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『介護保険制度の政策過程――日本・ドイツ・ルクセンブルク 国際共同研究』
『介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の政策 せいさく 過程 かてい ――日本 にっぽん ・ドイツ・ルクセンブルク 国際 こくさい 共同 きょうどう 研究 けんきゅう 』
和田 わだ 勝 まさる 編 へん 200708 東洋経済新報社 とうようけいざいしんぽうしゃ ,589p. ISBN: 4492701206 6090
■和田 わだ 勝 まさる 編 へん 20080220 『介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の政策 せいさく 過程 かてい ――日本 にっぽん ・ドイツ・ルクセンブルク 国際 こくさい 共同 きょうどう 研究 けんきゅう 』,東洋経済新報社 とうようけいざいしんぽうしゃ ,589p. ISBN: 4492701206 ISBN-13: 978-4492701201 6090 [amazon] ※
■目次 もくじ
はじめに
第 だい 1部 ぶ 3ヵ国 かこく の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 比較 ひかく
第 だい 1章 しょう 3ヵ国 かこく の制度 せいど の相違 そうい 点 てん 比較 ひかく …… 2
第 だい 2章 しょう 3ヵ国 かこく の介護 かいご 保険 ほけん の制度 せいど 化 か の背景 はいけい …… 7
1 共通 きょうつう 点 てん 7
2 各国 かっこく の相違 そうい 点 てん 8
2−1 社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど をめぐる状況 じょうきょう の差異 さい 8
2−2 国 くに (連邦 れんぽう 政府 せいふ )と地方自治体 ちほうじちたい (州 しゅう 、コミュニティ)との関係 かんけい 、歴史 れきし 的 てき 、地勢 ちせい 的 てき な差異 さい 8
2−3 各国 かっこく 特有 とくゆう の問題 もんだい 9
第 だい 3章 しょう 3ヵ国 かこく の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の主 おも な相違 そうい 点 てん とその要因 よういん 考察 こうさつ … 16
1 被 ひ 保険 ほけん 者 しゃ および受給 じゅきゅう 者 しゃ の範囲 はんい 16
対象 たいしょう 範囲 はんい の差異 さい とその背景 はいけい 16
2 給付 きゅうふ 方式 ほうしき 20
2−1 現物 げんぶつ 支給 しきゅう と現金 げんきん 支給 しきゅう 20
2−2 ドイツにおける現金 げんきん 支給 しきゅう 21
2−3 ルクセンブルクにおける現金 げんきん 支給 しきゅう 21
3 介護 かいご サービス施設 しせつ 22
3−1 ドイツ 23
3−2 ルクセンブルク 24
3−3 日本 にっぽん 24
4 保険 ほけん 者 しゃ 27
4−1 ドイツ 27
4−2 ルクセンブルク 27
4−3 日本 にっぽん 27
5 要 よう 介護 かいご 認定 にんてい とケアマネジメント 28
第 だい 2部 ぶ 日本 にっぽん の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど
第 だい 4章 しょう 日本 にっぽん の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の基本 きほん 的 てき な特徴 とくちょう 32
第 だい 5章 しょう 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ 論議 ろんぎ の底流 ていりゅう 36
1 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 論議 ろんぎ についての評価 ひょうか 36
2 制度 せいど 化 か 論議 ろんぎ を促 うなが した複数 ふくすう の流 なが れ 39
2−1 老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど の見直 みなお し 39
2−2 措置 そち 制度 せいど の下 した での介護 かいご サービスの提供 ていきょう と利用 りよう における問題 もんだい 40
2−3 社会 しゃかい 的 てき 入院 にゅういん ・介護 かいご サービスの質 しつ ・介護 かいご サービス提供 ていきょう 基盤 きばん の整備 せいび 確保 かくほ の問題 もんだい 41
2−4 民間 みんかん 営利 えいり 法人 ほうじん 、非 ひ 営利 えいり 法人 ほうじん の参入 さんにゅう 促進 そくしん 44
2−5 地方 ちほう 分権 ぶんけん 、国保 こくほ 制度 せいど 改革 かいかく の促進 そくしん 44
2−5 保険 ほけん 給付 きゅうふ の重点 じゅうてん 化 か と財源 ざいげん 44
3 日本 にっぽん の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ の背景 はいけい 45
3−1 介護 かいご 問題 もんだい への国民 こくみん 的 てき 関心 かんしん の増大 ぞうだい 45
3−2 税制 ぜいせい 改革 かいかく との関連 かんれん 46
3−3 財政 ざいせい 問題 もんだい との関連 かんれん 46
3−4 政治 せいじ 情勢 じょうせい 48
3−5 現役 げんえき 世代 せだい と高齢 こうれい 者 しゃ 世代 せだい の世代 せだい 間 あいだ 公平 こうへい の確保 かくほ 48
3−6 措置 そち 制度 せいど がもたらした問題 もんだい の解消 かいしょう 49
3−7 実 じつ データに基 もと づく基盤 きばん 整備 せいび 49
3−8 第三者 だいさんしゃ が関与 かんよ するケアマネジメントの仕組 しく みの試行 しこう 49
3−9 老人 ろうじん 保健 ほけん 拠出 きょしゅつ 金 きん 問題 もんだい の打開 だかい 51
第 だい 6章 しょう 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ をめぐる利害 りがい 関係 かんけい と調整 ちょうせい 53
1 政治 せいじ 経済 けいざい 情勢 じょうせい の変化 へんか 53
2 介護 かいご 保険 ほけん の諸 しょ 課題 かだい と利害 りがい 関係 かんけい 者 しゃ 53
3 主要 しゅよう な関係 かんけい 者 しゃ ・組織 そしき 56
3−1 厚生省 こうせいしょう 関係 かんけい 56
3−2 社会 しゃかい 保険 ほけん 制度 せいど 審議 しんぎ 会 かい 56
3−3 大蔵省 おおくらしょう 関係 かんけい 62
3−4 自治省 じちしょう 関係 かんけい 62
3−5 地方自治体 ちほうじちたい 63
3−6 与党 よとう 64
3−7 経営 けいえい 者 しゃ 団体 だんたい 64
3−8 日本 にっぽん 医師 いし 会 かい 66
4 厚生省 こうせいしょう のプロジェクトチームの基本 きほん 的 てき なスタンス 67
4−1 社会 しゃかい 保険 ほけん 主義 しゅぎ 67
4−2 サービス基盤 きばん の整備 せいび が前提 ぜんてい 67
4−3 措置 そち 制度 せいど の限界 げんかい 68
4−4 社会 しゃかい 保障 ほしょう 給付 きゅうふ 費 ひ の配分 はいぶん 見直 みなお し 68
4−5 介護 かいご と医療 いりょう の関係 かんけい 整理 せいり 68
4−6 介護 かいご サービス施設 しせつ 体系 たいけい の整理 せいり 69
5 事務 じむ 局 きょく 内部 ないぶ における基本 きほん 的 てき な合意 ごうい 点 てん 71
5−1 現金 げんきん 給付 きゅうふ は行 おこな わず、介護 かいご サービス基盤 きばん 整備 せいび を重視 じゅうし する 71
5−2 サービス給付 きゅうふ の効率 こうりつ 化 か 、適正 てきせい 化 か につながる新 あら たな仕組 しく みの導入 どうにゅう 72
5−3 サービスの供給 きょうきゅう における市場 いちば 原理 げんり の導入 どうにゅう 72
5−4 高齢 こうれい 者 しゃ と若年 じゃくねん 者 しゃ の間 あいだ の負担 ふたん の公平 こうへい 72
5−5 予防 よぼう 重視 じゅうし の制度 せいど とする 73
5−6 医療 いりょう 保険 ほけん 、老人 ろうじん 保健 ほけん における従前 じゅうぜん の失敗 しっぱい を繰 く り返 かえ さない 73
5−7 高齢 こうれい 者 しゃ の権利 けんり を擁護 ようご する仕組 しく みを整 ととの える 74
6 創設 そうせつ 論議 ろんぎ の過程 かてい における特徴 とくちょう 74
6−1 利害 りがい 関係 かんけい グループに対 たい する積極 せっきょく 的 てき な合意 ごうい 形成 けいせい 74
6−2 介護 かいご 保険 ほけん 賛成 さんせい 世論 せろん 、支持 しじ グループへの働 はたら きかけ 75
6−3 資料 しりょう ・情報 じょうほう の公開 こうかい 75
6−4 与党 よとう 福祉 ふくし プロジェクトの役割 やくわり 75
6−5 世論 せろん 啓発 けいはつ 、世論 せろん 調査 ちょうさ 76
6−6 実施 じっし までの十分 じゅうぶん な準備 じゅんび 期間 きかん 79
第 だい 7章 しょう 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の創設 そうせつ 家庭 かてい 80
