元放送作家の長谷川良品氏が、政治団体「つばさの党」の選挙妨害事件で独自見解を披露した。
警視庁は17日、4月の衆院東京15区補選で他陣営の街頭演説を妨害した公選法違反(自由妨害)の疑いで、政治団体「つばさの党」の黒川敦彦代表、根本良輔幹事長、杉田勇人組織本部長の3人を逮捕。認否は明らかになっていない。
捜査2課は2006年の近未来通信をめぐる投資詐欺事件以来となる特別捜査本部を設置するなど、捜査に本腰を入れている。
長谷川氏は21日までに自身のユーチューブチャンネルを更新。つばさの党がアップしている動画について「基本的に人間というものは撮影する側に感情移入してしまう。例えば『つばさの党』の動画を中心に視聴していると、あのような傍若無人なふるまいでさえ、少なからず共感してしまう部分があるので注意が必要です」と警鐘を鳴らした。
その上で「しかもあの『ヘイヘイヘイヘイ』というのがクセになるのもたしか。黒川容疑者は単なる頭のイカレたおじさんではなく、アテンションを知る術をある程度知る演出家です」と評した。
直近では7月7日投開票の東京都知事選が控えている。現在勾留中の3人だが、都知事選への影響を考え、最低でも7月7日までは身柄を拘束される可能性が高い。
長谷川氏はこれに加え「都知事選終了後に彼らの勾留を解いてしまうと、それこそ小池(百合子)さんへの警視庁の配慮という忖度を可視化するようなもの。そのため勾留はさらに伸びると思う」と推察した。
この問題をめぐっては、テレビ業界でも異変が起きていた。お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳がフジテレビ系「ワイドナショー」で同党について否定的な見解を述べたところ、田村の自宅やフジテレビ社長のマンション前でつばさの党・杉田容疑者らが街宣活動を行った。
長谷川氏は「いいか悪いかは別として、あの街宣は効果があった。テレビを見ている限り、タレントの多くが萎縮している」とズバリ。
事実、3容疑者が逮捕された17日放送のTBS系「ゴゴスマ」では、逮捕のニュースは取り上げたものの、MCの石井亮次アナウンサーは4人のタレントコメンテーターに一切話を振らず。代わりに弁護士と解説のジャーナリストが見解を述べた。
これに長谷川氏は「その他のニュースではペラペラとつまらないコメントをしまくっているのにですよ、この件についてはダンマリ。おそらくタレントに被害を与えてはいけないという局の配慮もあるんだろうと思う」と分析していた。