ブルーモーメント(フジテレビ系) 水曜午後10:00
気象災害で脅かされる人命を守るため、内閣府直属の「特別災害対策本部(SDM)」が設置される。気象班統括責任者の晴原柑九朗(山下智久)は、助手の雲田(出口夏希)らと知恵と知識を駆使して、災害現場で救助にあたっていく。
アイドル「山P」は過去の話。海外にも活躍の場を広げ、俳優として存在感を示す。演じるのは、気象学の天才・晴原。近年、深刻化する自然災害から人的被害の拡大を防ごうと新設された特別災害対策本部(SDM)の要だ。
晴原は、ニュース番組では親しみやすいお天気お兄さんだが、ひとたび災害が起きれば、膨大な気象情報や現場で感じた天気を
明晰
な頭脳で分析し、人命救助に向かう。「この二面性は“二刀流”。ギャップを見せたい」と意気込む。物語では「自然災害から人々を救う」「最高のチームを作る」と声に出す晴原に情熱を感じたメンバーが結集。「声に出すことで自分も鼓舞してるのかな」とみる。
海外作品への出演で視野が広がった。取材では「よくも悪くも縦社会」「自分の感情を抑える傾向がある」と、日本社会について感じることも口にしていた。海外の現場では、俳優として意見を求められることが頻繁にあり、出演者や制作者と意見を出し合う大切さを痛感した。「自分の意見を伝えられるようになった」といい、それを今回の現場でも生かすつもりだ。
「いいものを作りたい気持ちは万国共通。キャストもスタッフも思ってるものを出し合って、いい結果を出したい」。SDMの面々のチームワークも見どころとなりそうだ。
1月の能登半島地震では「今できることはなんだろう」と、元自衛官のお笑いタレント・やす子がSNSで発信した災害時の寒さ対策などを英訳して投稿した。「備えること、学ぶことが大事だと感じてもらいたい」。学ぶ姿勢や人の役に立ちたいという思いが、晴原と重なった。
ピンチを生かして
Q.好きな雲は。
A.入道雲。夏って植物も含めてエネルギーが高くて好きだし、夏休みの楽しい思い出もよみがえる。あの時期特有の雲という意味で、結構好きですね。
Q.最近の危機一髪は。
A.あまりギリギリになった経験はないですね。危機ではないけど、朝、スポーツジムのオープン時間を間違えてかなり早く行ってしまいました。運良く近くのカフェが開いていたので、そこで読書をして有意義な時間にできたのでよかった。
(文・読売新聞文化部 松崎美保/写真・今利幸)
プロフィル
山下 智久(
やました・ともひさ
)
1985年4月9日生まれ。千葉県出身。2003年、NEWSのメンバーとしてデビュー。脱退後はソロ歌手、俳優として活動し、フジテレビ系「コード・ブルー」やNHK「正直不動産」シリーズなど出演多数。海外作品でも活躍。