「ようやくスタートライン」、マンガ家jiā・中zhōng丸wán雄xióng一yīが思sīい描miaóくさらなる夢mèng

取qŭ材caí・文wén / 片piàn平píng芙fú蓉róng 撮cuō影yĭng / 曽céng我wŏ美meĭ芽yá スタイリスト / 河hé原yuán歩bù メイク/ 豊fēng福fú浩haò一yī・KOICHI TOYOFUKU

ラブレターへの返făn答dá

連lián載zaì第dì2回huíでは、3年nián以yĭ上shàngにわたって中zhōng丸wánに伴bàn走zoŭしてきた担dàn当dāng編biān集jí・助zhù宗zōng佑yoù美meĭ氏shìと、「山shān田tián君jūnのざわめく時shí間jiān」が連lián載zaìされたマンガ誌zhì、月yuè刊kānアフタヌーン編biān集jí長cháng・金jīn井jĭng暁xiaŏ氏shìのインタビューを実shí施shī。未weì知zhīの業yè界jièに裸luŏ一yī貫guànで挑tiaōむ中zhōng丸wánの姿zīをそばで見jiànてきた2人rénからは、その努nŭ力lìやマンガに対duìする真zhēn摯zhìな姿zī勢shìに対duìする、惜xīしみない称chēng賛zànが語yŭられた。まさに「ラブレター」のような内neì容róngだったと筆bĭ者zhěが話huàすと、中zhōng丸wánは相xiāng好haŏを崩bēngし、インタビューを読dúんだ感găn想xiăngを教jiaòえてくれた。

「編biān集jí長chángからのコメントは直zhí接jiē聞wénいてないこともあったので、『そう思sīっていたんだなぁ』と、答dáえ合héわせみたいな気qì持chíちで読dúみました。終zhōng始shĭ笑xiaòみがこぼれましたね（笑xiaò）。しっかり多duō方fāng面miànから取qŭ材caíしてもらって、すごく楽lèしく読dúませていただきました」

「山shān田tián君jūnのざわめく時shí間jiān」は、平píng凡fánな会huì社shè員yuánの山shān田tián雄xióng一yī（おいち）が日rì々のちょっとした出chū来laí事shìに「ざわめいて」しまう様yàng子zĭにフォーカスしたショートコメディ。1話huà10ページという構goù成chéngで、アフタヌーンでの全quán6回huíの短duăn期qī集jí中zhōng連lián載zaìを経jīngて、大dà量liàngの描miaóき下xiàろしを加jiāえて単dān行xíng本běn化huàされた。中zhōng丸wán自zì身shēnの言yán葉xiéで説shuō明míngすると、「人rénに相xiāng談tánするほどでもないような小xiaŏさな不bù満mănとか社shè会huìに対duìする違weí和hé感gănを、主zhŭ人rén公gōng・山shān田tiánが勝shèng手shoŭにもんもんと心xīnの中zhōngで解jiě決juéしていく作zuò品pĭn」。

例lìえば「マッサージ店diànでおしりを揉roúんでもらうにはなんて言yánえば？」「都dū市shì伝yún説shuō好haŏきの友yoŭ達dáを受shoùけ流liúすベストな対duì応yīngは？」「初chū恋liànの人rénと再zaì会huìしてワンチャン狙jūうには？」など、身shēn近jìnに起qĭこる小xiaŏさな事shì件jiàn……はたから見jiànればなんでもないようなことだが「本běn人rénにとっては重zhòng大dàな事shì態taì」に七qī転zhuăn八bā倒daŏする山shān田tiánのアタフタっぷりが醍tí醐hú味weìだ。

