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射水市民病院での人工呼吸器取り外し
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射水いみず市民しみん病院びょういんでの人工じんこう呼吸こきゅうはず




2006ねんがつ  ◆がつ  ◆6月ろくがつ

立岩たていわ しん也 2009/12/22 射水いみず市民しみん病院びょういん事件じけん起訴きそについてのコメント
 『読売新聞よみうりしんぶん』2009-12-22富山とやまけんばん,

◆2006/03/25「TBS News i」17:51 「安楽あんらく尊厳そんげん反対はんたい集会しゅうかいではおどろきのこえ
http://news.tbs.co.jp/ *
◆2006/03/27 0800− 日本にほんテレビあさのワイドショー「情報じょうほうツウ」
 小松こまつ美彦よしひこ日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかいふく理事りじちょう荒川あらかわすすむせい出演しゅつえん
◆2006/03/27 安楽あんらく尊厳そんげん法制ほうせい阻止そしするかい記者きしゃ会見かいけん
 厚生こうせい労働省ろうどうしょう記者きしゃクラブ(午後ごご5から6
 清水しみず昭美あけみ安楽あんらく尊厳そんげん法制ほうせい阻止そしするかい)/中西なかにし正司せいじ全国ぜんこく自立じりつ生活せいかつセンター協議きょうぎかい)/古賀こが典夫のりおおこっているぞ!障害しょうがいしゃて―全国ぜんこくネットワーク)/川口かわぐち有美子ゆみこ(さくらかい
◆2006/03/27 17:37 「TBS News i」
「「あきらかに殺人さつじん安楽あんらく反対はんたいする団体だんたい
http://news.tbs.co.jp/ *
◆2006/03/27 17:50- 日本にほんテレビ「ニュースプラ1」
 東海大学とうかいだいがく安楽あんらく事件じけん裁判さいばんちょう 松浦まつうらしげるのコメント
◆2006/03/27 18:17- 日本にほんテレビ「スクラブル」?
 日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかい理事りじ上田うえだ健志たけしのコメント
立岩たていわしん也 2006/03/27掲載けいさい ・9」
 『Webうぇぶちくま』2006.04掲載けいさい予定よてい
◆2006/03/28 09:37-09:52 川崎かわさき厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん閣議かくぎ記者きしゃ会見かいけん 参議院さんぎいん議員ぎいん食堂しょくどう
http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2006/03/k0328.html
◆2006/03/28 1400- 日本にほんテレビ「ザ・ワイド」。
 清水しみず昭美あけみ安楽あんらく尊厳そんげん法制ほうせい阻止そしするかい)と日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかい理事りじちょう井形いがた昭弘あきひろのコメントを放映ほうえい
 東海大学とうかいだいがく安楽あんらく事件じけん裁判さいばんちょう 松浦まつうらしげる東京とうきょう三楽さんらく病院びょういん瀬戸山せとやま隆平りゅうへい医師いし東京とうきょう衛生えいせい病院びょういん本郷ほんごう和彦かずひこ医師いしのコメント。
 ゲストにもと最高裁さいこうさい裁判さいばんちょう土本どもと武司たけし出演しゅつえん
◆2006/03/29 PM455ふん〜7 フジテレビ 「スーパーニュース」
 *清水しみず昭美あけみ安楽あんらく尊厳そんげん法制ほうせい阻止そしするかい取材しゅざいける
◆2006/03/29 PM954ふん〜1110ふん テレビ朝日てれびあさひ 「報道ほうどうステーション」
 *清水しみず昭美あけみ安楽あんらく尊厳そんげん法制ほうせい阻止そしするかい取材しゅざいける。
 清水しみずほか日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかいふく理事りじちょう太田おおた満夫みつおのコメント
◆2006/03/30 PM454ふん〜655ふん TBSテレビ 「イブニング5」
 *清水しみず昭美あけみ安楽あんらく尊厳そんげん法制ほうせい阻止そしするかい取材しゅざいける
◆2006/03/31 日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかい尊厳そんげん法制ほうせい推進すいしん要望ようぼうしょ厚生こうせい労働省ろうどうしょう提出ていしゅつ
『TBS News i』2006ねん3がつ31にち21:09
http://news.tbs.co.jp/ *
◆2006/03/31 衆議院しゅうぎいん法務ほうむ委員いいんかい村井むらいそうあきら民主みんしゅ)「射水いみず市民しみん病院びょういん安楽あんらく問題もんだい質問しつもん杉浦すぎうら法務大臣ほうむだいじん答弁とうべん
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib3.cfm?deli_id=29952&media_type=wb


新聞しんぶん報道ほうどう

◆「医師いし呼吸こきゅうはずしたい」と院長いんちょう相談そうだん…7にん安楽あんらく疑惑ぎわく
 『読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ25にち159ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060325i206.htm
◆「高齢こうれい患者かんじゃにん安楽あんらく」か 富山とやま病院びょういん県警けんけい捜査そうさ
 『北海道新聞ほっかいどうしんぶん』2006/03/25 17:06
 http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060325&j=0022&k=200603254331
◆「医師いし延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし信念しんねんか 富山とやま呼吸こきゅうはずし7にん死亡しぼう
 『朝日新聞あさひしんぶん』2006ねん03がつ25にち2252ふん
http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY200603250302.html
◆「家族かぞく同意どうい尊厳そんげん説明せつめい 患者かんじゃにん地元じもとの50―90だい
 『北海道新聞ほっかいどうしんぶん』 2006/03/25 23:08
 http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060325&j=0022&k=200603254466
◆「「医師いし独断どくだん問題もんだい家族かぞく同意どうい文書ぶんしょない」 病院びょういん会見かいけん
 『朝日新聞あさひしんぶん』2006ねん03がつ26にち0108ふん
 http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY200603250306.html
◆「富山とやま病院びょういん延命えんめい中止ちゅうし院長いんちょう倫理りんりじょう問題もんだい」」
 『読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ26にち150ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060325it15.htm
◆「富山とやま射水いみず呼吸こきゅうはずし:家族かぞく同意どういしょなし、外科げか部長ぶちょう独断どくだん−−「尊厳そんげん」と説明せつめい」 『毎日新聞まいにちしんぶん』2006ねん3がつ26にち 東京とうきょう朝刊ちょうかん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060326ddm001040048000c.html
◆「富山とやま射水いみず呼吸こきゅうはずし:7にん死亡しぼう 外科げか部長ぶちょう権限けんげん 医師いし反論はんろんできず」
 『毎日新聞まいにちしんぶん』2006ねん3がつ26にち 東京とうきょう朝刊ちょうかん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060326ddm041040092000c.html
◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく患者かんじゃ意思いし確認かくにんなど必要ひつよう手続てつづきせず」
 『毎日新聞まいにちしんぶん』2006ねん3がつ26にち 744ふん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060326k0000m040115000c.html
◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく:「同意どうい」「死期しき」が焦点しょうてんに」
 『毎日新聞まいにちしんぶん』2006ねん3がつ26にち 749ふん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060326k0000m040105000c.html
◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく外科げか部長ぶちょう医師いしら、一様いちよう複雑ふくざつ反応はんのう
 『毎日新聞まいにちしんぶん』2006ねん3がつ26にち 2048ふん (最終さいしゅう更新こうしん時間じかん 3月26にち 2135ふん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060327k0000m040092000c.html
◆「患者かんじゃ家族かぞく同意どういない」病院びょういん「カルテに記載きさい」…延命えんめい中止ちゅうし
 『読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ26にち224ふん 読売新聞よみうりしんぶん
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060326it14.htm
◆コラム:天地人てんちじん
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん 3がつ26にち
 http://www.kitanippon.co.jp/news/column/tenchi/tenchi.htm *
◆「「外科げか部長ぶちょう研修けんしゅう事実じじつなし」金沢大かなざわだい発表はっぴょう否定ひてい
読売新聞よみうりしんぶん 2006ねん3がつ26にち2358ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060326i116.htm
◆コラム(ゆう春秋しゅんじゅう
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ27にち
 http://www.kitanippon.co.jp/news/column/yuukan/yuukan.html *
◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく射水いみず市民しみん病院びょういん玄関げんかん謝罪しゃざいぶん掲示けいじ
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ27にち1052ふん (最終さいしゅう更新こうしん時間じかん 3月27にち 1218ふん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/archive/news/2006/03/27/20060327k0000e040032000c.html
3月さんがつ27にちづけ・よみうり寸評すんぴょう
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ27にち1352ふん
 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060327ig05.htm
◆「富山とやま呼吸こきゅうはずし 患者かんじゃ家族かぞくたのんでいない」」
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ27にち0311ふん
 http://www.asahi.com/health/news/TKY200603260240.html
◆「呼吸こきゅうはずしの外科げか部長ぶちょう聴取ちょうしゅ 富山とやま県警けんけい立件りっけん可否かひ検討けんとう
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ27にち0606ふん
 http://www.asahi.com/health/news/TKY200603260245.html
◆「呼吸こきゅう拒否きょひ反応はんのう 「はずして」たのんだ事例じれいも 富山とやま病院びょういん
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ27にち0606ふん
 http://www.asahi.com/health/news/TKY200603260249.html
◆「あきらかに殺人さつじん安楽あんらく反対はんたいする団体だんたい 『TBS News i』 2006ねん3がつ27にち17:37
http://news.tbs.co.jp/ *
◆「尊厳そんげん」(憂楽帳ゆうらくちょう)【今沢いまざわしん
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ27にち 東京とうきょう夕刊ゆうかん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/yuuraku/news/20060327dde041070028000c.html
3月さんがつ28にちづけ編集へんしゅう手帳てちょう
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ28にち139ふん
 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060325ig15.htm
◆[延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし]「指針ししんとなる法的ほうてき整備せいび必要ひつようだ」(3がつ28にちづけ社説しゃせつ2)
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ28にち140ふん
 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060327ig91.htm
◆「呼吸こきゅうはずし 治療ちりょう中止ちゅうし基準きじゅんづくりを」【社説しゃせつ
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にちづけ
http://www.asahi.com/paper/editorial20060328.html
◆【天声てんせい人語じんご
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にちづけ
http://www.asahi.com/paper/column20060328.html
◆「『本音ほんねこうにできない』 富山とやまの『安楽あんらく疑惑ぎわく」(特報とくほう) (坂本さかもとたかしこう大村おおむらあゆみ
東京とうきょう新聞しんぶん』 2006ねん3がつ28にち
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060328/mng_____tokuho__000.shtml
◆「呼吸こきゅうはずし 『同意どうい』でちがっては」(社説しゃせつ
東京とうきょう新聞しんぶん』2006ねん3がつ28にち
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20060328/col_____sha_____002.shtml
中日新聞ちゅうにちしんぶん』2006ねん3がつ28にち
http://www.chunichi.co.jp/00/sha/20060328/col_____sha_____001.shtml
◆「さとしおんいんさくら入相いりあい(いりあい)のかねはるゆう(ゆうべ)」…(中日ちゅうにち春秋しゅんじゅう
中日新聞ちゅうにちしんぶん』2006ねん3がつ28にち
http://www.chunichi.co.jp/00/chn/20060328/col_____chn_____000.shtml
◆「わたしちからかぎ患者かんじゃのためになる…」余録よろく
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ28にち 東京とうきょう朝刊ちょうかん
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/yoroku/archive/news/2006/03/20060328ddm001070030000c.html
◆「病院びょういんちょう市議会しぎかい説明せつめい 人工じんこう呼吸こきゅうはずしで 富山とやまけん
北海道新聞ほっかいどうしんぶん』 2006ねん3がつ28にち 730ふん
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060328&j=0022&k=200603285029
◆「川崎かわさき厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん閣議かくぎ記者きしゃ会見かいけん
(H18.03.28()09:37〜09:52 参議院さんぎいん議員ぎいん食堂しょくどう
http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2006/03/k0328.html
◆「終末しゅうまつ医療いりょう停止ていし条件じょうけんはやめに結論けつろんを」 川崎かわさき厚労相こうろうしょう
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にち1359ふん
http://www.asahi.com/national/update/0328/TKY200603280262.html?ref=prev
◆「「呼吸こきゅうはずしに同意どうい患者かんじゃ家族かぞく自宅じたく玄関げんかんがみ
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にち2204ふん
http://www.asahi.com/health/news/TKY200603280412.html
◆「外科げか部長ぶちょう、「あいだちがっていた」 院長いんちょう謝罪しゃざい
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にち2227ふん
http://www.asahi.com/health/news/TKY200603280477.html
◆「富山とやま射水いみず呼吸こきゅうはずし:「尊厳そんげん指針ししん策定さくていいそぐ」−−川崎かわさき厚労相こうろうしょう
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ29にち 東京とうきょう朝刊ちょうかん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/archive/news/2006/03/29/20060329ddm005040011000c.html
◆「「倫理りんり」めぐり緊迫きんぱく 射水いみず市民しみん病院びょういん延命えんめい中止ちゅうし
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ29にち
http://www.kitanippon.co.jp/ *
◆「終末しゅうまつ医療いりょうガイドライン設置せっちは4病院びょういん 県内けんない」 『北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ29にち
http://www.kitanippon.co.jp/ *
◆「7けんすべて家族かぞく同意どうい 射水いみず延命えんめい中止ちゅうし
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ29にち
http://www.kitanippon.co.jp/ *
◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく外科げか部長ぶちょうはじめて説明せつめい自然しぜん選択せんたく
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ29にち 1500ふん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060329dde001040017000c.html
◆「富山とやま射水いみず呼吸こきゅうはずし:外科げか部長ぶちょうはじめて説明せつめい
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ29にち 東京とうきょう夕刊ゆうかん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060329dde001040017000c.html
◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく外科げか部長ぶちょう発言はつげん内容ないよう
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ29にち 1500ふん
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20060329k0000e040090000c.html
◆「尊厳そんげん問題もんだい法制ほうせい加速かそくを」 超党派ちょうとうは議連ぎれん幹事かんじちょう
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ29にち2116ふん
http://www.asahi.com/life/update/0329/005.html
◆「超党派ちょうとうは議員ぎいん連盟れんめい、「尊厳そんげん」の早期そうき法制ほうせい強調きょうちょう
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ29にち2251ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060329ic23.htm
◆「呼吸こきゅうはずし 外科げか部長ぶちょうわかれの時間じかんつくろうと」」
朝日新聞あさひしんぶん』2006ねん03がつ29にち2336ふん
http://www.asahi.com/national/update/0329/TKY200603290480.html
◆「延命えんめい中止ちゅうし外科げか部長ぶちょう「5けんべつ医師いしはなって…」」
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ30にち121ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060329i318.htm
◆「「ほかの医師いしめた」射水いみず市民しみん病院びょういん外科げか部長ぶちょう
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ30にち
http://www.kitanippon.co.jp/cgi-bin/news.cgi?id=A100 
◆「大半たいはん外科げか部長ぶちょうらに理解りかい 呼吸こきゅうはずしで電話でんわ相次あいつぐ」
北海道新聞ほっかいどうしんぶん』 2006ねん3がつ30にち 10:59
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060330&j=0022&k=200603305695
◆「延命えんめい中止ちゅうし富山とやま県警けんけい家族かぞくから任意にんい聴取ちょうしゅ
読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ30にち1540ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060330i207.htm
◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく患者かんじゃ生前せいぜん延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし希望きぼう 家族かぞく証言しょうげん
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ31にち 300ふん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060331k0000m040145000c.html
病院びょういんがわの3医師いしにもききと調査ちょうさ
『TBS News i』2006ねん3がつ30にち 18:01
http://news.tbs.co.jp/ *
終末しゅうまつケア検討けんとう来月らいげつはじめにも発足ほっそく射水いみず市民しみん病院びょういん
読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ31にち024ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060330ic23.htm
尊厳そんげん法制ほうせいもと団体だんたい要望ようぼうしょ川崎かわさき厚労相こうろうしょう提出ていしゅつ
毎日新聞まいにちしんぶん 2006ねん3がつ31にち 1937ふん
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20060401k0000m040047000c.html
◆「「尊厳そんげん」と主張しゅちょうせず…延命えんめい措置そち中止ちゅうし外科げか部長ぶちょう反論はんろん
読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ31にち217ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060331i213.htm
外科げか部長ぶちょう退職たいしょくねがい撤回てっかい 病院びょういん批判ひはん 呼吸こきゅうはず問題もんだい
朝日新聞あさひしんぶん』2006ねん03がつ31にち2116ふん
http://www.asahi.com/health/news/TKY200603310504.html



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記事きじ引用いんよう

◆「安楽あんらく尊厳そんげん反対はんたい集会しゅうかいではおどろきのこえ
『TBS News i』 2006ねん3がつ25にち17:51
http://news.tbs.co.jp/ *

 「東京とうきょうでは、障害しょうがいしゃ患者かんじゃ家族かぞくらおよそ100にん参加さんかして、安楽あんらく尊厳そんげん反対はんたいする集会しゅうかいひらかれました。
 富山とやまけん外科げか患者かんじゃ呼吸こきゅうはずしていたことについては、参加さんかしゃからおどろきのこえかれました。
 「7にんもということは、病院びょういんなかで1れいでどうしてがつかなかったのか」
 「『尊厳そんげん』という言葉ことばうつくしそうなひびきのなかで、(今回こんかいのような)ながれが加速かそくしているのではないか」(参加さんかしゃ
 さらに、今回こんかい問題もんだいけ、国会こっかい尊厳そんげん法制ほうせいけたうごきが加速かそくするのではないかと懸念けねんするこえおおかれました。


◆「医師いし呼吸こきゅうはずしたい」と院長いんちょう相談そうだん…7にん安楽あんらく疑惑ぎわく
 『読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ25にち159ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060325i206.htm

 「終末しゅうまつ医療いりょう患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ、死亡しぼうしていたことが判明はんめいした富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういん。25にち午前ごぜん会見かいけんした分家ぶんけ静男しずお市長しちょうは、「警察けいさつまかせており、くわしいはなしはわからない」と苦渋くじゅうちた表情ひょうじょうかたった。
 分家ぶんけ市長しちょうは25にち午前ごぜん1045ふん病院びょういん設置せっちしゃとして市役所しやくしょ会見かいけんひらいた。
 会見かいけんによると、男性だんせい外科げか医師いし(50)は昨年さくねん10がつ12にちっていた70さいだい男性だんせい患者かんじゃについて、「人工じんこう呼吸こきゅうはずしたい」とあさ野井のいえい院長いんちょう相談そうだんしたが、院長いんちょう拒否きょひどう病院びょういんは、人工じんこう呼吸こきゅうはずそうとした外科げか医師いし判断はんだん問題もんだいがあったとして、内部ないぶ調査ちょうさ開始かいしした。
 どう病院びょういんによると、この調査ちょうさ過程かていで、それ以前いぜん外科げか医師いし担当たんとうした患者かんじゃけいにんが、人工じんこう呼吸こきゅうはずされ、死亡しぼうしたことが判明はんめいした。外科げか医師いし自宅じたく待機たいきとなり、現在げんざい金沢かなざわだい研修けんしゅうしている。
 分家ぶんけ市長しちょうは、7にん死亡しぼうしたことは報告ほうこくけていないとしたうえで、「警察けいさつ一任いちにんしており、情報じょうほうけていないのでくわしいはなしからない」と説明せつめい人工じんこう呼吸こきゅうはずした外科げか医師いし行為こういについては、「疑義ぎぎがあると院長いんちょう判断はんだんし、調査ちょうさしている段階だんかいだ」とべるにとどまった。
 公立こうりつ病院びょういんでこうした問題もんだいきたてんについては、「100さいくなっても、遺族いぞくほうは『もうすこ長生ながいきしてほしかった』とおもうのが人間にんげん本当ほんとう姿すがた患者かんじゃさんが元気げんきになることに最善さいぜんくす。これからもそういう病院びょういんでありたい」となみだかべながらかたった。
 射水いみず市民しみん病院びょういんはこの休診きゅうしんで、外来がいらい患者かんじゃ姿すがたはなかったが、病院びょういんかい事務じむしつでは、病院びょういん関係かんけいしゃ関係かんけいさき報道ほうどう各社かくしゃからのわせにあわただしく応対おうたいしていた。」


