを熱ねっすることで行おこないます。
追記ついき型がたディスク（DVD-R／DVD+R）は、記録きろく膜まく素材そざいとして有機ゆうき色素しきそが用もちいられています。有機ゆうき色素しきそは強つよいレーザー光こうを照射しょうしゃされると化学かがく変化へんかが起おこり、これにより読よみ取とり時じのレーザー光こうの反射はんしゃ率りつが変化へんかします。一度いちど化学かがく変化へんかを起おこした有機ゆうき色素しきそは元もとに戻もどりません。
書かき換かえ型がたディスク（DVD-RW／DVD+RW／DVD-RAM）は、相あい変化へんか化合かごう物ぶつを素材そざいとしています。相あい変化へんかとは、記録きろく膜まくを結晶けっしょう状態じょうたいとアモルファス（非ひ結晶けっしょう）状態じょうたいとの間あいだで行いき来きさせること。強つよいレーザー光こうで急速きゅうそくに熱ねっし、素早すばやく冷ひえますと結晶けっしょう状態じょうたいの素材そざいがアモルファス状態じょうたいとなり、弱よわいレーザー光こうでゆっくりと熱ねっし、徐々じょじょに冷ひえますと再ふたたび結晶けっしょう状態じょうたいに戻もどる変化へんかです。結晶けっしょう状態じょうたいと、アモルファス状態じょうたいではレーザー光こうの反射はんしゃ率りつが異ことなり、デジタルデータの「0」と「1」を表現ひょうげんできます。書かき換かえ型がたディスクは、こうした相あい変化へんかを利用りようしているため書かき換かえが可能かのうなのです。

有機ゆうき色素しきその化学かがく変化へんかを利用りようする追記ついき型がた

記録きろく素材そざいの相あい変化へんかを利用りようする書かき換かえ型がた

ディスク表面ひょうめん構造こうぞうの違ちがい
市販しはんDVDビデオソフトなどの再生さいせい専用せんようDVDの物理ぶつりフォーマットは、音楽おんがくCDやCD-ROMなどと同おなじく、メディア上じょうに記録きろくピットが連続れんぞくして置おかれています。このピットを光学こうがく的てきに読よみ出だしていくことでデータを再生さいせいします。

それぞれの物理ぶつりフォーマット
記録きろく型がたDVDにおける物理ぶつりフォーマットは、大おおきく分わけて「ウォブルグルーブ方式ほうしき」のDVD-RW／-RとDVD+RW／+R、「ウォブル・ランドグルーブ方式ほうしき」のDVD-RAMの2つに分類ぶんるいすることができます。ディスクの構造こうぞうは、次つぎのようなものから構成こうせいされています。ランド（でっぱり）、グルーブ（溝みぞ）、ピット（記録きろく点てん）、ウォブル（蛇行だこう）。ウォブルグルーブは記録きろく時じのレれーザざー光線こうせんがトラックを正ただしくたどれるように設もうけられたガイドのようなもの、ウォブルというのはランドグルーブ内ないの円周えんしゅう方向ほうこうの位置いちを表あらわす目盛めもりのようなものです。

記録きろく型がたDVDの基本きほん構造こうぞう（ウォブルグルーブ方式ほうしき）

■DVD-RW／-Rの物理ぶつりフォーマット
DVD-RW／-Rの物理ぶつりフォーマットは、「ウォブルグルーブ方式ほうしき」が基本きほんとなっています。CD-RW／CD-Rでも採用さいようされているこの方式ほうしきでは、グルーブにつけられたウォブルによって位置決いちぎめ（アドレッシング）を行おこないます。DVD-RW／-Rの位置決いちぎめ（アドレッシング）では、ウォブルに加くわえてランドプリピット（LPP）と呼よばれるランド部分ぶぶんの途切とぎれも用もちいています。記録きろくピットはグルーブのみに置おかれます。トラックピッチは0.74μみゅーm（マイクロメートル）とDVD-ROMと同おなじです。反射はんしゃ率りつはそれぞれ、DVD-RはDVD-ROMのシングルレイヤー、DVD-RWはDVD-ROMのデュアルレイヤーと同おなじです。すなわち物理ぶつり的てきにはかなり再生さいせい専用せんようDVDに近ちかい構造こうぞうといえます。

