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8月がつ3日にちの日本にっぽん民話みんわ
（8月がつ3日にち的てき日本にっぽん民間みんかん故事こじ）


けがの功名こうみょう　(健全けんぜん普通ふつう話ばなし版ばん)
塞ふさが翁おう失しつ馬ば

・日本語にほんご　・日本語にほんご＆中国ちゅうごく語ご

むかしむかし、ほうろく(→素焼すやきの土どなべ)売うりの男おとこが夜よる遅おそくまで売うり歩あるきましたが、今日きょうは一ひとつも売うれませんでした。
在ざい很久很久以前いぜん、就有著ちょ一位叫賣著土製鍋碗瓢盆的窯師傅、可か咋說、今こん天てん這運氣き就不好こう呀、天てん都と要よう黑くろ了りょう去さ、這可不ふ一件貨物都還沒賣掉嗎。

(あーあ、これでは今日きょうもご飯はん抜ぬきだな)
（天てん啦、看み來き今こん天てん我わが可か得とく要よう餓かつえ肚子了りょう呀）

疲つかれ果はてた男おとこがトボトボ歩あるいていると、道みちの真まん中なかに一人ひとりの侍さむらい(さむらい)が寝ねていました。
此時的てき窯かま師傅しふ是ぜ垂たれ頭あたま喪も氣き的てき灰はい心こころ極ごく了りょう、就那樣さま拖著腳步漫無目的もくてき的てき在ざい街がい上じょう一いち步ほ步ふ躊躇ちゅうちょ、可か就是這時、大路おおじ的てき正せい中央ちゅうおう呀、不ふ就一名正在睡覺的武士倒在了那兒嗎。

(なんでこんなところに？　もしかして、行いき倒だおれか？)
（這是怎麼一いち回かい事ごと呀、幹みき嘛睡在ざい這种地方ちほう呀？難なん不ふ成なり、是ぜ走はし一半不小心摔著了？）

男おとこはそうおもって、寝ねている侍さむらいをじっと見みました。
窯かま師傅しふ如此想定そうてい後ご又また是ぜ再さい次つぎ打だ量りょう了りょう那な位い武士ぶし一大いちだい陣じん呢。

侍さむらいは、少すこしも身動みうごきしません。
這期間あいだ武士ぶし可か就是一下都沒有動過。

(これは、死しんでいるな。だが、確たしかめてみないことには)
（天てん啦、我わが瞅著這就是ぜ沒ぼつ氣き了りょう呀、得とく了りょう、我わが就再給きゅう你確認かくにん確認かくにん）

男おとこはそばに落おちていた棒ぼうきれで侍さむらいを突つきましたが、侍さむらいは動うごきません。
窯かま師傅しふ就在邊べ上じょう又また給きゅう撿來了りょう一いち根ね樹じゅ枝えだ、拿起這根棍子就開始かいし對たい著ちょ武士ぶし戳了起おこり來らい、果はて真ま發現はつげん了りょう這人還かえ是ぜ一點反應都沒有呀。

ためしに侍さむらいのふところに手てを入いれてみると、侍さむらいの体からだは石いしのように冷つめたくなっています。
這一次窯師傅就繼續加碼、都と把わ自己じこ的てき手て伸しん到いた人ひと武士ぶし的てき心こころ口上こうじょう了りょう、可か別べつ說せつ心こころ跳とべ了りょう、連れん身體しんたい都と是ぜ冷ひや的てき跟塊石頭いしあたま一いち樣よう僵硬了りょう。

(うん、間違まちがいなく死しんでおる)
（我が的てき個こ好こう乖乖、這準就是死し透とお沒ぼっ錯了）

男おとこは侍さむらいのふところをさぐって、侍さむらいの紙入かみいれ(かみいれ→さいふ)を取とり出だしました。
可か接せっ下か來らい窯かま師傅しふ做的這事咋說了りょう、他た就是把わ人家じんか放ひ懷中かいちゅう的てき包つつみ一いち掏。

中なかを見みると、お金かねがたくさん入はいっています。
錢ぜに包つつみ打開だかい一いち看み呀、這不錢ぜに還かえ蠻多的てき嘛。

(ありがたや。これは天てんのめぐみにちがいない)
（好運こううん來らい好運こううん來き呀、看み來らい這就是ぜ上天じょうてん賜たまもの予よ我が的てき恩惠おんけい準じゅん沒ぼつ錯了）

男おとこは侍さむらいの紙入かみいれを持もったまま、いちもくさんに逃にげ出だしました。
窯かま師傅しふ捏こね著ちょ人家じんか的てき包つつみ呀是心こころ虛きょ的てき不ふ行くだり、連れん忙せわし一溜煙的跑不見了逃離了案發現場。

そして途中とちゅうで立たち止どまり、キョロキョロと辺あたりを見回みまわしましたが、辺あたりには誰だれもいません。
可か就是這跑到一いち半時はんとき、人家じんか窯かま師傅しふ是ぜ就又突然とつぜん停とま下しも了りょう、鬼おに鬼おに祟たたり祟たたり的てき又また朝あさ四周看了幾眼過後、對たい呀、這不附近ふきん都と沒ぼつ人じん嗎。

そこで男おとこはまた、侍さむらいの所ところに戻もどりました。
於是乎、打だ了りょう個こ回かい馬ば槍やり的てき窯かま師傅しふ是ぜ就又回かい到いた了りょう武士ぶし大だい爺じい的てき身邊しんぺん。

そして侍さむらいの刀かたなをはじめ、ふんどし以外いがいの身みにつけている物ものを全すべてはぎ取とると、そのまま家いえに飛とんで帰がえりました。
接せっ下か來らい這事咋說呢、就是先さき把わ你的刀劍とうけん給きゅう收おさむ繳了、那な身み武士ぶし皮がわ呢、也給你全部ぶ扒下來らい、除じょ了りょう那な塊かたまり兜かぶと襠まち布ぬの、這玩意い兒じ就給你姑且留著ちょ吧、完かん事ごと、窯かま師傅しふ是ぜ馬ば不ふ停とま蹄好不利ふり索さく的てき衝回了りょう家か。

(ほうろく売うりは、もうやめだ。おれは明日あしたからは、侍さむらいじゃ)
（臭におい賣うり窯かま的てき、哼、現在げんざい我わが不ふ是ぜ了りょう、誰だれ願意がんい當とう誰だれ就去當とう吧、過か了りょう今こん天てん從したがえ明あかり兒じ開始かいし、我わが也就是ぜ位い威風いふう的てき不ふ行くだり的てき武士ぶし大だい爺じい了りょう）

次つぎの朝あさ、男おとこは侍さむらいの姿すがたになると、町まちへ行いってみました。
還かえ就真到いた了りょう第だい二に天てん、窯かま師傅しふ那な一身武士皮一換、走路そうろ都と是ぜ橫よこ在ざい街まち上うえ了りょう。

町まちの中央ちゅうおうには大おおきな立たて札ふだがあり、大おおきな字じで何なにやら書かいてありました。
這不街がい心こころ上正かみしょう閒あいだ溜ため達たち著ちょ嗎、突然とつぜん就給自己じこ是ぜ看み到いた了りょう一塊ひとかたまり大だい告示こくじ牌ぱい、可か這上面めん書寫しょしゃ的てき那な一いち個個ここ大字だいじ呀。

ほうろく売うりの侍さむらいは字じが読よめないので、何なにを書かいてあるかわかりません。
這大字だいじ呀、窯かま師傅しふ他た是ぜ壓あつ根ね一個也讀不來呀、所以ゆえん這上頭あたま到底とうてい是ぜ寫うつし了りょう個こ啥玩意い兒じ、窯かま師傅しふ是ぜ完全かんぜん不知ふち。

するとそこへ一人ひとりの老人ろうじんが現あらわれて、ほうろく売うりにたずねました。
但ただし就這時じ、一位老人也是給靠過來了告示牌這邊、而且還主動しゅどう的てき跟人窯かま師傅しふ是ぜ打だ了りょう聲ごえ招呼呢。

「そこのお侍さむらいさま。さっきからそこで、何なにをしておいでですか？」
這位武士ぶし大だい爺じい、都みやこ守まもる在ざい這這麼久了りょう、難なん不ふ成なり是ぜ有ゆう何なん貴き幹みき？

「いや、その・・・」
不ふ不ふ不ふ、我わが其實就………

侍さむらいのくせに、字じが読よめないなんて言いえません。
這叫窯かま師傅しふ是也これや不能ふのう實說じっせつ實說じっせつ呀、我わが一いち武士ぶし大だい爺じい、這大字だいじ不ふ識一いち個こ、不ふ就丟人じん大發だいはつ了りょう嗎。