◆「高齢こうれい患者かんじゃにん安楽あんらく」か 富山とやま病院びょういん県警けんけい捜査そうさ」 2006/03/25 17:06
 『北海道新聞ほっかいどうしんぶん
 http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060325&j=0022&k=200603254331
 「富山とやまけん射水いみず射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょう)で、男性だんせい外科げか(50)に人工じんこう呼吸こきゅうはずされた男女だんじょにん高齢こうれい患者かんじゃ死亡しぼうしていたことが25にちかった。
 どう病院びょういん経緯けいい不審ふしんてんがあるとして調査ちょうさ開始かいしとどけをけた富山とやま県警けんけい同日どうじつまでに、複数ふくすう患者かんじゃが「安楽あんらく」させられたうたがいがあるとみて、殺人さつじんなどの容疑ようぎ捜査そうさした。病院びょういん患者かんじゃ親族しんぞくらから事情じじょうき、経緯けいいくわしく調しらべている。
 同日どうじつ午前ごぜん記者きしゃ会見かいけんした分家ぶんけ静男しずお市長しちょうによると、男性だんせい外科げか昨年さくねん10がつ12にち死亡しぼうした7にんとはべつ入院にゅういん患者かんじゃ(78)について「人工じんこう呼吸こきゅうはずしたい」と看護かんごちょう主張しゅちょう院長いんちょう不審ふしんおもはずしをみとめず、調査ちょうさ委員いいんかい設置せっちした。
 この患者かんじゃ呼吸こきゅうはずされなかった。病院びょういんがわは7にん死亡しぼう時期じきなどについてはあきらかにしていない。」
 <写真しゃしん複数ふくすう高齢こうれい患者かんじゃ安楽あんらくさせられたうたがいがもたれている射水いみず市民しみん病院びょういん=25にち午後ごご30ふん富山とやまけん射水いみず共同通信社きょうどうつうしんしゃヘリから>


◆「医師いし延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし信念しんねんか 富山とやま呼吸こきゅうはずし7にん死亡しぼう
 『朝日新聞あさひしんぶん』2006ねん03がつ25にち2252ふん
http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY200603250302.html
 「富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういんでがんなどの末期まっき患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ、死亡しぼうした問題もんだいで、人工じんこう呼吸こきゅうはずした外科げか部長ぶちょう(50)は95ねんがつからどう病院びょういん勤務きんむしていた。病院びょういんによると、昨秋さくしゅう診療しんりょう現場げんばをはずれ、自宅じたく待機たいき金沢かなざわだい研修けんしゅうつづけてきた。
 外科げかではチーム医療いりょうをしているが、麻野あさの英次えいじ院長いんちょうによると、外科げか部長ぶちょう責任せきにんかんつよく、自分じぶんぜん責任せきにんうタイプ。一連いちれん延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしについても信念しんねんをもってやったようだといい、「ほかの外科げかはなかなか反論はんろんできなかったと理解りかいしている」とあさ野井のい院長いんちょうべた。
 昨秋さくしゅうまでどう病院びょういん勤務きんむしていた職員しょくいんは、「退院たいいんする患者かんじゃさんが『いい先生せんせいだった』とっていたのをなんいたことがある。病院びょういんないでのトラブルもなかったのではないか」という。
 外科げか部長ぶちょう執刀しっとうおっと(59)が大腸だいちょうがんの手術しゅじゅつけたという射水いみず市内しない女性じょせいは「02ねん10がつから先生せんせいにお世話せわになってきた。2カ月かげつ入院にゅういんしたが、病気びょうき説明せつめいがわかりやすくて人柄ひとがらもよく、主治医しゅじいとして信頼しんらいしていた。昨年さくねん10がつにいなくなられこまっていた。今日きょうはなしいてショックをけている」とはなした。
 かつて外科げか部長ぶちょう一緒いっしょはたらいたことがある病院びょういん関係かんけいしゃも、「患者かんじゃおぼえがよく、さくにこえをかけるひとだった。手術しゅじゅつなどについても、患者かんじゃ家族かぞくかるまで、ゆっくり説明せつめいするひとだった」とはなした。」」


◆「家族かぞく同意どうい尊厳そんげん説明せつめい 患者かんじゃにん地元じもとの50―90だい
 『北海道新聞ほっかいどうしんぶん』 2006/03/25 23:08
 http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060325&j=0022&k=200603254466

 「男性だんせい外科げか(50)による患者かんじゃにんたいする「安楽あんらく疑惑ぎわく」が浮上ふじょうした射水いみず市民しみん病院びょういん富山とやまけん射水いみず)のあさ野井のいえい院長いんちょうが25にち午後ごご会見かいけんし、外科げか人工じんこう呼吸こきゅうはずしたことについて「患者かんじゃ本人ほんにん直接ちょくせつ同意どういはないが家族かぞく同意どういがあった。患者かんじゃのためにやった。尊厳そんげんだ」と説明せつめいしていることをあきらかにした。
 この外科げかどう病院びょういん外科げか部長ぶちょう呼吸こきゅうはずされた7にん富山とやまけん在住ざいじゅうの50―90だいで、男性だんせいにん女性じょせいが3にん。いずれも末期まっき状態じょうたいで、うち5にんはがん患者かんじゃだった。2000ねんから昨年さくねんまでのあいだ死亡しぼうした。
 会見かいけんあさ野井のい院長いんちょうは「個人こじんてきには安楽あんらく尊厳そんげんではなく延命えんめい中止ちゅうしだとおもっている。犯罪はんざいかどうかからないが、道義どうぎてき問題もんだいがあるとおもう」とはなした。家族かぞく同意どういについてどう院長いんちょうは「カルテには記載きさいされているが、同意どういしょというかたちではない。(7にんのうち)1にんについては家族かぞく本人ほんにん意思いし確認かくにんした」と説明せつめい事態じたい発覚はっかく病院びょういんは7にん患者かんじゃ家族かぞく接触せっしょくしていないという。」
 <写真しゃしん記者きしゃ会見かいけんあたまげる射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょう中央ちゅうおう)ら=25にち午後ごご富山とやまけん射水いみず


◆「「医師いし独断どくだん問題もんだい家族かぞく同意どうい文書ぶんしょない」 病院びょういん会見かいけん
 『朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ26にち0108ふん
 http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY200603250306.html
 [写真しゃしん延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし措置そちについて記者きしゃ会見かいけんする射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょうみぎ)=25にち午後ごごすぎ、富山とやまけん射水いみず
 「富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういんでがんなどの末期まっき患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ、死亡しぼうした問題もんだいで、のこされたカルテには「家族かぞく希望きぼう」などとしるされていた。だが、同意どういけの経緯けいい明確めいかくで、病院びょういんないでの合意ごうい十分じゅうぶんとはいえなかった。延命えんめい治療ちりょう停止ていしは、やむをない選択せんたくだったのか。
 25にち午後ごご麻野あさの英次えいじ院長いんちょう幹部かんぶにんがそろって記者きしゃ会見かいけんし、院内いんない調査ちょうさ結果けっか説明せつめいした。
 「かずおおかったこともあり、非常ひじょうに、社会しゃかいてきにも問題もんだいがあるとおもった。犯罪はんざいせいについての調査ちょうさ我々われわれだけではできないので警察けいさつ調査ちょうさにゆだねた」。あさ野井のい院長いんちょう苦渋くじゅう表情ひょうじょうかべた。
 きっかけは内科ないかけい看護かんごちょう報告ほうこくだった。
 「外科げか部長ぶちょうから人工じんこう呼吸こきゅうはずすよう指示しじがありました」
 昨年さくねん10がつ12にちらせはふく院長いんちょう経由けいゆあさ野井のい院長いんちょうはいった。対象たいしょう患者かんじゃ外科げかけい。たまたま内科ないかけい病棟びょうとう入院にゅういんしていた。
 院長いんちょうはすぐに外科げか部長ぶちょうに「人工じんこう呼吸こきゅうはずしてはならない」とめいじた。「部長ぶちょう言動げんどうから人工じんこう呼吸こきゅうはずしにかんする認識にんしきちがいをり、ほかにも同様どうよう事例じれいがあるのではないかと心配しんぱいになった」のだという。
 同日どうじつ緊急きんきゅう院内いんない調査ちょうさ委員いいんかい発足ほっそくした。カルテの記録きろく医師いし看護かんごらの記憶きおくもと過去かこ10年間ねんかん外科げか死亡しぼうした患者かんじゃについて調査ちょうさし、ななつの事例じれいがわかった。
 院長いんちょう会見かいけんで、「問題もんだいにしたのは、患者かんじゃ意思いし明確めいかくだったか、呼吸こきゅうはずすにあたってほか医師いしによる確認かくにんなどの手続てつづきをんでいるかということだ」と説明せつめいした。
 外科げか部長ぶちょう患者かんじゃ状態じょうたいと、治療ちりょう中止ちゅうしについて家族かぞくらにどこまで説明せつめいしていたのか。「同意どういしょというかたちにはなっていなかった」と院長いんちょう。4にんいたという外科げかけい医師いしらのあいだでどんな判断はんだんがあったのかも、会見かいけんでは明確めいかくにはならなかった。 」


◆「富山とやま病院びょういん延命えんめい中止ちゅうし院長いんちょう倫理りんりじょう問題もんだい」」
 『読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ26にち150ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060325it15.htm
写真しゃしん外科げか部長ぶちょう人工じんこう呼吸こきゅうはずした問題もんだい記者きしゃ会見かいけんするあさ野井のい英次えいじ射水いみず市民しみん病院びょういんちょう
 「富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういんで、入院にゅういん患者かんじゃにん延命えんめい措置そち中止ちゅうしされ、死亡しぼうしていた問題もんだいで、麻野あさの英次えいじ院長いんちょうは25にち記者きしゃ会見かいけんし、外科げか部長ぶちょう(50)の判断はんだん回復かいふく見込みこみがないとして人工じんこう呼吸こきゅうはずされていたことをあきらかにした。
 院長いんちょうは〈1〉患者かんじゃ意思いし明確めいかくなうえ、家族かぞく同意どうい口頭こうとうただけ〈2〉病院びょういん医師いしらにも相談そうだんしていない――などから、「倫理りんりじょう問題もんだいがある」としている。
 院長いんちょうによると、7にん富山とやまけんの50〜90さいだい男性だんせいにん女性じょせいにんで、2000ねん〜05ねん意識いしき不明ふめいおちいり、死亡しぼうした。このうち05ねん死亡しぼうした7にんについて、外科げか部長ぶちょう自分じぶん呼吸こきゅうはずしたことをみとめた。
 麻野あさの院長いんちょうは「『積極せっきょくてき安楽あんらく』ではなく、ひろ意味いみでの『消極しょうきょくてき安楽あんらく』で、医師いし立場たちばからすれば、『延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし措置そち』の範疇はんちゅう(はんちゅう)にはいるとおもう」とはなしている。どう病院びょういんには延命えんめい措置そち中止ちゅうしかんするルールがなく、外科げか外科げか部長ぶちょう判断はんだん黙認もくにんしていたという。
 富山とやま県警けんけいは25にち、「関係かんけいしゃから事情じじょう聴取ちょうしゅおこない、慎重しんちょう捜査そうさすすめている」とのコメントをした。
 問題もんだいは、昨年さくねん10がつ発覚はっかく病院びょういんはカルテなどを調しらべるとともに、新湊しんみなとしょとどけた。
 「消極しょうきょくてき安楽あんらく」をめぐっては、北海道ほっかいどう羽幌はぼろまちみちりつ羽幌はぼろ病院びょういんで2004ねんがつ当時とうじ勤務きんむしていた女性じょせい医師いし男性だんせい患者かんじゃ当時とうじ90さい)の人工じんこう呼吸こきゅうはずして死亡しぼうさせたとして、道警どうけいが05ねんがつ殺人さつじん容疑ようぎ旭川あさひかわ地検ちけん書類しょるい送検そうけんしている。」


◆「富山とやま射水いみず呼吸こきゅうはずし:7にん死亡しぼう 外科げか部長ぶちょう権限けんげん 医師いし反論はんろんできず」
 『毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ26にち 東京とうきょう朝刊ちょうかん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060326ddm041040092000c.html

 「◇院長いんちょう倫理りんりじょう問題もんだいある」
 人工じんこう呼吸こきゅうはずされ、7にん死亡しぼう−−。富山とやまけん射水いみず(いみず)市民しみん病院びょういん外科げか部長ぶちょう(50)の「延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし行為こういは25にち関係かんけいしゃ衝撃しょうげきとなってつたわった。会見かいけんしたどう病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょう謝罪しゃざいし「倫理りんりじょう問題もんだいがあり、刑事けいじ事件じけんになる可能かのうせいもある」と沈痛ちんつう表情ひょうじょうはなした。
 麻野あさの院長いんちょう記者きしゃ会見かいけんいちもんいちとうつぎとおり。
 −−外科げか部長ぶちょうは7れい延命えんめい中止ちゅうしについて同意どういているか。
 家族かぞく同意どういた。すくなくとも1れいは、家族かぞくはなしなか本人ほんにん意思いし確認かくにんできている。病院びょういん調しらべた範囲はんいでは、カルテに家族かぞく説明せつめいしたというような記載きさいがあった。同意どういしょはないとおもう。
 −−病院びょういん延命えんめい中止ちゅうしかんするマニュアルは。
 ない。しかし、医師いし倫理りんりじょう問題もんだいがある。刑事けいじ事件じけんになる可能かのうせいがあり、射水いみずけん県警けんけい報告ほうこくした。
 −−どういう条件じょうけんならば、呼吸こきゅうはずしは問題もんだいないとかんがえているか。
 常識じょうしきとして、末期まっき回復かいふく見込みこみがなく、それが複数ふくすう医師いしかえ確認かくにんされていることと、患者かんじゃ本人ほんにん意思いしがその時点じてん存在そんざいすること。人工じんこう呼吸こきゅうはずすことは、単独たんどくめてはいけない。医師いし意見いけんもとめたり、倫理りんり委員いいんかいはかるという手続てつづきをんでいるかが問題もんだいだ。
 −−なぜ外科げか部長ぶちょうはこういうことをしたのか。
 外科げか部長ぶちょう尊厳そんげんというかんがえをっていた。
 −−病院びょういん安楽あんらくかんがえるか。
 安楽あんらくではない。延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしか、ひろ意味いみ消極しょうきょくてき安楽あんらくだ。
 −−外科げか部長ぶちょう独断どくだんか。
 チーム医療いりょうなので主治医しゅじいというのはいないが、外科げか部長ぶちょうめる権限けんげんち、命令めいれいする立場たちば。(チームの)外科医げかいにん反論はんろんできなかった状況じょうきょうだが、かかわりを警察けいさつくわしく調しらべている。
 −−外科げか全体ぜんたい黙認もくにんしていたのでは。
 チームでやっている。医師いしっていたのは事実じじつだとおもう。
 −−外科げか部長ぶちょう言葉ことばはないか。
 外科げか部長ぶちょう自分じぶんなりの信念しんねんがある。患者かんじゃのためという認識にんしきでやっているとわたしいた。
 −−違法いほうせいについてどう認識にんしきしているか。
 問題もんだいとしたのは、道義どうぎてきなもの。違法いほうせい警察けいさつ判断はんだんするが、法的ほうてきにはむずかしい問題もんだいふくんでいる。弁護士べんごし相談そうだんし、れいおおかったので、社会しゃかいてき影響えいきょうがあるだろうと判断はんだんした。
 −−今後こんご延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしはどうするのか。
 患者かんじゃ本人ほんにん意思いしることが大事だいじ複数ふくすう医師いしかえし、ターミナル(終末しゅうまつ)と確認かくにんしないといけない。これを教訓きょうくんにきちっとした手続てつづきをとる。倫理りんり委員いいんかいにターミナル委員いいんかいもうけ、かんがえないといけない。
 −−発表はっぴょうしなかった理由りゆうは。
 個人こじん情報じょうほうにかかわることなので公表こうひょうひかえていた。問題もんだいとなったのは、患者かんじゃ家族かぞく了解りょうかいがとれていないことだ。

 ◇「信頼しんらいでき、つまいのち恩人おんじん
 すうねんまえかいようになったつま(74)の手術しゅじゅつ執刀しっとうしたのが外科げか部長ぶちょうだったという農業のうぎょう男性だんせい(77)は、外科げか部長ぶちょうについて「あかるくて愛想あいそのいいという印象いんしょう家族かぞくへの症状しょうじょう説明せつめいもしっかりしていて、信頼しんらいのおけるひとだった。つまいのち恩人おんじんだとおもっている」とはなした。また、今回こんかい呼吸こきゅうはずしにたいしては「末期まっき患者かんじゃのためをおもってしたことであれば、共感きょうかんできる部分ぶぶんもある」とかたった。
 義母ぎぼ外科げか部長ぶちょう通院つういん治療ちりょうつづけていた主婦しゅふ(58)は「説明せつめいもきちんとしてくれたし、いい先生せんせいだった。それが昨年さくねんあき突然とつぜん主治医しゅじいわる』と説明せつめいけ、どうしたんだろうと心配しんぱいしていたところだった」と困惑こんわくおっと外科げか部長ぶちょうから胆石たんせき手術しゅじゅつけており、「うでのいい先生せんせいいていたから安心あんしんしてまかせていたのだが」と複雑ふくざつ表情ひょうじょうせた。
 家族かぞく外科げか部長ぶちょう手術しゅじゅつけた経験けいけんのある富山とやま県内けんない女性じょせいは「うでもよく、親身しんみになってくれるいい先生せんせい手術しゅじゅつしてもらった患者かんじゃは、そのつぎも、わざわざ先生せんせいのところにくほどだった。(今回こんかい問題もんだいは)しんじられない」とはなした。

 ◇われる組織そしき責任せきにん−−医療いりょう裁判さいばんおおがける石川いしかわひろししゅん弁護士べんごし大阪おおさか弁護士べんごしかい)のはなし
 生命せいめい維持いじ装置そうちである人工じんこう呼吸こきゅうはずせば患者かんじゃ死亡しぼうするのは確実かくじつなのだから、患者かんじゃ本人ほんにん家族かぞく同意どうい明確めいかく確認かくにんできない以上いじょう警察けいさつ殺人さつじん容疑ようぎうだろう。
 「尊厳そんげん」がゆるされるのは患者かんじゃ本人ほんにん同意どういがあることが大前提だいぜんていだが、意識いしきのない末期まっき患者かんじゃ意思いし確認かくにんすることはできないので、家族かぞく同意どういもとめることになる。医師いし家族かぞく人間にんげん関係かんけいができていれば、カルテに「同意どういあり」の記載きさいますこともあるだろうが、通常つうじょうはきちんとした同意どういしょるはずだ。
 ただ、高齢こうれい末期まっき患者かんじゃには家族かぞくとの関係かんけい途切とぎれたようなひともおり、医師いし判断はんだん治療ちりょう中止ちゅうしめていなかったのかになるところだ。いずれにしても、今回こんかいのケースを「尊厳そんげん」とすることはできない。こうした行為こういが、なぜ病院びょういんで5ねん以上いじょうゆるされてきたのか。病院びょういんはチーム医療いりょうをやっているのだから、組織そしきとしての責任せきにんわれなければならない。」」


◆「富山とやま射水いみず呼吸こきゅうはずし:家族かぞく同意どういしょなし、外科げか部長ぶちょう独断どくだん−−「尊厳そんげん」と説明せつめい」 『毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ26にち 東京とうきょう朝刊ちょうかん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060326ddm001040048000c.html