1 第 だい 1期 き 平成 へいせい 5(1993)〜9(1997)年 ねん (高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご 対策 たいさく 本部 ほんぶ 設置 せっち から介護 かいご 保険 ほけん 法案 ほうあん 可決 かけつ まで) 80
1−1 高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご 対策 たいさく 本部 ほんぶ の設置 せっち 80
1−2 老人 ろうじん 保健 ほけん 福祉 ふくし 審議 しんぎ 会 かい と与党 よとう 内 ない での論議 ろんぎ 85
1−3 介護 かいご 保険 ほけん 法案 ほうあん の国会 こっかい 提出 ていしゅつ と成立 せいりつ 93
2 第 だい 2期 き 平成 へいせい 10(1998)〜12(2000)年 ねん 3月 がつ (法 ほう 成立 せいりつ から施行 しこう 準備 じゅんび 、施行 しこう 直前 ちょくぜん の混乱 こんらん ) 98
2−1 施行 しこう 準備 じゅんび と市町村 しちょうそん の動向 どうこう 98
2−2 介護 かいご 保険 ほけん 実施 じっし 延期 えんき 論 ろん の浮上 ふじょう 101
2−3 「介護 かいご 保険 ほけん 特別 とくべつ 対策 たいさく 」の決定 けってい 103
2−4 施行 しこう 直前 ちょくぜん の状況 じょうきょう 107
3 第 だい 3期 き 平成 へいせい 12(2000)年 ねん 4月 がつ 〜16(2004)年 ねん (介護 かいご 保険 ほけん の開始 かいし とサービスの急速 きゅうそく な拡大 かくだい ) 109
3−1 平成 へいせい 12(2000)年 ねん 4月 がつ 1日 にち ・介護 かいご 保険 ほけん スタート 109
3−2 サービスの「質 しつ 」の急速 きゅうそく な拡大 かくだい と「質 しつ 」の向上 こうじょう への取組 とりく み 111
第 だい 8章 しょう 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の5年 ねん 後 ご 見直 みなお し 116
1 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の実施 じっし 状 じょう 況 きょう 117
1−1 被 ひ 保険 ほけん 者 しゃ 数 すう の推移 すいい 117
1−2 要 よう 介護 かいご 認定 にんてい 者 しゃ 数 すう の推移 すいい 117
1−3 「認定 にんてい 率 りつ 」の推移 すいい 117
1−4 介護 かいご サービス利用 りよう 者 しゃ 数 すう の推移 すいい 119
1−5 介護 かいご 保険 ほけん 財政 ざいせい の状況 じょうきょう 122
1−6 介護 かいご 給付 きゅうふ 量 りょう の状況 じょうきょう 124
1−7 介護 かいご サービス事業 じぎょう 所 しょ 数 すう の推移 すいい 125
1−8 在宅 ざいたく サービス事業 じぎょう 所 しょ 数 すう の構成 こうせい 割合 わりあい (サービス事業 じぎょう 主体 しゅたい 別 べつ ) 126
1−9 地域 ちいき 差 さ の状態 じょうたい 127
2 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の見直 みなお し課題 かだい 128
2−1 見直 みなお し課題 かだい の類型 るいけい 128
2−2 見直 みなお しの基本 きほん 的 てき 視点 してん 129
2−3 制度 せいど 発足 ほっそく 時 じ からの積 つ み残 のこ し課題 かだい 131
2−4 制度 せいど 自 じ 死 し 過程 かてい における課題 かだい 134
2−5 高齢 こうれい 者 しゃ 医療 いりょう 制度 せいど など社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど 全体 ぜんたい と関連 かんれん する課題 かだい 134
3 社会 しゃかい 保障 ほしょう 審議 しんぎ 会 かい における改革 かいかく 論議 ろんぎ 136
4 平成 へいせい 17(2005)年 ねん 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 改革 かいかく の主 おも な内容 ないよう 137
4−1 予防 よぼう 重視 じゅうし 型 がた システムへの転換 てんかん 138
4−2 給付 きゅうふ 範囲 はんい の見直 みなお し 138
4−3 新 あら たなサービス体系 たいけい の確立 かくりつ 138
4−4 サービスの質 しつ の向上 こうじょう 140
5 日本 にっぽん の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の今後 こんご の課題 かだい 141
5−1 被 ひ 保険 ほけん 者 しゃ ・受給 じゅきゅう 者 しゃ の範囲 はんい (被 ひ 保険 ほけん 者 しゃ の年齢 ねんれい 問題 もんだい ) 141
5−2 療養 りょうよう 病床 びょうしょう の見直 みなお し 145
5−3 医療 いりょう と介護 かいご の関係 かんけい 整理 せいり ――サービスの一元化 いちげんか 145
第 だい 9章 しょう 平成 へいせい 18(2006)年度 ねんど の介護 かいご 報酬 ほうしゅう 改定 かいてい 148
1 新 しん 予防 よぼう 給付 きゅうふ の創設 そうせつ 148
2 施設 しせつ 給付 きゅうふ の見直 みなお し 148
3 新 あら たなサービス体系 たいけい (地域 ちいき 密着 みっちゃく 型 がた サービスの創設 そうせつ ) 151
第 だい 3部 ぶ ドイツの介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど
はじめに 154
1 歴史 れきし 的 てき 背景 はいけい 154
2 20年 ねん に及 およ ぶ論議 ろんぎ 155
3 生活 せいかつ リスクとしての要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい 156
4 認知 にんち 症 しょう 157
第 だい 10章 しょう 法定 ほうてい 介護 かいご 保険 ほけん 159
1 概要 がいよう 159
1−1 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の目的 もくてき 159
1−2 2段階 だんかい 導入 どうにゅう 160
1−3 全 ぜん 国民 こくみん に対 たい する保険 ほけん 加入 かにゅう 義務 ぎむ 160
1−4 公的 こうてき 介護 かいご 保険 ほけん 161
1−5 民間 みんかん 介護 かいご 保険 ほけん 164
2 要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい の概念 がいねん と区分 くぶん 165
2−1 要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい の概念 がいねん 165
2−2 要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい の区分 くぶん (介護 かいご 等級 とうきゅう ) 167
2−3 メディカルサービスによる認定 にんてい 手続 てつづ き 169
3 介護 かいご 保険 ほけん 給付 きゅうふ 172
3−1 在宅 ざいたく 介護 かいご 給付 きゅうふ 172
3−2 介護 かいご 者 しゃ に支障 ししょう がある場合 ばあい の在宅 ざいたく 介護 かいご 175
3−3 家族 かぞく や非 ひ 職業 しょくぎょう 的 てき 介護 かいご 者 しゃ のための介護 かいご 講習 こうしゅう 176
3−4 介護 かいご 者 しゃ への社会 しゃかい 保障 ほしょう 給付 きゅうふ 176
3−5 在宅 ざいたく 介護 かいご における介護 かいご 補助 ほじょ 具 ぐ と技術 ぎじゅつ 的 てき 援助 えんじょ 177
3−6 住宅 じゅうたく 改修 かいしゅう 補助 ほじょ 金 きん 178
3−7 部分 ぶぶん 施設 しせつ 介護 かいご (デイケア、ナイトケア) 178
3−8 ショートステイ 179
3−9 完全 かんぜん 入所 にゅうしょ 介護 かいご 179
3−10 障害 しょうがい 者 しゃ 施設 しせつ の完全 かんぜん 入所 にゅうしょ 施設 しせつ 介護 かいご 180
3−11 全般 ぜんぱん 的 てき な世話 せわ の必要 ひつよう 性 せい が高 たか い要 よう 介護 かいご 者 しゃ の給付 きゅうふ 181
3−12 給付 きゅうふ の推移 すいい 181
4 リハビリテーションの優先 ゆうせん 184
5 要 よう 介護 かいご 者 しゃ の疾病 しっぺい 治療 ちりょう 186
5−1 医師 いし による治療 ちりょう 186
5−2 医学 いがく 的 てき 治療 ちりょう ケア 187
6 サービス供給 きょうきゅう 契約 けいやく および介護 かいご 報酬 ほうしゅう 189
6−1 サービス供給 きょうきゅう 契約 けいやく による介護 かいご 市場 いちば 参入 さんにゅう の認可 にんか 190
6−2 介護 かいご サービスに関 かん する枠組 わくぐみ 条約 じょうやく と連邦 れんぽう 勧告 かんこく 192
6−3 施設 しせつ 介護 かいご 報酬 ほうしゅう 195
6−4 在宅 ざいたく 介護 かいご 報酬 ほうしゅう 201
7 投資 とうし の促進 そくしん 207
7−1 二元 にげん 的 てき 財政 ざいせい システム 207
7−2 旧 きゅう 東独 とうどく 地域 ちいき における当初 とうしょ の財政 ざいせい プログラム 208