筆bĭ者zhěが大dà好haŏきな話huàがある。単dān行xíng本běnの最zuì終zhōng話huàとなる「山shān田tián君jūn、ざわめかない帰guī宅zhaí後hoùルーティン（episode 14）」だ。社shè会huì人rén1年nián目mùの山shān田tiánが、会huì社shèで摩mó耗haòする日rì々の癒yùやしとして、帰guī宅zhaí後hoùにダイナミックなおうち時shí間jiānを過guòごす、という内neì容róngだ。家jiāに着zhaóくやいなや半bàn裸luŏになり、手shoŭ洗xĭい後hoùの石shí鹸jiănの香xiāngりに歓huān喜xĭの雄xióng叫jiaòびをあげ、クッションに顔yánを埋maíめて「スマホのバッテリー劣liè化huàしてきたー！」と大dà声shēngでわめく。ひと言yánで言yánうと、「自zì分fēnだけが知zhīっている、毎meĭ日rìやってる恥chĭずかしいこと」の実shí況kuàng中zhōng継jì。中zhōng丸wánと姿zīが重zhòngなるような山shān田tiánの完wán全quánプライベートタイムの暴baò露lùであり、誰shuíにも知zhīられたくないことを描miaóいたときほど、創chuàng作zuò物wùとしての強qiáng度dùが増zēngすことを実shí感gănするようなエピソードだった。個gè人rén的deには、この1話huàでマンガ家jiā・中zhōng丸wán雄xióng一yīが「一yī皮píむけたのでは」と感gănじたことを伝yúnえると、これまた満măn面miànの笑xiaòみで答dáえてくれた。

「あの話huàは確quèかにほかと比bĭべると異yì質zhíで、最zuì後hoùのほうまで単dān行xíng本běnに入rùれるか入rùれないか、入rùれるならどこに入rùれるのか、という話huàはしていました。ただ、山shān田tián＝100％僕pú、ではないんですけどね（笑xiaò）」

中zhōng丸wánの言yánうとおり、「山shān田tián君jūn」はフィクションだ。だが同tóng時shíに、随suí所suŏにノンフィクションを感gănじさせる仕shì掛guàけが施shīされている作zuò品pĭnでもあり、作zuò者zhěと主zhŭ人rén公gōngを重zhòngねて想xiăng像xiàng力lìをたくましくするのもまた楽lèしい。山shān田tiánの友yoŭ人rénで、アイドルファンである斉qí藤téngが、妙miaòに詳xiángしいアイドル論lùnを展zhăn開kaīする「山shān田tián君jūn、友yoŭ達dáがアイドルファンでざわめく（episode 3）」「山shān田tián君jūn、友yoŭ達dáのオーディション挑tiaō戦zhànにざわめく（episode 7）」も、中zhōng丸wánいわく「四sì半bàn世shì紀jìにわたるアイドル業yè界jièのアドバンテージ」を活huóかして描miaóかれた、アイドル歴lì20数shù年niánの中zhōng丸wánにしか描miaóけない味weìわい深shēnいお話huàだ。こんなバラエティ豊fēngかな「ざわめき」が、1冊cèにまとまっている。

マンガになった「教jiaò科kē書shūの落luò書shūき」

中zhōng丸wánがアフタヌーンの連lián載zaì会huì議yìに向xiàngけて、大dà量liàngのネームを用yòng意yìした話huàは連lián載zaìVol.2に詳xiángしいが、単dān行xíng本běnに収shoū録lùする作zuò品pĭnは、ある基jī準zhŭnで厳yán選xuănしていた。

「単dān行xíng本běnに入rùれたのは、僕púの中zhōngではどれも渾hún身shēnの話huàです。ただ1作zuò目mùの単dān行xíng本běnということもあって、いろんなパターンのものを入rùれたつもりです。どういったものが受shoùけるのかは蓋gaìを開kaīけてみないとわからないので、それを知zhīるためにもいろんなテイストのものを収shoū録lùしました」

その中zhōngでも、中zhōng丸wán自zì身shēnが「特tè別biéな気qì持chíちが入rùっている」と語yŭるのは「山shān田tián君jūn、勇yŏng者zhěになってざわめく(episode 12)」。この1話huàのみファンタジー色sèを強qiángく感gănじさせる作zuò品pĭnで、勇yŏng者zhěになった山shān田tiánが魔mó王wángを倒daŏす旅lwに出chūるが、天tiān邪xié鬼guĭな山shān田tiánはことごとくセオリーに反făn発fāして……というお話huà。短duăn期qī集jí中zhōng連lián載zaìの最zuì終zhōng回huíを飾shìった作zuò品pĭnであり、そこには、小xiaŏ学xué生shēng時shí代daìの中zhōng丸wánの思sīいが深shēnく関guānわっていた。