 「富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょう、200しょう)で延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしされた問題もんだいで、死亡しぼうした7にん外科げか部長ぶちょう(50)が00〜05ねん病院びょういんがわげずに独断どくだん人工じんこう呼吸こきゅうはずしていたことが25にちかった。がんなどで終末しゅうまつ医療いりょう状態じょうたいだった。外科げか部長ぶちょう病院びょういんない問題もんだい発覚はっかくしたのち、「患者かんじゃのための尊厳そんげんだった」と説明せつめいしたという。しかし、いずれも家族かぞく同意どういした文書ぶんしょはなく、すくなくとも6にんについては本人ほんにん生前せいぜん同意どうい確認かくにんしていなかった。専門せんもんは「尊厳そんげんにも安楽あんらくにもたらない」としており、県警けんけい殺人さつじん容疑ようぎなどでの立件りっけん視野しや関係かんけいしゃから事情じじょう聴取ちょうしゅし、慎重しんちょう捜査そうさすすめている。
 麻野あさの院長いんちょうによると、昨年さくねん10がつ12にち外科げか部長ぶちょう人工じんこう呼吸こきゅうはずそうとしたことが発覚はっかく外科げか部長ぶちょうはその麻野あさの院長いんちょうとの面談めんだんなかで、人工じんこう呼吸こきゅうはずしたことについて「倫理りんりてき問題もんだいがあるとおもう」と反省はんせいする内容ないようはなしをしたという。外科げか部長ぶちょうは25にち午後ごご自宅じたくまえで「いまはコメントをひかえたい」などとかたった。
 病院びょういん内部ないぶ調査ちょうさ委員いいんかい設置せっちして、過去かこ10年間ねんかん同様どうよう事例じれいがないか調査ちょうさ。50〜90だい患者かんじゃにん男性だんせいにん女性じょせいにん)が人工じんこう呼吸こきゅうはずされていたことがかった。いずれも富山とやまけん在住ざいじゅうで、5にんはがん患者かんじゃだった。
 家族かぞく同意どういについて病院びょういんがわはカルテに記載きさいがあったというが、外科げか部長ぶちょう同意どういしょもとめるなど文書ぶんしょでの確認かくにんはしていなかった。7にんのうち1にんについては家族かぞく生前せいぜん延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし同意どういしていたと外科げか部長ぶちょうはなしたというが、調査ちょうさは7にん家族かぞく再度さいど確認かくにん作業さぎょうをしていない。
 外科げかでは外科げか部長ぶちょうふく医師いしにん看護かんご複数ふくすう患者かんじゃ治療ちりょうたっていた。病院びょういんがわは、医師いし看護かんご以前いぜんから外科げか部長ぶちょう行為こういっていたとみており、麻野あさの院長いんちょうは「部長ぶちょう指示しじだったのでさからえなかったのではないか」としている。昨年さくねん10がつのケースでは男性だんせい患者かんじゃ入院にゅういん外科げか病棟びょうとうのベッドがまんゆかで、内科ないか病棟びょうとう搬送はんそうした。そのため内科ないか看護かんごちょうが、人工じんこう呼吸こきゅうはずそうとしていることをって院長いんちょう報告ほうこくした。この患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅうはずさなかったが、やく10にち死亡しぼうした。
 麻野あさの院長いんちょう会見かいけんで、尊厳そんげんには複数ふくすう医師いしかえ患者かんじゃ末期まっき状態じょうたいにあることを確認かくにんし、患者かんじゃ本人ほんにん意思いし確認かくにんする作業さぎょう必要ひつよう説明せつめい外科げか部長ぶちょう行為こういについて、「こうした手続てつづきをしておらず問題もんだい」とはなした。
 病院びょういん昨年さくねん10がつ16にち射水いみずけん県警けんけい事案じあん報告ほうこく外科げか部長ぶちょうどう14にちから1カ月かげつ自宅じたく待機たいき処分しょぶんとし、11月じゅういちがつ25にちから金沢かなざわだい医学部いがくぶ研修けんしゅうした。どう医学部いがくぶでは治療ちりょう行為こういには従事じゅうじしていないという。
 外科げか部長ぶちょう岐阜大ぎふだい医学部いがくぶそつ。95ねん射水いみず市民しみん病院びょういん当時とうじ新湊しんみなと市民しみん病院びょういん)の医長いちょう就任しゅうにん。97ねんどう病院びょういん外科げか部長ぶちょう就任しゅうにんした。外科げか部長ぶちょうは3がつにち市民しみん病院びょういん辞表じひょう提出ていしゅつしており、3がつまつ退職たいしょく予定よてい

 ◇県警けんけい慎重しんちょう捜査そうさ
 富山とやま県警けんけい安村やすむら隆司たかし本部ほんぶちょうは「関係かんけいしゃから事情じじょう聴取ちょうしゅとうおこない、慎重しんちょう捜査そうさすすめている。現時点げんじてんにおいて、詳細しょうさいなコメントはひかえさせていただきたい」との談話だんわした。

 ◇本人ほんにん同意どうい必要ひつよう−−医事いじ評論ひょうろん水野みずのはじめさんのはなし
 医師いしは「尊厳そんげんだった」と説明せつめいしているようだが、尊厳そんげん規定きていはあいまいとはいえ、本人ほんにん健康けんこうとき延命えんめい治療ちりょう拒否きょひする意思いししめしていることが大前提だいぜんていだ。家族かぞく了承りょうしょうったというが、患者かんじゃ本人ほんにんから同意どういることなく、医師いし治療ちりょう中止ちゅうしめるのはおかしい。殺人さつじん容疑ようぎ視野しやれた捜査そうさおこなわれても仕方しかたがない。また、最近さいきんはがんの薬物やくぶつ療法りょうほう発達はったつしており、ほどこしようのない患者かんじゃすくなくなっている。本当ほんとう治療ちりょうらなければならなかったのだろうか。

 □ことば

 ◇安楽あんらく尊厳そんげん
 安楽あんらく薬剤やくざいなどを投与とうよし、積極せっきょくてき生命せいめいちぢめる行為こうい横浜よこはま地裁ちさいが95ねん東海大とうかいだい病院びょういん事件じけん判決はんけつ合法ごうほうとなりうる4要件ようけんとして、(1)肉体にくたいてきがた苦痛くつう(2)死期しきせまっている(3)苦痛くつうやわらげる方法ほうほうがない(4)患者かんじゃあきらかな意思いし表示ひょうじ−−をしめした。
 一方いっぽう尊厳そんげん人工じんこう呼吸こきゅうはず行為こういなどをふく延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしす。どう地裁ちさい判決はんけつなかで、合法ごうほうとなる治療ちりょう中止ちゅうし尊厳そんげん)の3要件ようけんとして、(1)不可避ふかひ末期まっき状態じょうたい(2)患者かんじゃ意思いし表示ひょうじ家族かぞくによる推定すいていふくむ)(3)自然しぜんむかえさせる目的もくてき沿って中止ちゅうしめる−−ことをげた。」


◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく患者かんじゃ意思いし確認かくにんなど必要ひつよう手続てつづきせず」
 『毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ26にち 744ふん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060326k0000m040115000c.html

 「富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういん外科げか部長ぶちょう(50)が5年間ねんかんに7にん末期まっき患者かんじゃ呼吸こきゅうはずして死亡しぼうさせたことが25にち発覚はっかくし、国内こくない過去かこ最大さいだいの「延命えんめい中止ちゅうし問題もんだいになる可能かのうせいつよまった。富山とやま県警けんけい捜査そうさすすめるなか記者きしゃ会見かいけんした院長いんちょうは「おさわがせし、不安ふあんあたえたことをおわびします」と謝罪しゃざいした。
 射水いみず市民しみん病院びょういんは25にち午後ごごから、麻野あさの英次えいじ院長いんちょうら3にん会見かいけんし、麻野あさの院長いんちょうは「個人こじん情報じょうほうにかかわることなので、公表こうひょうひかえていた。おさわがせし、不安ふあんあたえたことをおわびします」とあたまげた。 
 会見かいけんによると、外科げか部長ぶちょうは「患者かんじゃさんのための尊厳そんげんである」と説明せつめいしたという。あさ野井のい院長いんちょうは、(1)末期まっき回復かいふく見込みこみがない(2)複数ふくすう医師いしかえして末期まっき確認かくにんしている(3)患者かんじゃ本人ほんにん意思いしがその時点じてん存在そんざいしている−−が尊厳そんげん成立せいりつ必要ひつようかんがえており、外科げか部長ぶちょう手続てつづきには、これらがなかったという。あさ野井のい院長いんちょうは、呼吸こきゅうはずしのけん射水いみずけん県警けんけい報告ほうこくしたが、「医師いし倫理りんりじょう問題もんだいがあり、刑事けいじ事件じけんになる可能かのうせいもあるとかんがえた」と説明せつめいした。
 呼吸こきゅうはずしが発覚はっかくしたのは昨年さくねん10がつ。78さい男性だんせいがこんすい状態じょうたい病院びょういんはこばれたが、外科げかのベッドがいっぱいだったため、内科ないか病棟びょうとうはいった。その同月どうげつ12にち人工じんこう呼吸こきゅうはずすという予定よていらされた内科ないか看護かんごちょうふく院長いんちょう報告ほうこくし、麻野あさの院長いんちょう連絡れんらくはいったため、はずしを中止ちゅうしさせた。
 麻野あさの院長いんちょうは、00〜05ねん末期まっき患者かんじゃにんたいするはずしの症例しょうれいがあったとあきらかにしたが、いずれも外科げか外科げか部長ぶちょう外科医げかいにんとチーム医療いりょうをしているが、の3にんは、責任せきにんしゃとなる外科げか部長ぶちょう指示しじには反論はんろんできなかったという。あさ野井のい院長いんちょうは、外科げか部長ぶちょうについて「責任せきにんかんつよく、ぜん責任せきにん自分じぶんつという人物じんぶつ」とはなしたうえで、「部長ぶちょうには自分じぶんなりの信念しんねんがあり、問題もんだいについてより慎重しんちょうでないといけないという認識にんしきっている。きっちりしているほうなので、患者かんじゃのためという認識にんしきでやっているといている」とべた。
 どう病院びょういんには延命えんめい中止ちゅうしかんするマニュアルはなく、麻野あさの院長いんちょうは「これは1にん医師いしめられる問題もんだいでない。本人ほんにん意思いしることが大事だいじ」とはなし、今後こんご病院びょういん倫理りんり委員いいんかいにターミナル委員いいんかい設置せっちし、ターミナル委員いいんかいつうじて問題もんだい方針ほうしんしめした。

 ◇麻野あさの院長いんちょう安楽あんらくではない」
 麻野あさの院長いんちょう記者きしゃ会見かいけんいちもんいちとうつぎとおり。
 −−外科げか部長ぶちょうは7れい延命えんめい中止ちゅうしについて同意どういているか。
 家族かぞく同意どういた。すくなくとも1れいは、家族かぞくはなしなか本人ほんにん意思いし確認かくにんできている。病院びょういん調しらべた範囲はんいでは、カルテに家族かぞく説明せつめいしたというような記載きさいがあった。同意どういしょはないとおもう。
 −−病院びょういん延命えんめい中止ちゅうしかんするマニュアルは。
 ない。しかし、医師いし倫理りんりじょう問題もんだいがある。刑事けいじ事件じけんになる可能かのうせいがあり、射水いみずけん県警けんけい報告ほうこくした。
 −−どういう条件じょうけんならば、呼吸こきゅうはずしは問題もんだいないとかんがえているか。
 常識じょうしきとして、末期まっき回復かいふく見込みこみがなく、それが複数ふくすう医師いしかえ確認かくにんされていることと、患者かんじゃ本人ほんにん意思いしがその時点じてん存在そんざいすること。人工じんこう呼吸こきゅうはずすことは、単独たんどくめてはいけない。医師いし意見いけんもとめたり、倫理りんり委員いいんかいはかるという手続てつづきをんでいるかどうかが問題もんだいだ。
 −−なぜ外科げか部長ぶちょうはこういうことをしたのか。
 外科げか部長ぶちょう尊厳そんげんというかんがえをっていた。
 −−病院びょういん安楽あんらくかんがえるか。
 安楽あんらくではない。延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしか、ひろ意味いみ消極しょうきょくてき安楽あんらくだ。
 −−外科げか部長ぶちょう独断どくだんか。
 チーム医療いりょうなので主治医しゅじいというのはいないが、外科げか部長ぶちょうめる権限けんげんち、命令めいれいする立場たちば。(チームの)外科医げかいにん反論はんろんできなかった状況じょうきょうだが、かかわりを警察けいさつくわしく調しらべている。
 −−外科げか全体ぜんたい黙認もくにんしていたのでは。
 チームでやっている。医師いしっていたのは事実じじつだとおもう。
 −−外科げか部長ぶちょう言葉ことばはないか。
 外科げか部長ぶちょう自分じぶんなりの信念しんねんがある。患者かんじゃのためという認識にんしきでやっているとわたしいた。
 −−違法いほうせいについてどう認識にんしきしているか。
 問題もんだいとしたのは、道義どうぎてきなもの。違法いほうせい警察けいさつ判断はんだんするが、法的ほうてきにはむずかしい問題もんだいふくんでいる。弁護士べんごし相談そうだんし、れいおおかったので、社会しゃかいてき影響えいきょうがあるだろうと判断はんだんし、警察けいさつ調査ちょうさゆだねることにした。
 −−今後こんご延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしはどうするのか。
 患者かんじゃ本人ほんにん意思いしることが大事だいじ複数ふくすう医師いしかえし、ターミナル(終末しゅうまつ)と確認かくにんしないといけない。これを教訓きょうくんにきちっとした手続てつづきをとる。倫理りんり委員いいんかいにターミナル委員いいんかいもうけ、この委員いいんかいつうじてかんがえないといけない。
 −−発表はっぴょうしなかった理由りゆうは。
 個人こじん情報じょうほうにかかわることなので公表こうひょうひかえていた。問題もんだいとなったのは、患者かんじゃ家族かぞく了解りょうかいがとれていないことだ。
 麻野あさの院長いんちょう記者きしゃ会見かいけんいちもんいちとうつぎとおり。
 −−外科げか部長ぶちょうは7れい延命えんめい中止ちゅうしについて同意どういているか。
 家族かぞく同意どういた。すくなくとも1れいは、家族かぞくはなしなか本人ほんにん意思いし確認かくにんできている。病院びょういん調しらべた範囲はんいでは、カルテに家族かぞく説明せつめいしたというような記載きさいがあった。同意どういしょはないとおもう。
 −−病院びょういん延命えんめい中止ちゅうしかんするマニュアルは。
 ない。しかし、医師いし倫理りんりじょう問題もんだいがある。刑事けいじ事件じけんになる可能かのうせいがあり、射水いみずけん県警けんけい報告ほうこくした。
 −−どういう条件じょうけんならば、呼吸こきゅうはずしは問題もんだいないとかんがえているか。
 常識じょうしきとして、末期まっき回復かいふく見込みこみがなく、それが複数ふくすう医師いしかえ確認かくにんされていることと、患者かんじゃ本人ほんにん意思いしがその時点じてん存在そんざいすること。人工じんこう呼吸こきゅうはずすことは、単独たんどくめてはいけない。医師いし意見いけんもとめたり、倫理りんり委員いいんかいはかるという手続てつづきをんでいるかどうかが問題もんだいだ。
 −−なぜ外科げか部長ぶちょうはこういうことをしたのか。
 外科げか部長ぶちょう尊厳そんげんというかんがえをっていた。
 −−病院びょういん安楽あんらくかんがえるか。
 安楽あんらくではない。延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしか、ひろ意味いみ消極しょうきょくてき安楽あんらくだ。
 −−外科げか部長ぶちょう独断どくだんか。
 チーム医療いりょうなので主治医しゅじいというのはいないが、外科げか部長ぶちょうめる権限けんげんち、命令めいれいする立場たちば。(チームの)外科医げかいにん反論はんろんできなかった状況じょうきょうだが、かかわりを警察けいさつくわしく調しらべている。
 −−外科げか全体ぜんたい黙認もくにんしていたのでは。
 チームでやっている。医師いしっていたのは事実じじつだとおもう。
 −−外科げか部長ぶちょう言葉ことばはないか。
 外科げか部長ぶちょう自分じぶんなりの信念しんねんがある。患者かんじゃのためという認識にんしきでやっているとわたしいた。
 −−違法いほうせいについてどう認識にんしきしているか。
 問題もんだいとしたのは、道義どうぎてきなもの。違法いほうせい警察けいさつ判断はんだんするが、法的ほうてきにはむずかしい問題もんだいふくんでいる。弁護士べんごし相談そうだんし、れいおおかったので、社会しゃかいてき影響えいきょうがあるだろうと判断はんだんし、警察けいさつ調査ちょうさゆだねることにした。
 −−今後こんご延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしはどうするのか。
 患者かんじゃ本人ほんにん意思いしることが大事だいじ複数ふくすう医師いしかえし、ターミナル(終末しゅうまつ)と確認かくにんしないといけない。これを教訓きょうくんにきちっとした手続てつづきをとる。倫理りんり委員いいんかいにターミナル委員いいんかいもうけ、この委員いいんかいつうじてかんがえないといけない。
 −−発表はっぴょうしなかった理由りゆうは。
 個人こじん情報じょうほうにかかわることなので公表こうひょうひかえていた。問題もんだいとなったのは、患者かんじゃ家族かぞく了解りょうかいがとれていないことだ。」


◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく:「同意どうい」「死期しき」が焦点しょうてんに」
 『毎日新聞まいにちしんぶん』2006ねん3がつ26にち 749ふん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060326k0000m040105000c.html

 「富山とやまけん市民しみん病院びょういん外科げか部長ぶちょう(50)が人工じんこう呼吸こきゅうをはずす「延命えんめい中止ちゅうし行為こうい」で00ねんから5年間ねんかんにがんの末期まっき患者かんじゃら7にん死亡しぼうした。医師いし行為こうい殺人さつじんなのか、それとも安楽あんらく尊厳そんげんにあたるのか。警察けいさつ関係かんけいしゃから事情じじょうくなど慎重しんちょう捜査そうさすすめているが、「事件じけん」はあらためて終末しゅうまつ医療いりょうむずかしさをりにしている。
 「患者かんじゃさんのための尊厳そんげんだ」「家族かぞく同意どういている」。25にち会見かいけん射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょうは、外科げか部長ぶちょう呼吸こきゅうをはずす行為こういについて、そう病院びょういんがわ説明せつめいしていることをあきらかにした。 
 富山とやま県警けんけい殺人さつじん容疑ようぎなどを念頭ねんとう捜査そうさすすめているが、今回こんかいのケースとほぼ同様どうよう事件じけん最近さいきんあった。04ねんがつ北海道ほっかいどう羽幌はぼろまちみちりつ病院びょういん女性じょせい医師いし(34)が呼吸こきゅう状態じょうたい男性だんせい患者かんじゃ当時とうじ90さい)の呼吸こきゅうをはずし死亡しぼうさせた事件じけんだ。
 道警どうけいやくねん医師いし殺人さつじん容疑ようぎ書類しょるい送検そうけんした。事件じけんは、治療ちりょう行為こうい中止ちゅうし医師いし刑事けいじ責任せきにん異例いれいのものだったが、道警どうけい幹部かんぶは「安楽あんらく判断はんだんとはべつ」との見解けんかいしめしており、安楽あんらく判断はんだん刑事けいじ処分しょぶんについては、検察けんさつがわ判断はんだんあづけたかたちだ。
 これまで安楽あんらく判断はんだんしめしたものとしては、95ねんがつ横浜よこはま地裁ちさい判決はんけつがある。神奈川かながわけん東海大とうかいだい付属ふぞく病院びょういんでの「安楽あんらく事件じけんでの判断はんだんで、安楽あんらくみとめる4要件ようけんのほかに、治療ちりょう行為こうい中止ちゅうし尊厳そんげん)がみとめられるケースを提示ていじしている。
 行為こうい自然しぜんむかえさせることにつながるもので、条件じょうけんとして不治ふじやまいでの末期まっき状態じょうたいにあることや患者かんじゃ意思いし確認かくにん推定すいていできることをげた。道警どうけい送検そうけんした医師いしについても検察けんさつがわは「地裁ちさい判決はんけつ要件ようけんをベースに、総合そうごうてき判断はんだんする」としている。刑事けいじ処分しょぶん安楽あんらく尊厳そんげんみとめたれいはなく、判断はんだん注目ちゅうもくされる。
 今回こんかい捜査そうさでも、まず患者かんじゃ末期まっき症状しょうじょうだったとした医師いし判断はんだんただしかったかどうかの検証けんしょう必要ひつようとなる。医師いし遺族いぞく、もしくは患者かんじゃ治療ちりょう行為こうい中止ちゅうし意思いし確認かくにんしていたかも重要じゅうようなポイントだ。病院びょういんがわ説明せつめいでは、カルテには家族かぞくの「同意どういている」との記述きじゅつがあるが、同意どういしょはない。医師いしによる説明せつめい経緯けいいなどについて詳細しょうさい捜査そうさ必要ひつようになる。
 ある警察けいさつ幹部かんぶは「横浜よこはま地裁ちさいしめした要件ようけん過去かこ事例じれい参考さんこうに、慎重しんちょう捜査そうさすすめる」とはなす。法務ほうむ検察けんさつ関係かんけいしゃは「医師いし意見いけんくなどして死期しきせまっているかどうかを慎重しんちょう判断はんだんしているか、医師いし十分じゅうぶん説明せつめいをしたうえで患者かんじゃがわ自発じはつてき意思いし表示ひょうじをしているかが捜査そうさ焦点しょうてんになるのではないか」と指摘してきしている。