そこでほうろく売うりは、字じを指ゆびさして、
於是乎窯師傅しふ就這樣さま的てき、換かわ了りょう個こ法子のりこ、用よう手先てさき是これ把わ字じ給きゅう一指いっし。

「うむ、実じつはこの字じがあまりにも見事みごとな物もので、つい見みとれてしまったのじゃ。しかしくせがありすぎて、何なんとも読よみにくい字じじゃ」
其實呀、我わが這不是ぜ瞧見人家じんか這字寫うつし的てき好こう嘛、看み著ちょ看み著ちょ一下這就也人給迷進去了、但ただし就這人家じんか獨特どくとく的てき筆法ひっぽう是ぜ太ふと有ゆう風格ふうかく、就很多た字じ我わが這就還沒ぼつ明白めいはく過か來き到底とうてい是ぜ寫うつし的てき個こ啥呢。

と、うまくごまかして、老人ろうじんから立たて札ふだに書かいてある事ことをき出きだしました。
就這麼糊弄ろう一いち下か吧、至いたり少しょう自己じこ的てき顏面がんめん也是能これよし保ほ住じゅう呢、興きょう許もと也是人家じんか老人ろうじん覺さとし得とく武士ぶし大だい爺じい的てき這話說せつ的てき在ざい理り、就幫他た把わ告示こくじ上面うわつら那な段だん話ばなし全ぜん讀了どくりょう。

老人ろうじんの話はなしによると、この町まちの金持かねもちの家いえに化ばけ物ものが出でるので、その化ばけ物ものを退治たいじしてくれた者ものには、一人娘ひとりむすめの婿むこ(むこ)にすると書かいてあるそうです。
根據こんきょ老人ろうじん口述こうじゅつ、告示こくじ上じょう的てき內容呢、就是這個街がい上じょう一いち處ところ大宅おおやけ院いん、他た裡うら面めん裡うら面めん鬧鬼了りょう、所以ゆえん這就宅たく子こ的てき主人しゅじん、那な位い有ゆう錢ぜに大老たいろう爺じい、要よう下重しもしげ本ほん請人うけにん來らい自己じこ家か裡うら退治たいじ妖怪ようかい呀、上面うわつら就寫著ちょ、成功せいこう了りょう你就是ぜ我家わがや的てき上うえ門もん女婿じょせい了りょう。

(金持かねもちの娘むすめ婿むこになるのか。それはよい話はなしだ)
（有ゆう錢ぜに大老たいろう爺じい的てき上うえ門もん女婿じょせい、那な這還真ま是ぜ美び滋しげる滋しげる呀）

ほうろく売うりは金持かねもちの家いえに行いくと、大声おおごえで言いいました。
窯かま師傅しふ當とう下した就是心しん動的どうてき那な叫さけべ一いち個こ不ふ行くだり、真ま還かえ跑人大だい老爺ろうや的てき大宅おおやけ院いん門前もんぜん是ただし拍はく門もん叫さけべ陣じん去さ了りょう。

「わしは、日本にっぽん中ちゅうを武者むしゃ修行しゅぎょうしておる者しゃ。腕試うでだめしに、化ばけ物ものを退治たいじしてくれようぞ」
我わが目前もくぜん是ぜ一位遊走與日本全國各地磨練自己技藝與本領的武者、此次前ぜん來らい也是想おもえ要よう驗けん證しょう驗けん證しょう自己じこ的てき實力じつりょく、看み是これ否いや能のう夠除去じょきょ妖怪ようかい。

喜よろこんだ金持かねもちは、ほうろく売うりにごちそうをすると、二に階かいの広ひろい部屋へやに泊とめてくれました。
一下還真來了人、大だい老爺ろうや那な笑わらい的てき可か叫さけべ一個屁顛屁顛的、連れん忙せわし就是出で門もん迎接げいせつ招待しょうたい、先さき是ぜ一頓好酒好肉要給人安排好了、再さい就讓人家じんか去さ二樓的那個大房間裡候著吧。

さて、ほうろく売うりが泊とまった広ひろい部屋へやには、ヤリ、なぎなた、弓ゆみ、鉄砲てっぽうなどの武器ぶきがたくさん置おいてありました。
武士ぶし進しん到いた了りょう給きゅう自己じこ準備じゅんび的てき這個大房おおふさ間あいだ、發現はつげん了りょう這裡面めん是ぜ刀がたな槍やり棍棒こんぼう、十じゅう八般武具應有盡有呀、好こう不ふ震ふるえ驚おどろき。

「ほう、化ばけ物もの退治たいじの武器ぶきも用意よういしているのか」
哇、這傢伙給我わが齊ひとし全的ぜんてき、完全かんぜん就是給きゅう我わが徹底的てっていてき安やす排はい上じょう了りょう呀。

ほうろく売うりには鉄砲てっぽうを手てに取とると、珍めずらしそうにあちこちいじっていました。
窯かま師傅しふ先さき就是摸上了りょう一いち隻せき火ひ銃じゅう、想そう要よう好こう好このみ的てき觀察かんさつ觀察かんさつ這稀罕玩意い兒じ到底とうてい就是個こ甚麼いんも構造こうぞう。

するといきなり、
可か就這手しゅ還かえ沒ぼっ揣熱乎呢。

ズドン！
砰砰！

と、鉄砲てっぽうの玉たまが飛とび出だしてしまったのです。
這玩意い兒じ它就怎麼可か突然とつぜん給きゅう你自動じどう走はし火ひ了りょう呀。

「うわっ、しまった！　どうしよう？！」
啊啊啊、甚麼いんも鬼おに啊！發生はっせい了りょう甚麼いんも！？

ほうろく売うりがおろおろしていると、この家いえの番頭ばんがしら(ばんとう)が飛とび込こんできて言いいました。
窯かま師傅しふ都と給きゅう嚇的半はん條じょう命いのち快かい沒ぼつ有ゆう時じ、可か此時的てき管かん家か是ぜ一個箭步急忙的衝入了窯師傅的房間。

「お侍さむらいさま、まことにありがとうございました。
実じつはたった今いま、押おし入いれから化ばけ物ものが出でてきたのです。
大だい爺じい大だい爺じい、您可是ぜ十分的神通廣大呀、感激かんげき不盡ふじん、感激かんげき不盡ふじん呀、就是在ざい剛つよし剛つよし、衣ころも櫃ひつ裡うら面めん一條鬼給我跳了出來、嚇死個人こじん。

そこでお侍さむらいさまに報告ほうこくしようとしていたところ、お侍さむらいさまが撃うった鉄砲てっぽうの玉たまで化ばけ物ものが見事みごとにしとめられました」
我わが就還剛つよし想そう跑過來らい給きゅう您報道どう了りょう、可か就沒想到そうとう呀、我わが都と不知ふち道どう您這槍やり到底とうてい是ぜ怎麼的てき一いち個こ崩くずし法ほう、那な玩意兒じ咋就給きゅう您直接的ちょくせつてき是ぜ一顆子彈就一命嗚呼了啊。

「へえ、そうなの？」
啥、我わが原はら來らい有ゆう這麼厲害？

「ありがとうございます。本当ほんとうにありがとうございます」
太ふとし感謝かんしゃ了りょう、太ふとし感謝かんしゃ了りょう啊。

こうしてほうろく売うりは、めでたく金持かねもちの一人娘ひとりむすめの婿むことなったのです。
這稀裡うら糊塗こと的てき、總そう之これ就這樣さま的てき、窯かま師傅しふ是ぜ順じゅん水すい推舟的てき成なり為ため了りょう人家じんか有ゆう錢ぜに大老たいろう爺じい家か裡うら的てき上うえ門もん女婿じょせい了りょう。

すご腕うでの侍さむらいが金持かねもちの家いえの婿むこになったという評判ひょうばん(ひょうばん)は、たちまち町まちに広ひろがりました。
畢竟ひっきょう據よりどころ說せつ是ぜ一位有著厲害本事的武士大爺、而人家か的てき結婚けっこん對象たいしょう呢、又また是ぜ一戶有錢大院的大家小姐、就這一樁喜事一要辦呀、那な就直接ちょくせつ是ぜ轟とどろき動どう全ぜん城しろ、搞的家か喻戶曉あかつき了りょう。

