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答えの無い問い--フジヤマ制作所

こたえの~ハートのくにのアリス次元じげん

だいしょう 歯車はぐるまのズレたおと

だいいちせつ 勤勉きんべんなエース

たとえていわく、彼女かのじょ歯車はぐるまちいさないしころだった。

エースの案内あんないにより、ひどく時間じかん浪費ろうひしつつ最終さいしゅうてきにはアリスの努力どりょくにより、二人ふたりはハートのしろ辿たどいた。ペーターの熱烈ねつれつ歓迎かんげい女王じょおうとの謁見えっけんませ、アリスはハートのしろ滞在たいざいすることがまった。

滞在たいざいしてからしばらくは客人きゃくじんあまんじていたが、やがて仕事しごとまわしてほしいと宰相さいしょうちかけた。

彼女かのじょじつによくはたらむすめだった。しろものくちそろえて客人きゃくじんあつかいでかまわないとうのに、強情ごうじょう彼女かのじょつい仕事しごと手伝てつだいというポジションを獲得かくとくしてしまった。いまではしろのメイドにけをらない仕事しごとりにまわりは感心かんしんしている。

ペーターは仕事しごと合間あいまをぬって、頻繁ひんぱんにアリスにちょっかいをかけにる。エースにはそれが面白おもしろくなかった。

「エース、こんなところでひまあましてていの?」
 しろのメイドふくつつんだアリスは、洗濯せんたくぶつしながら、背後はいご居座いすわ騎士きしはなしかけた。
「えー、べつひましてるわけじゃないよ?」
 アリスはいぶかしげに観客かんきゃくつめた。花壇かだんえんふかこしかけ、右腕うわん支柱しちゅうとしてあたまささえ、ひじみぎももうえっかっている。左手ひだりてえずけんからはなさない。どっからどうても休憩きゅうけいのポーズである。彼女かのじょ洗濯せんたくぶつはじめてから、かれがポーズをくずしていないことをっている。

「じゃあなにしてるのよ」
余所者よそもの監視かんしだよ」
 なく、簡潔かんけつかつ無遠慮ぶえんりょ物言ものいいに、アリスはらずまゆげた。仕事しごとぶり、また存在そんざいみとめられていないということ、信用しんようされていないことがかなしかったのである。

エプロンのすそにぎめて、上役うわやくにらみつけた。
わたしわるいことなんかしないわよ。仕事しごとのミスだって大分だいぶったわ。見張みはらなくても大丈夫だいじょうぶよ」
「そうじゃないよ。くん目当めあてにひとたちに、きみさらわれないように見張みはっているんだ」
 平然へいぜんといいきるエースに、アリスは困惑こんわくかくせない。

「……ありないわ。めずらしいから見物けんぶつるというところまではかるわ。けどあいだちがってもおかえりはありないでしょ。ペーターぐらいの物好ものずきでないかぎり」
 真剣しんけん面持おももちでみずからの価値かち否定ひていするアリスは卑屈ひくつであり、エースの嗜虐しぎゃくしんあおるには十分じゅうぶんだった。

やや馬鹿ばかにした素振そぶりで、かれ口角こうかくだけでみをつくった。
「……かってないんだなあ、アリスは」
 
その物好ものずきがここにはまんとひしめいているんだよ、としんなかでエースはくわえる。

余所者よそものはこの世界せかいにとって異物いぶつであり、特殊とくしゅ存在そんざいだ。それがこの世界せかい住人じゅうにんにとって、どれだけ興味きょうみかれるのかかっていない。わないままなら、それで結構けっこう

だがったら最後さいごとのちがいをまざまざとせつけられ、その興味深きょうみぶかさが底無そこなしであることをり、ずっと手元てもといておきたくなるという欲求よっきゅういだかせるのだ。だれにもれさせたくない、自分じぶんのものにしたいとおもわせる魅力みりょくっている。

そしてエースもまた、その魅力みりょくにとりかれた一人ひとりであった。

だいせつ 特技とくぎ遭難そうなん趣味しゅみ不運ふうん

いまアリスはエースとともにいることをうみよりもふか後悔こうかいしていた。今日きょう出会であったこと自体じたいすでうんきだともえよう。

はらかせたくまおそわれて、うえ避難ひなんしたまではいが、ごとどつかれ、アリスはしっかりとつかまっていなければとされそうな状況じょうきょうおちいっている。だとうのに、ねらわれている本人ほんにんはどこかぜそべっている。アリスはしんじられないというつきで、のんきなおとこめつけている。

おれって、ついてないんだ。薄幸はっこう騎士きしってやつだよ。一昨日おとといはツキノワグマ、今日きょうはヒグマだ」
 
アウトドアれきながいせいか、動物どうぶつかんするエースの知識ちしきひろい。かれほんきではないため、おそらくほとんどが経験けいけんからまなんだものであろう。くわしくけば、いくらでもこたえてくれそうだが、肝心かんじんくまへのただしい対処たいしょほうらないようだ。

