パリ五輪ごりん柔道じゅうどう男子だんし100キロきゅう東京とうきょう五輪ごりんきんメダルのウルフ・アロン(28=ク24くにじゅうよん)は敗者はいしゃ復活ふっかつせんで、ニコロズ・シェラザジシビリ(スペイン)に内股うちまたをすかされて一本いっぽんけ。延長えんちょうせん積極せっきょくてきめたが、最後さいご相手あいてのうまさに力尽ちからつきた。

 一方いっぽうで、この試合しあいでも不可解ふかかい判定はんていがあった。シェラザジシビリが内股うちまた仕掛しかけたさいあたまからみ、あたまたたみについたようにえた。中継ちゅうけいでももと世界せかい王者おうじゃ穴井あないたかしすすむ指摘してきしていたが、柔道じゅうどうでは内股うちまたはらこしをかけてあたまからたたみむことは重大じゅうだい違反いはん行為こうい。この行為こうい一発いっぱつ反則はんそくけになる。

 バルセロナ五輪ごりん95キロちょうきゅうぎんメダルの〝もと暴走ぼうそうおう小川おがわ直也なおや(56)は「いい勝負しょうぶだったけど、あれをらないのはへんだとおもう。柔道じゅうどう一番いちばん、やっちゃダメなことの教科書きょうかしょみたいなかたちだったのに。やってる選手せんしゅはわかるもんだから、いまのは反則はんそくじゃないのかとおもっているとおもう。ちょっときついスルーだった」と解説かいせつした。

 こん大会たいかいでは男子だんし60キロきゅう準々じゅんじゅん決勝けっしょう永山ながやまりゅうじゅ(SBC湘南しょうなん美容びようクリニック)が「て」ののちとされて一本いっぽんけしてだい騒動そうどうに。男子だんし73キロきゅう準々じゅんじゅん決勝けっしょう橋本はしもとたけしク24くにじゅうよん)が地元じもとフランス選手せんしゅ微妙びみょう判定はんていやぶれ、女子じょし52キロきゅうで2回戦かいせん敗退はいたいした阿部あべどう)がけた試合しあいでも判定はんてい疑問ぎもんされている。

 柔道じゅうどう魅力みりょくそこなうような不可解ふかかい判定はんていつづ状況じょうきょうに、小川おがわは「それでもたないといけないのが日本にっぽん柔道じゅうどう日本にっぽんはそれさえも上回うわまわっててって定義ていぎなんだろう。せつないなあとおもうよね」とべた。