第 だい 11章 しょう 第 だい 1次 じ 改革 かいかく 210
1 介護 かいご 品質 ひんしつ 保証 ほしょう 法 ほう 211
1−1 施行 しこう の必要 ひつよう 性 せい 211
1−2 介護 かいご 品質 ひんしつ 保証 ほしょう 法 ほう 214
2 介護 かいご 給付 きゅうふ 補完 ほかん 法 ほう 223
2−1 立法 りっぽう 趣旨 しゅし 223
2−2 制度 せいど の対象 たいしょう 225
2−3 法律 ほうりつ の個別 こべつ 措置 そち 226
2−4 実施 じっし 状 じょう 況 きょう 228
2−5 今後 こんご の対策 たいさく 232
3 介護 かいご 保険 ほけん 子 こ の養育 よういく 考慮 こうりょ 法 ほう 235
3−1 平成 へいせい 13(2001)年 ねん 4月 がつ 3日 にち 連邦 れんぽう 憲法 けんぽう 裁判所 さいばんしょ 判決 はんけつ 235
3−2 法律 ほうりつ の概要 がいよう 237
第 だい 12章 しょう 評価 ひょうか と展望 てんぼう 239
1 プラス評価 ひょうか 239
2 新 あら たな挑戦 ちょうせん 241
3 介護 かいご 保険 ほけん 改革 かいかく への取組 とりく み 242
3−1 平成 へいせい 14(2002)年 ねん 7月 がつ 22日 にち ドイツ連邦 れんぽう 議会 ぎかい 決議 けつぎ 242
3−2 平成 へいせい 14(2002)年 ねん 10月 がつ 16日 にち の連立 れんりつ 協定 きょうてい 243
3−3 平成 へいせい 16(2004)年 ねん 5月 がつ 7日 にち ドイツ連邦 れんぽう 議会 ぎかい 決議 けつぎ 244
3−4 改善 かいぜん の必要 ひつよう 性 せい 245
3−5 連邦 れんぽう 政府 せいふ への要請 ようせい 248
4 第 だい 3回 かい 介護 かいご 報告 ほうこく 書 しょ における改革 かいかく のための注意 ちゅうい 事項 じこう (平成 へいせい 16(2004)年 ねん 11月) 251
5 平成 へいせい 17(2005)年 ねん 秋 あき における連邦 れんぽう 議会 ぎかい 選挙 せんきょ での介護 かいご 保険 ほけん に関 かん する選挙 せんきょ 公約 こうやく 252
5−1 ドイツ社会 しゃかい 民主党 みんしゅとう (SPD)の政策 せいさく 綱領 こうりょう 252
5−2 同盟 どうめい 90/緑 みどり の党 とう の平成 へいせい 17(2005)年 ねん 選挙 せんきょ 公約 こうやく 253
5−3 キリスト教 きりすときょう 民主 みんしゅ 同盟 どうめい (CDU)とキリスト教 きりすときょう 社会 しゃかい 同盟 どうめい (CSU)の共通 きょうつう の政策 せいさく 綱領 こうりょう 2005-2009 254
5−4 ドイツ自由民主党 じゆうみんしゅとう (FDP)の政権 せいけん 交代 こうたい 綱領 こうりょう 256
第 だい 13章 しょう 20年間 ねんかん の及 およ ぶ論議 ろんぎ の回顧 かいこ 258
1 諸 しょ 団体 だんたい の案 あん 258
2 連邦 れんぽう 各州 かくしゅう および各 かく 政党 せいとう の法案 ほうあん 259
2−1 緑 みどり の党 とう 259
2−2 ヘッセン州 しゅう 260
2−3 バイエルン州 しゅう 260
2−4 ラインラント=プファルツ州 しゅう 261
2−5 ドイツ社会 しゃかい 民主党 みんしゅとう (SPD) 261
3 主 おも な争点 そうてん と基本 きほん モデル 262
3−1 内容 ないよう 上 じょう の争点 そうてん 262
3−2 基本 きほん モデル 263
4 連邦 れんぽう 政府 せいふ のイニシアチブ(昭和 しょうわ 52(1977)〜63(1988)年 ねん ) 264
4−1 昭和 しょうわ 59(1984)年 ねん の報告 ほうこく 書 しょ 264
4−2 昭和 しょうわ 61(1986)年 ねん の介護 かいご 改善 かいぜん 法案 ほうあん 265
4−3 医療 いりょう 保険 ほけん 構造 こうぞう 改革 かいかく 法 ほう (昭和 しょうわ 63(1988)年 ねん ) 265
5 平成 へいせい 5(1993)年 ねん の介護 かいご 保険 ほけん 法 ほう までの道 みち のり 266
5−1 新 あたら しい取組 とりく み 266
5−2 平成 へいせい 3(1991)年 ねん 1月 がつ 16日 にち の連立 れんりつ 協定 きょうてい 268
5−3 原則 げんそく をめぐる政府 せいふ 与党 よとう 間 あいだ の論議 ろんぎ 269
5−4 諸 しょ 団体 だんたい の抵抗 ていこう 269
5−5 平成 へいせい 5(1993)年 ねん 5月 がつ 27日 にち の政府 せいふ 与党 よとう の合意 ごうい 原則 げんそく 270
5−6 立法 りっぽう 手続 てつづ き 271
第 だい 4部 ぶ ルクセンブルク大公 たいこう 国 こく の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど
第 だい 14章 しょう ルクセンブルクの介護 かいご 制度 せいど の動向 どうこう 276
1 歴史 れきし 的 てき な枠組 わくぐ み 276
2 介護 かいご 保険 ほけん 以前 いぜん の高齢 こうれい 者 しゃ ・障害 しょうがい 者 しゃ 政策 せいさく の変遷 へんせん 278
3 介護 かいご 保険 ほけん に備 そな えた環境 かんきょう 整備 せいび 282
3−1 新 あら たな施策 しさく の必要 ひつよう 性 せい 284
3−2 疾病 しっぺい 保険 ほけん にとってのリハビリテーションという挑戦 ちょうせん 284
3−3 家庭 かてい 領域 りょういき での介護 かいご の優先 ゆうせん 性 せい 285
3−4 順応 じゅんのう 性 せい のある給付 きゅうふ の実現 じつげん 286
4 介護 かいご 費用 ひよう の資金 しきん 調達 ちょうたつ 287
4−1 疾病 しっぺい 保険 ほけん と介護 かいご 保険 ほけん の分離 ぶんり 287
4−2 国 くに の財政 ざいせい 措置 そち 288
4−3 救急 きゅうきゅう 病院 びょういん への収容 しゅうよう 290
4−4 混合 こんごう 型 がた 給付 きゅうふ 290
4−5 社会 しゃかい 扶助 ふじょ 290
4−6 外国 がいこく の資金 しきん 調達 ちょうたつ モデル 291
5 介護 かいご 保険 ほけん 導入 どうにゅう のためのプロジェクト 291
6 介護 かいご 保険 ほけん の基本 きほん 事項 じこう 293
6−1 介護 かいご 依存 いぞん 状態 じょうたい (要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい )の定義 ていぎ の基礎 きそ 293
6−2 因果 いんが 関係 かんけい の要素 ようそ 293
6−3 目的 もくてき 設定 せってい の要素 ようそ 294
6−4 閾値の要素 ようそ 296
6−5 要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい の期間 きかん の要素 ようそ 296
7 要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい の法律 ほうりつ 上 じょう の定義 ていぎ 297
8 介護 かいご 保険 ほけん の目的 もくてき 297
第 だい 15章 しょう 介護 かいご 保険 ほけん の構造 こうぞう 298
1 序論 じょろん 298
2 給付 きゅうふ の受給 じゅきゅう 資格 しかく 者 しゃ 298
3 申請 しんせい 手続 てつづ き 299
3−1 書面 しょめん 申請 しんせい 299
3−2 医学 いがく 的 てき 報告 ほうこく 書 しょ 300
4 判定 はんてい と給付 きゅうふ 決定 けってい 300
4−1 序論 じょろん 300
4−2 判定 はんてい の手段 しゅだん 301
4−3 初回 しょかい 判定 はんてい 301
4−4 給付 きゅうふ の決定 けってい 306
4−5 現金 げんきん 給付 きゅうふ と配分 はいぶん 計画 けいかく 307
4−6 ケアプラン 308
4−7 再 さい 判定 はんてい 309
5 決定 けってい 手続 てつづ き 310
5−1 週 しゅう 決定 けってい 310
5−2 特別 とくべつ な決定 けってい を必要 ひつよう とするケース 311
5−3 関連 かんれん 権限 けんげん 組織 そしき 313
5−4 訴訟 そしょう 313
6 給付 きゅうふ 314
6−1 受給 じゅきゅう 権 けん の開始 かいし 314
6−2 在宅 ざいたく における現物 げんぶつ 給付 きゅうふ 314
6−3 現物 げんぶつ 給付 きゅうふ の決定 けってい 317
6−4 ケア施設 しせつ 入所 にゅうしょ 中 ちゅう の現物 げんぶつ 給付 きゅうふ 319
6−5 在宅 ざいたく 者 しゃ への現金 げんきん 給付 きゅうふ 320
6−6 現物 げんぶつ 給付 きゅうふ と現金 げんきん 給付 きゅうふ 320
6−7 介護 かいご ・ケアに必要 ひつよう な物品 ぶっぴん 321
6−8 医療 いりょう 機器 きき ・器具 きぐ 類 るい 321
6−9 住宅 じゅうたく 改修 かいしゅう 321
6−10 非 ひ 職業 しょくぎょう 的 てき な介護 かいご 者 しゃ (介護 かいご を専 せん 門 もん の職業 しょくぎょう とはしない介護 かいご 者 しゃ )への優遇 ゆうぐう 措置 そち 322
6−11 さまざまなプロジェクトの試行 しこう 323
6−12 その他 た の保険 ほけん 者 しゃ の投入 とうにゅう 323
7 特別 とくべつ な措置 そち 324