れであるアニマルマニアの役立やくだてたなさに、アリスはちいさく舌打したうちした。
「そう。でもってる? あなたと一緒いっしょにいるわたしほうがきっと不運ふうん
 今度こんどうえからあかいコートをバサバサって、エースはくまをからかいはじめた。アリスはめたでそれをて、心底しんそここのこわいものらずをとしたい衝動しょうどうられていた。

左手ひだりて勝手かって凶器きょうきにぎめ、右手みぎてがそれをかろうじてさえて、ろさないようにしている。上手うま具合ぐあい今回こんかいほん辞書じしょなみ分厚ぶあつく、ハードカバー仕様しようである。かくたれば相当そうとういたいこといだ。うんければひといちにんくらいなぐころせるかもしれない。

だが彼女かのじょではとすどころかとされる立場たちばだということをわきまえているため、実行じっこうにはうつさない。賢明けんめいなアリスは、あくまでかんがえるまでにめている。

となりからさる視線しせん意図いとちがえ、エースはにっこりわらいかけた。
「え、なにくまのこと、もっときたいの?」
結構けっこうよ」
 
やくにたない知識ちしきばかりで馬鹿馬鹿ばかばかしくなるので、あえてかない。

アリスはよく散歩さんぽという壮大そうだいたびさそわれる。アウトドアのたのしさに彼女かのじょ目覚めざめつつあったというのもあるが、いてくのが通例つうれいとなっていた。

だが、このおとこいてくと毎度まいど毎度まいど本当ほんとうにロクなことにならない。退屈たいくつしないとうよりできない。いつも危険きけんとなわせであり、なにもないときほうがかえってこわい。

今日きょう近道ちかみちしょうするししどうって、アリスですらからないもりた。エースが空腹くうふくたすためにになっていた果物くだものったとき、スズメバチのがすぐちかくにあった。なぜそのときまでづかなかったのかはいまとなってはわからない。ただ無我夢中むがむちゅうげたことしかアリスはおぼえていない。

スズメバチの大群たいぐんかくれてやりすごしたのち、エースは怪我けがをしたウサギをつけて、らえようとした。騎士きしいわけようとしたらしいが、けんってちかづいてったので、動物どうぶつ保護ほごには全然ぜんぜんえなかった。

そしてにおいをぎつけたらしいおおかみあらわれ、仲間なかまばれる。ちょうどおなかかせていたらしいおおかみたちはよだれをたらして、人間にんげん値踏ねぶみするようなた。れにたいしての食料しょくりょうがウサギだけではすくなすぎるため、エースとアリスは見事みごと獲物えもの認定にんていされたらしい。

それからおおかみたちの猛攻もうこうをいなしつつげていると、エースがけてくまんできた。おどろいたおおかみたちは尻尾しっぽいて退散たいさんしてくれたまではかった。

今度こんどくまわれる羽目はめになり、アリスの体力たいりょくそこつきいたため、うえ避難ひなんした現在げんざいいたる。

エースによれば、あのくま馴染なじみのかおであるらしい。くまひとかおおぼえてしまったことをかんがえると数々かずかず食料しょくりょう強奪ごうだつされたうらみのふかさがうかがえる。つまりエースによる簒奪さんだつフィッシュの被害ひがいしゃいや被害ひがいぐまだ。ものうらみはこわい、とアリスはしみじみかんじていた。

つぎ仕事しごとわない、となげ彼女かのじょにあるものをエースが指摘してきすると、アリスは暇潰ひまつぶしだとこたえた。れい分厚ぶあつほんにぎられている。

予知よち能力のうりょくでも計画けいかくでもないが、一応いちおう予測よそくはしていた。すでかいもこのような事態じたいかえしたという学習がくしゅう賜物たまものである。学習がくしゅうの「が」のらない騎士きし才媛さいえんちがう。

猛獣もうじゅうあきらめて撤退てったいするまで時間じかんうため、読書どくしょ専念せんねんすることにした。エースのように猛獣もうじゅうはた度胸どきょうはないし、きていればからちることもない。ほんいちさつわるころにはあたりは平穏へいおんもどっているという寸法すんぽうである。

きみってかけによらず豪胆ごうたんだよな。避難ひなんじょうきょう読書どくしょなんて、おれには到底とうてい真似まねできないぜ☆」
 さわやかな皮肉ひにくで、可憐かれんかおにビキビキと青筋あおすじかんだ。なかほんにぎつぶされそうなほどつよにぎられている。

神経しんけい図太ずぶとさでうならば、エースとてけていない。しろ幹部かんぶのくせに堂々どうどう遅刻ちこくするは、堂々どうどう迷子まいご宣言せんげんするは、ところかまわずキャンプするは、動物どうぶつから食料しょくりょう強奪ごうだつするは、ペーターにあい告白こくはくまがいをするは、枚挙まいきょひまがない。

アリスはいかりのままに早口はやくちくしてた。
「むしろあなたのほうしんじられないってうか、すごいんじゃない? 避難ひなんしてるのに普通ふつう相手あいてをおちょくったりしないわよ。どんだけ神経しんけい図太ずぶといのよ。ザイルせい? それともそれ自体じたいいの?