すると村むらの百姓ひゃくしょう(ひゃくしょう)がたずねてきて、
「大蛇おろち(だいじゃ)に、田畑たはたを荒あらされて困こまっています。どうか、お侍さむらいさんの力ちからで退治たいじしてください」
と、たのみました。
結果けっか那な就是人じん窯かま師傅しふ他た威名いめい遠どお揚あげ了りょう、就連今こん天てん這附近村ちかむら子こ裡うら面めん的てき老ろう百姓們也都是合夥請窯師傅出馬辦事來咯。
「武士ぶし大だい爺じい呀、就我們這村むら他た其實田みた裡うら頭あたま是ぜ有ゆう著ちょ一いち尾び巨きょ型がた蛇王じゃおう啊、它可把わ我わが們愁苦く了りょう都と、那な可か得とく把わ莊そう稼禍害かがい叫さけべ一いち個こ慘むご呀、所以ゆえん說せつ、大だい夥おびただし們現在げんざい都と還かえ想そう仰おおせ仗仰仗您的てき威名いめい呢、能否のうひ可か就屈尊みこと一いち下か貴き軀呀」

ほうろく売うりは、
可か窯かま師傅しふ人家じんか此時這心裡しんり頭あたま

(蛇へびはこわいから、いやだな)
（這大蛇へび那な麼可怕的一いち個こ玩意兒じ、還かえ不ふ給きゅう要よう了りょう我わが老ろう命いのち呀）

と、思おもいましたが、評判ひょうばんの手前てまえ、断ことわることは出来できません。
心裡しんり吧其實じつ也就是ぜ這麼的てき一いち個こ盤ばん算さん、可か自己じこ已やめ經けい是ぜ威名いめい在外ざいがい、這要一いち口くち給きゅう人家じんか拒絕きょぜつ了りょう、那な不ふ也不合あい適てき嘛。

そこでしぶしぶ、大蛇おろち退治たいじを引ひき受うけました。
當時とうじ就別提ひさげ人家じんか窯かま師傅しふ是ぜ有ゆう多た不ふ情じょう願ねがい了りょう、但ただし終おわり歸還きかん是これ把わ農民のうみん們的這個請求せいきゅう給きゅう接せっ了りょう下か來らい。

さて、ほうろく売うりの嫁よめになった金持かねもちの娘むすめですが、娘むすめはこのほうろく売うりがどうにも気きに入いりません。
現在げんざい鏡きょう頭あたま一轉いってん、來き到いた這家大だい老爺ろうや的てき大家たいか閨ねや秀しゅう、也就是ぜ人じん女兒じょじ、大小だいしょう姐あね身上しんじょう、這位千金せんきん咋說了りょう、就她嫁よめ給きゅう了りょう窯かま師傅しふ後ご那な心裡しんり面めん可か就是一萬個不樂意呀。

そこでほうろく売うりを殺ころそうと、ほうろく売うりの弁当べんとうに毒どくのにぎりめし入いれておきました。
這個不ふ樂らく意い它都達たち到いた了りょう一いち個こ甚麼いんも程度ていど呢、那な就是都と起おこし了りょう殺ころせ心しん、已やめ經けい是ぜ要よう將しょう窯かま師傅しふ給きゅう除じょ之の而後快かい了りょう、當然とうぜん、人家じんか的てき方法ほうほう選擇せんたく的てき是ぜ毒殺どくさつ、也就是ぜ在ざい膳ぜん盒裡投なげ放ひ劇毒げきどく。

百姓ひゃくしょうに案内あんないされて大蛇おろちの出でる村むらに着つくと、村人むらびとたちはボロボロの小屋こやにほうろく売うりを案内あんないしました。
回かい到いた窯かま師傅しふ這邊、現在げんざい老ろう百姓們還正就給勇士領著路呢、東ひがし繞にょう西にし繞にょう的てき一路這就繞來到了一個破爛的茅草屋前。

「大蛇おろちは、夜中よなかに現あらわれます。では、よろしくお頼たのみいたします」
勇士ゆうし、蛇王じゃおう這就都と是ぜ晚ばん上出來じょうでき、切きり記き萬不可掉以輕心呀、全ぜん村むら就都靠もたれ你了、保ほ重じゅう。

真夜中まよなかになると、ゴーゴーと気味きみの悪わるい音おとがして、なまぐさい風ふうとともに恐おそろしい二ふたつの光ひかりが小屋こやに近ちかづいて来きました。
再さい就是等とう時間じかん來らい到いた了りょう這半夜よる之これ後ご了りょう、突然とつぜん、空氣くうき中ちゅう的てき氣き氛一下子就不對了、令れい人じん是ぜ毛げ骨こつ悚然しょうぜん、而又是ぜ伴とも隨ずい著ちょ一いち席せき狂風きょうふう、兩道りょうどう強きょう光こう是ぜ直直じきじき掃向破やぶ茅ちがや草屋くさや而來。

その二ふたつの光ひかりは、大だい蛇じゃの目めの光ひかりです。
當然とうぜん、那な兩道りょうどう強きょう光也みつや就是蛇王じゃおう的てき一いち對たい眸子ぼうし。

(あわわわ、何なにて大蛇おろちだ。あんなのに勝かてるわけがない)
（啊啊啊、我が的てき個こ好こう乖乖、這蛇他た娘むすめ的てき都と大成たいせい了りょう巨きょ蟒、這麼大だい、是ぜ要よう我が殺ころせ個こ毛げ線せん殺ころせ呀）

怖こわくなったほうろく売うりは小屋こやを飛とび出だすと、小屋こやのそばにあるカキの木きに登のぼって、ふんどしで体からだを木きにくくりつけました。
就這尾お蛇王じゃおう的てき出現しゅつげん呀、當とう即そく就是讓ゆずる窯かま師傅しふ的てき狗いぬ膽きも給きゅう嚇破了りょう去さ、人家じんか是ぜ當機とうき立りつ斷だん、拔腿就跑、一路從當初的小茅屋就給爬上了附近的柿子樹、瞧人家か那な狼狽ろうばい樣さま、中途ちゅうと太ふとし著ちょ急きゅう把わ褲子給きゅう跑不見み了りょう去さ、現在げんざい就剩一塊兜褲布的抱在那樹上嚎呢。

(神かみさま、仏ふつさま、どうか見みつかりませんように)
神仙しんせん救すくえ我わが、佛祖ぶっそ保ほ佑たすく、千萬不要再給我讓大蛇給撞見了呀。

ほうろく売うりが木きにしがみついて震ふるえていると、大蛇おろちは大おおきな口くちを開あけながら、カキの木きを登のぼってきたのです。
光ひかり就是現在げんざい這個時候じこう窯かま師傅しふ還かえ是ぜ沒ぼつ能のう止とめ的てき住じゅう身體しんたい一いち直ちょく在ざい狂きょう抖呢、可か不幸ふこう的てき、只見ただみ之の前まえ的てき那な條じょう大蛇おろち人家じんか現在げんざい也是張ちょう著ちょ大だい嘴くちばし朝あさ著ちょ這柿子こ樹じゅ上じょう給きゅう你摸過か來らい了りょう。

「わあ、来くるな、登のぼるな、あっちへ行いけ！」
啊、啊啊、不ふ、不要ふよう啊、求もとめ求もとめ你快別べつ上じょう來き了りょう、快かい滾たぎ啊！

ほうろく売うりは怖こわさのあまり、木きの上うえでバタバタと暴あばれました。
此時的てき窯かま師傅しふ早さ就給大蛇おろち嚇傻咯、就在那な樹じゅ上じょう是ぜ開始かいし了りょう瘋狂打だ滾たぎ、哭爹喊娘呀。

するとそのはずみに、ふところに入いれていた毒どくのにぎりめしが転ころがり出でて、大蛇おろちの口くちの中なかへ落おちたのです。
可か你別說せつ就是這麼一個滑稽的舉動吧、一些個這樣的折騰之後、猛然もうぜん的てき一いち個こ勢ぜい頭あたま之の下した、窯かま師傅しふ那な揣懷裡うら的てき毒どく砒霜劇毒げきどく飯めし、兩個りゃんこ都と還かえ沒ぼつ來らい的てき及吃的てき飯めし糰糰、這下可か好このみ、餵蛇了りょう。