7−1 看護 かんご セット 324
7−2 入院 にゅういん ・入所 にゅうしょ 滞在 たいざい 費 ひ (ホテルコスト) 324
8 財政 ざいせい 324
8−1 財政 ざいせい システム 324
8−2 国家 こっか による介入 かいにゅう (財政 ざいせい 負担 ふたん ) 325
8−3 新 あたら しい財源 ざいげん 325
8−4 その他 た の財源 ざいげん 325
8−5 介護 かいご 保険 ほけん 料 りょう 325
8−6 保険 ほけん 料 りょう 率 りつ 326
8−7 賦課 ふか 対象 たいしょう 収入 しゅうにゅう 326
8−8 徴収 ちょうしゅう 方法 ほうほう 326
8−9 組織 そしき 327
8−10 介護 かいご 保険 ほけん 給付 きゅうふ サービス供給 きょうきゅう 者 しゃ との関係 かんけい 330
8−11 国際 こくさい 的 てき 側面 そくめん 339
終章 しゅうしょう 3ヵ国 かこく に共通 きょうつう する今後 こんご の課題 かだい 341
1 介護 かいご 予防 よぼう の重要 じゅうよう 性 せい の高 たか まり 341
2 認知 にんち 症 しょう 対策 たいさく の重要 じゅうよう 性 せい の高 たか まり 342
3 適切 てきせつ な要 よう 介護 かいご 認定 にんてい 業務 ぎょうむ の実施 じっし 、認定 にんてい 所要 しょよう 期間 きかん の短縮 たんしゅく 343
4 介護 かいご サービス基盤 きばん 整備 せいび 343
5 介護 かいご サービスの質 しつ の向上 こうじょう 確保 かくほ 344
付録 ふろく ドイツ、ルクセンブルク訪問 ほうもん 調査 ちょうさ 記録 きろく 346
参考 さんこう 資料 しりょう 377
介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 関連 かんれん 年表 ねんぴょう 569
参考 さんこう 文献 ぶんけん 583
索引 さくいん 587
■引用 いんよう
「第 だい 2章 しょう 3カ国 かこく の介護 かいご 保険 ほけん の制度 せいど 化 か の背景 はいけい 」
「2-3各国 かっこく 特有 とくゆう の問題 もんだい 」
「c. 日本 にっぽん
高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご サービスは、老人 ろうじん 福祉 ふくし と老人 ろうじん 保健 ほけん (医療 いりょう )という2つの異 こと なる制度 せいど の下 した で提供 ていきょう されていたが、利用 りよう 手続 てつづ きや利用 りよう 者 しゃ 負担 ふたん の面 めん で差異 さい があり(表 ひょう 2-3、図 ず 2-2)、国民 こくみん にとって公平 こうへい で総合 そうごう 的 てき 、効率 こうりつ 的 てき なサービス利用 りよう の障害 しょうがい となっていた。とりわけサラリーマン層 そう は福祉 ふくし サービスを利用 りよう しにくい実態 じったい があった。
老人 ろうじん 福祉 ふくし 制度 せいど については、措置 そち 制度 せいど により行政 ぎょうせい 庁 ちょう がサービスの種類 しゅるい 、提供 ていきょう 期間 きかん を設定 せってい し、利用 りよう 者 しゃ はサービスを自由 じゆう に選択 せんたく できない。
老人 ろうじん 保険 ほけん では、医療 いりょう の必要 ひつよう 性 せい に乏 とぼ しい者 もの が介護 かいご を主 しゅ たる目的 もくてき として一般 いっぱん 病院 びょういん に長期 ちょうき に入院 にゅういん する「社会 しゃかい 的 てき 入院 にゅういん 」が広範 こうはん に存在 そんざい し、5,000億 おく 円 えん ないし1兆 ちょう 円 えん にも上 のぼ ると推定 すいてい される医療 いりょう 費 ひ 支出 ししゅつ が行 おこな われていた。
また、医療 いりょう 保険 ほけん の保険 ほけん 者 しゃ の共同 きょうどう 事業 じぎょう としての性格 せいかく を有 ゆう する老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど に関 かん しては、老人 ろうじん 保険 ほけん 拠出 きょしゅつ 金 きん の老人 ろうじん 加入 かにゅう 率 りつ 上限 じょうげん の撤廃 てっぱい 問題 もんだい 、負担 ふたん 上限 じょうげん の設定 せってい など制度 せいど の抜本 ばっぽん 的 てき 見直 みなお しをめぐる問題 もんだい が深刻 しんこく 化 か していたが、関係 かんけい 者 しゃ 間 あいだ の11>12利害 りがい が相反 あいはん し、解決 かいけつ に至 いた らないまま暫定 ざんてい 的 てき 対応 たいおう が重 かさ ねられていた。
他方 たほう 、平成 へいせい 元 もと (1989)年 ねん に策定 さくてい されたゴールドプラン(老人 ろうじん 保健 ほけん 福祉 ふくし 推進 すいしん 10カ年 かねん 戦略 せんりゃく )に沿 そ って介護 かいご サービス基盤 きばん の整備 せいび が進展 しんてん し、また平成 へいせい 5(1993)年 ねん には市町村 しちょうそん 老人 ろうじん 保健 ほけん 計画 けいかく が策定 さくてい され、さらに平成 へいせい 6(1994)年 ねん には新 しん ゴールドプランも策定 さくてい されるなど、新 しん 制度 せいど 実施 じっし の受 う け皿 ざら 整備 せいび のめどがある程度 ていど 立 た ってきた。
また、平成 へいせい 2(1990)年 ねん にバブル経済 けいざい が崩壊 ほうかい した後 のち 、平成 へいせい 4、5年 ねん あたりから国 くに の財政 ざいせい 悪化 あっか が顕著 けんちょ になり、租税 そぜい 以外 いがい の財源 ざいげん として保険 ほけん 料 りょう 、とりわけ高齢 こうれい 者 しゃ 自身 じしん の保険 ほけん 料 りょう 負担 ふたん 導入 どうにゅう が注目 ちゅうもく されるようになってきた。
平成 へいせい 5(1993)年 ねん に自民党 じみんとう 単独 たんどく 政権 せいけん が終焉 しゅうえん し、平成 へいせい 6(1994)年 ねん には自社 じしゃ さ連立 れんりつ 政権 せいけん が発足 ほっそく するなど政治 せいじ 状況 じょうきょう が変化 へんか し、介護 かいご などの社会 しゃかい 保障 ほしょう 体制 たいせい 充実 じゅうじつ が実現 じつげん しやすい政治 せいじ 的 てき 環境 かんきょう となった。
さらに、地方 ちほう 分権 ぶんけん の機運 きうん の高 たか まりのなかで、市町村 しちょうそん が主体 しゅたい 的 てき に取 と り組 く むべき課題 かだい として介護 かいご が重視 じゅうし されるようになり、これを可能 かのう とする新 あら たなシステムが求 もと められた(平成 へいせい 7(1995)年 ねん 、地方 ちほう 分権 ぶんけん 推進 すいしん 法 ほう 制定 せいてい )。
平成 へいせい 6、7年 ねん 当時 とうじ 、厚生省 こうせいしょう 事務 じむ 局 きょく の作成 さくせい した2つの説明 せつめい 資料 しりょう (図 ず 2−1、図 ず 2−2)に、保険 ほけん 制度 せいど 化 か の背景 はいけい と狙 ねら いがよく整理 せいり され示 しめ されている。」(10-11)
図 ず 2-1「高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご をめぐる問題 もんだい 状況 じょうきょう 」
○本格 ほんかく 的 てき 高齢 こうれい 社会 しゃかい の到来 とうらい ○ 家族 かぞく 機能 きのう 等 とう の変容 へんよう
・高齢 こうれい 者 しゃ の自立 じりつ ・家族 かぞく 形態 けいたい の変化 へんか
・要 よう 介護 かいご 者 しゃ 数 すう の増加 ぞうか ・女性 じょせい 就労 しゅうろう の増加 ぞうか
○ 現行 げんこう 制度 せいど による対応 たいおう の限界 げんかい
・国民 こくみん の介護 かいご への不安 ふあん の高 たか まり
・家族 かぞく の過重 かじゅう な介護 かいご 負担 ふたん
・介護 かいご による離職 りしょく の増加 ぞうか
→ 介護 かいご 保険 ほけん の導入 どうにゅう が必要 ひつよう
(厚生省 こうせいしょう 高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご 対策 たいさく 本部 ほんぶ 事務 じむ 局 きょく 資料 しりょう 平成 へいせい 6年 ねん )
図 ず 2-2 新 しん 介護 かいご システムに関 かん する基本 きほん 的 てき な視点 してん
○ 老人 ろうじん 福祉 ふくし ○ 老人 ろうじん 医療 いりょう
→ 新 あら たな介護 かいご システム(基本 きほん 的 てき な視点 してん )
@ 医療 いりょう ・福祉 ふくし などを通 つう じ、高齢 こうれい 者 しゃ の介護 かいご に必要 ひつよう なサービスを総合 そうごう 的 てき に提供 ていきょう できるシステム
A 高齢 こうれい 者 しゃ 本人 ほんにん の意思 いし に基 もと づき、専門 せんもん 家 か の助言 じょげん を得 え ながら、本人 ほんにん の自立 じりつ のために最適 さいてき なサービスが選 えら べる利用 りよう 型 がた のシステム
B 多様 たよう なサービス提供 ていきょう 機関 きかん の健全 けんぜん な競争 きょうそう により、質 しつ の高 たか いサービスが提供 ていきょう されるようなシステム
C 増大 ぞうだい する高齢 こうれい 者 しゃ の介護 かいご 費用 ひよう を国民 こくみん 全体 ぜんたい の公平 こうへい な負担 ふたん により賄 まかな うシステム