迷惑めいわくをかけたほうれのいかりをやなぎのようにかろやかにながす。事象じしょうべて「ツイてない」でますので、あぶらそそ結果けっかにしかならないわけであるが。

仕方しかたなくないことを「ツイてない」でましてたことすうれず。他人たにんにも自分じぶんにも、このおとこ寛大かんだいである。こんなおとこをよくも軍事ぐんじ責任せきにんしゃにしたものだと、アリスはハートのしろ心配しんぱいした。

エースはくま(とアリス)をおちょくるのにきると、今度こんどやぶれたコートのはしをためつすがめつ検分けんぶんしている。なにかにっかかったようなあなから、しし爪跡つめあとらしききずさらには劇薬げきやくでもかかったのか、所々ところどころげがいていた。

なんでか帽子ぼうしさんの屋敷やしきあたりってわなおおいんだよな。しかも悪質あくしつなのがおおくてっかかりやすい。設置せっち仕方しかた段々だんだん巧妙こうみょうになってきちゃって大変たいへんだ。まるでおれ行動こうどう予測よそくしてるみたいでさあ……」

「え? ここってブラッドの領土りょうどなの?」
 たしかに領土りょうどわなかけたことはない。ここが帽子ぼうし領土りょうどならば、双子ふたご門番もんばんディーとダムのにわのようなものである。

わなためし作品さくひんらしきものでも確実かくじついのち危険きけん地帯ちたいしている。屋敷やしき警備けいびのため、というのもあるのだろうがおそらくはただの趣味しゅみだ。いま標的ひょうてき迷子まいごしぼったわな設置せっちしているにちがいない。  それなのにエースはにもかいさず、ひらりひらりとわなはずし、もしくはこわしていった。しかも何事なにごともないようなかおをして――。

平坦へいたんとはえない人生じんせいあゆんできたかれにとっては、こんなわななどじょくちなのだろう。上司じょうし同僚どうりょうからけられる刺客しかくかえつづける生活せいかつおもえば、日常にちじょう一部いちぶしているにちがいない。

自慢じまんわなにもかかわらず、獲物えものげられたとあってはディーとダムも激昂げっこうものであろう。べつ同情どうじょう余地よちはないのだが。

あれだけのわな見本市みほんいちけたにもかかわらず、アリスが無事ぶじなのはひとえ彼女かのじょぶんまでエースがっかかってくれたからだろう。こういうときだけやくかれ不運ふうんに、彼女かのじょひそかに感謝かんしゃした。

「ディーとダム、あなたを歓迎かんげいしてないみたいね」
「ええ? そんなことないぜ? たびおの熱烈ねつれつ歓迎かんげいけているぜ。このくまさんみたいに」
 
さわやかな笑顔えがおがぶれてえるほどみきれた。かよわいアリスのたのみのつないまいやおとててかたむいている。素早すばやみきにしがみいた彼女かのじょ横目よこめに、緩慢かんまん動作どうさ騎士きしがった。かなりれているのによたつきもしない。見事みごとなバランス感覚かんかくぬしだ。

うつろうとうながすエースにつづき、アリスもとうとするが、やはりかれほどバランス感覚かんかくすぐれていないので、すぐに体勢たいせいくずれてしまう。

「ほら、みきなんかにしがみつけいてないで。どうせしがみくならおれにしておきなよ」
 軽口かるくちはたきながら騎士きしし、アリスはばそうとしてバランスをくずした。つかまっていたはずのみきからははずれ、そのままくまあたまさかさまにちていく。

彼女かのじょ恐怖きょうふのあまりつぶったとき力強ちからづようでかたいだかれて横様よこざまさらわれた。
「あっはははは。あぶないなあ。おれがいなかったらどうするだったの?」
 さわやかな笑顔えがお間近まぢかにあって、アリスはすこ気圧けおされながらもれいべた。ぞくう、お姫様ひめさまっこという状態じょうたいかかえられていたので、ずかしさのあまり彼女かのじょはまともに騎士きしかおていない。

彼女かのじょほんは、そのまましたながれていってしまった。さしものエースもアリスをたすけあげるのが精一杯せいいっぱいで、ほんまでフォローしきれない。

騎士きし姫君ひめぎみかかえたままうすわらった。
本当ほんとうきみはかよわいんだな。おれがいないとんでしまいそうだ」
 エースのには、からかいのいろはなかった。したいているアリスには、しみじみとあいしげにてくるかれかおなどえはしない。
「……もとはとえば、あんたが諸悪しょあく根源こんげんなのよ? かってる?」
 
クレームはくま咆哮ほうこうで、当人とうにんにはこえないらしい。

アリスをかかえたまま、エースはうつろうとするなおる。つぎふとえだまではかる見積みつもってもメートルはあるだろう。ひといちにんかかえて、足場あしばわる状態じょうたいとなると、一般人いっぱんじんなら跳躍ちょうやくする距離きょりとしては絶望ぜつぼうてきである。