「ウギャーーー！」
嘎嘎嘎嘎嘎嘎ーーー！

毒どくのにぎりめしをのみ込こんだヘビは、うめき声ごえを上あげながらバタバタとあばれましたが、やがて静しずかになりました。
蛇王じゃおう這就給きゅう一いち嚎之後ご、立たて馬うま的てき靜せい了りょう、也別提ひさげ人家じんか咬下飯めし糰後那な途中とちゅう的てき幾分いくぶん鐘がね時間じかん是ぜ有ゆう掙扎的てき有ゆう多た嚇人了りょう、總そう之これ就是一いち個こ字じ、慘むご。

次つぎの朝あさ、一いち晩ばん中ちゅう、木きにしがみついていたほうろく売うりが、明あかるくなってから下したを見みてみると、毒どくのにぎりめしをのみ込こんだ大蛇おろちが死しんでいました。
而等時間じかん又また繼續けいぞく來らい到いた了りょう這第二に天てん早はや、在ざい樹き上じょう是ぜ給きゅう蹲つくばい了りょう一夜苦窯的窯師傅、現在げんざい終おわり於是能のう可か得え到いた解放かいほう了りょう、瞧見了りょう這天也已經けい大だい亮あきら、朝あさ下面かめん看み去ざ呢、又また是ぜ一條給劇毒毒的已經死透的大蛇。

ほうろく売うりは木きからおりると、死しんだヘビの両目りょうめに一本いっぽんずつ矢やを突つき刺さしました。
窯かま師傅しふ首くび先さき就是下か了りょう樹じゅ、可か這接下か來らい的てき第だい二に件けん事ごと呀、就是立りつ馬ば拔出ぬけで了りょう一いち隻せき羽わ箭や、一箭直接貫穿了大蛇的雙眼。

しばらくしてやって来きた村人むらびとたちは、両目りょうめを見事みごとに矢やでいぬかれて死しんでいる大蛇おろちを見みてびっくりです。
又また是ぜ沒ぼつ過か了りょう多久たく、這回是ぜ村むら裡うら人じん放心ほうしん不ふ下した也跑這邊來らい看み情況じょうきょう了りょう、而此時じ的てき事こと發はつ現場げんば那な就是只ただ剩あま下しも了りょう一尾從左至右被一枚羽箭貫穿了兩眼的大蛇、目睹もくと的てき這一幕的村民們現在內心能有的那就只是震驚呀。

「さすがは、すご腕うでのお侍さむらいさまじゃ！」
天てん啦、人中ひとなか龍りゅう鳳おおとり呀！

この大蛇おろち退治たいじの評判ひょうばんは、殿とのさまの耳みみにも入はいりました。
就又是ぜ這後面めん的てき一頓吹噓呀、好こう傢伙、城主じょうしゅ大人おとな也是對たい這個退すさ蛇へび勇士ゆうし的てき傳聞でんぶん開始かいし有ゆう興趣きょうしゅ了りょう。

「そのような見事みごとな腕前うでまえを持もった者ものなら、わしの家来けらい(けらい)にしたい」
你們說せつ若わか是ぜ真ま有ゆう這麼的てき一いち位い英雄えいゆう好漢こうかん、那な我わが可か不能ふのう不ふ把わ他た招入自己じこ的てき馬下まおろし呀。

殿とのさまの家来けらいたちは馬うまを用意よういすると、ほうろく売うりを迎むかえに行いきました。
城主じょうしゅ大人おとな這就先さき讓ゆずる家臣かしん們是給きゅう人家じんか備上了りょう好こう馬うま、然しか後便こうびん又また是ぜ請著使者ししゃ過去かこ迎接げいせつ了りょう。

「ささ、殿しんがりがお呼よびです。この馬うまに乗のって、城しろまで来きてください」
趕快的てき、城主じょうしゅ大人おとな有ゆう請、現在げんざい就騎了りょう馬ば、隨したがえ我わが們進殿どの吧。

「えっ、馬うまに？」
甚麼いんも、上馬かみうま？

ほうろく売うりは馬うまに乗のった事ことがないので、一番いちばん後ごから馬うまの背中せなかにしがみついて行いきました。
這這這、就窯師傅しふ這種人じん、他た還かえ可か是ぜ一輩子連馬兒摸都沒摸過一下呢、這沒騎き過か不ふ會かい、為ため了りょう不出ふしゅつ醜みにく、只ただ能のう是ぜ選擇せんたく了りょう騎き上じょう大だい部隊ぶたい最さい末尾まつび的てき一いち隻せき馬うま兒じ、抓つめ緊了人家じんか馬ば背せ。

でも、途中とちゅうの川かわを馬うまで渡わたる時ときに、ほうろく売うりは川かわへ落おちてしまいました。
但ただし你別說せつ這一路還蠻順利的、可か就是當とう要よう涉わたる過か一いち條じょう河かわ流りゅう時じ、窯かま師傅しふ穩不住じゅう了りょう、摔的那な叫さけべ一いち個こ慘むご呀、落溪了りょう。

「大丈夫だいじょうぶですか？　おけがはありませんか？」
人ひと還かえ好こう嗎？可か沒ぼつ給きゅう你傷著ちょ吧？

それに気きがついた家来けらいたちが戻もどってみると、川かわに落おちたほうろく売うりは、たまたまふところに飛とび込こんできた大おおきなコイを取とり出だして言いいました。
此時的てき隊列たいれつ前まえ已やめ經けい是ぜ有人ゆうじん發現はつげん了りょう位い於隊列たいれつ最後さいご的てき窯かま師傅しふ摔下了りょう馬ば背せ、前まえ去さ關心かんしん了りょう、跌落在ざい溪流けいりゅう裡うら的てき窯かま師傅しふ看み樣子ようす現在げんざい也並不ふ好こう受、可か就是人家じんか這一いち問もん之の後こう呀、沒ぼつ想到そうとう窯かま師傅しふ是ぜ急きゅう中ちゅう生せい智さとし、就是把わ剛つよし剛つよし走はし了りょう狗いぬ屎運落下らっか水すい時じ一いち尾び躍おど入にゅう自己じこ懷中かいちゅう的てき大だい鯉こい魚ぎょ給きゅう掏了出來でき給人きゅうにん是ぜ當面とうめん顯あらわ擺上了りょう。

「初はじめてお目めにかかるお殿とのさまに、何なんの手てみやげがのうてはまずいからな。ちょうど手てごろなコイを見みつけたので、川かわに飛とび込こんだのじゃ」
我わが初次はつじ見み王おう、這一切都還來的太匆急、這不連れん個こ搬手禮れい啥的都と還かえ沒ぼっ來らい得とく及準備嗎、畢竟ひっきょう怎麼說せつ那な一個心意我還得要表、可か就剛好こう呀、剛つよし剛つよし過か河かわ時じ、我わが立たて馬うま的てき瞧見了りょう一いち隻せき大だい鯉こい魚ぎょ、二話不說這就撲下去給它逮了。

それを聞きいた家来けらいたちは、すっかり感心かんしんしました。
人家じんか本來ほんらい是ぜ前ぜん來らい關心かんしん窯かま師傅しふ、沒ぼつ想到そうとう現在げんざい還かえ反はん過か來らい是ぜ讓ゆずる人じん窯かま師傅しふ把わ自己じこ給きゅう搞感動かんどう了りょう。

こうしてほうろく売うりは、何なにとか殿とのさまの前まえにやって来きました。
這一路いちろ曲折きょくせつ呀、但ただし還かえ好こう、最終さいしゅう窯かま師傅しふ是ぜ進すすむ殿どの見み王おう了りょう。

「お主あるじの評判ひょうばんは聞きいておる。お主あるじを侍大将さむらいだいしょうとして迎むかえたいが、どうじゃな」
我わが聽人家か說せつ你這威名いめい那な都と不ふ是ぜ一いち點點てんてん的てき厲害、就憑藉你這個實力じつりょく、我わが是ぜ想そう讓ゆずる你擔當とう統すべ領りょう所有しょゆう武士ぶし的てき總そう大將たいしょう、先さき說せつ你意下か如何いか吧。

いきなり侍大将さむらいだいしょうとは、大変たいへんな出世しゅっせです。
這一下直接上來就是給你整了個啥的武士總大將、這名頭あたま一聽起來那就知道是相當的牛逼呀。

「侍大将さむらいだいしょうに？　ははっ、ありがたくお受うけいたします」
武士ぶし總そう大將たいしょう？行あるき呀、我わが求もとめ之の不ふ得とく呢、感謝かんしゃ大王だいおう、感謝かんしゃ大王だいおう。

