菅田将暉と有村架純が、人生が一変してしまうような熱愛に落ちる若い男女に扮した、2021年の日本映画界を代表するラブストーリー。脚本を担当したのは名手、坂元裕二。
偶然出会って意気投合した男女、菅田が演じる麦と有村が演じる絹の恋を描く、青春ラブストーリーだが、予備知識は少ないほど楽しめるかもしれない。ドラマ「東京ラブストーリー」「カルテット」などの名脚本家、坂元は麦と絹を結び付ける、文学、映画、音楽などの趣味を重視し、実際にいてもおかしくないカップルだと観客を引き込む。舞台の多くが東京の私鉄、京王線の沿線で、現地ロケをした場面が多いのも現実感がたっぷり。まさに“花束”のような感動作だ。監督は「映画 ビリギャル」でも有村と組んだ土井裕泰。