 ◇「治療ちりょう中止ちゅうし」に基準きじゅんなく
 今回こんかいのように、医師いし患者かんじゃ死期しきはやめるような事件じけんこうたない。その背景はいけいについて、兵庫ひょうご医大いだい救命きゅうめい救急きゅうきゅうセンターの丸川まるかわ征四郎せいしろう教授きょうじゅは「患者かんじゃにも家族かぞくにも、延命えんめい治療ちりょうのぞまないひとがいる。ベテラン医師いしになると、経験けいけんからそうしたものとおもみ、本人ほんにん家族かぞくとの意思いし疎通そつう不十分ふじゅうぶんでも、希望きぼうったつもりの善意ぜんい治療ちりょう中止ちゅうしをする場合ばあいがある」と説明せつめいする。
 末期まっき医療いりょう現場げんばでは、医師いし患者かんじゃ本人ほんにん家族かぞくから「はやらくにしてほしい」とたのまれ、医師いし自身じしんも「どうせたすかる見込みこみがないのなら」という同情どうじょう気持きもちがあらわれることもある。日本にっぽんホスピス緩和かんわケア協会きょうかい会長かいちょう山崎やまざきあきらろう医師いしは「それでもおおくの医師いしはそれをえ、患者かんじゃ心身しんしんいたみをやわらげていのち見守みまも努力どりょくをする。いのち尊重そんちょうしつつ、患者かんじゃ苦痛くつうやわらげるのが基本きほんで、くるしがっているからいのちめるというのは医療いりょうではない」とはなす。
 しかし、現場げんば医師いし実際じっさい治療ちりょう中止ちゅうしする場合ばあい具体ぐたいてきにどんな手続てつづきをったら合法ごうほうとなるのか、法律ほうりつじょう明文めいぶん規定きていはない。横浜よこはま地裁ちさいしめした要件ようけん定着ていちゃくしてはいない。厚生こうせい労働省ろうどうしょうの「終末しゅうまつ医療いりょうかんする調査ちょうさとう検討けんとうかい」は「判断はんだん基準きじゅんあきらかでなく医療いりょう関係かんけいしゃなやむ」と報告ほうこくしょんだうえで、「医学いがくかいなどがガイドラインをつくるべきだ」と提言ていげんした。
 提言ていげんけ、「日本にっぽん集中しゅうちゅう治療ちりょう学会がっかい」は昨年さくねん治療ちりょう中止ちゅうし基準きじゅんづくりをはじめている。基準きじゅん素案そあんは、中止ちゅうし前提ぜんていとして(1)複数ふくすう医師いしによる最高さいこう水準すいじゅん治療ちりょう(2)救命きゅうめい不可能ふかのうなことを複数ふくすう医師いしかえ確認かくにんする(3)家族かぞく十分じゅうぶん説明せつめいし、治療ちりょう中止ちゅうし以外いがいにも選択肢せんたくし提示ていじする−−などをもとめている。

 ◇法制ほうせいには賛否さんぴ両論りょうろん
 国会こっかいでは、超党派ちょうとうはの「尊厳そんげん法制ほうせいかんがえる議員ぎいん連盟れんめい」(中山なかやま太郎たろう会長かいちょう)が05ねんがつ発足ほっそく活動かつどうつづけている。11月じゅういちがつには、患者かんじゃ意思いしもとづく延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしみとめる法案ほうあんづくりをすすめることをめ、医師いし弁護士べんごし行政ぎょうせいなど関係かんけい団体だんたい意見いけんいている。
 また、日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかい井形いがた昭弘あきひろ理事りじちょう)は05ねんがつ国民こくみん尊厳そんげんえら権利けんり延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしした医師いし刑事けいじ責任せきにんわないことなどを法制ほうせいするようもとめる請願せいがんしょを14まんにんぶん署名しょめいとともに議員ぎいん連盟れんめい提出ていしゅつした。。一方いっぽう法制ほうせい反対はんたいする学者がくしゃ難病なんびょう患者かんじゃは「安易あんいえら風潮ふうちょうをつくりかねない」と批判ひはんしている。
 井形いがた理事りじちょうは「今回こんかいのケースは薬物やくぶつ注入ちゅうにゅうするなど積極せっきょくてき行為こういをする『安楽あんらく』とはことなり、尊厳そんげんたるかどうかが問題もんだいだろう。しかし、家族かぞくからの伝聞でんぶんだけでは、本人ほんにん意思いし確認かくにんしたとはいえず、尊厳そんげんにもたらない。医療いりょう現場げんば混乱こんらんしないように一刻いっこくはや法制ほうせいによって明確めいかく基準きじゅんつくってほしい」とはなす。【山本やまもとけん

 ◇国民こくみんの74%「たんなる延命えんめい治療ちりょうはやめてほしい」
 厚生こうせい労働省ろうどうしょうの「終末しゅうまつ医療いりょうかんする調査ちょうさとう検討けんとうかい」は03ねん末期まっき医療いりょうについて世論せろん調査ちょうさをした。延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしのぞ国民こくみんは7わりえ、医療いりょう関係かんけいしゃでは8わりたっした。一方いっぽうで「積極せっきょくてき生命せいめい短縮たんしゅくする」行為こういへの賛成さんせいはわずかで、医療いりょう関係かんけいしゃほど慎重しんちょう現状げんじょうかんだ。
 調査ちょうさでは一般いっぱん国民こくみんの80%、医師いしの92%、看護かんごの95%が、末期まっき医療いりょうに「関心かんしんがある」と回答かいとうした。自分じぶんが「いたみをともな末期まっき状態じょうたい余命よめいやくカ月かげつ未満みまん)」になった場合ばあいに「たんなる延命えんめい治療ちりょうはやめてほしい」などの回答かいとうは、一般いっぱんで74%、医師いしで82%、看護かんごで87%にたっした。
 しかし、「医師いし積極せっきょくてき生命せいめい短縮たんしゅくさせる」ことをみとめたのは、一般いっぱんで14%、医師いしで3%、看護かんごで2%にぎない。「苦痛くつうやわらげることに重点じゅうてんく」が一般いっぱんで59%をめ、医師いし看護かんごでは8わりえた。」


◆コラム:天地人てんちじん
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん 3がつ26にち
 http://www.kitanippon.co.jp/news/column/tenchi/tenchi.htm *

末期まっきがんを宣告せんこくされた患者かんじゃ家族かぞくしんは、日々ひびれる。あるは「疼痛とうつう(とうつう)にくるしむくらいなららくにして」とうったえ、翌日よくじつに「いちにちでもながきさせてほしい」ともとめる。おもいは極端きょくたんにぶれる。
 射水いみず市民しみん病院びょういん担当たんとう外科げかが、末期まっきがん患者かんじゃらの人工じんこう呼吸こきゅうをはずしていた。安楽あんらくさせたうたがいが浮上ふじょうしている。患者かんじゃ意識いしきはなかったが、カルテには家族かぞく同意どういがあったと、記入きにゅうされているという。
 オランダでは薬物やくぶつ投与とうよによる積極せっきょくてき安楽あんらくも、一定いってい条件じょうけんたせば刑事けいじ訴追そついされない。フランスでは、末期まっき患者かんじゃ延命えんめい治療ちりょう拒否きょひする「権利けんり」をみとめる。日本にっぽんではがた苦痛くつうがある、死期しきせまる、本人ほんにん同意どういなどを条件じょうけんに、例外れいがいてき容認ようにんする判例はんれいがある。
 このケースで安楽あんらく妥当だとうだったかの見極みきわめはむずかしい。医療いりょうチーム全体ぜんたい合意ごういはないようだ。主治医しゅじい患者かんじゃ生命せいめい左右さゆうできる。「尊厳そんげん」と説明せつめいした言葉ことばうらに、おごりはなかったか。
 ひとは「生老しょうろ病死びょうし」の世界せかいきている。徒然草つれづれぐさ兼好けんこう法師ほうしは「四季しきはなほ、さだまれるじょ(ついで)あり。死期しきじょたず」といた。しかし、現代げんだいではいてやめいをても、人工じんこう呼吸こきゅうなど医療いりょう技術ぎじゅつ発達はったつで、むかえるには「ながついで」をつことになった。長寿ちょうじゅせつなるねがいだったが、やすらかなへのみちのりはかえってとおのいた。」


◆「患者かんじゃ家族かぞく同意どういない」病院びょういん「カルテに記載きさい」…延命えんめい中止ちゅうし
 『読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ26にち224ふん
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060326it14.htm?from=top

 「射水いみず市民しみん病院びょういん延命えんめい措置そち中止ちゅうし問題もんだい発覚はっかくするきっかけとなった男性だんせい当時とうじ78さい)の家族かぞくが26にち病院びょういんがわから人工じんこう呼吸こきゅうはずすとかされたことはなく、家族かぞくからたのんだこともないと、読売新聞よみうりしんぶん取材しゅざいはなした。
 この患者かんじゃについて病院びょういんのカルテには「家族かぞく希望きぼう」といてあるといい、捜査そうさ焦点しょうてんとなっている家族かぞく同意どうい有無うむめぐり、ちがいがあきらかになった。
 家族かぞくによると、男性だんせい昨年さくねん10がつにち自宅じたくたおれてどう病院びょういんはこばれ、外科げか部長ぶちょう(50)が担当たんとうとなった。のう梗塞こうそく(こうそく)と診断しんだんされ、心肺しんぱい停止ていし状態じょうたい意識いしきもなかったため人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくされた。意識いしきもどらないまま、21にち病院びょういんから「血圧けつあつがり、きょうが山場やまば」と連絡れんらくがあり、親類しんるいあつまってみとった。
 病院びょういんによると、この男性だんせいについては、外科げか部長ぶちょう同月どうげつ12にち呼吸こきゅうはずすよう指示しじしているのを内科ないか看護かんごちょうづき、麻野あさの英次えいじ院長いんちょうがやめさせた。病院びょういんがわ県警けんけい提出ていしゅつしたカルテには「家族かぞく希望きぼう」といてあるという。
 これにたいし、家族かぞく入院にゅういん当時とうじ病院びょういんから「としだし、ながくないかもしれない」と説明せつめいけたというが、「家族かぞくにんとも呼吸こきゅうはずすということは、一切いっさいいていない」としている。
 男性だんせい以前いぜんけがをしたとき外科げか部長ぶちょう治療ちりょうけており、家族かぞくに「熱心ねっしんでいい先生せんせいにかかった」とはなしていたという。家族かぞくは「入院にゅういんから10にち以上いじょういのち維持いじしてもらい、治療ちりょう丁寧ていねいにしてもらい、うらむようなことはまったくない」とはなしている。」


◆「「外科げか部長ぶちょう研修けんしゅう事実じじつなし」金沢大かなざわだい発表はっぴょう否定ひてい
読売新聞よみうりしんぶん 2006ねん3がつ26にち2358ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060326i116.htm
 「射水いみず市民しみん病院びょういんが、外科げか部長ぶちょうについて、金沢かなざわだい研修けんしゅうちゅう発表はっぴょうしたことにたいし、同大どうだいは26にち、「そのような事実じじつはない」とする広報こうほう室長しつちょうめいのコメントを発表はっぴょうした。
 これをけて、どう病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょう同日どうじつひらいた会見かいけんで、「研修けんしゅうとして勤務きんむしたのではなく、外科げか先生せんせい倫理りんりめんさとしてほしいとおねがいしたもので、本人ほんにんなんかいかはおこなったようだ」と釈明しゃくめいした。
 麻野あさの院長いんちょうは25にち会見かいけんで、外科げか部長ぶちょうについて「問題もんだい発覚はっかくやく1かげつあいだ自宅じたく謹慎きんしんにし、その金沢かなざわだい研修けんしゅうかせた」と説明せつめい事務じむ局長きょくちょう同大どうだい具体ぐたいてき部署ぶしょめいげ「本人ほんにん命令めいれいし、こうの先生せんせいにもおねがいしており、オフィシャルなもの」とはなしていた。


◆コラム(ゆう春秋しゅんじゅう
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ27にち
 http://www.kitanippon.co.jp/news/column/yuukan/yuukan.html *

 「「開業医かいぎょういあつまりのようだった」。人工じんこう呼吸こきゅうはずされた患者かんじゃななにん死亡しぼうした射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょうは、昨年さくねんよんがつ着任ちゃくにん様子ようすをこうかたった。
 総合そうごう病院びょういんでありながら、診療しんりょうあいだ連携れんけいまったくない。改革かいかく一環いっかんとして、ベッドの有効ゆうこう活用かつようはかった。皮肉ひにくなことに、外科げか患者かんじゃ内科ないか病棟びょうとう入院にゅういんしたため、それまで外科げか病棟びょうとうおこなわれていた人工じんこう呼吸こきゅうはずしがかったという。
 まさに縦割たてわ医療いりょう典型てんけいっていい。内科ないか看護かんごちょうが「内科ないかではありない外科げか部長ぶちょう言動げんどう」を不審ふしんおもい、ふく院長いんちょう報告ほうこくした。ひと屋根やねしたにいながら、かく部屋へやなにこっているのかさっぱりからなかった。外科げか内科ないかなどと垣根かきねをつくっていては、患者かんじゃとその病状びょうじょうぜん人格じんかくてきることなどできない。
 渦中かちゅう外科げか部長ぶちょう技術ぎじゅつすぐれ、患者かんじゃ信頼しんらいあつかったという。しかし、外科げか医師いしたちが「おかしい」とおもってもえない雰囲気ふんいきおおっていた。部長ぶちょう頂点ちょうてんにした反論はんろんゆるさぬしろきょとう≠ェかたちづくられ、どこかで「おごり」がしょうじていたのではないだろうか。  どう病院びょういんには終末しゅうまつ医療いりょうかんするルールがない。院長いんちょうは「いまはうみがきずひらいたじょう たい」とう。なすべきことはやまほどある。再生さいせいせられた責任せきにんおもい。」


◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく射水いみず市民しみん病院びょういん玄関げんかん謝罪しゃざいぶん掲示けいじ
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ27にち1052ふん (最終さいしゅう更新こうしん時間じかん 3月27にち 1218ふん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/archive/news/2006/03/27/20060327k0000e040032000c.html

 「射水いみず市民しみん病院びょういんでは一般いっぱん診療しんりょう開始かいしともない、おわびがりだされた=富山とやまけん射水いみずで2006ねんがつ27にち午前ごぜん25ふん小関おぜきつとむうつす 患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ死亡しぼうした富山とやまけん射水いみず(いみず)市民しみん病院びょういんは27にち正面しょうめん玄関げんかんあさ野井のいえい院長いんちょうめい謝罪しゃざいぶん掲示けいじした。あさ野井のい院長いんちょうがすべての患者かんじゃ回診かいしんして経緯けいい説明せつめい謝罪しゃざいするが、問題もんだい発覚はっかくはつ一般いっぱん診療しんりょうとなったこの普段ふだんより来院らいいんしゃすくなく不安ふあんこえかれた。
 掲示けいじは「末期まっき患者かんじゃたいする人工じんこう呼吸こきゅうはずしによる延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしおこなわれた」と事実じじつ説明せつめいし、外科げか部長ぶちょう行為こういについて陳謝ちんしゃ表明ひょうめい。そのうえで医師いし看護かんごらに法律ほうりつ医業いぎょう倫理りんり順守じゅんしゅ職務しょくむ専念せんねん指導しどうすると今後こんご方針ほうしんしめした。
 つま(76)をリハビリにおくとどけた男性だんせい(84)は「あってはならないこと」と批判ひはんしたが、「患者かんじゃ先生せんせい信用しんようするしかない。どうしたらいいのか」と戸惑とまどいをせた。健康けんこう診断しんだん女子大じょしだいせい(22)は「なぜもっとはやく(外科げか部長ぶちょう行為こういに)づかなかったのか」と病院びょういん管理かんり体制たいせい不備ふび指摘してき、「病院びょういんへの信頼しんらいがなくなった」とかたった。
 また、おっとを9ねんまえにがんでくした女性じょせい(68)は「くるしむ姿すがた本当ほんとうにかわいそうだった。わたし末期まっき患者かんじゃだったら人工じんこう呼吸こきゅうはずすようたのむとおもう」とかえったが、今回こんかい問題もんだいたいしては「先生せんせい本人ほんにんかずに(呼吸こきゅうを)ることはいけない」とかたった。初診しょしん内科ないかどうけん高岡たかおか男性だんせい会社かいしゃいん(37)は「発覚はっかくしてよかった。これを機会きかいにしっかりした体制たいせいを」と注文ちゅうもんした。」

 射水いみず市民しみん病院びょういんでは一般いっぱん診療しんりょう開始かいしともない、おわびがりだされた=富山とやまけん射水いみずで2006ねんがつ27にち午前ごぜん25ふん小関おぜきつとむうつす(写真しゃしんりゃく


3月さんがつ27にちづけ・よみうり寸評すんぴょう
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ27にち1352ふん
 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060327ig05.htm

 「〈安楽あんらく〉の英語えいご〈euthanasia〉は13世紀せいき英国えいこく哲学てつがくしゃ自然しぜん科学かがくしゃでもあるロジャー・ベーコンがギリシャの〈く〉(eu)と〈〉(thanatos)をわせてつくったという◆はじめは、たん極楽往生ごくらくおうじょうねむるがごとくやすらかでらく意味いみする文字通もじどおり〈〉だった。いまでは、人為じんいてきこされるとして使つかわれる◆富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういん入院にゅういん患者かんじゃにん延命えんめい措置そち中止ちゅうしされ死亡しぼうしていた。人工じんこう呼吸こきゅうはず判断はんだんをした外科げか部長ぶちょうは〈尊厳そんげん〉とかんがえ、信念しんねんってやったとみられる◆が、そうかんがえたことはうたがわないにしても問題もんだいおおきい。院長いんちょう医師いし相談そうだんはなく、患者かんじゃ家族かぞく同意どうい不明ふめいかくだ。信念しんねん独断どくだん偏見へんけんにもつながる。独断どくだんきわめてあやうい◆4ねんまえ安楽あんらく法制ほうせいしたオランダやベルギーでも患者かんじゃ意思いし表示ひょうじ不可欠ふかけつうえ第三者だいさんしゃ機関きかん監視かんし体制たいせいがある。日本にっぽんにも法制ほうせいうごきはあるが整備せいびだ。ほう整備せいびでも、根源こんげんてきいのちへの畏敬いけい(いけい)・畏怖いふ医療いりょうかせない◆全知全能ぜんちぜんのうならぬ医師いし独断どくだんがおごりにならないように。」


◆「富山とやま呼吸こきゅうはずし 患者かんじゃ家族かぞくたのんでいない」」
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ27にち0311ふん
 http://www.asahi.com/health/news/TKY200603260240.html

富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういん患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ死亡しぼうした問題もんだいで、昨年さくねん10がつ院長いんちょうはずしを中止ちゅうしさせ、内部ないぶ調査ちょうさのきっかけになった男性だんせい患者かんじゃ当時とうじ78)の長男ちょうなんが26にち朝日新聞あさひしんぶん取材しゅざいおうじ、外科げか部長ぶちょう(50)ら病院びょういんがわから「呼吸こきゅうはずしについての説明せつめいはなく、はずすようおねがいしたこともない」とかたった。病院びょういんがわは、外科げか部長ぶちょうは「家族かぞく要望ようぼう」をもとにはずそうとした、と説明せつめいしており、長男ちょうなんちがっている。外科げか部長ぶちょうがどんなかたち家族かぞくらの同意どういていたかは一連いちれん延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし問題もんだい焦点しょうてんで、県警けんけい当時とうじのいきさつを慎重しんちょう捜査そうさ外科げか部長ぶちょうらの任意にんい聴取ちょうしゅはじめている。
 どう病院びょういん昨年さくねん調査ちょうさで、00ねんから昨年さくねんにかけて人工じんこう呼吸こきゅうをはずされた50〜90だい末期まっき入院にゅういん患者かんじゃにん死亡しぼうしていたことが判明はんめいした。はずしが中止ちゅうしされた男性だんせいのケースは昨年さくねん10がつ発覚はっかく。7けんとはべつで、一連いちれん調査ちょうさのきっかけになった。
 どう病院びょういん説明せつめいによると、男性だんせい搬送はんそうされたのは昨年さくねん10がつ上旬じょうじゅん外科げか部長ぶちょう蘇生そせい措置そちをして人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃく内科ないか病棟びょうとう入院にゅういんさせたが、男性だんせい同月どうげつ21にち死亡しぼうした。
 外科げか部長ぶちょうどう12にち人工じんこう呼吸こきゅうはずしを看護かんご指示しじ病院びょういんがわは、指示しじ疑問ぎもんかんじた麻野あさの(あさのい)英次えいじ院長いんちょうはずしをきんじ、内部ないぶ調査ちょうさめいじたことで7けんはずしがわかったとしている。
 25にち記者きしゃ会見かいけんで、麻野あさの院長いんちょうは「10がつ12にち午前ごぜん看護かんごちょうは『家族かぞく要望ようぼうにより人工じんこう呼吸こきゅうはず予定よていだ』と外科げか部長ぶちょうから指示しじけた」と説明せつめい外科げか部長ぶちょうはずしにろうとしたのは「家族かぞく要望ようぼう」があったためだったとの認識にんしきしめしていた。
 一方いっぽう、この男性だんせい長男ちょうなんによると、外科げか部長ぶちょう入院にゅういん数日すうじつ家族かぞくに「ながくても2、3カ月かげつ」と説明せつめいした。しかし、人工じんこう呼吸こきゅうはずしについての打診だしんなどはなく、家族かぞくからもとめたことも一切いっさいなかったという。
 長男ちょうなんは、父親ちちおや入院にゅういん当時とうじ母親ははおや自分じぶんつま交代こうたいまりみ、ずっとそばにいたとしたうえで、「2人ふたりはずしについて医師いしから説明せつめいけたという記憶きおくはない」ともはなしている。
 病院びょういんがわは26にちあさ野井のい院長いんちょう記者きしゃ会見かいけんしたが、双方そうほう主張しゅちょうへだたりについては「捜査そうさじょう重要じゅうよう問題もんだいなのでこたえられない」とべた。「家族かぞく同意どうい」が、カルテにのこっているのかどうかなどについても「いますぐはこたえられない。記憶きおくをたどってみないといけない」などとはなすにとどまった。」