「うむ、頼たのんだぞ。ところで、お主あるじの評判ひょうばんの腕前うでまえを、わしに見みせてくれぬか。わしの家来けらいたちと勝負しょうぶをして欲ほしい」
恩おん、那な這以後ご的てき諸多しょた事務じむ還かえ就都是ぜ要よう由よし你來為ため我わが一手親自操辦了呀、對たい了りょう、世間せけん傳でん你本領りょう高だか深ふか莫測、我わが呢、其實這也是ぜ想そう親おや自じ的てき瞧上一いち眼め呀、能否のうひ獻けんじ個こ一獻いっこん呀、眼前がんぜん的てき這些人じん隨ずい便びん你來選せん。

「勝負しょうぶを？　・・・これは、いたくこまりもうした」
這這這、這意思いし、那な就是要よう決けつ一いち勝負しょうぶ咯、…………可か、這實在じつざい是ぜ、大王だいおう呀、還かえ請這種しゅ事ごと您就饒にょう了りょう我が把わ。

ほうろく売うりは、もちろん剣術けんじゅつなど知しりません。
肯定こうてい呀、這案子こ當然とうぜん是ぜ不能ふのう接せっ、畢竟ひっきょう這窯師傅しふ讓ゆずる他た使つかい刀がたな弄ろう劍けん、那な人家じんか可か玩不來らい。

なんとか逃にげようと考かんがえましたが、ほうろく売うりの幸運こううんもこれまでです。
所以ゆえん說せつ窯かま師傅しふ的てき好運こううん呀、看み來らい也就是ぜ要よう最終さいしゅう結束けっそく到いた這裡咯、得とく了りょう、趕快提ひさげ著ちょ桶おけ子こ想そう個こ辦法跑路吧。

ほうろく売うりは家来けらいたちに、さんざんに打うち叩たたかれました。
但ただし現在げんざい已やめ經けい是ぜ來き不ふ及了呀、被ひ看破かんぱ手しゅ腳的瞬間しゅんかん、一群武士這就已是抄著傢伙衝上前劈砍窯師傅來啦。

「たっ、助たすけてくれー！」
救すくえ、誰だれ來らい救すくい救すくえ我わが呀！

ほうろく売うりは叫さけびながら、死しにものぐるいなって逃にげ回まわっているうちに、ふと目めが覚さめました。
你砍我わが就跑、你跑我わが就追、而也就是這個過程かてい中ちゅう呢、窯かま師傅しふ是ぜ被ひ砍的哇哇直ちょく叫さけべ、鬼哭きこく狼おおかみ嚎、就在那な兒じ一個勁沒命沒命的逃啊、可か就突然しか、這咋就一下睜眼了呢。

「はっ、ここは？」
誒喲、我わが這是在ざい哪兒了りょう呀？

顔かおを上あげると、ほうろく売うりの奥おくさんが怖こわい顔かおでにらんでいました。
伸しん了りょう個こ脖子抬起頭あたま一いち看み、這可不ふ、自家じか的てき母はは老ろう虎とら現在げんざい不ふ就是守もり在ざい了りょう自己じこ的てき旁つくり邊べ一臉兇狠的怒視著自己嗎。

「あんた、いつまで寝ねているの！　はやく仕事しごとに行いきなさい！」
王おう八はち蛋、大白おおしろ天たかし的てき給きゅう我わが隔へだた床上ゆかうえ在ざい那な兒じ做著白日はくじつ夢ゆめ呢！還かえ不快ふかい點てん動どう身み給きゅう我わが出で門もん去さ把わ貨賣了りょう啊！

実じつは今いままでの事ことは、みんな夢ゆめだったのです。
其實呀、這一切全就都是黃粱夢一場呢。

仕事しごとの時間じかんだというのにいつまでも寝ねているので、奥おくさんがほうろく売うりの頭あたまをたたいていたのでした。
本來ほんらい這就該是上じょう工こう的てき時間じかん吧、可か這窯師傅しふ他た在ざい床上ゆかうえ睡ねむ上うえ了りょう懶ものぐさ覺さとし、家中いえじゅう的てき妻子さいし這可是ぜ不能ふのう忍しのべ、直接ちょくせつ就是劈頭へきとう蓋ぶた臉的一巴掌給你搧明白咯。

おしまい
结束

↓　※オタク構文こうぶん版ばん　(翻訳ほんやく者しゃの改変かいへん意訳いやくバージョンです)　↓

けがの功名こうみょう
回かい檔了

むかしむかし、ほうろく(→素焼すやきの土どなべ)売うりの男おとこが夜よる遅おそくまで売うり歩あるきましたが、今日きょうは一ひとつも売うれませんでした。
到いた好こう久ひさ以前いぜん、一條師傅燒窯器賣、就是鍋なべ碗わん瓢ひさご盆ぼん這些的てき、估計是ぜ現在げんざい這行門もん檻おり也低了りょう、作さく的てき人じん多た、早はや上じょう出で去ざ一直喊到晚上一個都㫘賣出去。

(あーあ、これでは今日きょうもご飯はん抜ぬきだな)
我わが日ひ哦！今こん天てん晚ばん上じょう吃ども盤ばん子こ啊。

疲つかれ果はてた男おとこがトボトボ歩あるいていると、道みちの真まん中なかに一人ひとりの侍さむらい(さむらい)が寝ねていました。
累るい了りょう個こ卵たまご脬翻天てん一いち分ふん錢ぜに㫘賺到、師傅しふ走路そうろ上じょう好こう想そう不通ふつう、路邊ろへん還かえ有ゆう條じょう武士ぶし睡ねむ到いた的てき、看み樣子ようす是ぜ醉よい酒しゅ了りょう。

(なんでこんなところに？　もしかして、行いき倒だおれか？)
師傅しふ看み有人ゆうじん倒たおせ路邊ろへん、過去かこ撓たわわ二下看下子情況。

男おとこはそうおもって、寝ねている侍さむらいをじっと見みました。
走はし邊あたり上じょう就對到いた地上ちじょう的てき武士ぶし認みとめ。

侍さむらいは、少すこしも身動みうごきしません。
發現はつげん是ぜ一いち點てん反應はんのう都と㫘得、動どう都と不動ふどう的てき。

(これは、死しんでいるな。だが、確たしかめてみないことには)
這違還かえ死し了りょう啊、不ふ得とく吧？師傅しふ就摸二下看人還有氣吧。

男おとこはそばに落おちていた棒ぼうきれで侍さむらいを突つきましたが、侍さむらいは動うごきません。
路上ろじょう撿起跟柴火ひ對たい到いた別個べっこ武士ぶし又また是ぜ戳二小しょう、死し魚ぎょ。

ためしに侍さむらいのふところに手てを入いれてみると、侍さむらいの体からだは石いしのように冷つめたくなっています。
手て掏別個べっこ心こころ口前くちまえ看み還かえ跳とべ把わ啦、一いち攡、冰泠（音おと令れい）的てき、而且還邦くに硬かた的てき。

(うん、間違まちがいなく死しんでおる)
好こう傢伙、都と硬かた了りょう。

男おとこは侍さむらいのふところをさぐって、侍さむらいの紙入かみいれ(かみいれ→さいふ)を取とり出だしました。
這死路邊ろへん上じょう也不好こう啦、先さき看み下か身上しんじょう有ゆう佩條甚麼いんも曉あかつき得とく身み份的東西とうざい吧、摸二下か。

中なかを見みると、お金かねがたくさん入はいっています。
(ありがたや。これは天てんのめぐみにちがいない)
包つつみ掏出來でき一いち看み、還かえ是これ條じょう有ゆう錢ぜに的てき大戶おおど啊、金きむ貝かい過か都と撞滿了まんりょう。
師傅しふ看み到いた笑わらい了りょう個こ卵たまご脬翻天てん、好こう傢伙、跟老子こ爆ばく金きん幣ぬさ了りょう。

男おとこは侍さむらいの紙入かみいれを持もったまま、いちもくさんに逃にげ出だしました。
管かん卵たまご、錢ぜに現在げんざい是ぜ老子ろうし的てき了りょう、兩りょう踋一抹いちまつ油ゆ、跟到跑不見み了りょう、管かん你是哪個。

そして途中とちゅうで立たち止どまり、キョロキョロと辺あたりを見回みまわしましたが、辺あたりには誰だれもいません。
跑到半はん路ろ、這又心こころ思おもえ一轉いってん、偷偷摸回去さ、步ふ啊步、看み到いた邊あたり上じょう㫘人。