かかえられているほう邪魔じゃまになっているとはりつつもりるとはとてもいいだせない。ここでほうされれば、確実かくじつ地面じめんちてくまおそわれるだろう。

一緒いっしょちたなら、すくなくともアリスは一人ひとりではない。くまころされてくれるような、なまやさしいおとこでもない。怪我けがさえしていなければまもってくれるかもしれない。くま標的ひょうてきはあくまでもエースで、たんなるえをくったアリスがげるすきくらいあるかもしれない。からちても一人ひとりでさえなければ、まだたすかるのぞみがある。

そのかんがえはとても卑怯ひきょう自分勝手じぶんがってであり、あさましいことこのうえない。一瞬いっしゅんでもそんなことをかんがえた自分じぶんじ、アリスは自己じこ嫌悪けんおおちいった。

そんな彼女かのじょなどおかまいなしに彼女かのじょかかえるうでには若干じゃっかんちからめられた。すくなくともかかえた姫君ひめぎみてるような真似まねはしないのだろう。

アリスがちらりと頭上ずじょうのぞれば、別段べつだんいつもとちが様子ようすなど見受みうけられない。失敗しっぱいおそれたり、恐怖きょうふおびえてたりもしなければ、気負きおったふう一切いっさいせない。失敗しっぱいなどにもめていないような、気味悪きみわるほど自然体しぜんたいわらっているだけだ。

「エースはこわくないの? ……無理むりしてはこばなくてもいのよ?」
 アリスには正直しょうじきかれなにかんがえているのかまっためなかった。こんな状況じょうきょうわらうなど錯乱さくらんしているのか、かっていないのか、たのしんでいるのか、いずれも正気しょうき沙汰さたではない。

しばし思案しあんする様子ようすせ、やはりエースはわらった。
「っはは。べつ無理むりしてないよ。……おかしいよな。くんいのちおれにぎられてるっておもうと勝手かってかおわらっちゃうんだよな」
 ……実際じっさいにエースが危険きけんたのしんでいてもなに不思議ふしぎではなかった。

不意ふい太陽たいようくもがかかったように騎士きし笑顔えがおかげす。
「ああ、でも……こわい、かな? きみんじゃったらこわいかもしれない」
わたしのことより自分じぶん心配しんぱいをしなさいよ!」

滑稽こっけいはなしである。ついさきほどまで可愛かわいさに、自分じぶんだけたすかろうとかんがえた人間にんげんまったせい反対はんたい発言はつげんをした。かかえてもらっている立場たちば人間にんげん自分じぶんあんじろとしかっている。

だがわれたほう別世界べっせかいまりをかされたような、微妙びみょう反応はんのうかえした。余所よそ世界せかいのルールなぞったところで意味いみがない。こちらでは適用てきようされないのだから。

おれみたいな役付やくづきでもわりはくんだよ。でもきみはこの世界せかいいちにんしかいない、貴重きちょう存在そんざいだ。わりがかないなら大切たいせつあつかわなきゃ」
 なおもいいつのろうとするアリスはめられた。姿勢しせいひくくして、跳躍ちょうやく体勢たいせいはいる。
くちじないとしたむぜ」
 あわててくちつぐひめ耳元みみもとへ、騎士きしはわざわざひくこえしのばせる。
おれべつんでくれてもかまわないけどな。めてなおしてあげられるからさっ」
むかっっ!」
 
怒声どせいさわやかなわらごえがこだました。エースのブーツがはなれた瞬間しゅんかん一際ひときわおおきくかたむいてたおれた。おおきなおと土煙つちけむりもりつつむ。人間にんげんにんささえるのには十分じゅうぶんでも、くま体当たいあたりしつづければさすがにれるのだろうか。それでもたおしたのは、きっとおこれるくま執念しゅうねんであろう。

まるで重力じゅうりょく影響えいきょうなどけていないかのようにエースはかろやかにんだ。ブーツのかかとふとえだ無事ぶじ着地ちゃくちし、騎士きしはつまさきからゆっくりと彼女かのじょろしてやった。もといた位置いちたしかめれば、すでたおれている。簡単かんたんんだようにえるが、不安定ふあんてい足場あしばくわえてジャンプだいもないゆえ、実際じっさい全然ぜんぜん簡単かんたんではない。

彼女かのじょどころかもと世界せかい人々ひとびとに、こんなはなわざ不可能ふかのうである。いま彼女かのじょまわりには身体しんたいのう能力のうりょくひいでているひとおおい。運動うんどう神経しんけいわるくないアリスが、運動うんどう音痴おんちなのではないかと自分じぶんうたがうほどである。この世界せかいではその運動うんどう能力のうりょくさえめずらしくもないのだろうか。

世界せかいしん記録きろく軒並のきな更新こうしんされるわね」
 この世界せかい住人じゅうにんをオリンピックにしたら、などとのんかんがえてみたりした。しかし、すぐに現実げんじつ問題もんだい気付きづく。
「あ、ほんが」
 倒木とうぼく地面じめんはすっかりえなくなっていた。
「せっかくブラッドにりたのに。……弁償べんしょうしないと」