◆「呼吸こきゅうはずしの外科げか部長ぶちょう聴取ちょうしゅ 富山とやま県警けんけい立件りっけん可否かひ検討けんとう
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ27にち0606ふん
 http://www.asahi.com/health/news/TKY200603260245.html

 「富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういん延命えんめい措置そち中止ちゅうしされ、入院にゅういん患者かんじゃにん死亡しぼうした問題もんだいで、患者かんじゃ担当たんとうしていた男性だんせい外科げか部長ぶちょう(50)が、県警けんけい任意にんい事情じじょう聴取ちょうしゅおうじていたことが26にち、わかった。県警けんけい病院びょういんから提出ていしゅつされた関係かんけい資料しりょう分析ぶんせきすすめるとともに、医師いし看護かんご病院びょういん関係かんけいしゃから任意にんい事情じじょうき、殺人さつじん嘱託しょくたく殺人さつじん容疑ようぎでの立件りっけん可否かひについて慎重しんちょう調しらべをすすめる。
 外科げか部長ぶちょうどう病院びょういんがわ調査ちょうさたいして、7にん人工じんこう呼吸こきゅうはずすことについて、「いずれも家族かぞく同意どういていた」と説明せつめい院長いんちょうへの説明せつめいさいも「尊厳そんげん」という言葉ことば使つかい、「信念しんねんってやった」などと説明せつめいしたとされる。
 外科げか部長ぶちょうは25にちよる朝日新聞あさひしんぶんなどの取材しゅざいたいして「コメントはひかえさせていただきたい」としながらも、「一存いちぞん呼吸こきゅうはずしたのか」との質問しつもんたいして、「わたしが責任せきにんしゃなので」などと説明せつめい人工じんこう呼吸こきゅうはずしについては否定ひていしていない。
 県警けんけいどう病院びょういんがわから報告ほうこくけたのは、昨年さくねん10がつ16にち。4にちまえの12にち外科げか部長ぶちょうが、昏睡こんすい(こんすい)状態じょうたいはこばれた男性だんせい患者かんじゃ(78)の人工じんこう呼吸こきゅうをはずすよう指示しじをしたことが、看護かんご指摘してき発覚はっかく院長いんちょう院内いんない調査ちょうさ委員いいんかい設置せっちするとともに、病院びょういん顧問こもん弁護士べんごしとも相談そうだんして「犯罪はんざいせいについては警察けいさつ判断はんだんしてもらう必要ひつようがある」などとして警察けいさつとどていた。
 県警けんけい今後こんご人工じんこう呼吸こきゅうはずしについて外科げか部長ぶちょうが、7にん家族かぞくらにどのように説明せつめいし、どんなかたち同意どういていたのかか、などについての確認かくにんすすめる。
    ◇
 〈キーワード:「尊厳そんげん」〉 日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかいは、「患者かんじゃが『不治ふちかつ末期まっき』になったとき、自分じぶん意思いし延命えんめい治療ちりょうをやめてもらいやすらかに、人間にんげんらしいをとげること」と定義ていぎしている。「尊厳そんげん宣言せんげんしょ」(リビング・ウイル)を医師いし提示ていじし、自然しぜんをとげる権利けんり確立かくりつするため、医師いし違法いほうせいわれないための法制ほうせいもとめている。記載きさい内容ないようは、「無意味むいみ延命えんめい措置そち拒否きょひ」「苦痛くつうやわらげる治療ちりょう要求ようきゅう」「植物しょくぶつ状態じょうたい場合ばあい生命せいめい維持いじ措置そち中止ちゅうし」。」

記者きしゃ会見かいけんきびしい表情ひょうじょうせるあさ野井のいえい院長いんちょう=26にち午後ごご富山とやまけん射水いみず朴木ほうのきで(写真しゃしんりゃく)」


◆「呼吸こきゅう拒否きょひ反応はんのう 「はずして」たのんだ事例じれいも 富山とやま病院びょういん
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ27にち0606ふん
 http://www.asahi.com/health/news/TKY200603260249.html

「「人工じんこう呼吸こきゅうをつけたら(高齢こうれいの)ちち拒否きょひ反応はんのうしめしたので、たのんではずしてもらいました」
 すうねんまえ射水いみず市民しみん病院びょういん父親ちちおや入院にゅういん今回こんかい延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしした行為こうい問題もんだいされた外科げか部長ぶちょうらの診療しんりょうけたという男性だんせいは、当時とうじかえり、そうった。
 人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくしたところ、父親ちちおやはすぐに拒否きょひ反応はんのうしめした。負担ふたんかるくしたいと、酸素さんそマスクにえてもらったという。
 すこしでもながきていてほしい。でも、それで本人ほんにんくるしいおもいをするのでは……。「としとしだったので、家族かぞくはなし、全員ぜんいん合意ごういしてかんはやめてしいとたのんだ」
 数カ月すうかげつ父親ちちおやくなった。
 終末しゅうまつめぐ医療いりょう現場げんばで、患者かんじゃ家族かぞく医師いし看護かんごらは、つねきびしい判断はんだんせまられ、複雑ふくざつおもいをいだく。
 容体ようだい悪化あっかし、呼吸こきゅう管理かんりのために気管きかんかんれて酸素さんそおく人工じんこう呼吸こきゅう回復かいふく見込みこみ、余命よめい、そして苦痛くつう患者かんじゃ家族かぞく延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし判断はんだんする理由りゆう様々さまざまだ。医師いしはどこまで、どんな気持きもちでそのおもいにこたえたらいいのか。
 やく200しょうどう病院びょういんは、県内けんないでは地域ちいき医療いりょうにな中小ちゅうしょう病院びょういんだ。過疎かそにあり、急性きゅうせい医療いりょうとくする都市としだい病院びょういんちがって、お年寄としよりの入院にゅういんおおく、つねにがんや老衰ろうすいなどで看取かんしゅ(みと)られる患者かんじゃかかえている。
 麻野あさの英次えいじ院長いんちょうは25にち会見かいけんで、延命えんめい治療ちりょうたいする今後こんご対応たいおうわれ、「(終末しゅうまつ医療いりょうのありかた検討けんとうする)ターミナル委員いいんかいもうけて対応たいおう検討けんとうしなければならない」とこたえた。だが、直後ちょくごに「わたし内科ないか心臓しんぞうまるまではていく、という立場たちばです」ともかたった。あらたな委員いいんかい治療ちりょう中止ちゅうしめたとしても、疑問ぎもんのこる。そんなれが、言葉ことば端々はしばしににじんだ。」


◆「「あきらかに殺人さつじん安楽あんらく反対はんたいする団体だんたい
『TBS News i』 2006ねん3がつ27にち17:37
http://news.tbs.co.jp/ *

 「今回こんかい人工じんこう呼吸こきゅうはず問題もんだいけて、尊厳そんげん安楽あんらく反対はんたいする患者かんじゃ団体だんたいなどがきょ記者きしゃ会見かいけんひらき、「家族かぞく同意どういによる治療ちりょう停止ていし」について、国民こくみんてき議論ぎろん必要ひつようせいうったえました。
 「本人ほんにん意思いし表明ひょうめいをはっきりとしていないなかではあきらかに殺人さつじん家族かぞく医師いし都合つごうはずされたのではないか」
 また、尊厳そんげん法制ほうせいするうごきについて、「いのちての基準きじゅんをつくることになり危険きけんだ」とうったえました。


◆「尊厳そんげん」(憂楽帳ゆうらくちょう)【今沢いまざわしん
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ27にち 東京とうきょう夕刊ゆうかん
 http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/yuuraku/news/20060327dde041070028000c.html


3月さんがつ28にちづけ編集へんしゅう手帳てちょう
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ28にち139ふん
 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060325ig15.htm

 「江戸えど儒学じゅがくしゃ新井あらい白石はくせき父親ちちおや尊厳そんげんのぞんでいたようで、常々つねづねかたっていたという。「いのちのかぎりあることをもしらで、くすりのためにいきぐるしきさましておわりぬるはわろし」と。白石しろいし自叙伝じじょでんおりたくしば」にある◆その父親ちちおやが75さい熱病ねつびょうわずらい、ほとんど絶望ぜつぼうかとえた。当人とうにんのかねての意思いし尊重そんちょうし、投薬とうやく反対はんたいするひともいたが、くすりふくませてみたところ快方かいほうかったという。82さい天寿てんじゅをまっとうしている◆治療ちりょうほどこすかかで、家族かぞくまじえて議論ぎろんのあったことが記述きじゅつからさっせられる。生死せいしける判断はんだんには当然とうぜんだろう。富山とやまけん市民しみん病院びょういん発覚はっかくした「延命えんめい措置そち中止ちゅうし」の場合ばあいは、ことの経緯けいいがまだあきらかでない◆外科げか部長ぶちょう人工じんこう呼吸こきゅうをはずし、5年間ねんかんにがんの末期まっき患者かんじゃなど7にん死亡しぼうしている。病院びょういん説明せつめいによれば、患者かんじゃ家族かぞくがこの措置そち同意どういしたことをしめ文書ぶんしょはないという◆どんな条件じょうけんたし、手続てつづきをめば延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしできるのか、合法ごうほう違法いほうける基準きじゅん日本にっぽんにはない。日夜にちや末期まっき患者かんじゃくるしみにせっする医療いりょう現場げんば煩悶はんもん(はんもん)はさっするにあまりあるが、我流がりゅう基準きじゅんによる独断どくだんをみずからにゆるすとすれば、それは医師いしの傲(おご)りであろう◆儒学じゅがくしゃ父親ちちおやべた言葉ことばかずとも、いのちにはかぎりがある。「かぎり」のせん定規じょうぎはいかなる名医めいいわせていない。」


◆「[延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし]「指針ししんとなる法的ほうてき整備せいび必要ひつようだ」」(3がつ28にちづけ社説しゃせつ2)
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ28にち140ふん
 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060327ig91.htm

 「延命えんめい治療ちりょうはどこまでおこなうべきなのか。その判断はんだん個々ここ医師いしわせてよいのか。おもいをきつける出来事できごとだ。
 富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういん外科げかが、終末しゅうまつむかえた患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅうをはずし、延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしすることによっていたらしめた。延命えんめい中止ちゅうしされた患者かんじゃは、昨年さくねんまでの5年間ねんかんで7にんになるという。
 カルテには「家族かぞく同意どういた」との記載きさいがあるものの、それを否定ひていする遺族いぞくもいるようだ。富山とやま県警けんけい事情じじょう聴取ちょうしゅしている。医師いし殺人さつじんざいなどにわれる可能かのうせいがある。
 刑事けいじ事件じけんとなるかどうかは、司直しちょく判断はんだんつしかない。問題もんだいは、つだけの状態じょうたいいたったひとへの延命えんめい措置そちをどこまでおこなうか、日本にっぽんには明確めいかく具体ぐたいてきなルールがない、ということだ。
 くるしむ末期まっき患者かんじゃたいして医師いしはやめる行為こういは、「安楽あんらく」と「尊厳そんげん」に区別くべつされる。前者ぜんしゃ薬物やくぶつなどで患者かんじゃ死亡しぼうさせる。後者こうしゃ自然しぜんむかえるよう過剰かじょう延命えんめい措置そちをとらない。
 こうした行為こういゆるされるかどうかは、東海大とうかいだい病院びょういんきた安楽あんらく事件じけんをめぐり、1995ねん横浜よこはま地裁ちさい判決はんけつ一定いってい条件じょうけんしめされた。判決はんけつは、「積極せっきょくてき安楽あんらく」と「消極しょうきょくてき安楽あんらく」にけている。尊厳そんげん後者こうしゃふくまれるものだろう。 積極せっきょくてき安楽あんらくは、〈1〉患者かんじゃがた肉体にくたいてき苦痛くつうがある〈2〉けられず死期しきせまっている〈3〉苦痛くつう除去じょきょ緩和かんわする方法ほうほうがない〈4〉生命せいめい短縮たんしゅく承諾しょうだくする患者かんじゃあきらかな意思いし表示ひょうじがある――の4要件ようけんたさなければならない。
 消極しょうきょくてき安楽あんらくも、〈1〉患者かんじゃ回復かいふく見込みこみがなくけられない〈2〉治療ちりょう中止ちゅうしもとめる患者かんじゃ家族かぞく意思いし表示ひょうじがある――などが条件じょうけんとされた。 だが、こうした条件じょうけんたすため、実際じっさい医療いりょう現場げんばがどのような手続てつづきをめばよいのか、指針ししん確立かくりつしていない。 薬物やくぶつなどで患者かんじゃ死亡しぼうさせる行為こういについては、実行じっこうする医師いしがいれば今後こんごも、司法しほう判断はんだんにゆだねるべきケースもあるだろう。
 これにたいして、延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしについては、ただちに刑法けいほう殺人さつじんざいうだけで解決かいけつするのかどうか。厚生こうせい労働省ろうどうしょう調査ちょうさに、4にんに1にん医師いし延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしに「むずかしさをかんじている」とこたえている。射水いみず市民しみん病院びょういんちかいケースは、病院びょういんでもあるかもしれない。 医療いりょう進歩しんぽが、かつてはかんがえられなかった延命えんめい治療ちりょう可能かのうにした。それをどこまで続行ぞっこうするかのルールがないために、医療いりょうたいする不信ふしんまねくようでは不幸ふこうなことだ。
 延命えんめい治療ちりょうかた具体ぐたいてき基準きじゅん策定さくていし、法的ほうてき整備せいびいそ必要ひつようがある。」


◆「呼吸こきゅうはずし 治療ちりょう中止ちゅうし基準きじゅんづくりを」【社説しゃせつ
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にちづけ
http://www.asahi.com/paper/editorial20060328.html

 「がんの末期まっきなどでなお見込みこみがないとき、どこまで延命えんめいのための治療ちりょうをするのか。医療いりょう技術ぎじゅつ進歩しんぽしたいまわたしたちにとってけてとおれない問題もんだいである。
 富山とやまけん射水いみず病院びょういんで、7にん患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅうはずされてくなった。このニュースをひとごとではないおもいでいたひとすくなくないだろう。
 患者かんじゃはいずれも、おもやまい末期まっき状態じょうたいだった。呼吸こきゅうはずした外科げかは、家族かぞく了解りょうかいをとったうえで、患者かんじゃの「尊厳そんげん」のために延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうししたと説明せつめいしているという。
 延命えんめい治療ちりょうりは、くすりなどで死期しきはやめる「安楽あんらく」とはちがう。しかし、治療ちりょうをやめれば患者かんじゃいたる。医師いし殺人さつじんざいわれかねない。
 例外れいがいてき治療ちりょう中止ちゅうししてもゆるされる条件じょうけんについては、横浜よこはま地裁ちさいが95ねんにいいわたした東海大とうかいだい安楽あんらく事件じけん判決はんけつしめしている。末期まっきけられないこと、患者かんじゃ家族かぞく同意どういがあること、などがかせないとされた。
 また、同種どうしゅ事件じけん裁判さいばんつうじて、「うたがわしきは生命せいめい利益りえきに」「病状びょうじょうなどは複数ふくすう医師いし確認かくにんする」といった原則げんそくかえ強調きょうちょうされてきた。
 こうした条件じょうけん原則げんそくらしたとき、医師いし判断はんだん処置しょち問題もんだいがあったのではないか。捜査そうさ解明かいめいされることを期待きたいしたい。
 司法しほう警察けいさつ判断はんだんとはべつに、終末しゅうまつ医療いりょうなか延命えんめい治療ちりょうのありかたをきちんと位置いちづける必要ひつようがあるだろう。
 厚労省こうろうしょう終末しゅうまつ医療いりょう検討けんとうかいが03ねん実施じっしした世論せろん調査ちょうさによれば、いたみをともな末期まっき状態じょうたいでは、たんなる延命えんめい治療ちりょうはやめたほうがよい、あるいはやめるべきだとこたえたひとが、一般いっぱん市民しみんで74%、医師いしでは82%にのぼった。とくにいたみのある場合ばあいおおくのひと無理むりかされることをのぞんでいないとていいだろう。
 治療ちりょうりについて、横浜よこはま地裁ちさい大筋おおすじかんがかたしめしたとはいえ、医療いりょう現場げんば対応たいおうするには、具体ぐたいてき指針ししん必要ひつようだ。患者かんじゃ意思いしをどうやって確認かくにんするか。家族かぞく範囲はんいはどこまでか。病状びょうじょう判断はんだんはどうするか。患者かんじゃ家族かぞくのぞんでも、医師いし殺人さつじんざいわれかねないのでは混乱こんらんするばかりだ。
 検討けんとうかいは04ねん本人ほんにん家族かぞくなどの意思いし確認かくにん方法ほうほうなどを慎重しんちょうさだめたうえで、延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしする基準きじゅん確立かくりつする必要ひつようがあるとする報告ほうこくしょをまとめている。
 延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし安易あんいひろがる懸念けねんがある。状況じょうきょうによっては、そもそも延命えんめい治療ちりょうはじめるか、という問題もんだいもある。乱用らんようふせ歯止はどめをしっかりとしたうえで、納得なっとくのいく終末しゅうまつ医療いりょう実現じつげんする環境かんきょうととのえたい。
 検討けんとうかい報告ほうこくまえて医師いし法律ほうりつらによる研究けんきゅうはん発足ほっそくし、07年度ねんどには報告ほうこくをまとめる予定よていだ。国民こくみんこえにもみみかたむけ、妥当だとう基準きじゅんしめしてほしい。
 いざというときにどうしてほしいか。わたしたちも日頃ひごろからはなっておく必要ひつようがあるだろう。」


◆【天声てんせい人語じんご
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にちづけ
http://www.asahi.com/paper/column20060328.html

 「明治めいじから昭和しょうわにかけて、文明ぶんめい批評ひひょう健筆けんぴつるった長谷川はせがわ如是閑にょぜかんに、こんな言葉ことばがある。「生命せいめい刹那せつな(せつな)の事実じじつなり、永劫えいごう(えいごう)の事実じじつなり」(「如是にょぜ閑語かんご」)。永遠えいえんせいくらべれば、きているときはあっというあいだだと、なまあるもののせつなさをべる。
 刹那せつながわから永劫えいごうほうへとうつ境目さかいめを、どんな状態じょうたいむかえるのか。自分じぶん意思いしはどうあつかわれるのか、たして意識いしきはあるだろうか。というものをかんがえるとき、そんなおもいもよぎる。
 富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういんで、7にん患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅうはずされて死亡しぼうしていたことがかった。病院びょういんによれば、患者かんじゃ意識いしき回復かいふくのぞみがない状態じょうたいで、治療ちりょう責任せきにんしゃだった外科げか部長ぶちょうはいずれも家族かぞく同意どういはずしたという。7にんとはべつに、呼吸こきゅうはずされかけた患者かんじゃがあり、その家族かぞくは「はずしについての説明せつめいはなく、はずすようおねがいしたこともない」とかたる。なま境目さかいめ場面ばめんでの証言しょうげんちがっている。
 病院びょういんがわは、外科げか部長ぶちょう行為こういが「延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし措置そち」だったとして「倫理りんりてき道義どうぎてき問題もんだいがあった」と謝罪しゃざいした。延命えんめい中止ちゅうしについてのくに指針ししんは、まだできていない。
 厚生こうせい労働省ろうどうしょうの02年度ねんど調査ちょうさでは、自分じぶん末期まっきがんなどでいたみをともない、余命よめいかぎりがある場合ばあいたんなる延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうししてしいとする市民しみんが7わりきょうめた。まえもって延命えんめい治療ちりょう拒否きょひするかんがえを文書ぶんしょのこす「リビング・ウィル」に賛成さんせいするひとはじめて半数はんすうえ、6わりとなった。
 直視ちょくしがたい。しかし、いつかはおとずれる。あらかじめ対応たいおうかんがえておくのもいいのかもれない。」


◆「『本音ほんねこうにできない』 富山とやまの『安楽あんらく疑惑ぎわく」(特報とくほう
東京とうきょう新聞しんぶん』 2006ねん3がつ28にち
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060328/mng_____tokuho__000.shtml