D 施設 しせつ ・在宅 ざいたく を通 つう じて費用 ひよう 負担 ふたん の公平 こうへい 化 か が図 はか られるようなシステム
(厚生省 こうせいしょう 高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご 対策 たいさく 本部 ほんぶ 事務 じむ 局 きょく 資料 しりょう 平成 へいせい 6年 ねん )
「第 だい 3章 しょう 3カ国 かこく の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど のおもな相違 そうい 点 てん とその要因 よういん 考察 こうさつ 」
「4 保険 ほけん 者 しゃ 」
「4-3 日本 にっぽん 」
「平成 へいせい 18年 ねん (2006)年 ねん の医療 いりょう 制度 せいど 改革 かいかく 法 ほう の成立 せいりつ により創設 そうせつ された後期 こうき 高齢 こうれい 者 しゃ 医療 いりょう 制度 せいど において、都道府県 とどうふけん 単位 たんい ですべての市町村 しちょうそん によって構成 こうせい される広域 こういき 連合 れんごう が保険 ほけん 者 しゃ になることとされ、これを国 くに や都道府県 とどうふけん 、医療 いりょう 保険 ほけん 者 しゃ 等 とう が重層 じゅうそう 的 てき に支 ささ えることとされたのは、介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の考 かんが え方 かた の延長線 えんちょうせん 上 じょう にあるものといえよう」(28)
「第 だい 5章 しょう 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ 論議 ろんぎ の底流 ていりゅう 」
「1 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 論議 ろんぎ についての評価 ひょうか 」
「平成 へいせい 6(1994)年 ねん 以降 いこう 、新 あら たな高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご システムの創設 そうせつ に対 たい する気運 きうん と関心 かんしん が高 たか まってきた」(36)
「平成 へいせい 年代 ねんだい に入 はい って福祉 ふくし 8法 ほう が改正 かいせい され、また、消費 しょうひ 税 ぜい の見直 みなお し論議 ろんぎ の高 たか まりのなかで、使途 しと を介護 かいご 分野 ぶんや に重点 じゅうてん を置 お くゴールドプランの策定 さくてい が大 おお きな政策 せいさく 課題 かだい となってきた。ゴールドプラン策定 さくてい の政策 せいさく 的 てき 支援 しえん 材料 ざいりょう とするために設置 せっち された厚生 こうせい 事務次官 じむじかん の私的 してき 懇談 こんだん 会 かい 「介護 かいご 対策 たいさく 検討 けんとう 室 しつ 」(座長 ざちょう ・伊藤 いとう 善 よし 市 し )は、平成 へいせい 元 もと (1989)年 ねん 12月、要 よう 介護 かいご 者 しゃ の生活 せいかつ の質 しつ を重視 じゅうし し、家族 かぞく 介護 かいご の発想 はっそう からの転換 てんかん を指摘 してき した報告 ほうこく 書 しょ をまとめた(参考 さんこう 資料 しりょう 《日本 にっぽん 》4参照 さんしょう )。
また平成 へいせい 4(1992)年 ねん には老人 ろうじん 保健 ほけん 福祉 ふくし 部 ぶ (部長 ぶちょう ・岡 おか 光 ひかり 序 じょ 治 ち )の部内 ぶない 作業 さぎょう チームが検討 けんとう 結果 けっか のとりまとめを行 おこな っているが、部内 ぶない 限定 げんてい のものにとどまっており、入所 にゅうしょ 型 がた の介護 かいご 施設 しせつ サービスに関 かん し、財政 ざいせい 方式 ほうしき (医療 いりょう 保険 ほけん 方式 ほうしき 、年金 ねんきん 保険 ほけん 方式 ほうしき 、私的 してき 保険 ほけん 方式 ほうしき )に力点 りきてん を置 お いた論点 ろんてん 整理 せいり となっている。
平成 へいせい 5(1993)年 ねん 8月 がつ 、細川 ほそかわ 護 まもる 熙連立 れんりつ 内 ない 閣 かく の大内 おおうち 啓吾 けいご 厚生 こうせい 大臣 だいじん は、就任 しゅうにん 早々 そうそう 持論 じろん に沿 そ って長期 ちょうき ビジョンに即 そく した社会 しゃかい 保障 ほしょう 体制 たいせい を構築 こうちく する必要 ひつよう があるという見地 けんち から高齢 こうれい 社会 しゃかい ビジョン懇談 こんだん 会 かい (座長 ざちょう ・宮崎 みやざき 勇 いさむ )を設置 せっち し、同 どう 懇談 こんだん 会 かい は翌年 よくねん 3月 がつ 28日 にち に報告 ほうこく 「21世紀 せいき 福祉 ふくし ビジョン」をまとめた(p. 81, 図 ず 7-1参照 さんしょう )。
また、平成 へいせい 5(1993)年 ねん 10月 がつ 、高齢 こうれい 者 しゃ 関係 かんけい の3審議 しんぎ 会 かい 委員 いいん で構成 こうせい された「高齢 こうれい 者 しゃ 施策 しさく の基本 きほん 的 てき 方向 ほうこう に関 かん する懇談 こんだん 会 かい 」(座長 ざちょう ・宮崎 みやざき 勇 いさむ )が報告 ほうこく をまとめ、総合 そうごう 化 か ・体系 たいけい 化 か の必要 ひつよう 性 せい と制度 せいど の再 さい 構築 こうちく を指摘 してき した」(37)
「同年 どうねん 11月 がつ 、高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご 問題 もんだい について古川 ふるかわ 貞二郎 ていじろう 事務次官 じむじかん を長 ちょう とした省内 しょうない 検討 けんとう プロジェクトチーム(責任 せきにん 者 しゃ ・安部 あべ 正俊 まさとし 審議 しんぎ 官 かん )が設置 せっち され、高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご の現状 げんじょう と問題 もんだい 点 てん 、介護 かいご サービスとその供給 きょうきゅう のあり方 かた 、介護 かいご の費用 ひよう 負担 ふたん のあり方 かた 、供給 きょうきゅう 基盤 きばん 整備 せいび のあり方 かた 、住宅 じゅうたく 対策 たいさく 、相続 そうぞく 制度 せいど 等 とう について論点 ろんてん 整理 せいり が進 すす められた。財源 ざいげん 調整 ちょうせい 、財政 ざいせい 方式 ほうしき については、独立 どくりつ 型 がた 社会 しゃかい 保険 ほけん 方式 ほうしき と老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど 活用 かつよう 方式 ほうしき の両 りょう 案 あん が取 と り上 あ げられ、論点 ろんてん 整理 せいり が行 おこな われたが、これらは部内 ぶない 資料 しりょう の扱 あつか いとされていた(参考 さんこう 資料 しりょう 《日本 にっぽん 》5参照 さんしょう )。
こうした経緯 けいい を振 ふ り返 かえ ってみると、高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご に関連 かんれん した胎動 たいどう は深 ふか く強 つよ く見 み られたものの、日本 にっぽん において介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ に向 む けた論議 ろんぎ が本格 ほんかく 的 てき に動 うご き出 だ すのは高齢 こうれい 者 しゃ 自立 じりつ 支援 しえん システム検討 けんとう 会 かい が検討 けんとう を開始 かいし した平成 へいせい 6(1994)年 ねん 7月 がつ 以降 いこう と見 み ることができる。
この時期 じき に、日本 にっぽん では社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど の持 も つ構造 こうぞう 的 てき 問題 もんだい が深刻 しんこく 化 か し、自民党 じみんとう 単独 たんどく 政権 せいけん 崩壊 ほうかい 、消費 しょうひ 税 ぜい 導入 どうにゅう といった政治 せいじ ・経済 けいざい 情勢 じょうせい の変化 へんか の下 もと で、当面 とうめん していた高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご にかかわる諸 しょ 問題 もんだい の解決 かいけつ を志向 しこう して、介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ が具体 ぐたい 的 てき な政治 せいじ 政策 せいさく 課題 かだい として表 おもて 舞台 ぶたい に出 で てくることとなった。すなわち、日本 にっぽん の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど は、人口 じんこう 構造 こうぞう の変化 へんか 、介護 かいご 不安 ふあん の深刻 しんこく 化 か 、医療 いりょう 保険 ほけん 制度 せいど および老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど 並 なら びに社会 しゃかい 福祉 ふくし 制度 せいど の行 い き詰 づ まりとこれら諸 しょ 制度 せいど の改革 かいかく をめぐる動向 どうこう 、財政 ざいせい とりわけ国庫 こっこ の窮迫 きゅうはく 、社会 しゃかい 保障 ほしょう の給付 きゅうふ と負担 ふたん の見直 みなお し要請 ようせい 、自民党 じみんとう 単独 たんどく 政権 せいけん の崩壊 ほうかい といった政治 せいじ 構造 こうぞう の変化 へんか など、社会 しゃかい 経済 けいざい 的 てき 状況 じょうきょう の変化 へんか の下 もと で、その制度 せいど 化 か が具体 ぐたい 的 てき 日程 にってい に上 のぼ るようになったのである。
