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Q.新卒入社3年目の20代ITエンジニアです。入社以降、自由にテレワークできましたが、部長の指示で週2日は出社するルールに変わりました。弊社は現在フリーアドレス制なので、好きな席に座れます。先日出社したところ、人口密度が明らかに上がっており、壁側の隅っこの席は空いていませんでした。上司の近くだけが空いていたのでそこに座らざるを得ず、憂鬱な1日でした。入社時にテレワーク可と聞いていたのに、週2日の出社ルールは約束違反だと思います。
部長の観点だと、開発フェーズによっては作業効率が落ちていたり、仕事についていけないエンジニアが出てきたりしているのでしょう。マネジャーや上級・中級エンジニアに対し、定期的に部下や後輩と顔を合わせて観察・指導しなさいと部長が指示をしたようです。
当たり前のアドバイスになりますが、役職の高い人の近くに座るのが嫌であれば、早めに出社して目立たない隅っこの席取りをしてはいかがでしょうか。
テレワークの弊害を聞いてみた
筆者の知人である部長やプロジェクトリーダー複数人に、テレワークの弊害について聞いてみました。皆、口をそろえて、作業効率面やメンバーの育成において弊害があると言います。プロジェクトメンバー全員が単独で作業できるスキルを持っていればよいが、現実的にはありえないというわけです。
さらに、新型コロナウイルス禍以降、テレワークは当然の権利だと勘違いしているエンジニアがいるそうです。必要に応じて出社を要請しても、スキルの低い若手世代のほうが中高年層よりも出社を嫌がる傾向にあるようで、「スキル面で将来が心配だ」ということです。
例えば、部長らは、チャット主体で仕事を教えるのはとても面倒なので結論先行になる。こんなやり方がある、他にも回避策があるといった複線的な教え方はできないと言います。
仕事についていけず、落ち込むエンジニアもいるようです。自分からヘルプを求めてこない傾向にある若手エンジニアのフォローには、特に気遣うようです。
結果的に、テレワークに片寄る若手エンジニアは、単純作業をこなすだけの仕事になりがちです。臨機応変に仕事に取り組む若手エンジニアもいるので、そうではないエンジニアとのスキル差が開いているとのことでした。
質問者が世間一般の若手のスキルレベルにあるとすると、これから覚えることはたくさんあります。週2日程度の出社ならば、逆に上司や先輩たちの仕事ぶりを観察してやろうというぐらいの気持ちで仕事してください。仕事の進め方や段取りを含めて、得るものは多いはずです。
特に、能力が高いと認められている先輩をよく観察してください。テレワークも含めて、自分流のビジネススタイルを確立しています。質問者が望むような、フリーに近い働き方をしているエンジニアもいるはずです。
自分の主張をするのは良いことです。一方で、先輩エンジニアを追い抜くようにスキルアップも図ってください。