木星もくせい

アテナ
(Athena)

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　ゼウスとレトの子供こどもでアルテミスと双子ふたごの兄弟きょうだい。太陽たいよう神しんヘリオスと同一どういつ視しされる。トロイの王女おうじょカッサンドラや妖精ようせいダフネと逸話いつわがある。

　アポロンは毎日まいにち太陽たいようの馬車ばしゃに乗のって東ひがしから西にしへ駆かけていた。ある日ひ地上ちじょうに美うつくしい乙女おとめレウコトエを見みつけ夢中むちゅうになった。アポロンに恋こいしていたクリュティエは悲かなしみ、一いち日にち中ちゅうアポロンを見みつめ、とうとうひまわりになってしまった。

　アポロンの子供こどもで医学いがくの神かみアスクレピオスはいつもヘビの巻まきついたアスクレピオスの杖つえを持もっていた。その杖つえは病院びょういんのシンボルマークになった。

病院びょういん遺跡いせきアスクレピオン(トルコのベルガマ)

アフロディテ
(Aphrodite)

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　愛あいと美びの女神めがみ。クロノスが切きり落おとしたウラノスの男根だんこんが海うみに落おちて白しろい泡あわとなり、そこからアフロディテが生うまれた。 東方とうほうの豊穣ほうじょう多産たさんの女神めがみイシュタルと同一どういつとされる女神めがみ。彼女かのじょの侍女じじょが 三さん美神びしん。

アフロディテが生うまれたペトラ・トゥ・ロミウ海岸かいがん(キプロス島とう)

　アフロディテとアレスの子供こどもがエロス(キューピッド)。恋こいの弓矢ゆみやをもつ少年しょうねんの姿すがたで表あらわされる愛あいの神かみ。エロスはカオスから生うまれたともいわれる。トロイの英雄えいゆうアイネアスはアフロディテとトロイの王族おうぞくアンキセスの子供こども。

　ゼウスとヘラの子供こども。戦たたかえさの神かみ。ギリシア神話しんわでは人気にんきがない。アプロディテの恋人こいびと。

　ローマ神話しんわではマルス。ローマを建国けんこくしたロムルスの父ちちであり、軍神ぐんしんとして慕したわれている。マルスは農耕のうこうが始はじまる季き節ぶし3月がつ(March)の語源ごげんであり、農業のうぎょうの神かみでもある。

　アレスの子このテレウスはアテネの王女おうじょプロクネと結婚けっこんした。彼かれは妻つまの妹いもうとのピロメーラに一目惚ひとめぼれし、彼女かのじょをアテネに迎むかえに行いった帰かえり道みちに彼女かのじょを犯おかした。そして、ばれないように彼女かのじょの舌したを切きった。　口くちがきけなくなったピロメーラは、この話はなしをタペストリに織おり、プロクネに渡わたした。プロクネは怒いかり、息子むすこを殺ころして料理りょうりし、テレウスに食たべさせた。食事しょくじに満足まんぞくしたテレウスが「息子むすこを呼よんで来きてくれ」と言いうと、プロクネは「あなたのおなかの中なかにいます」と答こたえた。料理りょうりの中身なかみを知しったテレウスは、姉妹しまいを殺ころそうと追おいかけた。姉妹しまいは神かみに祈いのり、神かみは三さん人にんを鳥とりに変かえた。

　ゼウスとレトの子供こどもで、アポロンと双子ふたごの兄弟きょうだい。狩猟しゅりょうの女神めがみ、安産あんざんの女神めがみ。

【オリオン座ざ】アルテミスは、海うみの神かみポセイドンの息子むすこオリオンを愛あいした。オリオンは、海うみでも歩あるけるギリシアで一番いちばんの猟師りょうしだった。兄あにアポロンは、二人ふたりの仲なかを嫌きらっていた。

　ある日ひ、オリオンはサソリに追おわれて海うみの沖合おきあいに逃にげた。それを見みたアポロンは、「あの遠とおくに光ひかる丸太まるたを射い当あててみよ」と言いった。アルテミスは丸太まるためがけて矢やを放はなった。翌日よくじつ、矢やの刺ささったオリオンが浜辺はまべに打うち上あげられた。

　愛あいする人ひとを殺あやめてしまったアルテミスはひどく悲かなしんだ。これを見みたゼウスは、オリオンを空そらに上あげた。これがオリオン座ざである。

デメテル
(Demeter)

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　豊穣ほうじょうの女神めがみ。人間にんげんに穀物こくもつの栽培さいばいを教おしえた神かみである。

【四季しき】ゼウスとデメテルの娘むすめペルセポネは、突然とつぜん地上ちじょうに現あらわれた冥界めいかいの神かみハデス(デメテルの弟おとうと、英語えいご名めい：プルート)に略奪りゃくだつされた。デメテルは嘆なげき洞窟どうくつに閉とじこもった。豊穣ほうじょうの女神めがみがいなくなった地上ちじょうは荒あれ、草木くさきは枯かれた。

　ゼウスはペルセポネを帰きすようハデスに命めいじた。しかし、彼女かのじょは4粒つぶのざくろの実みを食たべていた。冥界めいかいの食物しょくもつを口くちにした者ものは地上ちじょうに戻もどれないことになっていた。