そうした意味 いみ で、日本 にっぽん の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど は、平成 へいせい 5(1993)年 ねん から8年 ねん 末 まつ にかけて、政 せい 、官 かん 、学 がく はじめ関係 かんけい 者 しゃ の知識 ちしき と経験 けいけん を集 あつ めて検討 けんとう が進 すす められ、複雑 ふくざつ な利害 りがい 対立 たいりつ の調整 ちょうせい 過程 かてい を経 へ て得 え られた種々 しゅじゅ の独自 どくじ の工夫 くふう を入 い れ込 こ んだモザイクのような成案 せいあん であり、日本 にっぽん 独自 どくじ の制度 せいど であるととらえるほうが適当 てきとう であって、ドイツなどの先行 せんこう する制度 せいど モデルを下敷 したじ きとして具体 ぐたい 化 か されたものではなかったといえるだろう」(38)
「2 制度 せいど 化 か 論議 ろんぎ を促 うなが した複数 ふくすう の流 なが れ」
「2-1 老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど の見直 みなお し
平成 へいせい 年代 ねんだい に入 はい ると、老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど は関係 かんけい する各 かく サイドから強 つよ く改革 かいかく が求 もと められるようになったが、大変 たいへん 厳 きび しい利害 りがい 対立 たいりつ の下 した で改革 かいかく の方向 ほうこう と内容 ないよう についてなかなかコンセンサスが得 え られないという事情 じじょう があった。
そこで、老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど と重 かさ なり合 あ うニーズを持 も つ高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご 分野 ぶんや で老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど とは異 こと なる考 かんが え方 かた と仕組 しく みで新 あら たな社会 しゃかい 的 てき な介護 かいご 支援 しえん システムをつくり、その考 かんが え方 かた をモデルとして引 ひ き続 つづ き老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど 改革 かいかく を実現 じつげん したいという発想 はっそう が生 う まれた。すなわち老人 ろうじん 保健 ほけん 拠出 きょしゅつ 金 きん 制度 せいど など財源 ざいげん 構造 こうぞう 問題 もんだい 、一部 いちぶ 負担 ふたん が定額 ていがく 制 せい であるという問題 もんだい 、社会 しゃかい 的 てき 入院 にゅういん のように好 この ましくないサービスの提供 ていきょう と利用 りよう の実態 じったい など、老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど が直面 ちょくめん している問題 もんだい の改革 かいかく につながる新 あら たな仕組 しく み39>40を模索 もさく しようということである。」
「2-2 措置 そち 制度 せいど の下 した での介護 かいご サービスの提供 ていきょう と利用 りよう における問題 もんだい
急速 きゅうそく に増 ふ えていく介護 かいご サービスのニーズへの制度 せいど 的 てき 対応 たいおう が立 た ち遅 おく れており、高齢 こうれい 者 しゃ の介護 かいご サービスについては、入所 にゅうしょ 施設 しせつ 利用 りよう および在宅 ざいたく サービスともに、老人 ろうじん 保健 ほけん 法 ほう に基 もと づく医療 いりょう サービスと老人 ろうじん 福祉 ふくし 法 ほう の措置 そち 制度 せいど による福祉 ふくし サービスという両方 りょうほう の系譜 けいふ に属 ぞく するサービスが分立 ぶんりつ して存在 そんざい していた。これらの間 あいだ には利用 りよう 手続 てつづ きや財源 ざいげん 構造 こうぞう 、一部 いちぶ 負担 ふたん などにさまざまな違 ちが いがあり、社会 しゃかい 的 てき な公平 こうへい 40>41性 せい や効率 こうりつ 性 せい という観点 かんてん から見 み ても大 おお きな問題 もんだい があった(p. 15、図 ず 2-2、図 ず 5-1)。
特 とく に福祉 ふくし の措置 そち 制度 せいど の下 もと で、利用 りよう 者 しゃ 側 がわ に恥 はじ の意識 いしき や抵抗 ていこう 感 かん (いわゆる「スティグマ」)があってサービスが使 つか いにくかった。またサラリーマン層 そう にとっては一部 いちぶ 負担 ふたん 金 きん も高 たか いなどから、利用 りよう しやすく公平 こうへい な新 あら たな制度 せいど がつくれないかという要請 ようせい が強 つよ くなっていた。」(40-41)
「2-3 社会 しゃかい 的 てき 入院 にゅういん ・介護 かいご サービスの質 しつ ・介護 かいご サービス提供 ていきょう 基盤 きばん の整備 せいび 確保 かくほ の問題 もんだい
日本 にっぽん の医療 いりょう の特徴 とくちょう の1 ひと つに、入院 にゅういん 日数 にっすう が欧米 おうべい と比 くら べて著 いちじる しく長 なが いこと、看護 かんご や介護 かいご のケアの体制 たいせい が不十分 ふじゅうぶん であることが指摘 してき されてきた。「付 つ き添 そ い」に伴 ともな う保険 ほけん 外 がい 負担 ふたん は平成 へいせい 4(1992)年 ねん の健康 けんこう 保険 ほけん 法 ほう 等 とう の改正 かいせい に伴 ともな う新 しん 看護 かんご 体系 たいけい の実施 じっし により解消 かいしょう されたが、改 あらた めてクローズアップされたのが社会 しゃかい 的 てき 入院 にゅういん 問題 もんだい である。社会 しゃかい 的 てき 入院 にゅういん とは、医療 いりょう の必要 ひつよう 性 せい が乏 とぼ しいものの、特 とく 養 やしなえ などの介護 かいご 施設 しせつ が不足 ふそく していること、特 とく 養 やしなえ 入所 にゅうしょ は病院 びょういん 入院 にゅういん に比 くら べ世間体 せけんてい が悪 わる い、病院 びょういん のほうが費用 ひよう が在宅 ざいたく や特 とく 養 やしなえ の場合 ばあい よりも安 やす い、病院 びょういん のほうがより高度 こうど のサービスが受 う けられる期待 きたい が持 も てる、などといった社会 しゃかい 的 てき 理由 りゆう から長期 ちょうき にわたって入院 にゅういん している者 もの をいう。
当時 とうじ 、いわゆる社会 しゃかい 的 てき 長期 ちょうき 入院 にゅういん の費用 ひよう は、年間 ねんかん 5,000億 おく 円 えん ないし1兆 ちょう 円 えん を超 こ えると推計 すいけい されていたが、単 たん に社会 しゃかい 的 てき 費用 ひよう 負担 ふたん が高 たか くつくということだけではなく、そこで提供 ていきょう されるさーびうすの内容 ないよう が高齢 こうれい 者 しゃ の介護 かいご ニーズにとってふさわしくないという実態 じったい も指摘 してき されており、何 なに とかそこにメス
を入 い れないということもあった(p.12の表 ひょう 2-2、表 ひょう 5-1)。これらの視点 してん からの制度 せいど 的 てき 対応 たいおう の1つが、日本 にっぽん の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の導入 どうにゅう であり、その一環 いっかん である要 よう 介護 かいご 認定 にんてい およびケアマネジメントの制度 せいど 化 か である。」(41)
「2-4 民間 みんかん 営利 えいり 法人 ほうじん 、非 ひ 営利 えいり 法人 ほうじん の参入 さんにゅう 促進 そくしん (供給 きょうきゅう 主体 しゅたい の多様 たよう 化 か )
当時 とうじ はまた、規制 きせい 緩和 かんわ の大 おお きな流 なが れのなかで、サービス供給 きょうきゅう 者 しゃ が市町村 しちょうそん という行政 ぎょうせい 主体 しゅたい 、市町村 しちょうそん が実質 じっしつ 的 てき に管理 かんり 運営 うんえい していた社会 しゃかい 福祉 ふくし 協議 きょうぎ 会 かい などの社会 しゃかい 福祉 ふくし 法人 ほうじん のみに限定 げんてい されていた在宅 ざいたく 介護 かいご 分野 ぶんや において、在宅 ざいたく 介護 かいご 分野 ぶんや への民間 みんかん 営41>43利 り 法人 ほうじん 、非 ひ 営利 えいり 法人 ほうじん の参入 さんにゅう を促 うなが すことが期待 きたい された。これは供給 きょうきゅう 主体 しゅたい の多様 たよう 化 か を進 すす め、適切 てきせつ な市場 いちば 機能 きのう の発揮 はっき を通 つう じて、サービス供給 きょうきゅう 量 りょう を増 ふ やすと同時 どうじ に質 しつ の競争 きょうそう を促 うなが していこうというものである。