大抵たいていのことに寛大かんだいなマフィアのボスは、きっとわらってゆるしてくれるだろう。紅茶こうちゃのこと以外いがいならだる友人ゆうじんしんひろい。反対はんたい紅茶こうちゃのことになると見境みさかいがなくなる紅茶こうちゃきょうでもある。紅茶こうちゃかんあやまって、双子ふたごっくりかえしたとき微笑ほほえ悪鬼あっき形相ぎょうそうでマシンガンをぶっはなしていたことがあった。不幸ふこうにもその居合いあわせたことをおもし、アリスはいたくなった。

帽子ぼうしさんと随分ずいぶんなかいんだね」
 エースのこえのトーンがすこがったが、彼女かのじょにしなかった。いつものことであるし、彼女かのじょ彼女かのじょあたりをさするのに集中しゅうちゅうしていたからである。

アリスはほんりたり、ちゃ友達ともだちとして、ブラッドとはっている。今度こんどはオレンジしょくのおちゃかいおもして、がムカムカしてきた。どんなに美味おいしそうな料理りょうりまえにあっても、あの光景こうけいおもしてしまうと条件じょうけん反射はんしゃ食欲しょくよくがれてしまう。

騎士きし端正たんせい仮面かめんわずかなかげりがあらわれた。
「あのひとてきおおいから、どうしても打算ださんてき交流こうりゅうになるんだ。そしててき味方みかたかハッキリしない人間にんげん友達ともだちにすることはあまりない」

エースは元々もともとすべりのすぎるくちぬしだが、しろ関係かんけいしゃ以外いがい陰口かげぐちたたいたことはない。いつもとちが調子ちょうしはじめて気付きづいたアリスはやや面食めんくらった。

「……すくなくともてきにはならないでしょう。わたし権力けんりょくあらそいとはなん関係かんけいもないわ」
 彼女かのじょ滞在たいざい兼職けんしょくじょうはハートのしろであるが、余所者よそものゆえにハートのしろぞくするものではない。てきであっても友人ゆうじんになれるし、味方みかたしかり。友人ゆうじんだから味方みかたというのもすこちがう。立場たちばちがいである。味方みかたにもてきにもなれない。ある意味いみ世界せかい一番いちばん半端はんぱしゃえる。

「……くんはそうでもまわりはそうおもってないかもね。きみ利用りようされるともかぎらないし、なにたのむにもかならず、あのひとなに代償だいしょうもとめる。首輪くびわけておかないと裏切うらぎられる世界せかいだ」

たしかにブラッド=デュプレは、無料むりょう奉仕ほうしするようなボランティア精神せいしんなど欠片かけらわせていないようにえる。つね気紛きまぐれ、むしろまわりをまわすようなおとこである。

しかし身内みうちにはやさしいということもアリスはっている。彼女かのじょかぎり、代償だいしょうやら褒賞ほうしょうもとめるのは双子ふたごくらいなものである。

下心したごころがあるといたいのね。わたしなにかをもとめられたことなどいちもないわ。おちゃさそいにっているだけ。わたしめずらしいだけよ」
 無論むろん彼女かのじょ身内みうちではない。ブラッドがアリスにやさしいのはおそらくご自慢じまん気紛きまぐれであるとおもうことにしていた。

はた毛色けいろちが野良猫のらねこがやってたら、かまってやりたくなるものだ。物珍ものめずらしさから余所者よそものまねき、とく差異さいがないのを確認かくにんし、きて見向みむきもしなくなるだろう。ちゃさそってくれるうちはまだはなである。

「いずれきられるわ」
 アリスは好意こうい素直すなおりはするが期待きたいはしない。すべてはそのかぎりのたのしいゆめなのである。つぎはない、といつもいいきかせて、いつかめるゆめわりをっているだけなのだから。

エースがうでみ、かたまゆげた。まるで恋人こいびと浮気うわき詰問きつもんするような態度たいどである。
「……随分ずいぶん帽子ぼうしさんのことかばうんだね。あのひときみしんしいんだとおもうけど?」
 オウムのようにアリスがしん、とかえせば、かれかたすくめて肯定こうていし、深刻しんこく表情ひょうじょうげる。

余所者よそもの好意こういせているんだ。単純たんじゅんえば仲良なかよくなりたい、きになってしいって気持きもち。でもね、これは警告けいこくになるけど帽子ぼうしさんと仲良なかよくなるのはしたほうい」

相手あいて勝手かってないいぶんにはアリスもさすがにあたまのぼった。
「どうしてあんたに、そこまでわれなきゃならないの? わたしだれ仲良なかよくしようが関係かんけいないでしょ?!」

ながうでび、アリスの背後はいごにあるいた。とっさにすくめることもできず、ただ彼女かのじょ棒立ぼうだちになった。まわりはあろうかというおおきなかげ太陽たいようさえぎる。アリスののうゆたか急激きゅうげきがり、強張こわばったほお紅潮こうちょうする。端正たんせいかおがゆっくりとアップになっていくにつれ、二人ふたり距離きょり意識いしきし、彼女かのじょ混乱こんらんした。背筋せすじあせつたう。