 「末期まっき状態じょうたい患者かんじゃななにんが、外科げか部長ぶちょう(50)により人工じんこう呼吸こきゅうはずされ「安楽あんらく」した疑惑ぎわく発覚はっかくした富山とやまけん射水いみず(いみず)市民しみん病院びょういん病院びょういんがわ患者かんじゃ関係かんけいしゃ説明せつめいちがい、真相しんそう依然いぜんやみのままだ。いちきゅうきゅうねん以降いこう末期まっき患者かんじゃへの薬剤やくざい投与とうよによる安楽あんらく事件じけんこうたないなか病院びょういん周辺しゅうへんのお年寄としよりや、医療いりょう関係かんけいしゃおもいは。 (坂本さかもとたかしこう大村おおむらあゆみ
発覚はっかく直後ちょくごでも待合室まちあいしつ満員まんいん
  [りゃく
延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし 肯定こうていが74%
  [りゃく
高齢こうれいしゃ医療いりょう増大ぞうだい背景はいけい
  [りゃく


◆「呼吸こきゅうはずし 『同意どうい』でちがっては」(社説しゃせつ
東京とうきょう新聞しんぶん』2006ねん3がつ28にち
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20060328/col_____sha_____002.shtml
中日新聞ちゅうにちしんぶん』2006ねん3がつ28にち
http://www.chunichi.co.jp/00/sha/20060328/col_____sha_____001.shtml


 「富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういんきた末期まっき入院にゅういん患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅうはず問題もんだいで、もっとりたいのは、患者かんじゃ家族かぞくからの同意どういかた問題もんだいがなかったかだ。このてん徹底的てっていてきあきらかにしてもらいたい。
 これまでの病院びょういんなどの調査ちょうさでは、〇〇〇ねんから昨年さくねんまでにどう病院びょういん入院にゅういんしていた富山とやま県内けんない男性だんせいよんにん女性じょせいさんにんのがんなどの末期まっき患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅう外科げか部長ぶちょうはずして延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしし、死亡しぼうさせた。
 外科げか部長ぶちょうは「尊厳そんげんだ」と主張しゅちょうしているという。
 だが、たしてそうか。疑問ぎもんしょうじるのはだいいちに、患者かんじゃ家族かぞくからの同意どういかたがあいまいなことだ。
 病院びょういんがわ調査ちょうさたいして外科げか部長ぶちょうは「家族かぞく同意どういている」と説明せつめいしているが、カルテに記載きさいはあっても同意どういしょ形式けいしきではっていない。
 この問題もんだい発覚はっかくのきっかけになったべつ患者かんじゃのケースでは、外科げか部長ぶちょうが「家族かぞくから要望ようぼうがあった」として呼吸こきゅうはずそうとしたと病院びょういんがわ説明せつめいしているが、家族かぞくは「たのんでいない」と否定ひていしている。
 このようなちがいがしょうじること自体じたい同意どういかた不十分ふじゅうぶんだといいうことをしめしていよう。
 だいに、たとえ口頭こうとう同意どういったとしても、外科げか部長ぶちょういちにん判断はんだん延命えんめい中止ちゅうしするのではなく、べつ医師いしうべきだが、そうした手順てじゅんんだ形跡けいせきがうかがえない。
 病院びょういんちょうは「(外科げかは)よんにんでチーム医療いりょうしているが、外科げか部長ぶちょう決定けってい権限けんげんち、医師いし反論はんろんできる雰囲気ふんいきでなかった」とべている。これが外科げか部長ぶちょう独断どくだんにつながったかどうかもりたい。
 安楽あんらく尊厳そんげんがらみの医療いりょうでその妥当だとうせいわれるとき、「同意どうい」のかた問題もんだいになるケースがすくなくない。いちきゅうきゅういちねん東海大とうかいだい病院びょういんきゅうはちねん川崎かわさき協同きょうどう病院びょういん事件じけんでは、いずれも医師いし患者かんじゃ本人ほんにん意思いし確認かくにんせずに薬物やくぶつ投与とうよしてなせた。
 がつまつだいきゅう日本医師会にほんいしかい生命せいめい倫理りんり懇談こんだんかいがまとめた「ふたたび終末しゅうまつ医療いりょうについて」の報告ほうこくしょが、安楽あんらく尊厳そんげんわず「本人ほんにん意思いし」の重視じゅうし強調きょうちょうしているのはこのためといっていい。
 今回こんかいのように、もっと重要じゅうような「本人ほんにん意思いし」の明確めいかく確認かくにんがない以上いじょう延命えんめい治療ちりょうひかえ・中止ちゅうしとはいえても、尊厳そんげんとはいえない。医師いし医療いりょう現場げんばきびしい治療ちりょう判断はんだんせまられることがすくなくないが、独断どくだんはしり「裁量さいりょうけん」をえてはならない。
 超党派ちょうとうは国会こっかい議員ぎいん構成こうせいする「尊厳そんげん法制ほうせいかんがえる議員ぎいん連盟れんめい」は今秋こんしゅうにも法案ほうあん提出ていしゅつ検討けんとうしているが、「本人ほんにん意思いし」の確認かくにん義務付ぎむづけには十分じゅうぶん配慮はいりょする必要ひつようがある。」


◆「さとしおんいんさくら入相いりあい(いりあい)のかねはるゆう(ゆうべ)」…(中日ちゅうにち春秋しゅんじゅう
中日新聞ちゅうにちしんぶん』2006ねん3がつ28にち
http://www.chunichi.co.jp/00/chn/20060328/col_____chn_____000.shtml

 「さとしおんいんさくら入相いりあい(いりあい)のかねはるゆう(ゆうべ)」とあるから、いまごろのぶしか。おうそとの『高瀬舟たかせぶね』で、罪人ざいにん喜助きすけ(きすけ)をせたふねきょうくだっていく▼作品さくひんのテーマのひとつは喜助きすけの「つみ」である。病苦びょうくおとうとにせがまれ、かねてなせてやったことが、おとうとごろしにわれた。そのはなし護送ごそうやく庄兵衛しょうべえ(しょうべえ)は「これがはて(はた)して…人殺ひとごろしとうん(い)ふものだらうか」と疑問ぎもんおぼえてしまう▼おうそとは『高瀬舟たかせぶね縁起えんぎ』で、「ユウタナジイ」の言葉ことば安楽あんらくという意味いみ紹介しょうかいしている。「高瀬舟たかせぶね罪人ざいにんは、丁度ちょうど(ちょうど)それとおな場合ばあいにゐたやうにおもはれる」としるし、医師いしとしてもかんがえをめぐらせただろう。古来こらいひとかんがませてきた安楽あんらく問題もんだい医療いりょう発達はったつしたいま一層いっそうおもい▼富山とやまけん射水いみず(いみず)市民しみん病院びょういんで、人工じんこう呼吸こきゅうはずされた患者かんじゃななにん死亡しぼう発覚はっかくした。関与かんよしたとみられる外科げか部長ぶちょうは「患者かんじゃ同意どういはないが家族かぞく同意どういがあり、尊厳そんげんだった」と病院びょういん説明せつめいした。一方いっぽうななにんとはべつに、外科げか部長ぶちょう呼吸こきゅうはずそうとした患者かんじゃ家族かぞくたいしてははず説明せつめいがなかったとのうたがいがている▼『高瀬舟たかせぶね』の喜助きすけ場合ばあい現在げんざいほう哲学てつがくだと無罪むざいという専門せんもん見解けんかいがある。おとうと本人ほんにん懇願こんがん理由りゆうひとつだろう。今回こんかいは、この「同意どうい」のてんうたがいがある。あいまいな会話かいわから医師いし先走さきばしったおそれはないか。医師いしにもくるしい選択せんたくだったと想像そうぞうするが、「独走どくそう」や「誘導ゆうどう」があっては、ゆゆしい▼「容易ようい杓子しゃくし(しゃくし)定規じょうぎけっしてしまはれる問題もんだいではない」。おうそとくように、容易よういではない安楽あんらく問題もんだいだが、「同意どうい」のありかたにはきびしい定規じょうぎがいるはずだ。


◆「わたしちからかぎ患者かんじゃのためになる…」余録よろく
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ28にち 東京とうきょう朝刊ちょうかん
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/yoroku/archive/news/2006/03/20060328ddm001070030000c.html

 「「わたしちからかぎ患者かんじゃのためになる養生ようじょうほうをとり、有害ゆうがい方法ほうほうけっしてもちいません。たのまれてもだれにもみちびくようなくすりあたえません。そのような相談そうだんにものりません」。倫理りんりしめしていまつたわる古代こだいギリシャのヒポクラテスのちかいの一部いちぶである▲安楽あんらく禁止きんししたとみられる記述きじゅつがあるのは、それだけ当時とうじ医術いじゅつ安楽あんらくにかかわっていたからなのか。かみならぬ人間にんげん患者かんじゃ生死せいし左右さゆうする医療いりょうおこなうには、みずからを内面ないめんからしっかりとりっする倫理りんり必要ひつようだ。このちかいが画期的かっきてきなのは、それをしめしたことだ▲末期まっき患者かんじゃへの延命えんめい技術ぎじゅつ発達はったつした現代げんだいおおくの人々ひとびとはさまざまな生命せいめい維持いじ装置そうちにつながれて人生じんせい最後さいごときむかえる。「たたみうえ」はもうめずらしい。機器ききとおして生命せいめい監視かんしされ、管理かんりされる患者かんじゃにとっては、医師いしはほとんどかみのような存在そんざいである▲富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういん入院にゅういん患者かんじゃにんが、医師いしによって人工じんこう呼吸こきゅうはずされて死亡しぼうしていたことがかった。とう医師いし延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしについて患者かんじゃ家族かぞく同意どういたとカルテにしるしている。だが、問題もんだい発覚はっかくのきっかけとなった男性だんせい患者かんじゃ遺族いぞくはそんな同意どういはしていないという▲末期まっき患者かんじゃ延命えんめい治療ちりょうについては、延命えんめいのぞまない患者かんじゃ事前じぜん意思いし尊重そんちょうする「尊厳そんげん」の制度せいどをめぐり賛否さんぴ論議ろんぎわされているさなかである。医師いし知人ちじんに「あれは尊厳そんげん」とかたっていたというが、本人ほんにん意思いしかずに独断どくだん延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうししたのなら、尊厳そんげんともいえない▲かみのような立場たちばかれた医師いしは、みずからの意思いしひと生死せいしけるというかみ役割やくわりまでえんじたのであろうか。真相しんそう解明かいめいつしかないが、もしも今日きょう末期まっき医療いりょう現場げんばにそんな倫理りんり空白くうはくまれているのならばはやめたほうがいい。」


◆「病院びょういんちょう市議会しぎかい説明せつめい 人工じんこう呼吸こきゅうはずしで 富山とやまけん
北海道新聞ほっかいどうしんぶん』 2006ねん3がつ28にち 730ふん
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060328&j=0022&k=200603285029

 「富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういんで、がん患者かんじゃら7にん人工じんこう呼吸こきゅうはずされて死亡しぼうした問題もんだいで、射水いみず市議会しぎかいは28にち午前ごぜん全員ぜんいん協議きょうぎかいひらき、どう病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょうからこれまでの経過けいかなどの説明せつめいける。
 この問題もんだいをめぐって病院びょういんがわ市議会しぎかい説明せつめいするのははじめて。
 麻野あさの院長いんちょうが(1)外科げか部長ぶちょう(50)の呼吸こきゅうはずしが発覚はっかくした経緯けいい(2)病院びょういんない設置せっちした調査ちょうさ委員いいんかいによる過去かこ呼吸こきゅうはず事例じれい調査ちょうさ結果けっか(3)県警けんけいへのとど内容ないよう―などを説明せつめいし、病院びょういん運営うんえい改革かいかく方向ほうこうについても議論ぎろん。」 」


◆「川崎かわさき厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん閣議かくぎ記者きしゃ会見かいけん概要がいよう
(H18.03.28()09:37〜09:52 参議院さんぎいん議員ぎいん食堂しょくどう)  【広報こうほうしつ
http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2006/03/k0328.html

「(記者きしゃ
 富山とやまけん射水いみずで、いき出来できない患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅうはずしたということが問題もんだいになっているのですが、終末しゅうまつ医療いりょうかたについて、厚生こうせい労働ろうどうしょうでガイドラインづくりのようなものをはじめてはいるのですが、なかなか進展しんてんしていないのですけれども、そういう作成さくせいについていそぐというようなおかんがえはございますでしょうか。

大臣だいじん
 事件じけん自体じたいは、警察けいさつはいっていますので、なかなか情報じょうほうがつかめません。これは、捜査そうさ機関きかんはいりますと、なかなか役所やくしょには情報じょうほうながれてきませんからやむをません。実態じったいは、報道ほうどう以上いじょうのものはりません。しかし一方いっぽうで、尊厳そんげん問題もんだいふくめ、いままでの判例はんれいふくめて、わたし自身じしんみっつくらいにかれるのかなとおもっています。ひとつは、あまりにいたみがはげしいというなかで、医療いりょう行為こういによって死期しきはやめるという選択せんたくがある。それから2番目ばんめとして、緩和かんわケアとうすすめますよということになって、若干じゃっかんおなじような問題もんだいてきます。それから3番目ばんめとしまして、やはりもう患者かんじゃさん自身じしん意識いしきもなくなってきているし、今後こんご回復かいふくもなかなか見込みこめない、そして親族しんぞく同意どうい場合ばあいによっては本人ほんにん自身じしん同意どうい、それから医療いりょう現場げんばにおける個人こじん判断はんだんではなく、たとえば倫理りんり委員いいんかいみたいなものでやるというようなこともあります。3番目ばんめのケースについては、すこ議論ぎろんはやめる必要ひつようがあるんだろうとおもっています。いまもうげた1番目ばんめ医療いりょう行為こういによってはやめるという問題もんだいについては、相当そうとう議論ぎろんをしていかないとならないでしょう。法医学ほういがく問題もんだい、まさに個人こじんとしての倫理りんり問題もんだい、また宗教しゅうきょう問題もんだいもあるかもれない。これは相当そうとう時間じかんがかかるんだろうとおもいます。しかし、3番目ばんめ問題もんだいとして、医療いりょう現場げんば個人こじん判断はんだんではなくて、たとえば医療いりょう機関きかんにおける倫理りんり委員いいんかいみたいなもの、それから、本人ほんにんもしくは家族かぞくというものがある場合ばあいに、どうかんがえていったらいいかということについては、あまり時間じかんをかけないほうがいいなというがいたしております。あと委員いいんかいでもご質疑しつぎいただきますが、わたしじつ今日きょうあさすこはやめろ」と、これについて来年度らいねんどいっぱい議論ぎろんしていって、それから結論けつろんすというのでは、すこ時間じかんてきにかけすぎだという表現ひょうげん使つかいました。そういった意味いみでは、すこしこの3番目ばんめのケースについては、もうすこしスピードアップをはかるように指示しじをいたしたところでございます。

記者きしゃ
 いまけんですが、具体ぐたいてきには尊厳そんげん法案ほうあんというもののあつかいでしょうか、尊厳そんげんというはなしになるかとおもわれるんですが。

大臣だいじん
 尊厳そんげんというのは、さきほどいました1の問題もんだい、2の問題もんだいからんでいます。3の問題もんだいというのは、法案ほうあん問題もんだいであろうという問題もんだいふくめてあります。現実げんじつ医療いりょう現場げんば本人ほんにんなり、いろんな対応たいおうさくかんがえたうえで、最終さいしゅうてきにはだれかが判断はんだんしていくことは事実じじつです。ですから、法律ほうりつなのかなという問題もんだいふくめて、すこはやめたほうがいいんだろうとおもいます。
記者きしゃ
 法律ほうりつさだめるのではなくて、ガイドラインみたいものということでしょうか。

大臣だいじん
 だから、そういうこともあるし、こちらのひとうように法律ほうりつというものもあるから、どちらでやるということの問題もんだいふくめての議論ぎろんでしょう。すでにここだけでふた議論ぎろんてしまっていますね。

記者きしゃ
 具体ぐたいてきには、たとえば年内ねんないとかどういうおかんがえでしょうか。
大臣だいじん
 今日きょうったばかりですから、現場げんばもびっくりしているとおもいます。」


◆「終末しゅうまつ医療いりょう停止ていし条件じょうけんはやめに結論けつろんを」 川崎かわさき厚労相こうろうしょう
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にち1359ふん
http://www.asahi.com/national/update/0328/TKY200603280262.html?ref=prev

 「富山とやまけん射水いみず(いみず)市民しみん病院びょういん末期まっき患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ死亡しぼうした事件じけん関連かんれんし、川崎かわさき厚生こうせい労働ろうどうしょうは28にち閣議かくぎ記者きしゃ会見かいけんで、同省どうしょう研究けんきゅうはん延命えんめい治療ちりょう停止ていし条件じょうけんなどを議論ぎろんしていることにれ、「来年らいねんいっぱい議論ぎろんするというのは時間じかんてきにかけすぎだ」とべ、終末しゅうまつ医療いりょうのありかたについて検討けんとういそぐよう指示しじしたことをあきらかにした。
 また、同日どうじつ午前ごぜん参院さんいん厚生こうせい労働ろうどう委員いいんかいで「医師いしにん判断はんだんであってはならない。患者かんじゃ意思いしというものをどういうかたちできちっとさせるかだ」と指摘してき。「法律ほうりつか、ガイドラインでいいのかもふくめ、はやめに結論けつろんしてもらいたい」とべた。」 」


◆「「呼吸こきゅうはずしに同意どうい患者かんじゃ家族かぞく自宅じたく玄関げんかんがみ
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にち2204ふん
http://www.asahi.com/health/news/TKY200603280412.html

 「富山とやまけん射水いみず射水いみず市民しみん病院びょういんで、外科げか部長ぶちょう(50)の指示しじで、けいにん患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅうはずされ死亡しぼうした問題もんだいで、問題もんだい発覚はっかくのきっかけになった男性だんせい患者かんじゃ当時とうじ78)の遺族いぞくが28にち、「はずしの説明せつめいけ、同意どういした」とする文書ぶんしょ自宅じたく玄関げんかんした。遺族いぞくは26にち、「はずしについて病院びょういんがわから説明せつめいされたことはなく、おねがいしたこともない」と指摘してき。「外科げか部長ぶちょう家族かぞく要望ようぼう人工じんこう呼吸こきゅうはず予定よていだった」とした病院びょういんがわ説明せつめいちがっていた。
 男性だんせい患者かんじゃ昨年さくねん10がつにち搬送はんそうされ、蘇生そせい措置そち人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくされた。どう12にち外科げか部長ぶちょう人工じんこう呼吸こきゅうはずすよう看護かんご指示しじしたが、疑問ぎもんかんじた麻野あさの英次えいじ院長いんちょうはずしをきんじ、その調査ちょうさはずし7事案じあんがわかった。男性だんせい同月どうげつ21にち死亡しぼうしている。
 遺族いぞく説明せつめいによると外科げか部長ぶちょう搬送はんそうの2、3にち遺族いぞくがわに「意識いしきもどることはなくこれ以上いじょう回復かいふく見込みこみはない」とつたえた。同意どういしょなどはなかったが、家族かぞく協議きょうぎし、口頭こうとうはずしに同意どういしたという。
 遺族いぞく文書ぶんしょで「記憶きおく曖昧あいまい(あいまい)だった」と26にち指摘してき否定ひてい、「ふかくおわびもうげます」と謝罪しゃざいした。文書ぶんしょでは「先生せんせい外科げか部長ぶちょう)にはちち生前せいぜん世話せわになり、家族かぞく一同いちどう大変たいへん感謝かんしゃしております」ともしるした。」


◆「外科げか部長ぶちょう、「あいだちがっていた」 院長いんちょう謝罪しゃざい
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ28にち2227ふん
http://www.asahi.com/health/news/TKY200603280477.html

 「射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょうが28にち記者きしゃ会見かいけんし、発覚はっかく当初とうしょに「尊厳そんげん」を主張しゅちょうした外科げか部長ぶちょうが、病院びょういんがわの2のききと調査ちょうさのちみずか院長いんちょうのもとをおとずれ、自分じぶん間違まちがっていたとの趣旨しゅし謝罪しゃざいした、と説明せつめいした。院長いんちょうは「尊敬そんけいする医師いしさとされたようだ」との見方みかたしめした。
 麻野あさの院長いんちょうによると、問題もんだい発覚はっかく発足ほっそくした調査ちょうさ委員いいんかい調査ちょうさで、院長いんちょうみずからが外科げか部長ぶちょうに2事情じじょういた。いち度目どめ昨年さくねん10がつ12にちには「延命えんめい措置そち中止ちゅうしであり、手続てつづきに不備ふびがある」などと医療いりょう倫理りんりじょう問題もんだいがあるとする院長いんちょうたいし、外科げか部長ぶちょうは「尊厳そんげんであり、信念しんねんってやった」と主張しゅちょうしたという。
 4にちの16にちにあった2度目どめのききとりでも外科げか部長ぶちょう主張しゅちょうわらなかったが、同日どうじつちゅう外科げか部長ぶちょうみずからが院長いんちょうのもとをおとずれ、謝罪しゃざいしたという。あさ野井のい院長いんちょうは「先輩せんぱいからさとされたのだとおもう」と説明せつめい。「安易あんいかんがえてはいけない問題もんだいだと認識にんしきされたのではないか」ともはなした。
 院長いんちょうは、この警察けいさつとどることを外科げか部長ぶちょうげた、とも説明せつめいしたが、そのさい状況じょうきょうは「くわしくははなせない」とし、外科げか部長ぶちょう対応たいおうについてはかたらなかった。」