社会 しゃかい 保険 ほけん など社会 しゃかい 保障 ほしょう 分野 ぶんや において民間 みんかん 活力 かつりょく を導入 どうにゅう するという着想 ちゃくそう は、健康 けんこう 保険 ほけん 法 ほう 等 とう の昭和 しょうわ 59(1984)年 ねん 改正 かいせい 後 ご の昭和 しょうわ 60(1985)年 ねん に、保険 ほけん 局 きょく 企画 きかく 課 か (課長 かちょう ・岡 おか 光 ひかり 序 じょ 治 ち )が訪問 ほうもん 看護 かんご 事業 じぎょう の実践 じっせん 者 しゃ などの参画 さんかく を得 え て設置 せっち した「医療 いりょう 及 およ び関連 かんれん 分野 ぶんや における民間 みんかん 活力 かつりょく の導入 どうにゅう に関 かん する研究 けんきゅう 会 かい 」での論議 ろんぎ とその報告 ほうこく 「民間 みんかん 活力 かつりょく を活用 かつよう した総合 そうごう 保険 ほけん ・医療 いりょう ・福祉 ふくし サービスの研究 けんきゅう 」が先鞭 せんべん となる。
また、平成 へいせい 元 もと (1989)年 ねん に社会 しゃかい 局 きょく 生活 せいかつ 課 か (課長 かちょう ・和田 わだ 勝 まさる )が設置 せっち した「生協 せいきょう による福祉 ふくし サービスのあり方 かた に関 かん する研究 けんきゅう 会 かい 」(座長 ざちょう ・京極 きょうごく 高 だか 宣 せん )は、自発 じはつ 的 てき な相互 そうご 扶助 ふじょ 組織 そしき として国民 こくみん 生活 せいかつ の安定 あんてい と生活 せいかつ 文化 ぶんか の向上 こうじょう を目的 もくてき として組織 そしき され43>44た性 せい うかつ協同 きょうどう 組合 くみあい の活動 かつどう 展開 てんかい の方向 ほうこう 性 せい として介護 かいご サービスの重要 じゅうよう 性 せい を指摘 してき し、これが契機 けいき となって介護 かいご 問題 もんだい への生協 せいきょう の取 と り組 く みが強化 きょうか されることとなった。
また、同 おな じく協同 きょうどう 組合 くみあい 理念 りねん に立脚 りっきゃく する農業 のうぎょう 協同 きょうどう 組合 くみあい (農協 のうきょう )は物販 ぶっぱん や金融 きんゆう を主力 しゅりょく 事業 じぎょう としてきた。平成 へいせい 5(1993)年 ねん の農業 のうぎょう 協同 きょうどう 組合 くみあい 法 ほう 改正 かいせい によって福祉 ふくし 事業 じぎょう が行 おこな えるよう明記 めいき され、農協 のうきょう が介護 かいご サービスの担 にな い手 て となることが農村 のうそん 社会 しゃかい の維持 いじ と安定 あんてい を可能 かのう にするというに認識 にんしき に立 た って、全国 ぜんこく 農業 のうぎょう 協同 きょうどう 組合 くみあい 中央 ちゅうおう 会 かい (JA全中 ぜんちゅう )は介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ に大 おお きな期待 きたい をよせ、全国 ぜんこく 的 てき な先駆 せんく 的 てき モデル事業 じぎょう の紹介 しょうかい や関係 かんけい 者 しゃ への研修 けんしゅう を実施 じっし した。与党 よとう 自民党 じみんとう 内 ない で介護 かいご 保険 ほけん 創設 そうせつ への批判 ひはん が強 つよ かった時期 じき に、JA全中 ぜんちゅう による関係 かんけい 議員 ぎいん に対 たい する働 はたら きかけが行 おこな われたことは、介護 かいご 保険 ほけん に対 たい する与党 よとう 内 ない などの理解 りかい 者 しゃ を拡大 かくだい させるうえで意味 いみ のあることであった」(41-44)
「2-5 地方 ちほう 分権 ぶんけん ・国保 こくほ 制度 せいど 改革 かいかく の促進 そくしん
さらに、ようやく本格 ほんかく 化 か してきた地方 ちほう 分権 ぶんけん 論議 ろんぎ の流 なが れのなかで、平成 へいせい 6、7(1994、95)年 ねん ごろから、市町村 しちょうそん を保険 ほけん 者 しゃ とした介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど の実施 じっし は、地方 ちほう 分権 ぶんけん を進 すす めたり国民 こくみん 健康 けんこう 保険 ほけん 制度 せいど 改革 かいかく を促進 そくしん したりするうえでよい契機 けいき になるという意識 いしき が自治省 じちしょう などの一部 いちぶ にも浮上 ふじょう してきた。」
(44)
「2-6 保険 ほけん 給付 きゅうふ の重点 じゅうてん 化 か と財源 ざいげん
また、平成 へいせい 3(1991)年 ねん に設置 せっち された医療 いりょう 保険 ほけん 審議 しんぎ 会 かい (会長 かいちょう ・宮澤 みやざわ 健一 けんいち )では、保険 ほけん 給付 きゅうふ を見直 みなお し重点 じゅうてん 化 か を図 はか るという観点 かんてん から介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ 論議 ろんぎ とも関連 かんれん する検討 けんとう が行 おこな われていることにも注目 ちゅうもく しておきたい。当時 とうじ 、病院 びょういん 内 ない に入院 にゅういん する患者 かんじゃ については、自費 じひ 負担 ふたん で付 つ き添 そ い婦 ふ をつけることが求 もと められる実態 じったい が広 ひろ く見 み られたが、患者 かんじゃ の自己 じこ 負担 ふたん が重 おも いばかりでなく、介助 かいじょ 内容 ないよう や施設 しせつ 管理 かんり 上 じょう にも問題 もんだい があって社会 しゃかい 問題 もんだい 化 か しており、付 つ き添 そ い解消 かいしょう が健康 けんこう 保険 ほけん 制度 せいど 上 じょう の課題 かだい とされていた。
平成 へいせい 4(1992)年 ねん の健康 けんこう 保険 ほけん 法 ほう 改正 かいせい により入院 にゅういん 時 じ 給食 きゅうしょく に関 かん し療養 りょうよう 費 ひ 制度 せいど が導入 どうにゅう されるとともに、看護 かんご ・介護 かいご の質 しつ を高 たか め保険 ほけん 外 がい 負担 ふたん をなくすことをねらった新 しん 看護 かんご 体系 たいけい が導入 どうにゅう された。これは、社会 しゃかい 的 てき 入院 にゅういん の是正 ぜせい と看護 かんご ・介護 かいご の質 しつ の向上 こうじょう という重要 じゅうよう 課題 かだい のために関連 かんれん 分野 ぶんや で行 おこな われた先行 せんこう 的 てき な試 こころ みであ」 [る:引用 いんよう 者 しゃ ] (44)
「3 日本 にっぽん の介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ の背景 はいけい 」
「3-6 措置 そち 制度 せいど がもたらした問題 もんだい の解消 かいしょう
福祉 ふくし の措置 そち 制度 せいど 下 か では、当初 とうしょ 予算 よさん の枠 わく 内 ない でしかニーズに対応 たいおう できず、サービス供給 きょうきゅう 量 りょう に制約 せいやく があった。事業 じぎょう 者 しゃ も、利用 りよう 者 しゃ ではなく措置 そち 件 けん を持 も つ市町村 しちょうそん のほうを向 む いていると指摘 してき され、介護 かいご サービスの提供 ていきょう と利用 りよう はいわゆる市場 いちば 機能 きのう がきかず効率 こうりつ 的 てき ではないという認識 にんしき が強 つよ くなった。
また、福祉 ふくし の措置 そち 制度 せいど において応 おう 能 のう 負担 ふたん 型 がた の一部 いちぶ 負担 ふたん 金 きん 制度 せいど は、所得 しょとく の捕捉 ほそく 問題 もんだい もありサラリーマンなど中間 ちゅうかん 所得 しょとく 層 そう にとって負担 ふたん が重 おも かった。特別 とくべつ 養護 ようご 老人 ろうじん ホーム入所 にゅうしょ などの福祉 ふくし サービス利用 りよう への抵抗 ていこう 感 かん も色濃 いろこ く残 のこ っていた。
しかし平成 へいせい 5(1993)年 ねん に厚生 こうせい 事務次官 じむじかん が設置 せっち した保育 ほいく 問題 もんだい 検討 けんとう 会 かい の報告 ほうこく を契機 けいき に入所 にゅうしょ 措置 そち 制度 せいど の見直 みなお し論議 ろんぎ が浮上 ふじょう した際 さい 、社会党 しゃかいとう 、自治労 じちろう 等 とう が福祉 ふくし 充実 じゅうじつ への公的 こうてき 責任 せきにん の交代 こうたい だと強 つよ く反対 はんたい して措置 そち 制度 せいど 廃止 はいし 論 ろん は実現 じつげん を見 み なかった。こうした経過 けいか もあり、自社 じしゃ さ政権 せいけん 下 か での立案 りつあん にあたっては反対 はんたい の輪 わ が広 ひろ がらないよう慎重 しんちょう な判断 はんだん と合意 ごうい 形成 けいせい に向 む けた進 すす め方 かた が不可欠 ふかけつ という認識 にんしき が事務 じむ 局 きょく 内部 ないぶ にあり、こうした姿勢 しせい も若年 じゃくねん 障害 しょうがい 者 しゃ をドイツのような介護 かいご 保険 ほけん の対象 たいしょう 者 しゃ とする方向 ほうこう をとらなかったことの一因 いちいん であった。」(49)
「3-9 老人 ろうじん 保健 ほけん 拠出 きょしゅつ 金 きん 問題 もんだい の打開 だかい