そこで男おとこはまた、侍さむらいの所ところに戻もどりました。
又また靠もたれ到いた死人しにん武士ぶし的てき邊あたり上じょう來らい了りょう。

そして侍さむらいの刀かたなをはじめ、ふんどし以外いがいの身みにつけている物ものを全すべてはぎ取とると、そのまま家いえに飛とんで帰がえりました。
原はら來らい是ぜ忘記還かえ有事ゆうじ㫘辦、既すんで然しか案あん子こ都と搞了、不ふ如一いち次じ性せい搞大點てん、莫到時候じこう缺かけ錢ぜに三天二頭又要出去辦事、這次回じかい去さ是これ又また幫武士し剝了個こ精せい光こう、刀劍とうけん甚麼いんも全ぜん跟你收おさむ了りょう、就恨別個べっこ㫘還鑲顆金きん牙きば了りょう。

(ほうろく売うりは、もうやめだ。おれは明日あしたからは、侍さむらいじゃ)
殺人さつじん放火ほうか金きん腰帶こしおび、現在げんざい行ぎょう情じょう變へん了りょう、明天めいてん就是你們當とう臭におい老ろう百姓ひゃくしょう、換かわ了りょう這身行頭ぎょうとう、我わが也可以雄起おこり來らい了りょう。

次つぎの朝あさ、男おとこは侍さむらいの姿すがたになると、町まちへ行いってみました。
第だい二天臭燒窯的這就換了身武士皮、橫よこ到いた街まち上じょう、一いち下か翻身ほんしん了りょう、好雄よしお。

町まちの中央ちゅうおうには大おおきな立たて札ふだがあり、大おおきな字じで何なにやら書かいてありました。
走はし到いた走はし到いた就看到いた立たて了りょう塊かたまり布告ふこく、都と寫うつし了りょう些甚麼いんも卵たまご啊？

ほうろく売うりの侍さむらいは字じが読よめないので、何なにを書かいてあるかわかりません。
燒しょう窯かま師傅しふ認みとめ不ふ來らい字じ、不ふ曉あかつき得とく這上面めん大字だいじ寫うつし的てき是ぜ甚麼いんも卵たまご。

するとそこへ一人ひとりの老人ろうじんが現あらわれて、ほうろく売うりにたずねました。
站到邊べ上じょう步ふ、這就又また來らい了りょう一いち條じょう老ろう杆子、過か來らい搭話。

「そこのお侍さむらいさま。さっきからそこで、何なにをしておいでですか？」
講こう大だい爺じい這是有ゆう甚麼いんも準備じゅんび要よう搞的啊？

「いや、その・・・」
窯かま師傅しふ這時就語塞ふさが。

侍さむらいのくせに、字じが読よめないなんて言いえません。
自己じこ一條武士這麼跩、要よう是ぜ跟別個べっこ講こう自己じこ認みとめ不ふ來らい字じ不ふ是ぜ討笑。

そこでほうろく売うりは、字じを指ゆびさして、
這就換かわ到いた法子のりこ講こう、看み別個べっこ懂不懂。

「うむ、実じつはこの字じがあまりにも見事みごとな物もので、つい見みとれてしまったのじゃ。しかしくせがありすぎて、何なんとも読よみにくい字じじゃ」
講こう自己じこ看み這字寫うつし的てき還かえ可か以、所以ゆえん停とま落來多た看み了りょう幾いく眼め、但ただし這字寫うつし的てき也是草そう、整體せいたい讀起來らい就不方便ほうべん。

と、うまくごまかして、老人ろうじんから立たて札ふだに書かいてある事ことをき出きだしました。
這麼一講也確實是護到自己顏面了、老ろう杆子就算曉あかつき得とく也不得とく明あかり講こう。

老人ろうじんの話はなしによると、この町まちの金持かねもちの家いえに化ばけ物ものが出でるので、その化ばけ物ものを退治たいじしてくれた者ものには、一人娘ひとりむすめの婿むこ(むこ)にすると書かいてあるそうです。
看み眼前がんぜん一條貴人也是出手相助、幫別個べっこ念ねん下か子こ這條布告ふこく、大だい致就是ぜ請人うけにん退すさ魔ま、若わか是ぜ有ゆう這條本ほん事こと當とう上うえ門もん女婿じょせい也無妨さまたげ。

(金持かねもちの娘むすめ婿むこになるのか。それはよい話はなしだ)
聽到可か以當別個べっこ有ゆう錢ぜに人屋じんおく裡うら上じょう門もん女婿じょせい、窯かま師傅しふ鬨かちどき（動どう心しん）了りょう。

ほうろく売うりは金持かねもちの家いえに行いくと、大声おおごえで言いいました。
人ひと過か就無知むち無な畏かしこ、過去かこ拍はく門かど了りょう、最少さいしょう這聲音おん要よう大だい幫氣勢ぜい鼓こ足あし起おこり來らい。

「わしは、日本にっぽん中ちゅうを武者むしゃ修行しゅぎょうしておる者しゃ。腕試うでだめしに、化ばけ物ものを退治たいじしてくれようぞ」
講こう自己じこ一いち條じょう浪人ろうにん、反はん正也まさや是ぜ試ためし下本しもほん事ごと、獎賞不ふ論ろん、主要しゅよう是ぜ想そう磨すり練ねり一いち下か技藝ぎげい。

喜よろこんだ金持かねもちは、ほうろく売うりにごちそうをすると、二に階かいの広ひろい部屋へやに泊とめてくれました。
大戶おおど看み別個べっこ這身行頭ぎょうとう也還屌、肯定こうてい這本事ごと是ぜ有ゆう的てき、笑わらい了りょう個こ卵たまご脬翻天てん、先さき開ひらき桌宴、莫怠慢了去さ、酒さけ足あし飯めし飽、這就人じん二に樓ろう一帶いったい、辦正事ごと了りょう。

さて、ほうろく売うりが泊とまった広ひろい部屋へやには、ヤリ、なぎなた、弓ゆみ、鉄砲てっぽうなどの武器ぶきがたくさん置おいてありました。
裡うら面めん刀がたな槍やり棍棒こんぼう都と跟你準備じゅんび好こう了りょう、這火銃じゅう都と跟你配はい的てき有ゆう、看み來らい這要弄ろう的てき對象たいしょう還かえ真ま不ふ一般いっぱん。

「ほう、化ばけ物もの退治たいじの武器ぶきも用意よういしているのか」
傢伙還都と配はい齊ひとし了りょう啊、這麼屌。

ほうろく売うりには鉄砲てっぽうを手てに取とると、珍めずらしそうにあちこちいじっていました。
窯かま師傅しふ直接ちょくせつ取と了りょう把わ最さい管かん用よう了りょう火ひ銃じゅう、這就看み到いた裡うら面めん這些個こ一いち件けん件けん的てき武具ぶぐ、內心震ふるえ驚おどろき。

するといきなり、
ズドン！
と、鉄砲てっぽうの玉たまが飛とび出だしてしまったのです。
突然とつぜん不ふ曉あかつき得とく甚麼いんも卵たまご、過か就走火ひ了りょう、一聲いっせい槍やり響ひびき。

「うわっ、しまった！　どうしよう？！」
窯かま師傅しふ駭了個こ卵たまご脬翻天てん、好生よしお確認かくにん了りょう一いち陣じん、自己じこ㫘開槍やり啊！

ほうろく売うりがおろおろしていると、この家いえの番頭ばんがしら(ばんとう)が飛とび込こんできて言いいました。
是ぜ其他地方ちほう鬼おに出來でき了りょう啊？有人ゆうじん到いた打だ？突然とつぜん這管家か就急忙せわし窯かま師傅しふ面前めんぜん一いち衝。

「お侍さむらいさま、まことにありがとうございました。
人ひと直接ちょくせつ跪了、好こう感激かんげき。

実じつはたった今いま、押おし入いれから化ばけ物ものが出でてきたのです。
講こう剛つよし剛つよし櫃ひつ子こ裡うら面めん出で鬼おに了りょう。

そこでお侍さむらいさまに報告ほうこくしようとしていたところ、お侍さむらいさまが撃うった鉄砲てっぽうの玉たまで化ばけ物ものが見事みごとにしとめられました」
我わが還かえ講こう準備じゅんび要よう邏你來らい報告ほうこく、㫘想到そうとう你已經けい幫別個べっこ弄ろう了りょう。

