「背中せなか押おしてもらえず残念ざんねん」「緊張きんちょうせず滑すべれた」…無む観客かんきゃくで選手せんしゅの反応はんのう様さま々

　新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいで、大半たいはんの競技きょうぎが無む観客かんきゃくで開催かいさいされている東京とうきょう五輪ごりん。観客かんきゃくの応援おうえんを背せにプレーしてきた選手せんしゅたちは実力じつりょくを出だし切きれなかったと感かんじたり、重圧じゅうあつから解放かいほうされたりと反応はんのうは様々さまざまだ。試合しあい会場かいじょうでボランティアの励はげましに力ちからをもらう選手せんしゅもいる。

■「がっかり」

　「無む観客かんきゃくはすごく残念ざんねん」。ソフトボールのエース上野うえの由岐子ゆきこ選手せんしゅ（３９）は先月せんげつ２１日にち、全ぜん競技きょうぎに先駆さきがけて初戦しょせんを終おえ、記者きしゃ会見かいけんでこう話わした。

　２０１８年ねんに千葉ちば市しで開催かいさいされた世界せかい選手権せんしゅけんの決勝けっしょうで、約やく１万まん１０００人にんの観客かんきゃくから大だい声援せいえんを受うけたことを挙あげ、「スタンドからの上野うえのコールにどれだけ背中せなかを押おしてもらったか」と振ふり返かえった。

　今こん大会たいかいは宮城みやぎ、茨城いばらき、静岡しずおか県けんの会場かいじょうを除のぞき、コーチなど一部いちぶの関係かんけい者しゃしか入場にゅうじょうできない。

　スケートボード男子だんしストリートで、世界せかいランキング１位いで大会たいかいに臨のぞみ、７位いに終おわった米国べいこく代表だいひょうナイジャ・ヒューストン選手せんしゅ（２６）も「普段ふだんは観客かんきゃくからエネルギーをもらっていたので、本当ほんとうにがっかりした」と嘆なげいた。

■リラックス

　前向まえむきに捉とらえる選手せんしゅもいる。スケートボード女子じょしストリートの中山なかやま楓かえで奈選手せんしゅ（１６）は「観客かんきゃくがいなかったから、いつもの大会たいかいより緊張きんちょうせずに滑すべることができた」と穏おだやかな笑えみを浮うかべた。

　控ひかえめな性格せいかくで、大会たいかい前まえは泣なきそうなほど緊張きんちょうするというが、先月せんげつ２６日にちの決勝けっしょうで高こう難なん度どの技わざを決きめ、３位いで表彰台ひょうしょうだいに上あがった。

　野球やきゅうの開幕かいまく戦せんで、七なな回かいに中継なかつぎとして登板とうばんした平良たいら 海馬かいば（かいま） 投手とうしゅ（２１）は「何なにも緊張きんちょうしなかった。（無む観客かんきゃくで）紅白こうはく戦せんをやっているような感かんじだった」と言いい切きった。

　「かなり慣なれている」と自信じしんを見みせたのは、バドミントン男子だんしシングルスの●竜りゅう選手せんしゅ（３２）。母国ぼこくの中国ちゅうごくで無む観客かんきゃく試合しあいを多おおくこなしてきたといい、銀ぎんメダルを獲得かくとくした。（●は言げんべんに甚）