――かおちかい。

「あのひとあぶないひとなんだよ。とくにんきりになっちゃあ駄目だめだ。あたまからパックリべられちゃうぜ」
 
おどすようにアリスにせまる。冗談じょうだんめかしているかれこそ獲物えものをパックリべてしまいそうだ。

わない獲物えものした上手うままわらない。なにとかこののがれないとえらいいそうながして、必死ひっしあたま回転かいてんさせる。なにもないのにあわてる必要ひつようなどない、と自分じぶんにいいきかせる。
「あ、あのひと、どうても相手あいてには不自由ふじゆうしてなさそうよ」

ブラッドはわかいくせに帽子ぼうしファミリーのボスで、しかもどんなおんな見惚みほれるほどの美男びなんである。外見がいけんくてとみ権力けんりょくもあって、もてないわけがない。帽子ぼうし毎回まいかいちがおんなれていることをアリスは多数たすういからかされている。おんなあそびは派手はでなようだが、相手あいてそろって美人びじんばかりだったともいている。

アリスは自分じぶんかおきらいではないが、なみ器量きりょうであると自覚じかくしている。器量きりょうしが大勢おおぜいいるのに、わざわざアリスをえらぶメリットがない。しかもお世辞せじにも性格せいかくほうではなく、ズバリくらである。ある意味いみ粘着ねんちゃくしつなブラッドにていなくもないのがポイント(?)である。

「アリス、きみ余所者よそものだから特別とくべつなんだよ。あのひとつね退屈たいくつしていて、面白おもしろいものがあるとねこのようにびつくんだ。それでネズミをいたぶるように散々さんざんもてあそんでから、最後さいごきててるんだ」

わたしにはあなたもおなじようにえるわよ? 根本こんぽんてきなところがるって、そういう残酷ざんこく部分ぶぶんのことかしら」
 エースはブラッドの残酷ざんこくさをかたりたいのだろうが、アリスにとってはどの人間にんげん大体だいたいおなじである。たとえばまえにいるおとこも、そのさいたるれいひとつである。

ひっどいなあ! おれ、これでも騎士きしだぜ? そんなよわいものいじめみたいなことしないよ」
動物どうぶつから食料しょくりょう強奪ごうだつするのは、よわいものいじ以外いがいなにわけ?」
 
かなりピンポイントでよわいものいじ以外いがいなにものでもない。

アリスのよこみきへ、あたまからたれかかったエースは上手うまいいいわけかんがえているのか、かなりこまったかおつくった。やがて観念かんねんしたように項垂うなだれる。
「だからー、おれこまってたんだよ。もうすこ空腹くうふくだったらくまべたかもしれないし」
「あんたはくまをもしの猛獣もうじゅうか」

ふうともにベアナックルがこずえらす。うつっても相変あいかわらず振動しんどう咆哮ほうこうおさまらない。さいわいこのは、まえくらべるとみきふとくて頑丈がんじょうたおされる心配しんぱいもない。

ったせいか、エースはうで退かして、くまをかえりみた。したからそそがれるねつ視線しせん相変あいかわらず騎士きしにロックオンされている。
「ふう。執念深しゅうねんぶかくまさんだ……」

復讐ふくしゅうをしぶしぶあきらめたくまえてからも、二人ふたりはしばらくうえにいた。時間じかんたい夕方ゆうがたになり、アリスの読書どくしょわるのをエースはちくたびれててしまっている。ほんじたアリスはるともなくまえおとこながめていた。容姿ようしだけならば保養ほようにはなる。

夕陽ゆうひえる顔立かおだちは精悍せいかんだが、どこか柔和にゅうわ印象いんしょうあたえる。野外やがい生活せいかつながわりにきめささやかなはだ、よくればながまつげたか鼻梁びりょうおおきなくち美男びなんのポイントはいちとおさえている。問題もんだい内面ないめんであるが、ているぶんにはにしなくていことだ。

規則正きそくただしい寝息ねいききながら、彼女かのじょひとごとをもらした。
わたし、あなたのこと理解りかいできないわ」
きみ余所者よそものだから理解りかいできないだけさ」
 
寝息ねいきてていても、即座そくざ返事へんじかえす。まぶたいまだにじられたままだが、周囲しゅういえていてもおかしくない。このおとこ厄介やっかいなところは、そういうもとだますところにある。

たしかにアリスは余所者よそものである。だが、この世界せかい人間にんげんであっても、かれ理解りかいしゃなど彼女かのじょにはつけられなかった。上司じょうし同僚どうりょうては親友しんゆうまで、このおとこにはかされている。エースという人間にんげん理解りかいできていれば、もうすこ上手うま操縦そうじゅうできているだろう。

元々もともとうらひょうもない、オープンな騎士きしである。うらとかひょうとかさぐろうとするから、おかしなことになる。かれ言葉ことばうえではかくしていない。ただ仮面かめんのようなさわやかな笑顔えがお誤魔化ごまかすのが上手うまいだけである。

