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日本国憲法 | 毎日新聞
特集 日本国憲法

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日本国にっぽんこく憲法けんぽう

日本国にっぽんこく憲法けんぽうは2022ねん5がつ3にち施行しこうから75ねんむかえました。改憲かいけん手続てつづきや、内容ないようめぐ議論ぎろんいます。

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 新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいが、国会こっかい憲法けんぽう論議ろんぎにも影響えいきょうおよぼしている。

日本国憲法の公布原本。国務大臣の副署と前文=国立公文書館所蔵
日本国にっぽんこく憲法けんぽう公布こうふ原本げんぽん国務大臣こくむだいじん副署ふくしょ前文ぜんぶん国立こくりつ公文書こうぶんしょかん所蔵しょぞう

 自民党じみんとう緊急きんきゅう事態じたいへの対処たいしょをテーマに憲法けんぽう論議ろんぎはじめるよう野党やとうもとめている。安倍晋三あべしんぞうぜん首相しゅしょう緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこう導入どうにゅうについて「おも大切たいせつ課題かだい」とべ、国会こっかい論議ろんぎうなが姿勢しせいしめした。

 緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこうだい規模きぼ災害さいがいといった重大じゅうだい事態じたいしょうじたときに、政府せいふ権限けんげんつよめる規定きていである。内閣ないかく国会こっかいでの審議しんぎることなく法律ほうりつおな効力こうりょく政令せいれいすことが可能かのうになる。

 自民党じみんとうはコロナの感染かんせん国会こっかい議員ぎいん拡大かくだい国会こっかい開会かいかいできなくなるおそれなどに着目ちゃくもくし、衆参しゅうさん憲法けんぽう審査しんさかい議論ぎろんするようびかけている。しかし、今回こんかい緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんされたのち予定よていした審議しんぎおこなわれ、国会こっかい機能きのうそこなわれるような状況じょうきょうにはなっていない。緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこうは、自民党じみんとうが2018ねん策定さくていした改憲かいけん条文じょうぶんあんにもまれている。しかし、どんな状況じょうきょうになれば緊急きんきゅう事態じたいになるのか、要件ようけん明確めいかくではない。

 自民じみん保守ほしゅには、感染かんせん拡大かくだいけ、改憲かいけん加速かそくさせたい思惑おもわくがある。下村しもむら博文ひろぶみ政調せいちょう会長かいちょう憲法けんぽう記念きねん集会しゅうかいで「ピンチをチャンスととらえるべきだ」とべ、緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこう改憲かいけんうながしている。

 現行げんこう憲法けんぽうは、軍部ぐんぶ暴走ぼうそう国民こくみん思想しそう統制とうせいゆるした明治めいじ憲法けんぽうへの反省はんせいから、国家こっかおおきな強制きょうせいりょくあたえることに慎重しんちょう仕組しくみになっている。人権じんけんは「公共こうきょう福祉ふくし」にはんする場合ばあい制限せいげんされることはあるが、適用てきよう抑制よくせいてきでなければならない。緊急きんきゅう事態じたい条項じょうこういち間違まちがえれば、基本きほんてき人権じんけん尊重そんちょうなど憲法けんぽう大事だいじ原則げんそく毀損きそん(きそん)する「劇薬げきやく」にもなる。

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