「もともとマンガ家jiāになろうと思sīったのは小xiaŏ学xué生shēngとか中zhōng学xué生shēngの頃qĭng。そのとき抱baòいた夢mèngにもう1回huí火huŏを点diănけて、今jīn回huíに至zhìったわけです。で、僕púが小xiaŏ学xué生shēngの頃qĭngに本běn当dāngに描miaóきたかったのって、実shíはこういうテイストのマンガなんですよね。勇yŏng者zhěが出chūてきて異yì世shì界jièで魔mó王wángを倒daŏす、みたいな。当dāng時shí、そういうイラストを好haŏきで描miaóいていて、教jiaò科kē書shūにまで落luò書shūきしていた。それが20年nián後hoù、30年nián後hoùに世shìに出chūるのは、不bù思sī議yìな感gănじですよね」

芸yún能néng人rénになったから、マンガ家jiāにもなれた

第dì一yī線xiànで芸yún能néng活huó動dòngをしながら、単dān行xíng本běnとして世shìに流liú通tōngするレベルのマンガを完wán成chéngさせる。並bìngのガッツではなかなか完wán遂suìできないヘビーな3年nián間jiān。芸yún能néng活huó動dòngの「隙xì間jiān時shí間jiān」を活huó用yòngしたと言yánうが、「気qìを許xŭすと、メンタル的deにも大dà変biànだったので、よく乗chéngり越yuèえたなと思sīいます」、そしてこのがんばりは「明míngらかに、経jīng験yàn値zhíになった」と語yŭる。

「完wán成chéngさせるのって大dà変biànじゃないですか。今jīn回huí、本běnになるまでの道daò筋jīnも経jīng験yànできたので、ひと言yánで言yánうと自zì信xìnになりましたね」

今jīnや、中zhōng丸wán雄xióng一yīは芸yún能néng人rénであり、マンガ家jiāである。では、もし芸yún能néng人rénになっていなかったら、専zhuān業yèのマンガ家jiāになっていたのだろうか？ こう思sīうのは、あるファンがつぶやいていたことが印yìn象xiàngに残cánっていたからだ。「中zhōng丸wánくんはある意yì味weì、芸yún能néng人rénではなかった人rén生shēngをひとつ具jù現xiàn化huàしたのかもしれない」。本běn人rénに疑yí問wènをぶつけてみた。

「芸yún能néng人rénになっていなかったら……そうですね、マンガ家jiāでもなく、全quán然rán別biéの職zhí業yèに就jiùいていたんじゃないですかね。芸yún能néngの世shì界jièにいると、決juéまったことを毎meĭ日rìやるわけではないし、ほかの職zhí種zhŏngに比bĭべるとクリエイティブな能néng力lìが求qiúめられる。かつ、自zì分fēn自zì身shēnが商shāng品pĭnなわけです。自zì分fēnをどう鍛duànえていくのかにすべてがかかっていて、全quán部bù自zì分fēn次cì第dìというのは、芸yún能néng界jiè特tè有yoŭなのかもしれない。だから、芸yún能néng界jièにいたからこそ、マンガ家jiāになる夢mèngも叶yèえられたんじゃないかと思sīいます」

次cì々とマンガの欲yùが

人rén生shēngとは不bù思sī議yìなものだ。芸yún能néngの世shì界jièで自zì分fēnを磨móき、精jīng進jìnすることが、幼yoùい頃qĭngの夢mèng＝マンガ家jiāになることにつながった。初chū単dān行xíng本běnがリリースされ、今jīn後hoù「マンガ家jiā・中zhōng丸wán雄xióng一yī」はどうなっていくのかと聞wénいたところ、少shaŏなくとも「山shān田tián君jūn」シリーズで2巻juàn、3巻juànは目mù指zhĭしたいと言yánう。