うのがじつ面倒臭めんどうくさるい人間にんげんではある。単純たんじゅん気難きむずかしいものとはちがい、仮面かめんのようにわらっていて、本当ほんとう感情かんじょうみにくい。めなくてもなんとかえるが、ふか関係かんけいになることもない。周囲しゅうい人間にんげんはそもそも理解りかいしようというこらないのだろう。もしくは途中とちゅう気力きりょくがなくなってあきらめてしまうのだろう。

実際じっさいかれ環境かんきょうかんがみて、アリスはふか溜息ためいきいた。
「きっとこの世界せかいだれ本当ほんとうにはあなたのこと理解りかいしてあげられないわね……」
 けたエースは不思議ふしぎそうなかおけた。
ひとひと理解りかいできるわけないじゃないか。それはわかったになっているだけだよ」

あまりのいいぶんに、さしものアリスもしばし絶句ぜっくした。It's Cool. そのかんがかためすぎである。信頼しんらいできる友人ゆうじんがいないひとおお意見いけんだと彼女かのじょおもい、かる同情どうじょうした。そんなことではこのさき一生いっしょうしん友人ゆうじんなんてられないだろう。多分たぶんつくもないのだろうが。

「……エースって時々ときどきわたし以上いじょうめてるわよね……」
自分じぶんですららないいちめんをみんなっているものさ」
 一理いちりある。あるけれども、アリスには言葉ことばとげにかかる。ひと理解りかい自体じたいがありないとでもうかのようだ。

「エースは理解りかいされたくないの?」
 夕陽ゆうひほそめられた双眸そうぼうおな緋色ひいろうつろにうつす。けっして彼女かのじょほうようともしない。

されたいよ、とエースのくちから言葉ことばあふれた。
「でも無理むりだ。本当ほんとうしんなんて、きっとだれにもわからない」
 その物言ものいいはアリスのしんとげしていく。それは自分じぶん自身じしんですらおのれ理解りかいしきれない、とでもいたいかのようだ。

アリスはそれ以上いじょうなにえなくなってしまった。彼女かのじょでさえ自分じぶんがなぜここにいるのか、かえりたいとおもうのかすらわからなくなっていたのだから。

二人ふたりからりてあるしてから、はやさんかい時間じかんたいわった。

もりつくられることに今更いまさらながらアリスは納得なっとくしていた。だい自然しぜんなか彼女かのじょ思考しこう学問がくもんそらっている。

エースのおかげで、まともであったはずの彼女かのじょ方向ほうこう感覚かんかく現在進行形げんざいしんこうけいくるわされていた。周囲しゅういにはばかりで、はる遠方えんぽう食玩しょくがんのようないえもうわけ程度ていどならぶ。現在地げんざいちがどこなのかもハッキリしないため、かえりようがない。

アリスのとなりからのう天気てんきこえがる。
「あっれー? おかしいな。ハートのしろ遠退とおのいていくぜ?」
 
残念ざんねんながら、アリスの視力しりょく人並ひとなみである。ゆえにハートのしろることなどできない。だが、いくらアフリカの先住民せんじゅうみんぞくなみ視力しりょくがあったところで、壮絶そうぜつ方向ほうこう感覚かんかくまえにはたからぐさである。すくなくとも迷子まいご騎士きしやくにはっていない。

「……エースは近道ちかみちなんてしなければいいのに」
 近道ちかみちなんて、永遠えいえんにこのおとこまえにはあらわれない。そのくせ大回おおまわりするみちだけは、とにかくつけるのが上手うまい。これも才能さいのうなりせるぎょうなのだろうか。アリスにはわざとやっているようにもえる。

「やっぱりさあ、近道ちかみちなんて無駄むだがなさすぎて、つまらないだけだよな。わきみちみちまわみちって大事だいじだよなあ」
「なにさとってんのよ。いま哲学てつがくやってるときじゃないのよ。現実げんじつなさい、現実げんじつを!」

さきほどまで現実げんじつ逃避とうひしていたアリスだが、道草みちくさきのした結論けつろんにはおおいに異議いぎとなえた。近道ちかみちできないこともたしかだが、まわみち推奨すいしょうするわけにもいかない。

「あっはははは。アリス、人生じんせいあせっちゃかえって失敗しっぱいするぜ。すこしはおれ一緒いっしょまよってみるのも経験けいけんだとおもわない?」

迷子まいごはあなた一人ひとり十分じゅうぶんよ! ってうか、わたし現在進行形げんざいしんこうけいまよってるじゃない。しかもすこしどころか、かなり重度じゅうどに!! あなたはもうちょっとじれったかたいわ。ちぼうけをにもなってみなさい」

たがいに仕事しごとってくれない。アリスは同僚どうりょう迷惑めいわくをかけているし、エースは兵士へいし稽古けいこをつけられない。アリスはともかく仕事しごとじょう役職やくしょくで、エースのわりは他人たにんつとまらない。  だとうのに重役じゅうやく本人ほんにんまったこげがない。依然いぜんニコニコして、ゆったりとすすめるだけで、おそらく自覚じかくもないのだろう。