「へえ、そうなの？」
甚麼いんも卵たまご？窯かま師傅しふ是ぜ一いち臉懵逼。

「ありがとうございます。本当ほんとうにありがとうございます」
管かん家か就一直ちょく謝しゃ啊謝、這邊還かえ是ぜ完全かんぜん到いた狀況じょうきょう外がい。

こうしてほうろく売うりは、めでたく金持かねもちの一人娘ひとりむすめの婿むことなったのです。
不ふ曉あかつき得どく到底とうてい是ぜ為ため甚麼いんも原因げんいん、但ただし是ぜ確かく實成さねなり了りょう別個べっこ女婿じょせい了りょう。

すご腕うでの侍さむらいが金持かねもちの家いえの婿むこになったという評判ひょうばん(ひょうばん)は、たちまち町まちに広ひろがりました。
這過就講要よう結婚けっこん、郎ろう才女さいじょ貌、街まち上うえ都と曉あかつき得とく了りょう、到いた處しょ廣こう傳つて、過か來らい祝福しゅくふく的てき人じん也多。

すると村むらの百姓ひゃくしょう(ひゃくしょう)がたずねてきて、
這就被ひ吹神了りょう、後こう面めん都と曉あかつき得とく自己じこ住じゅう的てき地方ちほう有ゆう條じょう狠角色しょく、有ゆう甚麼いんも事情じじょう過か就邏他た啦。

「大蛇おろち(だいじゃ)に、田畑たはたを荒あらされて困こまっています。どうか、お侍さむらいさんの力ちからで退治たいじしてください」
這天農民のうみん過か就請窯かま師傅しふ、講こう這蛇鬧田、牛うし那な麼大條じょう巨きょ蟒、要よう師傅しふ幫村裡うら面めん這個忙せわし、幫蛇弄ろう了りょう去さ。

と、たのみました。
ほうろく売うりは、
這事就腦鬠上面めん一いち攤。

(蛇へびはこわいから、いやだな)
窯かま師傅しふ心裡しんり是ぜ㫘好話ばなし罵ののし了りょう。

と、思おもいましたが、評判ひょうばんの手前てまえ、断ことわることは出来できません。
但ただし是ぜ不ふ去さ不ふ行くだり、不能ふのう枉服了りょう自己じこ這個威名いめい啦、不ふ然しか到いた時又ときまた變成へんせい臭しゅう燒しょう窯かま的てき了りょう、莫興下場げば還かえ慘むご些。

そこでしぶしぶ、大蛇おろち退治たいじを引ひき受うけました。
這就幫這案あん子こ應おう了りょう。

さて、ほうろく売うりの嫁よめになった金持かねもちの娘むすめですが、娘むすめはこのほうろく売うりがどうにも気きに入いりません。
這就講こう自己じこ堂どう客きゃく、就是大戶おおど屋や裡うら這條千金せんきん、對たい自己じこ這條男おとこ的てき是ぜ怎麼都と看み不ふ上うえ眼め、就過好このみ像ぞう是ぜ一眼就被看破手踋樣的。

そこでほうろく売うりを殺ころそうと、ほうろく売うりの弁当べんとうに毒どくのにぎりめし入いれておきました。
甚至這都想そう幫別個べっこ弄ろう了りょう、心こころ想そう別個べっこ一個土狗過來玷污自己、這就好こう恨、女おんな的てき這些傢伙過か又また歹毒、直接ちょくせつ飯めし裡うら面めん下か毒どく、要よう取と別個べっこ狗いぬ命いのち了りょう。

百姓ひゃくしょうに案内あんないされて大蛇おろちの出でる村むらに着つくと、村人むらびとたちはボロボロの小屋こやにほうろく売うりを案内あんないしました。
這就堂どう客きゃく包つつみ的てき飯めし窯かま師傅しふ帶たい身上しんじょう、村民そんみん帶たい路ろ、幫人往蛇王おう的てき所在しょざい一いち領りょう、一條稀巴爛的爛棚棚。

「大蛇おろちは、夜中よなかに現あらわれます。では、よろしくお頼たのみいたします」
穩當おんとう點てん啦、一般いっぱん都と是ぜ晚ばん上出來じょうでき、九きゅう成なり得どく來らい、到いた時間じかん要よう千せん萬まん小心しょうしん啦、 順風じゅんぷう、我わが們這就走了りょう。

真夜中まよなかになると、ゴーゴーと気味きみの悪わるい音おとがして、なまぐさい風ふうとともに恐おそろしい二ふたつの光ひかりが小屋こやに近ちかづいて来きました。
過か真しん一いち到いた半夜はんや、這外面めん的てき風聲ふうせい都と詭異起おこり來らい了りょう、草くさ上面うわつら不ふ曉あかつき得とく是ぜ到いた爫奴（爬）條じょう甚麼いんも傢伙、還かえ開ひらけ到いた有ゆう兩りょう條じょう手しゅ電でん筒とう到いた那な裡うら晃あきら啊晃。

その二ふたつの光ひかりは、大だい蛇じゃの目めの光ひかりです。
這兩條じょう手しゅ電でん筒とう就是蛇へび眼め發出はっしゅつ的てき金光こんこう。

(あわわわ、何なにて大蛇おろちだ。あんなのに勝かてるわけがない)
窯かま師傅しふ駭了個こ卵たまご脬翻天てん、是ぜ屁へ滾たぎ尿にょう流りゅう、就到原ばら地ち乾いぬい著ちょ急きゅう。

怖こわくなったほうろく売うりは小屋こやを飛とび出だすと、小屋こやのそばにあるカキの木きに登のぼって、ふんどしで体からだを木きにくくりつけました。
不ふ管かん了りょう、管かん卵たまご、自己じこ狗いぬ命いのち最さい重要じゅうよう、殺ころせ雞巴蛇へび、兩りょう腿もも抹了油ゆ直接ちょくせつ跑了、又また怕半路ろ碰到條じょう其他甚麼いんも卵たまご、直接ちょくせつ爬樹上じょう去さ等とう天てん亮あきら算さん了りょう。

(神かみさま、仏ふつさま、どうか見みつかりませんように)
這過就到樹じゅ上面うわつら念ねん菩薩ぼさつ、要よう神仙しんせん保ほ佑たすく、全ちょん了りょう自己じこ狗いぬ命いのち。

ほうろく売うりが木きにしがみついて震ふるえていると、大蛇おろちは大おおきな口くちを開あけながら、カキの木きを登のぼってきたのです。
哪曉得とく這蛇不ふ曉あかつき得とく是ぜ甚麼いんも筋すじ、還かえ一路摸過來上樹了、大だい嘴くちばし一いち張ちょう、馬上もうえ就要終結しゅうけつ這窯師傅しふ的てき一身いっしん罪ざい孽了。

「わあ、来くるな、登のぼるな、あっちへ行いけ！」
跟老子こ爬啊！

ほうろく売うりは怖こわさのあまり、木きの上うえでバタバタと暴あばれました。
看み到いた蛇へび要よう吃ども自己じこ了りょう、窯かま師傅しふ又また點てん辦法㫘得、就過只ただ曉あかつき得とく原ばら地ち打だ滾たぎ。

するとそのはずみに、ふところに入いれていた毒どくのにぎりめしが転ころがり出でて、大蛇おろちの口くちの中なかへ落おちたのです。
人ひと就駭到㥬、全身ぜんしん上面うわつら過か就像果はて凍こお到いた那な裡うら彈だん啊彈、蛇へび他た媽就是ぜ一いち口くち、不ふ曉あかつき得とく這個時候じこう是ぜ甚麼いんも抖丟了りょう、曉あかつき得とく了りょう、是ぜ堂どう客きゃく包つつみ的てき亡命ぼうめい套餐砒霜飯めし、自己じこ㫘吃成なり、這下過か進すすむ蛇へび肚子裡うら面めん去さ了りょう。

「ウギャーーー！」
這看來らい是ぜ比ひ砒霜還かえ毒どく、半はん秒びょう見み效こう、蛇へび直接ちょくせつ倒たおせ了りょう。

毒どくのにぎりめしをのみ込こんだヘビは、うめき声ごえを上あげながらバタバタとあばれましたが、やがて静しずかになりました。
瘋狂到いた地上ちじょう打だ滾たぎ、莫是甚麼いんも卵たまご萬まん蠱噬心こころ哦、㫘得幾分いくぶん鐘がね、靜せい了りょう。

次つぎの朝あさ、一いち晩ばん中ちゅう、木きにしがみついていたほうろく売うりが、明あかるくなってから下したを見みてみると、毒どくのにぎりめしをのみ込こんだ大蛇おろちが死しんでいました。
等ひとし到いた完全かんぜん天てん亮あきら窯かま師傅しふ才ざい剛つよし敢下樹じゅ、確認かくにん一眼這牛那麼大的蛇、確實かくじつ是ぜ死し了りょう。

