破やぶ陣じん子こ

破やぶ陣じん子こ，又また称たたえ《十じゅう拍子ひょうし》，詞し牌ぱい名な，唐とう教きょう坊ぼう曲名きょくめい。

陳ちん暘《樂らく書しょ》：「唐とう《破やぶ陣じん樂らく》屬ぞく龜かめ茲部，秦はた王おう所しょ制せい，舞まい用よう二に千せん人にん，皆みな畫が衣ころも甲かぶと，執と旗はた旆，外そと藩はん鎮春衣ころも犒軍設樂したら，亦また舞まい此曲，兼けん馬うま軍ぐん引入場にゅうじょう，尤ゆう壯觀そうかん也。」 按唐《破やぶ陣じん樂らく》乃七言しちごん絕句ぜっく，此原來らい是ぜ以舊曲きょく之の名な，另度製せい新しん配はい樂らく。元朝がんちょう高こう拭ぬぐえ詞し注ちゅう「正せい宮みや」。

體からだ例れい

雙そう調ちょう六ろく十じゅう二に字じ，前ぜん後段こうだん各かく五ご句く三さん平ひら韻いん

平ひらた仄仄平ひらた平ひらた仄，仄平ひらた仄仄平ひらた平ひらた。仄仄平ひらた平ひらた平ひらた仄仄。仄仄平ひらた平ひらた平ひらた仄平ひらた，平ひらた平ひらた仄仄平ひらた。

平ひらた仄平ひらた平ひらた仄仄，仄平ひらた平ひらた仄平ひらた平ひらた。平ひらた仄仄平ひらた平ひらた仄仄。平ひらた仄平ひらた平ひらた平ひらた仄平ひらた，仄平ひらた平ひらた仄平ひらた。

晏殊

海上かいじょう蟠わだかま桃もも易えき熟じゅく。人間にんげん秋月しゅうげつ長圓ちょうえん。惟おもんみ有ゆう擘釵分ぶん鈿侶。離別りべつ常つね多た會かい面めん難なん。此情須問天てん。

蠟燭到いた明あきら垂たれ淚なみだ。熏爐盡日じんじつ生なま煙けむり。一點淒涼愁絕意。漫道秦しん箏そう有ゆう剩あま弦つる。何なに曾為細ほそ傳でん。

此調始はじめ自じ此詞，宋そう詞し俱照此填。

前段ぜんだん起句きく，晏詞別べつ首くび「湖上こじょう西風せいふう斜はす日び」，湖みずうみ字じ、斜はす字じ俱平聲ごえ，又また一いち首しゅ「憶得去年きょねん今日きょう」，去さ字じ仄聲；第だい二に句く，陸りく游ゆう詞し「放ひ教きょう昨夜さくや浮名うきな」，放ひ字じ、昨さく字じ俱仄聲ごえ；第だい三さん句く，程ほど垓詞「簇むらが定てい熏爐酥酒軟」，簇むらが字じ仄聲，熏字平聲ひょうしょう；第だい四よん句く，蘇そ軾詞「醉よい裏うら無む何なん即そく是ぜ鄉きょう」，醉よい字じ仄聲，趙ちょう善よし扛詞「陌上晴光はるみつ收おさむ翠みどり嵐あらし」，收おさむ字じ平聲ひょうしょう；第だい五ご句く，晏詞別べつ首くび「歌長うたおさ粉こな面めん紅べに」，歌うた字じ平聲ひょうしょう，粉こな字じ仄聲；後段こうだん起句きく，晏詞別べつ首くび「巧たくみ笑わらい東ひがし鄰女伴とも」，東ひがし字じ平聲ひょうしょう，女おんな字じ仄聲，又また「斜はす日び更さら穿ほじ簾すだれ幕まく」，斜はす字じ平聲ひょうしょう；第だい二に句く，晏詞別べつ首くび「採と桑くわ徑みち裏うら逢迎」，採と字じ仄聲，程ほど垓詞「歌聲うたごえ輕度けいど紅べに兒じ」，輕けい字じ平聲ひょうしょう；第だい三さん句く，晏詞別べつ首くび「疑うたぐ怪あや昨さく宵よい春夢しゅんむ好このみ」，疑うたぐ字じ平聲ひょうしょう，昨さく字じ仄聲；第だい四よん句く，晏詞別べつ首くび「元もと是ぜ今宵こよい鬥草贏」，元もと字じ平聲ひょうしょう，趙ちょう善よし扛詞「夢ゆめ繞にょう清江きよえ江こう水南すいなん」，下江しもえ字じ平聲ひょうしょう；第だい五ご句く，晏詞別べつ首くび「笑わらい從したがえ雙そう臉生」，笑わらい字じ仄聲，雙そう字じ平聲ひょうしょう。譜ふ內可平ひらた可か仄據此。

李り煜

四よん十じゅう年来ねんらい家か國こく，三さん千せん里さと地ち山河さんが。凤阁龙楼连霄汉，玉たま树琼枝えだ作さく烟けむり萝。几曾识干戈かんか？

一旦归为臣虏，沈腰潘はん鬓銷磨すり。最さい是ぜ仓皇辞じ庙日，教きょう坊ぼう犹奏别离歌か。垂たれ泪なみだ对宫娥。

辛からし棄疾

醉よい裡うら挑燈看み劍けん，夢ゆめ回かい吹角連れん營。八百里分麾下炙，五ご十じゅう弦げん翻こぼし塞外さいがい聲ごえ。沙すな場じょう秋あき點てん兵へい。

馬うま作さく的てき盧の飛ひ快かい，弓ゆみ如霹靂弦驚おどろき。了りょう卻君王おう天下てんか事ごと，贏得生せい前身ぜんしん後ご名めい。可憐かれん白髮はくはつ生せい!

注釋ちゅうしゃく及參考さんこう資料しりょう

• 《欽定きんてい詞し譜ふ》