■DVD+RW／+Rの物理ぶつりフォーマット
DVD+RW／+Rの物理ぶつりフォーマットはDVD-RW／-Rと同おなじく「ウォブルグルーブ方式ほうしき」が採用さいようされています。トラックピッチも0.74μみゅーmと同おなじです。DVD+RW／+Rが、DVD-RW／-Rと大おおきく違ちがう点てんは、グルーブにつけられたウォブルの蛇行だこうがDVD-RW／-Rよりも細こまかく（高周波こうしゅうはに）なっているところです。これは記録きろく時じの位置決いちぎめ（アドレッシング）精度せいどを高たかめる目的もくてきで「高周波こうしゅうはウォブル」という方式ほうしきが用もちいられているためです。ウォブルの細こまかさは、CD-RW／-Rの37.1倍ばいと定さだめられており、記録きろく密度みつどがCD-RW／-Rよりもはるかに高たかいDVDながら、常つねに高たかい精度せいどでの位置いち制御せいぎょを可能かのうにしています。この高周波こうしゅうはウォブルにより、「ロスレスリンキング」という継つぎ目めがほとんどないデータ追記ついき技術ぎじゅつを実現じつげんしています。「ロスレスリンキング」はランダム記録きろくが頻繁ひんぱんに行おこなわれるパソコンのデータ記録きろくで、データエラーの発生はっせい率りつを抑おさえることができます。「ロスレスリンキング」はDVD+RWフォーマット上じょう、必須ひっすとして規定きていされています。なおDVD-RWフォーマットでは、「ロスレスリンキング」はオプションです。

■DVD-RAMの物理ぶつりフォーマット
DVD-RAMの物理ぶつりフォーマットは、「ウォブル・ランドグルーブ方式ほうしき」が採用さいようされています。「ランド」と「グルーブ」というディスク上じょうの2つの“ライン”に記録きろくピットが形成けいせいされているのと、トラックピッチが0.615μみゅーmというのが、これまで説明せつめいしてきたディスクとは異ことなる点てんです。DVD-RAMでは、それに加くわえて、「ZCLV（Zoned Constant Linear Velocity）」という回転かいてん制御せいぎょ方式ほうしきや、記録きろくトラックを分断ぶんだんする形かたちで設もうけられたアドレスエリアの採用さいようなどにより、再生さいせい専用せんようDVDとはデータ配列はいれつが大おおきく異ことなっているので、DVD-RAMを読よみ出だすには専用せんよう機構きこうが必要ひつようになります。DVD-RAMは、再生さいせい互換ごかんよりも多おおくの書かき換かえ回数かいすうを確保かくほすることを優先ゆうせんさせたフォーマットといえます。

各かくディスクの物理ぶつり的てきな構造こうぞうの違ちがい

トラックピッチが等ひとしいなど、物理ぶつり的てきな構造こうぞうが似にているということは、DVDプレーヤーとの高たかい互換ごかん性せいにつながります。

論理ろんりフォーマットとは、DVDに記録きろくする際さいに使用しようするファイルシステムの規定きていです。ハードディスク、フロッピーディスク、CD-ROM、DVD-ROMなどに記録きろくされたデータはすべて0と1のビット列びっとれつで記録きろくされています。このビット系列けいれつデータを意味いみのあるデータの集あつまり（＝ファイル）としてまとめ、ユーザーがデータの読よみ書かきや編集へんしゅうなどの操作そうさをファイルに対たいして行おこなえるようデータを管理かんりするのがファイルシステムです。使用しようされるファイルシステムは記録きろく媒体ばいたいや用途ようとによって異ことなります。以下いかはDVDに関連かんれんするファイルシステムの規定きてい（ファイルフォーマット）の例れいです。

■UDF（Universal Disk Format）
OSTA*によって提案ていあんされた汎用はんようファイルフォーマットです。UDFは、主おもにDVDを対象たいしょうに異ことなるOS間あいだでのデータ交換こうかんを可能かのうにすることと、光ひかりストレージ各種かくしゅで共通きょうつうにデータを扱あつかうことを可能かのうにすることをコンセプトとして規格きかく化かされました。
●UDF Ver1.02
DVDビデオで用もちいられているファイルフォーマットです。記録きろく型がたDVDでも再生さいせい互換ごかんを有ゆうするもので採用さいようされています。
●UDF Ver2.00
DVDフォーラムで規定きていされたリアルタイム録画ろくが用ようのアプリケーションフォーマット「DVD Video Recording」フォーマットで使用しようされています。ランダムライト・リードと欠陥けっかん交換こうかん処理しょり（スワップ）を実現じつげんしており、メディアをフロッピーやMOのような感覚かんかくで使用しようすることができます。