　困こまったゼウスは、1年ねんの1/3を冥界めいかいで、残のこりの2/3を母ははと過すごせるようにした。ペルセポネと暮くらせる時ときはデメテルの機嫌きげんがよく、大地だいちは緑みどりにおおわれた。冥界めいかいに戻もどる時ときは悲かなしみ、雪ゆきが降ふる冬ふゆになった。こうして四季しきができた。

　火山かざんの神かみ、炎ほのおと鍛冶たんやの神かみ。工芸こうげいの神かみ

　ゼウスとヘラの息子むすこ。両足りょうあしの曲まがった醜みにくい奇形きけい児じで、ヘラは嫌きらい、生うまれたばかりのわが子こを天てんから海うみに投なげ落おとした。彼かれは、海神わたつみテティスとエウリュノメに拾ひろわれて9年間ねんかん育そだてられた。

　ヘラは、彼かれをオリンポス山さんに連つれ戻もどし、鍛冶屋かじやの仕事場しごとばを作つくってやった。彼かれはここで、ゼウスの雷電らいでんやアルテミスの矢や、トロイ戦争せんそうで活躍かつやくしたアキレウスの武具ぶぐを製造せいぞうした。

　ゼウスがアテナを産うむ時とき、痛いたみに耐たえかねて彼かれに斧おので頭あたまを叩はたき割わってもらった。

　嘘うそつき、泥棒どろぼうの神かみ。神かみ々の伝令でんれい役やく。ゼウスの忠実ちゅうじつな部下ぶかで、ゼウスの愛人あいじんイオを救すくうためにアルゴスを暗殺あんさつしたり、ヘラクレスに乳ちちを与あたえないヘラの寝室しんしつに忍しのび込こみ、ヘラクレスにぐっすり眠ねむるヘラの乳ちちを吸すわせるなど多おおくの密命みつめいを果はたしている。

　ゼウスとマイアの子供こども。羽根はねの生はえた空そらを飛とべる靴くつをはき、神かみ々の使者ししゃとして世界せかいを駆かける伝令でんれいの神かみ。旅人たびびとの安全あんぜんを守まもる役目やくめもある。

　ペルセウスがメドウサを退治たいじに行いく時とき、「空そらを飛とべる靴くつ」とメドゥーサの首くびを切きることができる「鎌形かまがたの剣けん」を貸かした。

　ゼウスの兄あに。海うみの神かみ、泉いずみの守護神しゅごじん。馬うまとの関かかわりが深ふかく、競馬けいばの守護神しゅごじんとしても崇あがめられた。三叉みつまたの矛ほこ(トリアイナ)を武器ぶきとする。トリトン、オリオン、ペガサスなどの子こがいる。

　ポセイドンは美うつくしい娘むすめメドゥーサと恋仲こいなかになり、アテナの神殿しんでんで交まじわった。そのことを知しったアテナは怒いかり、メドゥーサを醜みにくい怪物かいぶつに変かえた。彼女かのじょはペルセウスに殺ころされてしまう。

　ポセイドンの英語えいご読よみネプチューンは海王星かいおうせいのこと。海王星かいおうせいの最もっとも大おおきな衛星えいせいがトリトン。

　かまどの神かみ、家庭かてい生活せいかつの守護神しゅごじん。クロノスとレアの娘むすめで、ゼウス、ヘラ、ポセイドーン達たちと兄妹きょうだい。夫おっとや子供こどもはなく、アテナやアルテミスとともにギリシャ神話しんわ三さん大だい処女しょじょ神しんの一人ひとり。

　彼女かのじょは、かまどの神かみとして家いえの中心ちゅうしんにおり、そこから動うごけなかった。そのため、他たの神かみ々のように戦たたかいに加くわわることができず、神話しんわにはあまり登場とうじょうしない。

　古代こだいローマではウェスタは火ひ床ゆかをつかさどる女神めがみとして崇あがめられた。ウェスタに仕つかえる巫女ふじょたちをウェスタの処女しょじょあるいはウェスタの巫女ふじょと呼よび、ローマ建国けんこく以来いらいフォロ・ロマーノにある「聖せいなる火ひ」をともし続つづけてきた。この制度せいどは392年ねんのキリスト教きりすときょう国教こっきょう化かによって廃止はいしされた。

ディオニュソス
(Dionysus)

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　豊穣ほうじょうとブドウ酒ぶどうしゅと酩酊めいていの神かみ

　ゼウスとテーバイの王女おうじょセメレの子こで、唯ただ一人ひとり間あいだが親おやの神かみ。ヘラは、夫おっとの浮気うわき相手あいてのセメレを憎にくみ、ゼウスの真しんの姿すがたを見みて焼死しょうしするように仕組しくんだ。ディオニュソスは焼死しょうししたセメレの胎内たいないから取とり出だされ、ゼウスの太ふとももの中なかに埋うめ込こまれた。

　ディオニュソスが誕生たんじょうしてもヘラの迫害はくがいは続つづき、逃亡とうぼう生活せいかつを余儀よぎなくされた。その間あいだに葡萄ぶどうの木きを発見はっけんし、ワインの製法せいほうを見みつけた。彼かれの妻つまはミノス王おうの娘むすめアリアドネである。