「ようやくシリーズの道daò筋jīnができたと思sīう。ストックはまだあるので、あと2冊cèぐらいは出chūしたい。質zhí量liàng的deには、今jīn後hoùシリーズ展zhăn開kaīしていくことが可kě能néngだと思sīうんです。今jīn回huíの経jīng験yànで画huà力lìや構goù成chéng力lìが少shaŏしは成chéng長chángしたと思sīうので、これまでは1話huà10ページで描miaóいていたのを、20ページや30ページで1話huàという長chángさのものにもトライしたい。そして、いつか自zì分fēnの技jì術shùが身shēnについたら、一yī度dùボツになったSFものにも挑tiaō戦zhànしたいですね」

できあがった単dān行xíng本běnを見jiànて、マンガ家jiāとしてのスキルにも新xīnたに欲yùが出chūてきた。

「まず、キャラクターのさらなる描miaóき分fēnけができるようになりたいです。これまで、“ちょっと劇jù画huàチックでリアルな山shān田tián”と、“ポップで可kě愛aìい山shān田tián”の2種zhŏng類leìを描miaóき分fēnけていました。今jīn後hoùはもっと画huà力lìを向xiàng上shàngさせて、リアルなキャラはもっといろんな角jiaŏ度dùから描miaóいたり、ポップなほうはさらにかわいらしいシルエットで描miaóけるようになりたい。今jīnはまだ、自zì分fēnが求qiúめる表biaŏ現xiànに画huà力lìが追zhuīいついていないことも多duōいので、それを克kè服fúできたらいいですね。今jīnの自zì分fēnに足zúりないのはそのへんだと思sīいます」

渇kě望wàngは止zhĭまらない。マンガ好haŏきや、マンガ家jiāに「もっと認rènめられたい」。

「基jī本běn、みんな優yoūしいんです。本běnを出chūせたことがめでたいと言yánってもらえて、よく描miaóけてる、とは言yánってくれる。とはいえまだ自zì分fēnは“毛maóの生shēngえた素sù人rén”だと思sīうので、もっとうまく描miaóけるようになりたい。それができたら、せっかくなら多duōくの人rénに見jiànてほしいし、将jiāng来laí的deには有yoŭ名míngな作zuò品pĭnを生shēngみ出chūすことができたらいいなと思sīいます」

以yĭ前qiánのインタビューで、担dàn当dāng編biān集jíの助zhù宗zōng氏shìは「作zuòり手shoŭとして視shì野yěを広guăngげるため、単dān行xíng本běnが出chūたときこそマンガを100個gèくらい読dúんだほうがいい」と言yánっていた。その言yán葉xiéどおり、現xiàn在zaì、助zhù宗zōngから中zhōng丸wánには「課kè題tí図tú書shū」が与yŭえられたそうだ。

「ゆっくりですけど、読dúんで勉miăn強qiángしています。マンガを描miaóく前qiánとは見jiàn方fāngが完wán全quánに変biànわって、こういう描miaóき方fāng、こういう言yánい回huíしがあるんだ！と、作zuòる側cèの視shì点diănで読dúんでいます」

3年niánの月yuè日rìを重zhòngねて完wán成chéngした単dān行xíng本běnで、マンガ家jiāとしては「ようやくスタートライン」だと語yŭる。どうかこれから、無wú限xiànの可kě能néng性xìngを秘mìめたマンガというフィールドでも、私sīたちに見jiànたことのない景jĭng色sèを見jiànせてほしい。

中zhōng丸wán雄xióng一yī

1983年nián9月yuè4日rì生shēngまれ、東dōng京jīng出chū身shēn。アイドルグループ・KAT-TUNのメンバーで、歌gē手shoŭ、俳paí優yoū、司sī会huìなど幅fú広guăngく活huó躍yuèする。月yuè刊kānアフタヌーン2023年nián8月yuè号haò（講jiăng談tán社shè）にて「山shān田tián君jūnのざわめく時shí間jiān」を連lián載zaì開kaī始shĭ。単dān行xíng本běnは2024年nián1月yuè23日rìに発fā売maì決jué定dìngした。