＊Optical Storage Technology Associationの略りゃくで、光ひかりストレージ用ようファイルフォーマットの世界せかい標準ひょうじゅん規格きかくを策定さくていする機関きかん。

■ISO-9660
ほとんどのCD-ROMで採用さいようされている汎用はんようファイルフォーマットです。1986年ねんにフィリップス、ソニー、マイクロソフト、DEC、アップルなどによって提案ていあんされたハイシエラフォーマットが原型げんけいとなっています。後のちにこれがISOによって世界せかい的てきな標準ひょうじゅん規格きかくと認定にんていされました。

■UDFブリッジ
読よみ出だし再生さいせい専用せんようディスクを前提ぜんていとした論理ろんりフォーマット「UDF Ver1.02」と、「ISO-9660」の両方りょうほうのアクセス手段しゅだんを提供ていきょうするフォーマットです。広ひろく普及ふきゅうしているCD-ROMのファイルフォーマット「ISO-9660」互換ごかんのアクセス手段しゅだんを採とり入いれることによって、UDFをサポートしていないシステムでもDVDが利用りようできるようにしました。

DVD（Digital Versatile Disc）は、動画どうが、音声おんせいに限かぎらずさまざまなデジタルデータをディスクに収おさめることが可能かのうです。アプリケーションフォーマットとは特定とくていの使用しよう用途ようとを目的もくてきとした規定きていを詳くわしく定さだめたものです。たとえば、DVD-Videoフォーマットは、当初とうしょ、再生さいせい専用せんようで映画えいがを収おさめることを主おも目的もくてきとして策定さくていされたアプリケーションフォーマットです。他ほかにも音楽おんがくを収おさめるためのDVD-Audioフォーマットなどがあります。DVDの機能きのう、すなわち「できること」、「できないこと」は、どのアプリケーションフォーマットを用もちいるかによって大おおきく変かわってきます。ここでは、現在げんざいDVD記録きろくに用もちいられている3つのアプリケーションフォーマットについて説明せつめいします。

■DVD-Videoフォーマット
DVD-VideoフォーマットはDVDファミリーのROM用ようアプリケーションフォーマット第だい1号ごうとして制定せいていされました。目的もくてきは、映画えいが1本ほんを高画質こうがしつ・高音こうおん質しつで1枚まいのディスクに収録しゅうろくすることにおかれました。こうした背景はいけいにより市販しはんのDVDビデオソフトとそれを再生さいせいするDVDプレーヤー等とうの機器ききで用もちいられています。画像がぞうの圧縮あっしゅく方式ほうしきには高画質こうがしつなMPEG-2方式ほうしきが用もちいられており、水平すいへい解像度かいぞうど約やく500TV本ほんの高こう品位ひんいな映像えいぞうクオリティを実現じつげんしています。音声おんせいは、リニアPCMオーディオに加くわえてドルビーデジタル方式ほうしきの5.1chサラウンドなどが採用さいようされており、迫力はくりょくのある音おと場じょう再現さいげんを可能かのうにしています。こうした高画質こうがしつ・高音こうおん質しつを背景はいけいに、マルチ言語げんご、マルチストーリー、マルチアングルなどインタラクティブな機能きのうを実現じつげんしています。
このDVD-Videoフォーマットは、当初とうしょ再生さいせい専用せんようとして制定せいていされましたが、現在げんざいでは民生みんせい用ようのDVDレコーダーでDVD-RW／-Rの記録きろく用ようアプリケーションフォーマットとしても用もちいられています。最大さいだいの特長とくちょうは、既存きそんのDVDプレーヤーでの再生さいせい互換ごかん性せいが高たかいことです。これは、もともとDVDプレーヤーでの再生さいせい用ようのフォーマットであるため、当然とうぜんといえば当然とうぜんのことといえます。ただし、記録きろく途中とちゅうの段階だんかい（仮かりの状態じょうたい）ではDVD-Videoフォーマットとして互換ごかん性せいのあるデータ配置はいちになっていません。よって他たのDVDプレーヤーで再生さいせいするためには、仮かりの状態じょうたいからフォーマットで規定きていされたデータに配置はいちしなおすための「ファイナライズ」という作業さぎょうが必要ひつようです。