◆「富山とやま射水いみず呼吸こきゅうはずし:「尊厳そんげん指針ししん策定さくていいそぐ」−−川崎かわさき厚労相こうろうしょう
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ29にち 東京とうきょう朝刊ちょうかん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/archive/news/2006/03/29/20060329ddm005040011000c.html

 「川崎かわさき二郎じろう厚生こうせい労働ろうどうしょうは28にち記者きしゃ会見かいけんで、富山とやまけん射水いみず(いみず)市民しみん病院びょういん患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされて死亡しぼうした問題もんだいけ、07年度ねんどちゅうりまとめを予定よていしている尊厳そんげんのルールにかんする指針ししん策定さくてい作業さぎょうはやめるかんがえをしめした。終末しゅうまつ医療いりょうのありかたかんしては、同省どうしょう研究けんきゅうはんが04ねんから指針ししんづくりをすすめている。川崎かわさきは「来年らいねんいっぱい議論ぎろんするというのでは時間じかんのかけすぎだ」とべ、厚労省こうろうしょう幹部かんぶ同日どうじつあさ作業さぎょうはやめるよう指示しじしたことをあきらかにした。」


◆「「倫理りんり」めぐり緊迫きんぱく 射水いみず市民しみん病院びょういん延命えんめい中止ちゅうし
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ29にち
http://www.kitanippon.co.jp/ *

射水いみず市民しみん病院びょういん患者かんじゃななにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされたのち死亡しぼうした問題もんだいじゅうはちにち発覚はっかくのきっかけとなった患者かんじゃについて昨年さくねんじゅうがつ人工じんこう呼吸こきゅうはずそうとした担当たんとう外科げか部長ぶちょう(50)とあさ野井のいえい院長いんちょうとのはないの詳細しょうさいあきらかになった。「ゆるされることではない」とする院長いんちょうに「尊厳そんげんだ。なに問題もんだいなのか」といいは外科げか部長ぶちょう。「倫理りんり」をめぐりにんのやりりは緊迫きんぱくした。
 じゅうはちにちひらかれた射水いみず市議会しぎかい全員ぜんいん協議きょうぎかいと、その記者きしゃ会見かいけんあさ野井のい院長いんちょう説明せつめいした。
 全員ぜんいん協議きょうぎかい出席しゅっせきした議員ぎいんによると昨年さくねんじゅうがつじゅうにち外科げか部長ぶちょうからはずしの指示しじけた看護かんごちょうから、ふく院長いんちょうつうじて報告ほうこくけた院長いんちょうは、外科げか部長ぶちょう電話でんわし「やってはならない」ともとめた。「尊厳そんげん」と主張しゅちょうする外科げか部長ぶちょう納得なっとくしなかったが、とにかくやめさせたという。  同日どうじつからきょ発足ほっそくさせた院内いんない調査ちょうさで、平成へいせいじゅうねんからの年間ねんかんななにんはずしがあったことが判明はんめいじゅうよんにち午後ごごごろから黒田くろだ邦彦くにひこふく院長いんちょう永森ながもり宏之ひろゆき事務じむ局長きょくちょうまじえたよんにん時間じかん以上いじょうはなった。外科げか部長ぶちょうは「家族かぞく同意どういている」と主張しゅちょうしたが、文書ぶんしょはなく、本人ほんにん意思いし確認かくにん明確めいかくでないという状況じょうきょうで「尊厳そんげんにはならない」とする院長いんちょうと、議論ぎろん平行へいこうせんのままわった。
 院長いんちょうは、外科げか部長ぶちょうひと説得せっとく依頼いらい。そのゆう外科げか部長ぶちょう院長いんちょうに「自分じぶんあいだ ちがっていた」とみとめたという。
 全員ぜんいん協議きょうぎかい院長いんちょうは「そのときなみだるほどうれしかった」とべた。しかし、そのふたたにん意見いけんちがうようになった。
 議員ぎいんから「ただしい倫理りんり本来ほんらいひとつのはず。なぜちがいがきるのか」とわれ、院長いんちょうは「優秀ゆうしゅう医師いしなので理解りかいしてもらいたかったが、かなわなかった」とべた。そのうえで「患者かんじゃ本人ほんにん意思いし確認かくにんし、倫理りんり委員いいんかいひらいても、それでも延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうししていいのかの判断はんだんむずかしい。まだからないことだ」と、いのちをめぐる問題もんだいへの対応たいおうむずかしさをかたった。」


◆「終末しゅうまつ医療いりょうガイドライン設置せっちは4病院びょういん 県内けんない」 『北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ29にち
http://www.kitanippon.co.jp/ *

 射水いみず市民しみん病院びょういん末期まっき状態じょうたい入院にゅういん患者かんじゃななにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ死亡しぼうした問題もんだいで、北日本きたにっぽん 新聞しんぶんしゃじゅうはちにち県内けんない公的こうてき病院びょういん終末しゅうまつ医療いりょうについて調査ちょうさした。じゅうなな病院びょういんから回答かいとうがあり、うち院内いんない延命えんめい措置そちなどの対応たいおうについてガイドラインをっているのはよん病院びょういんにとどまることがかった。射水いみず市民しみん病院びょういん問題もんだいおもくみて、きゅう病院びょういんが、早急そうきゅう基準きじゅんづくりを検討けんとうしたいとこたえた。
 終末しゅうまつ医療いりょうは、回復かいふく見込みこみのない病気びょうきおかされ、けられない状態じょうたいにあるさい治療ちりょうとされる。人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくなどにかんする院内いんないのガイドラインをつのはよん病院びょういんだった。
 済生会さいせいかい高岡たかおかは、人工じんこう呼吸こきゅうけたのち心臓しんぞうまる自然しぜんいたるまではずさない。
 じゅうさん病院びょういん明確めいかくなガイドラインはないとしている。うち済生会さいせいかい富山とやまは、患者かんじゃ延命えんめい治療ちりょうへの意思いしくマニュアルがあり、安楽あんらくみとめず、人工じんこう呼吸こきゅうけた場合ばあい中止ちゅうしもうれがあってもみとめないとの方針ほうしんかかげている。富山とやま市民しみん砺波となみ総合そうごうみなみ市民しみんみなみ市立しりつ福野ふくの黒部くろべ市民しみんもうれがあった場合ばあい院内いんない倫理りんり委員いいんかいはかることをめている。また県立けんりつ中央ちゅうおう高岡たかおか市民しみん氷見ひみ市民しみんは、院外いんがいメンバーをくわえた倫理りんり委員いいんかい設置せっちしていた。
 今後こんごのガイドライン設置せっちについては、未設みせつじゅうさん病院びょういんのうちきゅう病院びょういん前向まえむきに検討けんとうする方針ほうしん。あさひ総合そうごうは「今回こんかい問題もんだいけ、予定よてい前倒まえだおししたい」とした。
 一方いっぽう、「ほう整備せいびがないのでできない」「行政ぎょうせい指導しどう方針ほうしんか、医療いりょう関係かんけい法令ほうれい明記めいきされれば検討けんとう」との回答かいとうもあった。佐々木ささきただし厚生連こうせいれん滑川なめかわ病院びょういんちょうは「今回こんかい問題もんだい現場げんば混乱こんらんしている。くに学会がっかい統一とういつされたガイドラインが必要ひつようではないか」と指摘してきした。


◆「7けんすべて家族かぞく同意どうい 射水いみず延命えんめい中止ちゅうし
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ29にち
http://www.kitanippon.co.jp/ *

 「射水いみず市民しみん病院びょういん患者かんじゃななにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ死亡しぼうした問題もんだいで、呼吸こきゅうはずした外科げか部長ぶちょう(50)がじゅうきゅうにちどう市内しない自宅じたく報道ほうどう機関きかんたいし「ななけんのすべてで家族かぞく同意どういし、呼吸こきゅうはずさいった。うちろくけんはほかの医師いし居合いあわせた」などとかたった。問題もんだい発覚はっかくして以降いこう外科げか部長ぶちょう取材しゅざいたいし、具体ぐたいてきはなしたのははじめて。
 外科げか部長ぶちょうは「わたしはルールをはずしたと自覚じかくしている。だから、こういう境遇きょうぐうれている」とする一方いっぽうで、呼吸こきゅうはずしたことの違法いほうせいについては「いままでやったことがほうれるか(司法しほうなどに)判断はんだんしてほしい」とはなした。
 さらに、外科げか部長ぶちょうは「家族かぞくとの信頼しんらい関係かんけいのまま呼吸こきゅうはずすことがおおい。同意どういしょにサインしろとはもうわけなくてえなかった」と同意どういしょ存在そんざいしないことについて釈明しゃくめいした。
 外科げか部長ぶちょう昨年さくねんじゅうがつ病院びょういん調査ちょうさたいして「患者かんじゃにこれ以上いじょう苦痛くつうあたえていいのか、解放かいほうしてやるべきか、なやんだすえやってしまった」とかたっていた。」


◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく外科げか部長ぶちょうはじめて説明せつめい自然しぜん選択せんたく
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ29にち 1500ふん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060329dde001040017000c.html


 「富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょう)で患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされて死亡しぼうした問題もんだいで、呼吸こきゅうはずしを指示しじした外科げか部長ぶちょう(50)=3月さんがつ31にち退職たいしょく=が29にち自宅じたく取材しゅざいおうじ、「医師いし患者かんじゃ信頼しんらい関係かんけいなかで、自然しぜんむかえたほうがいいということになって、はずした」などとべた。家族かぞく同意どういはあったとしたが、「同意どういしょにサインしてくださいとはもうわけなくてえなかった」と説明せつめいし、「ルールをはずしたことは自覚じかくしている」とはなした。問題もんだい発覚はっかく外科げか部長ぶちょう呼吸こきゅうはずしについて動機どうきなどを詳細しょうさいかたったのははじめて。
 このあさ自宅じたくまえにいた報道陣ほうどうじん玄関げんかんまねれて、取材しゅざいおうじた。
 呼吸こきゅうはずしたとき状況じょうきょうについて、「わたし主治医しゅじい2人ふたり以上いじょう看護かんご家族かぞく2人ふたり以上いじょうったうえではずした」と説明せつめいした。スタッフはしん停止ていしまで家族かぞく病室びょうしつにいたという。1けんについては、主治医しゅじい院内いんないにいなかったのでっていないが、「主治医しゅじいとは相談そうだんしており、独断どくだんでやったとはおもっていない」とした。
 また、「主治医しゅじいからの反対はんたいいちもなかった」とした。
 「同意どういしょにサインしてくださいというより、信頼しんらい関係かんけいのままはずすことがおおい」とはなし、「不幸ふこうにして救命きゅうめいできない状況じょうきょうになったときには、無意味むいみ処置しょちおもわれる(家族かぞくの)かたもたくさんいて、そういうほうが(呼吸こきゅうを)はずしてあげたいというせつなるおもいをいたときには、治療ちりょう行為こういひとつとしてはずした」とべた。
 報道陣ほうどうじんから「自分じぶん行為こうい間違まちがっていたとおもうか」とわれと、「不用意ふよういだった」とべた。
 外科げか部長ぶちょう昨年さくねん10がつ問題もんだい病院びょういんない発覚はっかくしたのち麻野あさの院長いんちょうに「尊厳そんげんだ」と強硬きょうこう主張しゅちょう院長いんちょうとの面談めんだんは3かいで、最後さいごに「あいだちがっていた」と反省はんせい態度たいどしめして謝罪しゃざいした、とされる。こうした経緯けいいについて、「当初とうしょ消極しょうきょくてき安楽あんらく尊厳そんげんにあたると主張しゅちょうした」と説明せつめい報道陣ほうどうじんから「呼吸こきゅうはずしは信念しんねんだったのか」と質問しつもんされると、「なんともえない」とこたえた。
 また、「回復かいふく見込みこみがなく、たすけられないという葛藤かっとう(かっとう)があった」とはなし、「いまでは、しん停止ていしひとだというかんがえと、延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしただしかったという両方りょうほうおもいがうごいている」と複雑ふくざつ心境しんきょう吐露とろした。
 外科げか部長ぶちょうは29にち午後ごご報道陣ほうどうじんたいして、7れいのうち自分じぶんがかかわったのは6けんで、のこる1れいについては「わたし記憶きおくにない患者かんじゃ医師いしがやったのではないか」とはなした。」 ◆「富山とやま射水いみず呼吸こきゅうはずし:外科げか部長ぶちょうはじめて説明せつめい
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ29にち 東京とうきょう夕刊ゆうかん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060329dde001040017000c.html

 「◇「同意どういしょなし、ルールはずした」/「信頼しんらいなか自然しぜんえらんだ」
 富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょう)で患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされて死亡しぼうした問題もんだいで、呼吸こきゅうはずしを指示しじした外科げか部長ぶちょう(50)=3月さんがつ31にち退職たいしょく=が29にち自宅じたく取材しゅざいおうじ、「医師いし患者かんじゃ信頼しんらい関係かんけいなかで、自然しぜんむかえたほうがいいということになって、はずした」などとべた。家族かぞく同意どういはあったとしたが、「同意どういしょにサインしてくださいとはもうわけなくてえなかった」と説明せつめいし、「ルールをはずしたことは自覚じかくしている」とはなした。問題もんだい発覚はっかく外科げか部長ぶちょう動機どうきなどを詳細しょうさいかたったのははじめて。(3めん発言はつげん内容ないよう

 このあさ自宅じたくまえにいた報道陣ほうどうじん玄関げんかんまねれて、取材しゅざいおうじた。
 呼吸こきゅうはずしたとき状況じょうきょうについて、「わたし主治医しゅじい2人ふたり以上いじょう看護かんご家族かぞく2人ふたり以上いじょうった」と説明せつめい。スタッフはしん停止ていしまで家族かぞく病室びょうしつにいたという。7けんのうち1けんについては、主治医しゅじい院内いんないにいなかったのでっていないが、「主治医しゅじいとは相談そうだんしており、独断どくだんでやったとはおもっていない」とした。
 「同意どういしょにサインしてくださいというより、信頼しんらい関係かんけいのままはずすことがおおい」とはなし、「救命きゅうめいできない状況じょうきょうになったときには、無意味むいみ処置しょちおもわれる(家族かぞくの)かたもたくさんいて、そういうほうが(呼吸こきゅうを)はずしてあげたいというおもいをいたときには、治療ちりょう行為こういひとつとしてはずした」とべた。
 報道陣ほうどうじんから「自分じぶん行為こうい間違まちがっていたとおもうか」とわれると、「不用意ふよういだった」とべた。
 外科げか部長ぶちょう昨年さくねん10がつ問題もんだい病院びょういんない発覚はっかくしたのち麻野あさの院長いんちょうに「尊厳そんげんだ」と強硬きょうこう主張しゅちょう院長いんちょうとの面談めんだんは3かいで、最後さいごに「あいだちがっていた」と謝罪しゃざいした、とされる。こうした経緯けいいについて、「当初とうしょ消極しょうきょくてき安楽あんらく尊厳そんげんにあたると主張しゅちょうした」と説明せつめい。「呼吸こきゅうはずしは信念しんねんだったのか」と質問しつもんされると、「なんともえない」とこたえた。」


◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく外科げか部長ぶちょう発言はつげん内容ないよう
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ29にち 1500ふん
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20060329k0000e040090000c.html

 「富山とやまけん射水いみず(いみず)市民しみん病院びょういん末期まっき患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ死亡しぼうした問題もんだいで、呼吸こきゅうはずしを指示しじしたとされる外科げか部長ぶちょうが29にち午前ごぜん報道陣ほうどうじん発言はつげんしたおも内容ないようつぎとおり。

 死亡しぼうした患者かんじゃにん家族かぞくから同意どういしょっていないが、わたし主治医しゅじい看護かんごにん以上いじょう家族かぞく2人ふたり以上いじょうったうえで、人工じんこう呼吸こきゅうはずしている。うち1けん主治医しゅじい院内いんないにいなかったので、わたし1人ひとりはずした。はずすことは主治医しゅじい相談そうだんしており、単独たんどくでやったとおもっていない。主治医しゅじいから反対はんたい意見いけんいちもなかった。同意どういしょることは機械きかいてきになるのでいやだった。医師いし家族かぞく信頼しんらい関係かんけいなか徐々じょじょにそういう方向ほうこう呼吸こきゅうはずし)になったと認識にんしきしている。

 −−組織そしきてきにやったということか。
 そういう認識にんしきではない。わたしが10年間ねんかんこの病院びょういんつとめて500にんぐらいんだが、くなりかたはケースバイケース。そのうち7にん人工じんこう呼吸こきゅうはずすというくなりかたをしたにすぎない。

 −−(呼吸こきゅうはずしは)間違まちがっていたとおもうか。
 どちらでもなく不用意ふよういだった。いまでは、しん停止ていしひとだということと、延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしするということがただしかったという両方りょうほうおもいがうごいている。(7にん患者かんじゃは)いずれにしても回復かいふく見込みこみはなかった。

 医師いし患者かんじゃ信頼しんらい関係かんけいなか自然しぜんむかえたほうがいいということになって、機械きかいはず判断はんだんになったとおもう。患者かんじゃ機械きかいでつなぎとめておくのが本当ほんとうにいいのか。そういうところに医者いしゃのエゴがあるのかもしれない。

 (呼吸こきゅうはずしが院内いんない判明はんめいした)昨年さくねん10がつ時点じてんでは、安楽あんらくとか尊厳そんげんということで正当せいとうせい主張しゅちょうすべきだとおもっていたが、(病院びょういん発表はっぴょうなどで)あきらかになってからすう日間にちかん報道ほうどうなどでおおきく反響はんきょうがあり、はからずもいちせきとうじた。客観きゃっかんてきれば、(今回こんかい問題もんだいを)公表こうひょうすることは必要ひつようだったとおもう。いたるところで論議ろんぎきていることは非常ひじょうにいいことだとおもう。問題もんだいにされていくのであれば、わたし自身じしんつみわれることも必要ひつようなのかもしれないし、自分じぶん自身じしん存在そんざい意義いぎがあったかもしれない。

 −−これからも医師いしつづけるのか。
 つづけていいのであればつづけたいとおもっている。自分じぶん結論けつろんせるわけではないが。患者かんじゃあいってせっすることはけっして間違まちがっていない。そういうなかにならないといけない。物事ものごと本質ほんしつなにかを見極みきわめないといけない。本質ほんしつちかづくように世論せろん改善かいぜんしないといけない。

 −−家族かぞく反発はんぱつしているとおもわないか。
 そうではないとおもっているし、そうではないとねがっている。

 −−呼吸こきゅうはずしてくなったとき家族かぞくはどういう様子ようすだったか。
 はずしてすぐにしん停止ていしするわけではない。ある家族かぞくは、しん停止ていしまでのあいだみずませてあげていた。こころ停止ていしまで3あいだぐらいかかる患者かんじゃもいる。家族かぞくはずっと見守みまもっているし、わたしたちスタッフも全員ぜんいんっていた。

 −−家族かぞくやスタッフのいは外科げか部長ぶちょう指示しじか。
 そういうことはまったくない。最後さいごのおわかれをする神妙しんみょう瞬間しゅんかんだ。

 −−問題もんだい発覚はっかく端緒たんしょとなった患者かんじゃ家族かぞくが「同意どういしていない」という発言はつげん撤回てっかいしたが。
 ありがたいとおもっている。メディアがプライバシーにみすぎているめんもあるのでは。

 −−(呼吸こきゅうはずしは)かっとうやなやみでなく、信念しんねんってやったのか。
 かっとうがないというとちょっとちがう。回復かいふく見込みこみがない、たすけられないというかっとうはあった。

 −−信念しんねんなのか。
 なんともえない。

 −−院内いんない発覚はっかくしたのち相談そうだん相手あいては。
 尊敬そんけいするひとはたくさんいる。いろんなひといた。共通きょうつうしていることは、ひとしん停止ていしであるのがルールだということだった。それをいて、やはりそれもそうだなとおもうようになった。尊厳そんげんみとめたいという気持きもちもあって、そのふたつのしんおこなったりたりうごいている。

