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 auカブコム証券しょうけんは、べいMicrosoft(マイクロソフト)、べいSplunk(スプランク)、べいAkamai Technologies(アカマイテクノロジーズ)という3しゃのツールを多数たすう活用かつようしてゼロトラストネットワークを構築こうちくしている。社員しゃいんがいつでもどこからでも業務ぎょうむシステムを活用かつようできる環境かんきょう構築こうちくし、はたらかた改革かいかくにつなげている。

 auカブコム証券しょうけん非常ひじょう模範もはんてきな「ゼロトラスト企業きぎょう」とえるだろう。業務ぎょうむアプリケーションやデータの利用りよう可否かひをユーザーの属性ぞくせい情報じょうほうやデバイスの情報じょうほうなどにもとづいてきめこまかく判断はんだんするゼロトラストネットワークを、すうおおくのゼロトラストようツールを使つかいこなすことによって忠実ちゅうじつ実現じつげんしているからだ。

auカブコム証券におけるゼロトラストネットワークの概要
auカブコム証券しょうけんにおけるゼロトラストネットワークの概要がいよう
出所しゅっしょ:auカブコム証券しょうけん
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 実際じっさいにauカブコム証券しょうけん導入どうにゅうみのゼロトラストようツールを列挙れっきょしてみよう。ユーザーのIDを統合とうごう管理かんりするアイデンティティー&アクセス管理かんり(IAM)、社内しゃない業務ぎょうむアプリケーションをインターネット経由けいゆ利用りよう可能かのうにするアイデンティティー認識にんしきがたプロキシー(IAP)、ユーザーの通信つうしん保護ほごするセキュアWebゲートウエイ(SWG)、ユーザーのSaaS利用りよう制御せいぎょするクラウド・アクセス・セキュリティー・ブローカー(CASB)、ログを監視かんし分析ぶんせきするセキュリティー情報じょうほうイベント管理かんり(SIEM)、端末たんまつ保護ほごするエンドポイント・ディテクション&レスポンス(EDR)、デバイスやアプリケーションを管理かんりするモバイルデバイス管理かんり/モバイルアプリケーション管理かんり(MDM/MAM)といった具合ぐあいだ。ゼロトラストネットワーク構築こうちくようのツールについて、ほぼすべてのジャンルを網羅もうらしている。

Microsoft 365 E5を中心ちゅうしんにゼロトラスト構築こうちく

 IAMやCASB、EDR、MDM/MAMについては、マイクロソフトのSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)でオフィスソフトにくわえて様々さまざまなセキュリティーツールを提供ていきょうする「Microsoft 365」のさい上位じょういエディション「E5」がそなえるものを使用しようしている。具体ぐたいてきにはIAMは「Azure Active Directory」、CASBは「Microsoft Cloud App Security」、EDRは「Microsoft Defender ATP」、MDM/MAMは「Microsoft Intune」を使つかう。IAPとSWGはアカマイで、IAPの「Enterprise Application Access(EAA)」とSWGの「Enterprise Threat Protector(ETP)」を使用しようする。SIEMは2種類しゅるいで、スプランクの「Splunk Enterprise Security」とマイクロソフトの「Azure Sentinel」を使つかっている。

ひょう●auカブコム証券しょうけん使用しようするゼロトラストようツール
ツールベンダー名称めいしょう
アイデンティティー&アクセス管理かんり(IAM)マイクロソフトAzure Active Directory
アイデンティティー認識にんしきがたプロキシー(IAP)アカマイテクノロジーズEnterprise Application Access
セキュアWebゲートウエイ(SWG)アカマイテクノロジーズEnterprise Threat Protector(ETP)
クラウド・アクセス・セキュリティー・ブローカー(CASB)マイクロソフトMicrosoft Cloud App Security
エンドポイント・ディテクション&レスポンス(EDR)マイクロソフトMicrosoft Defender ATP
モバイルデバイス管理かんり/モバイルアプリケーション管理かんり(MDM/MAM)マイクロソフトMicrosoft Intune
セキュリティー情報じょうほうイベント管理かんり(SIEM)スプランクSplunk Enterprise Security
マイクロソフトAzure Sentinel

 これほどまですうおおくのゼロトラストようツールを導入どうにゅうするユーザー企業きぎょうは、日本にっぽんにおいてはまだめずらしい。auカブコム証券しょうけんがゼロトラストネットワーク構築こうちく検討けんとうはじめたのは2018ねんのこと。業務ぎょうむ効率こうりつ場所ばしょにとらわれないリモートワーク環境かんきょう整備せいびなど、はたらかた改革かいかく推進すいしんがその目的もくてきだった。同社どうしゃにおけるゼロトラストのみを推進すいしんしてきた石川いしかわ陽一よういちIT戦略せんりゃくグループちょうは、「良質りょうしつなITアーキテクチャーを理解りかいし、スピードかんって変化へんかわなければ、セキュリティーめんでもビジネスめんでものこるのがきびしくなってきた」とかたる。危機ききかんいてはたらかた改革かいかく必要ひつようなITアーキテクチャーの整備せいび目指めざしたところ、最先端さいせんたんのゼロトラストネットワークができあがったわけだ。