■DVD+RW Videoフォーマット
DVD+RW Videoフォーマットは、DVD+RWディスクでの動画どうが像ぞう記録きろく用途ようととしてフィリップス社しゃが策定さくていしたフォーマットです。主おもにパソコン用途ようとの分野ぶんやでは「+VR」フォーマットと呼よばれることもあります。このDVD+RW Videoフォーマットは、既存きそんのDVDプレーヤー、パソコン用ようドライブでの再生さいせい互換ごかん性せいを確保かくほしつつ、リアルタイム記録きろく、追記ついき、書かき換かえを実現じつげんしている点てんが最大さいだいの特長とくちょうといえます。また、ディスク上じょうでのデータの終おわりを示しめすリードアウトの記録きろくなどの処理しょりを行おこなうファイナライズは、ユーザーが操作そうさする必要ひつようがないよう、自動的じどうてきに行おこなう仕様しようとなっています。これにより、レコーダーから取とり出だしたディスクは他たのプレーヤーでそのまま再生さいせいが可能かのうであり、再度さいどレコーダーに入いれると追記ついきも可能かのうという柔軟じゅうなん性せいも持もっています。さらに、記録きろくしたコンテンツを同おなじディスク上じょうで簡単かんたんな編集へんしゅうをすることもできます。

■DVD Video Recordingフォーマット
DVD Video Recordingフォーマット（略称りゃくしょうVRフォーマット）は、DVDフォーラムが動画どうが像ぞうのリアルタイム記録きろく用ようとして策定さくていしたものです。このフォーマットは、DVD-RWとDVD-RAMで用もちいられており、論理ろんりフォーマットの項こうで説明せつめいしたUDF Ver.2.00のランダム記録きろくの実現じつげんと合あわせて、記録きろくしたデータを任意にんいの位置いちで分割ぶんかつできるという特長とくちょうがあります。これにより、記録きろくしたコンテンツの多彩たさいな編集へんしゅうが可能かのうです。ディスク編集へんしゅうの機能きのうとしては、記録きろくしたデータそのもの（オリジナルデータ）を加工かこうするだけでなく、オリジナルには手てを加くわえずに多彩たさいな編集へんしゅうが行おこなえるバーチャル編集へんしゅう機能きのうのプレイリストも用意よういされています。その他た、2ヵ国かこく語ご放送ほうそう音声おんせいの同時どうじ記録きろく、1タイトル内ないでの異ことなるアスペクト比ひの混在こんざい、「1回かいだけ録画ろくが可能かのう」のコピー制御せいぎょ信号しんごうが含ふくまれる映像えいぞうの記録きろく、といったテレビ録画ろくがのための機能きのうが充実じゅうじつしています。ただし、記録きろくと編集へんしゅうの機能きのう充実じゅうじつを目的もくてきとしているためDVD-Videoフォーマットとは異ことなる部分ぶぶんが多おおく、結果けっか的てきに既存きそんのDVD再生さいせい機器ききとの互換ごかん性せいありません。しかし、最近さいきんは、VRモードで記録きろくしたディスクにも対応たいおうしたDVDプレーヤーがソニーをはじめ登場とうじょうして来きています。ソニーは、今後こんご発売はつばいするDVDプレーヤーに、VRフォーマットの再生さいせい機能きのうを積極せっきょく的てきに搭載とうさい予定よてい。VRフォーマットの再生さいせい環境かんきょうも整ととのっていくものと思おもわれます。

※上記じょうきの機能きのうはフォーマット上じょう実現じつげんが可能かのうな機能きのうです。レコーダー個々ここの仕様しようによって搭載とうさいされる機能きのうは異ことなります。

ソニーは高こう品質ひんしつなディスクを商品しょうひん化か
ソニーでは、DVD-R／-RW／+R／+RWのメディアをすでに商品しょうひん化かしています。DVD-RとDVD+Rでは高こう感度かんど色素しきそ記録きろく材料ざいりょう、DVD-RWとDVD+RWでは高性能こうせいのう相しょう変化へんか記録きろく材料ざいりょうを採用さいようすることにより､高だか品質ひんしつ録画ろくが、安定あんていした再生さいせいを実現じつげんしています｡また、DVD-RW（VIDEO用よう）では、著作ちょさく権けん保護ほご技術ぎじゅつCPRMに対応たいおうしたメディアも商品しょうひん化かしています。

これまでに説明せつめいしてきたことも含ふくめ、各かく方式ほうしきの特徴とくちょうを表ひょうにまとめました。

現在げんざい、家庭かてい用ようDVDレコーダーで主しゅとして用もちいられている「物理ぶつりフォーマット」、「論理ろんりフォーマット」および「アプリケーションフォーマット」の組くみ合あわせ

