本日、35歳の誕生日を迎えます。
33歳、34歳の誕生日は「ふーん」という感じで過ぎ去ったのですが、35となるとなんだか戸惑いを感じる自分がいます。だって、つい先日30歳になった気がするのに!? 光陰矢のごとし、と言う他ない。
ここ数年、30歳の時にプロに撮ってもらった写真をオフィシャルのプロフィル写真として気にせず使っていましたが、最近はその写真を見るたびに「さすがに新しいの撮った方がいいよな……」と思います。そう、この連載の写真がまさにそれです。連載を始めた2022年の時点では、写真と顔のズレがそんなになかったんですよ!
でもいまは……「この写真の私、ぴちぴちしてるな」とか「目も今より大きいな」と思ってしまう。最新の写真を撮り直すべきだとは思う。でもそれなら、体鍛えたいし、肌や髪の毛も万全にしたいし……と思っているうちに、誕生日を迎えてしまいました。同一人物なのは間違いないのでお許しください。
ズレと焦りは自分だけではない
いわゆるアンチエイジングに固執したくはないけれど、自分の中の自分のイメージと実際の自分がどんどんズレていくことには焦りを感じる今日この頃、しみじみ読みたくなるトピを発見しました。豆助さんによる「
老いを感じる時
」。短いので、丸ごとご紹介しちゃいます。
「眉毛に白髪を見つけた時。
駅までの徒歩で7分だったのが8分以上かかった時。
アイスクリームが1本完食できなくなった時。
夏なのに冷たい物が飲めなくなった時。
今まで好きで着ていた色味のものが似合わなくなった時。
夏でも足首まである物でないと下半身が冷えたと感じる時。
ああ、老いたなと思います。
皆さんは、どのような時に自分の老いを感じますか?
#50代以上 #学び」
令和の清少納言か?と思うほど、「老いるということ」を端的に表現した、
明晰
な文章です。ネガティブな感情をまじえず淡々と「老い」を描写しているところに、トピ主・豆助さんの知性を感じます。
老いってこんなとらえ方もできるのか
100以上集まったレスたちも、ネガティブすぎず、読むのに心地よい
塩梅
。
「若い時は素肌にTシャツで寒くなかったのに、今では下着着てTシャツ」(寒がりになった)
「一見、まるで平ら、と見える場所に思いがけず傾斜があったりすると、内心かなり動揺します」(膝が痛くなった時)
「ゴミを出しに行った時に、近くの中学生女子に『おばさん、大丈夫ですか』と手を差し出されました」(
労
られた時)
なかには「楽しいトピですね」「良いこともある」「いろいろあるけど意外と生きやすい!」なんてタイトルのレスも! 心身ともに良い
歳
のとり方をしている方たちだなぁ……。35歳ごときで老いを感じていた私は、「身も心もまだまだ若造よ!」と
喝
を入れられた気分になりました。
レスを読んだトピ主から寄せられた「こだわりがなくなりました」のコメントも、ほっこりするしかない内容。ぜひ、トピにとんで読んでみてくださいな。(文筆家・ひらりさ)
◇ ◇ ◇
「ひらりさのトピ探訪」は、発言小町に日々寄せられるトピの中から、ひらりささんが共感できるトピや展開が気になるトピを取り上げるエッセーです。
【紹介したトピ】
▽
老いを感じる時
プロフィル
ひらりさ
文筆家
1989
年、
東京都生まれ。IT
系企業を
転々としながら、オタク
文化や
女性の
生き
方、
消費などをテーマにエッジの
効いた
共感度が
高い
発信を
続けている。2017
年よりオタク
女子ユニット「
劇団雌猫」として
企画・
執筆も
行う。
著書にエッセー
集『それでも
女をやっていく』(ワニブックス)、『
沼で
溺れてみたけれど』(
講談社)。「
劇団雌猫」
名義での
共同編著に『
浪費図鑑―
悪友たちのないしょ
話―』『だから
私はメイクする』など。イギリスの
大学院留学を
経て
帰国した。X(Twitter):
@sarirahira