昭和 しょうわ 60年代 ねんだい になって老人 ろうじん 保健 ほけん 拠出 きょしゅつ 金 きん の見直 みなお し問題 もんだい をめぐって健康 けんこう 保険 ほけん 組合 くみあい 連合 れんごう 会 かい など被用者 ひようしゃ 保険 ほけん 側 がわ と市町村 しちょうそん 国保 こくほ との間 あいだ の対立 たいりつ が深刻 しんこく 化 か し、老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど の行 い き詰 づ まりがはっきりとしてきた。被 ひ 保険 ほけん 者 しゃ とその被 ひ 扶養 ふよう 者 しゃ への保険 ほけん 給付 きゅうふ にあてるため徴収 ちょうしゅう された医療 いりょう 保険 ほけん 料 りょう が、まず老人 ろうじん 保健 ほけん 拠出 きょしゅつ 金 きん 支払 しはら いに充当 じゅうとう され、そ51>52の割合 わりあい も高 たか くなってきた実態 じったい があり、健保 けんぽ 組合 くみあい などから被 ひ 保険 ほけん 者 しゃ に説明 せつめい し納得 なっとく を得 え ることが難 むずか しい、という批判 ひはん が強 つよ まったこともあり、老人 ろうじん 保健 ほけん 拠出 きょしゅつ 金 きん 制度 せいど に代 か わる新 しん 制度 せいど を模索 もさく せざるを得 え ない状況 じょうきょう であった。
老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど の改革 かいかく については、健康 けんこう 保険 ほけん 法 ほう 等 とう の改正 かいせい にあたって、平成 へいせい 2(1990)年 ねん 、3年 ねん 、6年 ねん 、7年 ねん と数次 すうじ にわたって2年 ねん 後 ご の老人 ろうじん 保健 ほけん 拠出 きょしゅつ 金 きん 制度 せいど の見直 みなお し等 とう が法律 ほうりつ 付則 ふそく や国会 こっかい での確認 かくにん 質問 しつもん で合意 ごうい されたが、実現 じつげん を見 み ないまま先送 さきおく りされてきた。
こうしたことから、従来 じゅうらい 型 がた の対応 たいおう では展望 てんぼう が開 あ けず、新 あら たな政策 せいさく モデルで途 と を開 ひら くしかないという認識 にんしき が事務 じむ 局 きょく の中 なか で育 そだ っていた。すなわち、介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど において採用 さいよう される新 あら たな仕組 しく みを援用 えんよう し、老人 ろうじん 保健 ほけん 制度 せいど に代 か わる新 あら たな高齢 こうれい 者 しゃ 医療 いりょう 制度 せいど 構想 こうそう づくりを進 すす めたらよいという発想 はっそう である。」(52)
「第 だい 6章 しょう 介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ をめぐる利害 りがい 関係 かんけい と調整 ちょうせい 」
「3主要 しゅよう な関係 かんけい 者 しゃ ・組織 そしき 」
「3-1 厚生省 こうせいしょう 関係 かんけい 」
「(1)高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご 対策 たいさく 本部 ほんぶ の設置 せっち (平成 へいせい 6(1994)年 ねん 4月 がつ )」
「(2)高齢 こうれい 者 しゃ 介護 かいご ・自立 じりつ 支援 しえん システム研究 けんきゅう 会 かい の設置 せっち (平成 へいせい 6年 ねん 7月 がつ )」――「利害 りがい 関係 かんけい 者 しゃ や業界 ぎょうかい 代表 だいひょう による調整 ちょうせい の場 ば としてではなく、専 せん 門 もん の実務 じつむ 者 しゃ 、研究 けんきゅう 者 しゃ によって構成 こうせい されているが、特 とく に厚生 こうせい 行政 ぎょうせい に批判 ひはん 的 てき あるいは厳 きび しいと見 み られた者 もの の参画 さんかく も得 え ているという点 てん に特徴 とくちょう があった」(59)
「(3)老人 ろうじん 保健 ほけん 福祉 ふくし 審議 しんぎ 会 かい 」
「3-8 日本 にっぽん 医師 いし 会 かい 」
「 また日本 にっぽん 医師 いし 会 かい は、医療 いりょう における開業医 かいぎょうい 、診療 しんりょう 所 しょ の比重 ひじゅう の低下 ていか 傾向 けいこう が続 つづ くなかで、介護 かいご 保険 ほけん 制度 せいど 創設 そうせつ の必要 ひつよう 性 せい を認識 にんしき するようになっていった。これはたとえば、要 よう 介護 かいご 認定 にんてい において主治 しゅじ の医師 いし の意見 いけん 書 しょ という形 かたち で関与 かんよ することにも表 あらわ れている。かかりつけ医 い 、ホームドクター制 せい については、昭和 しょうわ 58、59年 ねん 当時 とうじ の論議 ろんぎ に見 み られたとおり、フリーアクセスの原則 げんそく から法 ほう 制度 せいど 化 か には強 つよ い反対 はんたい 姿勢 しせい を見 み せてきた歴史 れきし があった。しかし、患者 かんじゃ が入院 にゅういん して開業医 かいぎょうい が診 み ることができなくならないよう、在宅 ざいたく 介護 かいご に積極 せっきょく 的 てき にかかわることが重要 じゅうよう であり、そのため66>67には開業医 かいぎょうい が要 よう 介護 かいご 認定 にんてい の段階 だんかい から関与 かんよ する必要 ひつよう があるという認識 にんしき が日本 にっぽん 医師 いし 会 かい 幹部 かんぶ のなかにも早 はや くから浸透 しんとう していった」(66-67)
「4 厚生省 こうせいしょう のプロジェクトチームの基本 きほん 的 てき なスタンス」
「4-1 社会 しゃかい 保険 ほけん 主義 しゅぎ
昭和 しょうわ 25(1950)および平成 へいせい 7(1995)年 ねん の社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど 審議 しんぎ 会 かい による内閣 ないかく 総理 そうり 大臣 だいじん への勧告 かんこく において明 あき らかにされているように、自立 じりつ した個人 こじん の連帯 れんたい に基 もと づく相互 そうご 扶助 ふじょ の仕組 しく みである社会 しゃかい 保険 ほけん 方式 ほうしき をわが国 くに の社会 しゃかい 保障 ほしょう 制度 せいど における基本 きほん 的 てき な仕組 しく みとすることは、自民党 じみんとう および内閣 ないかく を通 つう じた共通 きょうつう の基本 きほん 的 てき な理解 りかい となっていた」(67)
「5 事務 じむ 局 きょく 内部 ないぶ における基本 きほん 的 てき な合意 ごうい 点 てん 」
「5-1 現金 げんきん 給付 きゅうふ は行 おこな わず、介護 かいご サービス基盤 きばん 整備 せいび を重視 じゅうし する(参考 さんこう 資料 しりょう 《日本 にっぽん 》2、3参照 さんしょう )
@ 現金 げんきん 給付 きゅうふ は、給付 きゅうふ 費 ひ を膨張 ぼうちょう させたり、不正 ふせい 請求 せいきゅう 等 とう を招 まね くおそれが強 つよ い。大蔵省 おおくらしょう 主計 しゅけい 局 きょく の反対 はんたい が強 つよ い。
A 家族 かぞく による介護 かいご を固定 こてい 化 か する不安 ふあん がある。
B 現物 げんぶつ 給付 きゅうふ は、利用 りよう 時 じ の一部 いちぶ 負担 ふたん を伴 ともな うことから不 ふ 適正 てきせい 利用 りよう も少 すく なくなるし、サービス基盤 きばん 整備 せいび を促進 そくしん することになる。
C 高齢 こうれい 化 か の進 すす んだ過疎 かそ 地域 ちいき などでも雇用 こよう を創出 そうしゅつ し、地域 ちいき 社会 しゃかい の維持 いじ に貢献 こうけん する。
D バウチャー方式 ほうしき は採用 さいよう しない(バウチャーが現金 げんきん と同 おな じように不正 ふせい 流通 りゅうつう する懸念 けねん があるし、サービス基盤 きばん 整備 せいび につながらない可能 かのう 性 せい もある」(71)
「5-5 予防 よぼう 重視 じゅうし の制度 せいど とする
社会 しゃかい 保険 ほけん である医療 いりょう 保険 ほけん では、疾病 しっぺい 予防 よぼう や健康 けんこう 増進 ぞうしん といった予防 よぼう については保険 ほけん 給付 きゅうふ しないことを原則 げんそく としていたが、介護 かいご 保険 ほけん では要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい の前 ぜん 段階 だんかい にある虚弱 きょじゃく な高齢 こうれい 者 しゃ を要 よう 支援 しえん 者 しゃ として位置 いち づけ、要 よう 介護 かいご 状態 じょうたい への移行 いこう を防止 ぼうし したり遅 おく らせることを意図 いと した給付 きゅうふ (予防 よぼう 給付 きゅうふ )を創設 そうせつ することとした。
予防 よぼう 重視 じゅうし の考 かんが え方 かた は、ドイツやルクセンブルクにはない仕組 しく みで注目 ちゅうもく を浴 あ びたが、制度 せいど 実施 じっし 状 じょう 況 きょう を踏 ふ まえて平成 へいせい 17(2005)年 ねん の介護 かいご 保険 ほけん 法 ほう 改正 かいせい によってさらに徹底 てってい されることとなった」(73)
*作成 さくせい :堀田 ほった 義太郎 よしたろう