一般いっぱん呼称こしょう		DVDビデオ	DVD-R	DVD-RW		DVD+R	DVD+RW	DVD-RAM
物理ぶつりフォーマット	フォーマット名めい	DVD-ROM	DVD-R	DVD-RW		DVD+R	DVD+RW	DVD-RAM
	記録きろく仕様しよう（記録きろく回数かいすう）	不可ふか	追記ついき型がた（1回かい）	書かき換かえ型がた（最大さいだい約やく1,000回かい）		追記ついき型がた（1回かい）	書かき換かえ型がた（最大さいだい約やく1,000回かい）	書かき換かえ型がた（最大さいだい約やく10万まん回かい）
	記録きろく素材そざい		有機ゆうき色素しきそ	相あい変化へんか化合かごう物ぶつ		有機ゆうき色素しきそ	相あい変化へんか化合かごう物ぶつ	相あい変化へんか化合かごう物ぶつ
	記録きろく容量ようりょう（12cm）	片面かためん単たん層そう：4.7Gbytes 片面かためん2層そう：8.54Gbytes	片面かためん：4.7Gbytes	片面かためん：4.7Gbytes		片面かためん：4.7Gbytes	片面かためん：4.7Gbytes	片面かためん：4.7Gbytes 両面りょうめん：9.4Gbytes
	再生さいせいレーザー波長はちょう	645～655nm	650nm／635nm	650nm／635nm		650～665nm	650～665nm	650nm
	記録きろくレーザー波長はちょう		650nm	650nm／635nm		650～665nm	650～665nm	650nm
	レンズ開口かいこう数すう（NA値ち）	0.6	0.6	0.6		0.65	0.65	0.6
	記録きろくトラック	ピット	グルーブ	グルーブ		グルーブ	グルーブ	ランド&グルーブ
	トラックピッチ	0.74μみゅーm	0.74μみゅーm	0.74μみゅーm		0.74μみゅーm	0.74μみゅーm	0.615μみゅーm
	最短さいたんマーク長ちょう	0.4μみゅーm	0.4μみゅーm	0.4μみゅーm		0.4μみゅーm	0.4μみゅーm	0.42μみゅーm
	セクター配置はいち	CLV	CLV	CLV		CLV	CLV	Zoned CLV
	アドレッシング	ピット	ウォブルランドプリピット	ウォブルランドプリピット		ウォブル（ADIP）	ウォブル（ADIP）	PID （ピット）
	反射はんしゃ率りつ	単たん層そう：45～85% 2層そう：18～30%	45～85%	18～30%		45～85%	18～30%	15～25%
	最大さいだい転送てんそうレート（倍速ばいそく）1 2	11.08Mbps	11.08Mbps（×1） 44.32Mbps（×4）	11.08Mbps（×1） 22.16Mbps（×2）		26.8Mbps（×2.4）	26.8Mbps（×2.4）	22.16Mbps（×2）
	カートリッジ	なし	なし	なし		なし	なし	Type 1：あり Type 2：なし
論理ろんりフォーマット	フォーマット名めい	UDF ブリッジ	UDF ブリッジ	UDF ブリッジ	UDF Ver. 2.00	UDF ブリッジ	UDF ブリッジ	UDF Ver. 2.00
アプリケーションフォーマット	フォーマット名めい	DVD-Video	DVD-Video	DVD-Video	DVD Video Recording （VR）	DVD+RW Video	DVD+RW Video	DVD Video Recording（VR）
機能きのう*2	DVDプレーヤー再生さいせい互換ごかん		○	○	△ （VR再生さいせい対応たいおう機きのみ）	○	○	△ （RAM再生さいせい対応たいおう機きのみ）
	ファイナライズ操作そうさ		必要ひつよう	必要ひつよう	不要ふよう	不要ふよう（オートファイナライズ）	不要ふよう（オートファイナライズ）	不要ふよう
	ディスク上じょうでの編集へんしゅう		低ひく	低ひく	高こう	低ひく	中なか	高こう
	ワンストリームでの 2カ国かこく語ご放送ほうそうの同時どうじ記録きろく		×	×	○	×	×	○
	「1回かいだけ録画ろくが可能かのう」映像えいぞうの記録きろく		×	×	○	× （現時点げんじてん）	× （現時点げんじてん）	○

*1	最大さいだい転送てんそうレートは、対応たいおうしているメディアとハードウェアの組くみ合あわせによって異ことなります。
*2	各かく記録きろく型がたフォーマットにおいて高こう倍速ばいそく記録きろくフォーマット検討けんとう中ちゅう。
注ちゅう：	上記じょうきはフォーマット上じょうのものです。各かくレコーダー上じょうで実際じっさいに装備そうびされる機能きのうは異ことなります。