ひとよりおおそんしてても、じつとくをしているんだっておもうようにしてるんだ。ちるだけちたら、のちのぼるだけでいんだかららくだろ? 前向まえむきにかんがえれば、すこしは状況じょうきょう好転こうてんするがするんだ」
 ニコニコとべられるエースてき高説こうせつを、一人ひとりだけの聴衆ちょうしゅうはなで哂った。

本当ほんとう好転こうてんすればいいのにね。どうしてあなたと一緒いっしょにいると前向まえむきにうしろへすすんでいるがするのかしら?」
「それはみょうだね。のせいじゃなくて、実際じっさいそうなってる」
 さきほどけた目印めじるしと、感動かんどう再会さいかいをしてしまった。感動かんどうのあまり、アリスはけてきた。

あたまかかえたれを、のん騎士きしなぐさめる。
「ここでは時間じかんくさるほどあまっている。どこにくにもさきはいつもおなじ。いくら時間じかんをかけようとも結果けっかおおきなちがいはないんだよ。それって退屈たいくつだとおもわない?」
「……だからあなたは退屈たいくつしのぎをいつもさがしているってわけね?」

エースは退屈たいくつつぶすためだけにるほどの危険きけんをばらきまくっている。それはすで趣味しゅみべるかもしれない。

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●あとがき

コメントはいままでのまとめてるだけなんで、カオスですがにしないでください。

カーティスのセルおもいのほかたのしかったので拍手はくしゅまで影響えいきょうした。わりとおりの挿絵さしえ1。

POP調ちょう目指めざしたエースとアリスの挿絵さしえ2。京極きょうごく小説しょうせつ凶器きょうきにもなる。ラヴラヴを期待きたいしてみてる場合ばあいは、恋愛れんあいからとおくてごめんなさい。

「フィーーーシュ!」獲物えものったときにすらしい、用語ようご。ちなみに口語体こうごたいのfishはやつとかひとのこともします)

簒奪さんだつという言葉ことばは「こいのマイアヒ」でおぼえました。簒奪さんだつビーフ! くま不憫ふびんかんじの回想かいそう挿絵さしえ3。落書らくが仕様しようなのはゆるしてください。挿絵さしえなんてオマケです!! AZPainterで、どこまでえがけるか挑戦ちょうせんしてみた。ブラシサイズさえ、もっとデカイの使つかえれば大作たいさくもイケそうなが!! あとひつあつ感知かんちがあればサイコー。最強さいきょうです。

挿絵さしえ4はとうなエスアリですね! ここにて、めんでようやくかるエスアリですよ! うわなにけてきた……。

いつも中途半端ちゅうとはんぱにおはなしれてるのは1000文字もじ~2000文字もじおさめようとしてるからです。拍手はくしゅ内容ないようながすぎるのもかんがえものですが、細切こまぎれにして失敗しっぱいしてます……。テンポがわるくなったし、なにより問題もんだいなのが拍手はくしゅえたこと。

がないとイラストサイトの拍手はくしゅじゃねーだろとおもうのです。しかし原稿げんこう完成かんせいしていても、がなくて更新こうしんできない事態じたい頻繁ひんぱんき……更新こうしん停滞ていたいまねく。自分じぶん自分じぶんくびめてんじゃんとかおもったあなた、グッジョブ! ナイスみ☆ うわゴメンなぐらないで。なんでもするからなぐらないでえ! 真面目まじめに! 真面目まじめにやってるから!

なんかローカルで小説しょうせつ推敲すいこうし、よりたのしめるようになったとおもいます。……面白おもしろくなるといなあ。あとネット友人ゆうじん妄想もうそう含)のアルミさんあての漫画まんが執筆しっぴつちゅうです。

おーう、エースがブラックブラック! くろさがすこしずつにじましたね! わたしえがくエースは原作げんさく以上いじょうくらくてくろいとおもいます。原作げんさくはそこまでかんがえてるかどうかあやしいですけど。これではエースをだれきにならなそうながする……。つまりエースをきになる(予定よていの)アリスに感情かんじょう移入いにゅうできない事態じたい予想よそうされる……。

あと調しらべたら、この作品さくひん純粋じゅんすいにページすう換算かんさんするとうすほんぐらいになりそうです。中編ちゅうへんだね。段々だんだんエースとアリスがひいらぎ独自どくじ解釈かいしゃくになっていくようながする。原作げんさくたがえくなるかもしれないのでご容赦ようしゃください。

が! かるえがくつもりが構図こうずにいって、ねつはいった! 背景はいけいとかれてたら、なにかお人形にんぎょうとかジオラマつくってる気分きぶんになっていた。夕陽ゆうひきなんですよー……。拍手はくしゅれいときよりすこ加筆かひつしました。

やっぱり〆はまよわないとね。迷子まいご称号しょうごう伊達だてじゃない。エースがつけたみちししすら使つかわないみち……。挿絵さしえ9は水彩すいさいっぽくしてみた。いろんないろ使つかってみたらいたい。

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