ほうろく売うりは木きからおりると、死しんだヘビの両目りょうめに一本いっぽんずつ矢やを突つき刺さしました。
媽了個こ巴子ともこ、幫老子こ駭了個こ卵たまご脬翻天てん、窯かま師傅しふ為ため了りょう出口いでぐち惡氣わるぎ、這就鞭むち屍かばね泄憤、取と了りょう根ね長ちょう箭や又また幫蛇眼め從したがえ左ひだり至いたり右みぎ一いち穿ほじ、貫ぬき了りょう。

しばらくしてやって来きた村人むらびとたちは、両目りょうめを見事みごとに矢やでいぬかれて死しんでいる大蛇おろちを見みてびっくりです。
等とう這村上人しょうにん天てん亮あきら了りょう也來關心かんしん武士ぶし大だい爺じい、看み到いた蛇へび屍體したい是ぜ被ひ一箭瞎了雙睛。

「さすがは、すご腕うでのお侍さむらいさまじゃ！」
厲害啊！厲害啊！真ま他た媽是神仙しんせん兒じ啊！

この大蛇おろち退治たいじの評判ひょうばんは、殿とのさまの耳みみにも入はいりました。
這事又また一いち下か廣こう傳つて、藩はん王おう聽到有ゆう條じょう這麼屌的人じん。

「そのような見事みごとな腕前うでまえを持もった者ものなら、わしの家来けらい(けらい)にしたい」
那な不見識ふけんしき一いち下か行ぎょう啊、要よう是ぜ真しん的てき、那な肯定こうてい要よう幫別個べっこ請到身邊しんぺん來らい服ふく侍さむらい自己じこ。

殿とのさまの家来けらいたちは馬うまを用意よういすると、ほうろく売うりを迎むかえに行いきました。
這就備好馬ば、當とう個こ敬禮けいれい、看み這人拐的過か來らい吧、專門せんもん邏一隊人馬去請窯師傅了。

「ささ、殿しんがりがお呼よびです。この馬うまに乗のって、城しろまで来きてください」
這到邊べ就講明あかり來意らいい要人ようじん上馬かみうま了りょう。

「えっ、馬うまに？」
上馬かみうま？

ほうろく売うりは馬うまに乗のった事ことがないので、一番いちばん後ごから馬うまの背中せなかにしがみついて行いきました。
夾卵、這下稀まれ爛ただれ、自己じこ一條燒窯的馬這麼貴的東西一輩子是摸都㫘摸過、這就莫更講こう騎き了りょう、怕出了りょう洋よう相しょう、伏ふく到いた馬うま背せ上面うわつら幫馬毛げ捉到緊緊的てき。

でも、途中とちゅうの川かわを馬うまで渡わたる時ときに、ほうろく売うりは川かわへ落おちてしまいました。
這馬就不曉あかつき得とく自己じこ背せ上じょう的てき傢伙是これ騎き的てき甚麼いんも卵たまご、會かい不ふ會かい騎き、幫自己じこ搞得過か好こう不ふ舒服、一過河窯師傅又慌、馬うま也不舒服、過か一下人從馬背上⻊反落去了。

「大丈夫だいじょうぶですか？　おけがはありませんか？」
這下㫘點面子めんつ啦、別個べっこ還かえ專門せんもん跑過來らい關心かんしん自己じこ了りょう。

それに気きがついた家来けらいたちが戻もどってみると、川かわに落おちたほうろく売うりは、たまたまふところに飛とび込こんできた大おおきなコイを取とり出だして言いいました。
那な曉あかつき得とく天佑てんゆう殘ざん疾やまし人じん、剛つよし好こう⻊反落來的てき同時どうじ一尾鯉魚窯師傅衣服裡面一鑽、不ふ曉あかつき得とく甚麼いんも卵たまご、慌了個こ卵たまご脬翻天てん懷ふところ裡うら面めん一いち掏、看み到いた是ぜ魚ぎょ、一秒鐘這臉上就雄起來了、不ふ慌不忙せわし、面めん不ふ改あらため色しょく。

「初はじめてお目めにかかるお殿とのさまに、何なんの手てみやげがのうてはまずいからな。ちょうど手てごろなコイを見みつけたので、川かわに飛とび込こんだのじゃ」
講こう自己じこ這路上じょう就一直ちょく想おもえ、空手からて見み王おう不ふ像ぞう、別個べっこ又また是ぜ特とく地ち備馬而來、不ふ曉あかつき得え取ど甚麼いんも回かい敬けい、就一下突然看到有條好大的魚、過か就下去さ了りょう、身上しんじょう溼了點てん就溼了りょう、也是講こう表ひょう自己じこ心意しんい。

それを聞きいた家来けらいたちは、すっかり感心かんしんしました。
這話一講是幫別個聽得銘感五內。

こうしてほうろく売うりは、何なにとか殿とのさまの前まえにやって来きました。
後こう也就順じゅん利り見み王おう了りょう。

「お主あるじの評判ひょうばんは聞きいておる。お主あるじを侍大将さむらいだいしょうとして迎むかえたいが、どうじゃな」
王おう也表明ひょうめい自己じこ可か以封個こ好このみ的てき、先さき聽別個べっこ怎麼講こう。

いきなり侍大将さむらいだいしょうとは、大変たいへんな出世しゅっせです。
要よう是ぜ應おう了りょう這就過か是ぜ藩はん王おう的てき直屬ちょくぞく了りょう、腦のう鬠上面めん也就藩はん王おう一いち條じょう爹、聽起來らい開ひらけ到いた條件じょうけん也不差さ。

「侍大将さむらいだいしょうに？　ははっ、ありがたくお受うけいたします」
既すんで然しか開口かいこう了りょう、這事也是拒こばめ不ふ來き的てき、窯かま老ろう闆又喜き歡這些個傢伙、巴ともえ不ふ得とく。

「うむ、頼たのんだぞ。ところで、お主あるじの評判ひょうばんの腕前うでまえを、わしに見みせてくれぬか。わしの家来けらいたちと勝負しょうぶをして欲ほしい」
藩はん王おう看み既すんで然しか別個べっこ應おう了りょう、那な也要展てん一下真本事啦、不ふ然しか這突然しか多た了りょう條じょう上司じょうし肯定こうてい也是有人ゆうじん不服ふふく氣き、就過當かとう場じょう比ひ下か子こ幫他們壓了りょう證明しょうめい自己じこ雄ゆう。

「勝負しょうぶを？　・・・これは、いたくこまりもうした」
那な曉あかつき得とく一聽還要搞這案子、人にん一下就不雄了。

ほうろく売うりは、もちろん剣術けんじゅつなど知しりません。
自己じこ一いち條じょう燒しょう窯かま的てき、講こう跟自己じこ比ひ燒しょう窯かま還かえ行くだり、跟別個べっこ專門せんもん砍人的てき狠踋色しょく提ひさげ把わ刀がたな對たい到いた砍、分ぶん分ぶん鐘がね稀まれ爛ただれ啊。

なんとか逃にげようと考かんがえましたが、ほうろく売うりの幸運こううんもこれまでです。
管かん卵たまご、跑、但ただし這跑得とく脫だつ條じょう卵たまご啦、除じょ非ひ你死了りょう別個べっこ就弄不ふ到いた你了、不ふ然しか都みやこ是ただし卵たまご談だん琴きん。

ほうろく売うりは家来けらいたちに、さんざんに打うち叩たたかれました。
這些個こ傢伙也是為ため了りょう到いた老ろう闆面前ぜん證明しょうめい自己じこ、自己じこ才ざい是ぜ最さい屌的那な一いち條じょう、不ふ弄ろう死し往死裡うら弄ろう。

「たっ、助たすけてくれー！」
一刀刀幫窯老闆是據得嗷嗷直叫、瞬間しゅんかん變へん王おう八はち、這下雄ゆう不ふ起おこり來らい了りょう。

ほうろく売うりは叫さけびながら、死しにものぐるいなって逃にげ回まわっているうちに、ふと目めが覚さめました。
別個べっこ提ひさげ刀がたな對たい自己じこ砍、窯かま老ろう闆也不ふ還かえ手て、就靠到いた兩りょう條じょう踋達達たち達たち的てき跑、人ひと是ただし著ちょ被ひ邊あたり砍邊叫さけべ、突然とつぜん一いち下か、眼睛がんせい一いち睜。

「はっ、ここは？」
這是哪裡哦！？