 −−(呼吸こきゅうはずしは)00ねん以前いぜんはないのか。
 そういう記憶きおくはない。おそらくないとおもう。

 −−きっかけはなにだったのか。
 患者かんじゃとの信頼しんらい関係かんけいなかで、自然しぜんにそうなっていったのだとおもう。」


◆「尊厳そんげん問題もんだい法制ほうせい加速かそくを」 超党派ちょうとうは議連ぎれん幹事かんじちょう
朝日新聞あさひしんぶん』 2006ねん03がつ29にち2116ふん
http://www.asahi.com/life/update/0329/005.html

 「超党派ちょうとうは国会こっかい議員ぎいんでつくる「尊厳そんげん法制ほうせいかんがえる議員ぎいん連盟れんめい」(会長かいちょう中山なかやま太郎たろう衆院しゅういん議員ぎいん)の会合かいごうが29にち参院さんいん議員ぎいん会館かいかんひらかれた。富山とやまけん射水いみず(いみず)市民しみん病院びょういん患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされて死亡しぼうした問題もんだいについて、どう議連ぎれん幹事かんじちょう渡辺わたなべ秀央ひでお参院さんいん議員ぎいん会合かいごう記者きしゃだんに「(尊厳そんげんの)法律ほうりつ社会しゃかい必要ひつようとしているという問題もんだい提起ていきでは。社会しゃかい不安ふあんにもつながり、むずかしいからと先送さきおくりはできない」とべ、法制ほうせいけた議論ぎろん加速かそくさせるかんがえをしめした。」


◆「超党派ちょうとうは議員ぎいん連盟れんめい、「尊厳そんげん」の早期そうき法制ほうせい強調きょうちょう
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ29にち2251ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060329ic23.htm

 「射水いみず市民しみん病院びょういん入院にゅういん患者かんじゃにん延命えんめい措置そち中止ちゅうしされ、死亡しぼうした問題もんだいについて、超党派ちょうとうは国会こっかい議員ぎいん構成こうせいする「尊厳そんげん法制ほうせいかんがえる議員ぎいん連盟れんめい」の渡辺わたなべ秀央ひでお幹事かんじちょうは29にち総会そうかい記者きしゃだんたいし「ほう整備せいびされていなかったからきた問題もんだい」とはなし、議員ぎいん立法りっぽうによる早期そうき法制ほうせい必要ひつようせい強調きょうちょうした。」
だが、こん国会こっかいちゅう法案ほうあん提出ていしゅつするかどうかは明言めいげんしなかった。」


◆「呼吸こきゅうはずし 外科げか部長ぶちょうわかれの時間じかんつくろうと」」
朝日新聞あさひしんぶん』2006ねん03がつ29にち2336ふん
http://www.asahi.com/national/update/0329/TKY200603290480.html

 「富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういん患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ、死亡しぼうした問題もんだいで、29にち午前ごぜんはずしについて「家族かぞく同意どういた」「べつ医師いし相談そうだんしてめた」との見解けんかいあきらかにした外科げか部長ぶちょう(50)は、午後ごごまでにふくすうかい取材しゅざいおうじ、自身じしん行為こういを「はずしてもすぐに患者かんじゃいたるわけではない。わかれるまでの時間じかん誕生たんじょうする。そういう貴重きちょう時間じかんつくおもいだった」と説明せつめいした。
 外科げか部長ぶちょうはずし7事案じあん全部ぜんぶにかかわったとした病院びょういんがわ説明せつめいについては「1けんべつ医師いしはずし、わたしはかかわっていない」と反論はんろんした。
 患者かんじゃがわ同意どういしょについては「書面しょめん担保たんぽになるものをらせていただくのはそのにはふさわしくないというか、体面たいめんわるいというか」とあらためて説明せつめい。「慎重しんちょうさがけてはいけないと努力どりょくしたつもりだが、消極しょうきょくてき安楽あんらくおおやけみとめられる条件じょうけんをクリアするのがむずかしかった」とかえった。
 人工じんこう呼吸こきゅうはずし、延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしする判断はんだんについては「救命きゅうめいできないとかった段階だんかい患者かんじゃのほとんどは脳死のうし状態じょうたいになっているのが現実げんじつだ。患者かんじゃ気持きもちをかんがえ、つぎにできることをかんがえた。なんずべき行為こういではない」とし、「はずしてからしん停止ていしまでのすう分間ふんかん患者かんじゃくちみずそそ家族かぞくがいた。徐々じょじょぎていく時間じかん家族かぞくにとっても大事だいじだとおもう」とかたった。
 「医学いがくとは」との質問しつもんには、「わらわれるかもしれないが、あいだ。大事だいじなのは心電図しんでんずではない」とこたえた。
 一方いっぽう同日どうじつゆう記者きしゃ会見かいけんした麻野あさの英次えいじ院長いんちょうは、外科げか部長ぶちょうが「医師いし協議きょうぎした」としたてんについて「外部がいぶ意見いけんふくめて対策たいさくったのか。複数ふくすう医師いしといっても、対等たいとう意見いけんえるもの同士どうしだったのか。わたし調しらべた範囲はんいでは不十分ふじゅうぶんではないかとかんがえた」と反論はんろん。かかわったのは「6事案じあん」との説明せつめいについては「外科げかのトップとして全部ぜんぶ方針ほうしん決定けっていにかかわっていたと判断はんだんした。具体ぐたいてきには把握はあくしていない」とはなした。」


◆「延命えんめい中止ちゅうし外科げか部長ぶちょう「5けんべつ医師いしはなって…」」
読売新聞よみうりしんぶん』 2006ねん3がつ30にち121ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060329i318.htm

 「富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういんで、患者かんじゃにん延命えんめい措置そち中止ちゅうし死亡しぼうした問題もんだいで、29にち読売新聞よみうりしんぶん取材しゅざいおうじた外科げか部長ぶちょう(50)は、当時とうじ患者かんじゃ状態じょうたいについて「脳死のうし状態じょうたいだった」とし、人工じんこう呼吸こきゅうはずすことについて「5にん患者かんじゃはチームをんでいたべつ医師いしはなってめた。1人ひとり独断どくだんおこなった」とはなした。のこ1人ひとり主治医しゅじいでなかったという。
 外科げか部長ぶちょう説明せつめいによると、人工じんこう呼吸こきゅうはずさい、いずれも2人ふたり以上いじょう看護かんご家族かぞくった。外科げか部長ぶちょう人工じんこう呼吸こきゅうはずしについて「患者かんじゃ家族かぞくとのあうんの呼吸こきゅうみずかおこなった」とはなし、麻野あさの英次えいじ院長いんちょうが「外科げか部長ぶちょう独断どくだん」とのかんがえをしめしたことにたいし「ちがう」と反論はんろんした。
 一方いっぽう麻野あさの院長いんちょうは29にち、「医師いし識者しきしゃ意見いけんいたかどうかが問題もんだい部下ぶか医師いし対等たいとう意見いけんえたのか」とべ、「脳死のうし状態じょうたい」かどうかについても「からない。脳死のうし判定はんていにはそれなりの手続てつづきがある」とかたった。


◆「「ほかの医師いしめた」射水いみず市民しみん病院びょういん外科げか部長ぶちょう
北日本きたにっぽん新聞しんぶん』 2006ねん3がつ30にち
http://www.kitanippon.co.jp/cgi-bin/news.cgi?id=A100 

 「射水いみず市民しみん病院びょういん射水いみず朴木ほうのき新湊しんみなと)で患者かんじゃななにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ、死亡しぼうした問題もんだいで、呼吸こきゅうはずしを判断はんだんした外科げか部長ぶちょう(50)がじゅうきゅうにちどう市内しない自宅じたくまえ報道ほうどう機関きかんたいし、「独断どくだんはずした」とするあさ野井のいえい院長いんちょう(56)に反論はんろん、「かなら医師いしにんめてきた」と、チームでの判断はんだん強調きょうちょうした。いちけんについては「った記憶きおくがない」と、関与かんよろくけんであることをあきらかにした。ぜん院長いんちょう(66)は「まったらなかった」とべた。
 問題もんだい発覚はっかくして以降いこう外科げか部長ぶちょう具体ぐたいてきはなしたのははじめて。
 「外科げか部長ぶちょう判断はんだんななにん呼吸こきゅうはずされた」としてきた病院びょういんがわ同日どうじつ午後ごご麻野あさの院長いんちょう会見かいけん。「カルテなどから同様どうよう事例じれいさがしてななけん発表はっぴょうした。外科げか部長ぶちょう外科げかチームのトップで(ななけんすべてで)治療ちりょう方針ほうしん決定けっていにかかわっているとかんがえた」とべた。
 外科げか部長ぶちょうは「自分じぶんがかかわった(ろくけん人工じんこう呼吸こきゅうはずしは、すべて家族かぞく同意どういた」とし、「はずさいには医師いし家族かぞく看護かんごった」などとはなした。うちいちけんべつ医師いし出張しゅっちょうちゅうで、自分じぶん単独たんどくはずしたという。いちけんについて関与かんよ否定ひていした。
  同意どういしょ存在そんざいはなく、「患者かんじゃとの信頼しんらい関係かんけいでやってきたので、同意どういしょ大切たいせつさをかんじない」とべた。
 動機どうきについては「あいしかない。くるしみを推察すいさつできる気持きもちをっていなければいけない」などと、患者かんじゃへのおもいや自分じぶんなりの信念しんねんもとづいて延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしったことをあきらかにした。
 「わたしはルールをはずしたと自覚じかくしている」とし、「いままでやったことがほうれるか(司法しほうなどに)判断はんだんしてほしい」とかたった。
 一連いちれん問題もんだい昨年さくねんじゅうがつ外科げか部長ぶちょうどう病院びょういんで、死亡しぼうしたななにんとはべつ患者かんじゃ当時とうじ(78)=の呼吸こきゅうはずそうとしていたことから発覚はっかく
 平成へいせいじゅうねんから昨年さくねんまでに、ななにん呼吸こきゅうはずされくなっていたことがかり、病院びょういん新湊しんみなとしょとどけた。
 県警けんけいは、北海道ほっかいどう女性じょせい医師いし殺人さつじん容疑ようぎ書類しょるい送検そうけん=が患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅうはずして死亡しぼうさせたじゅうろくねんの「羽幌はぼろ病院びょういん事件じけん」も参考さんこうにし、くに策定さくていいそ延命えんめい治療ちりょうのガイドラインやほう整備せいびなどをにらみながら慎重しんちょう捜査そうさすすめている。
 射水いみず市民しみん病院びょういん人工じんこう呼吸こきゅうはず問題もんだいで、平成へいせいじゅうななねんさんがつまつ退しりぞいたぜん院長いんちょう(66)がじゅうきゅうにち北日本新聞社きたにっぽんしんぶんしゃ取材しゅざいたいし「(問題もんだいきていたことは)まったらなかった」とはなした。
 はずしはじゅうねんからじゅうななねんにかけてななけんあった。ぜん院長いんちょう任期にんきじゅうさんねんよんがつからよん年間ねんかんで、はずしがおこなわれていた時期じきかさなる。
 ぜん院長いんちょうは「うわさや内部ないぶ告発こくはつのようなかたちでもいたことはなかった」とした。患者かんじゃへの人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくはずしについて連絡れんらくはなかったという。はずしをおこなった外科げか部長ぶちょうへの印象いんしょうや、院内いんない外科げか病棟びょうとうとの連絡れんらく十分じゅうぶんだったかとの質問しつもんには「コメントできない」とはなした。
 問題もんだいきたことについては「終末しゅうまつ医療いりょうかんするマニュアルがあればよかった」とべた。


◆「大半たいはん外科げか部長ぶちょうらに理解りかい 呼吸こきゅうはずしで電話でんわ相次あいつぐ」
北海道新聞ほっかいどうしんぶん』 2006ねん3がつ30にち 10:59
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060330&j=0022&k=200603305695

 「人工じんこう呼吸こきゅうはずされ患者かんじゃにん死亡しぼうした射水いみず市民しみん病院びょういん富山とやまけん)に、問題もんだい発覚はっかく、1にちすうじゅうけん電話でんわ手紙てがみせられ、そのほとんどが呼吸こきゅうはずした外科げか部長ぶちょう(50)や同意どういした家族かぞく決断けつだん肯定こうていてき意見いけんであることが30にちかった。
 どう病院びょういん総務そうむによると、発信はっしんもと全国ぜんこくひろがっている。延命えんめい治療ちりょう疑問ぎもんげかけるこえおおく、「おな境遇きょうぐうにいた。家族かぞく気持きもちは理解りかいできる」「外科げか部長ぶちょうはこれからも頑張がんばってほしい。応援おうえんしている」といったメッセージも。「事実じじつかくさず公表こうひょうしろ」「謝罪しゃざいせよ」などとする苦言くげん一部いちぶにとどまっているという。
 死亡しぼうした7にんはがんなどの末期まっき患者かんじゃであることがあきらかになっており、病院びょういんは、家族かぞく長期ちょうき介護かいごなどを経験けいけんしたひとこえおおいとみている。」


◆「延命えんめい中止ちゅうし富山とやま県警けんけい家族かぞくから任意にんい聴取ちょうしゅ
読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ30にち1540ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060330i207.htm

 「富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういんで、患者かんじゃにん延命えんめい措置そち中止ちゅうし死亡しぼうした問題もんだいで、富山とやま県警けんけいが、患者かんじゃ家族かぞくからも任意にんい事情じじょう聴取ちょうしゅすすめていることがわかった。
 治療ちりょう責任せきにんしゃだった外科げか部長ぶちょう(50)は「人工じんこう呼吸こきゅうはずしは、家族かぞくからの要望ようぼう。すべてに家族かぞく同意どういがあった」とはなしているが、家族かぞく実際じっさい合意ごういしていたかどうかなどを解明かいめいする。
 関係かんけいしゃによると、死亡しぼうしたのは、50、60、70さいだいかくにん、80さいだいの3にん、90さいだいの1にんで、男性だんせいが4にん女性じょせいが3にんだった。
 外科げか部長ぶちょうはこのうち6にん人工じんこう呼吸こきゅうはずしをおこなった。それぞれ2にん以上いじょう家族かぞくい、6にんいた場合ばあいもあったとしている。
 県警けんけいは、家族かぞくからの事情じじょう聴取ちょうしゅで、家族かぞく患者かんじゃかんがかたをどのように認識にんしきしていたのか、合意ごういがあったならば、どのように形成けいせいされたのか、などを調しらべている。」


◆「尊厳そんげん疑惑ぎわく患者かんじゃ生前せいぜん延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし希望きぼう 家族かぞく証言しょうげん
毎日新聞まいにちしんぶん』 2006ねん3がつ31にち 300ふん
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060331k0000m040145000c.html

 「富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょう)であった人工じんこう呼吸こきゅうはず問題もんだいで、どう病院びょういん人工じんこう呼吸こきゅうはずされて死亡しぼうした男性だんせい患者かんじゃ家族かぞくが30にち毎日新聞まいにちしんぶん取材しゅざいおうじた。生前せいぜん延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうし希望きぼうしていたことから、家族かぞくはなって医師いし呼吸こきゅうはずすよう依頼いらいし、主治医しゅじいは「それだけわれるなら」と了承りょうしょうしたという。はずさい動転どうてんしていたため、「6にん呼吸こきゅうはずしにった」とみとめた外科げか部長ぶちょう(50)=3月さんがつ31にち退職たいしょく=がいたかはおぼえていないが、県警けんけいちかく、この家族かぞくから任意にんい聴取ちょうしゅする方針ほうしん
 この患者かんじゃけん西部せいぶ居住きょじゅうし、がんなどをわずらって、03ねんに60だい死亡しぼうした。意識いしきがなく、人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくべつ担当たんとう医師いし回復かいふくむずかしいとはなすのをいたことから、親族しんぞく呼吸こきゅうはずしをはなった。
 患者かんじゃ生前せいぜん植物しょくぶつ状態じょうたいひとあつかったテレビ番組ばんぐみをみているとき、「こうなったらながいこといてくれるな」とはなしていたといい、最終さいしゅうてき延命えんめい治療ちりょう中止ちゅうしめ、はずしを担当たんとう医師いし依頼いらいした。はずしたときは、家族かぞく親族しんぞくのほか、医師いしにん看護かんごった。
 家族かぞく一人ひとりは、呼吸こきゅう装着そうちゃくされ点滴てんてきつづける様子ようすが「どくで、ていられなかった。いつまでつづくのかとおもうとつらかった」とかたり、「(呼吸こきゅうはずしが表面ひょうめんした)家族かぞくおなじようにたのんだのではないか」とはなしている。」


病院びょういんがわの3医師いしにもききと調査ちょうさ
『TBS News i』2006ねん3がつ30にち 18:01
http://news.tbs.co.jp/ *

 「富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういん人工じんこう呼吸こきゅうはずされて患者かんじゃにん死亡しぼうした問題もんだいです。病院びょういんがわは30にち記者きしゃ会見かいけんで、問題もんだいがあった当時とうじ外科げか在籍ざいせきしていた外科げか部長ぶちょう以外いがいの3にん医師いしについても、ききと調査ちょうさすすめていることをあきらかにしました。
 「(去年きょねんがつの)着任ちゃくにんにおられた医師いしについてはいています。(当時とうじ外科げかすべてとなる)3にんいています」(射水いみず市民しみん病院びょういん麻野あさの英次えいじ院長いんちょう
 麻野あさの院長いんちょうは、ききと調査ちょうさ結果けっかについてはあきらかにしませんでした。この問題もんだいでは当初とうしょ患者かんじゃにんすべてのはずしにかかわったとされた外科げか部長ぶちょうが、29にちマスコミの取材しゅざいたいして、うち1にんについての関与かんよ否定ひてい病院びょういんがわ発言はつげんちがいをせていました。
 また、外科げか部長ぶちょうだけが自宅じたく待機たいきをしているのはなぜか、との指摘してきたいしては、警察けいさつ捜査そうさって医師いしについても関与かんよがはっきりすれば、処分しょぶんなどの対応たいおうかんがえるとしています。


終末しゅうまつケア検討けんとう来月らいげつはじめにも発足ほっそく射水いみず市民しみん病院びょういん
読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ31にち024ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060330ic23.htm

 富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういん患者かんじゃにん延命えんめい措置そち中止ちゅうし死亡しぼうした問題もんだいで、麻野あさの英次えいじ院長いんちょうは30にち会見かいけんし、終末しゅうまつ医療いりょう問題もんだいてんはなう「ターミナルケア検討けんとう委員いいんかい」を4がつはじめにも発足ほっそくさせることをあきらかにした。
 メンバーは4がつにちめる。外部がいぶ有識者ゆうしきしゃくわえ、延命えんめい治療ちりょうのありかたのほか、問題もんだいとなるケースがないか調査ちょうさする。あさ野井のい院長いんちょう一連いちれん問題もんだいについて「重要じゅうよう決定けっていが、(外科げか部長ぶちょうという)1にん非常ひじょう決定けっていけんつよ医師いしまかされていたことが問題もんだいだ」とはなした。


尊厳そんげん法制ほうせいもと団体だんたい要望ようぼうしょ川崎かわさき厚労相こうろうしょう提出ていしゅつ
毎日新聞まいにちしんぶん 2006ねん3がつ31にち 1937ふん

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20060401k0000m040047000c.html
 日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかい井形いがた昭弘あきひろ理事りじちょう)は31にち尊厳そんげん法制ほうせいもとめる要望ようぼうしょを、川崎かわさき二郎じろう厚生こうせい労働ろうどうしょうあてに提出ていしゅつした。富山とやまけん射水いみず(いみず)病院びょういんで、末期まっき患者かんじゃ医師いしによって人工じんこう呼吸こきゅうはずされ死亡しぼうした問題もんだいけた。「延命えんめい責務せきむ患者かんじゃくるしみのあいだだい一線いっせん医師いしなやむ」として、延命えんめい治療ちりょうのありかたについて具体ぐたいてき基準きじゅん法制ほうせいするようもとめている。


◆「日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかい尊厳そんげん法制ほうせいもとめる」
『TBS News i』2006ねん3がつ31にち21:09
http://news.tbs.co.jp/ *

富山とやまけん射水いみず市民しみん病院びょういんで、人工じんこう呼吸こきゅうはずされ患者かんじゃ死亡しぼうした問題もんだいからみ、日本にっぽん尊厳そんげん協会きょうかい尊厳そんげん法制ほうせいけた作業さぎょう推進すいしんする要望ようぼうしょ厚生こうせい労働省ろうどうしょう提出ていしゅつしました。」
 要望ようぼうしょ協会きょうかいは、「射水いみず市民しみん病院びょういん患者かんじゃ死亡しぼうした問題もんだいは、延命えんめい責務せきむ患者かんじゃくるしみのあいだはさまれただい一線いっせん医師いしなやみが背景はいけいにある」と指摘してきし、不治ふち末期まっきないし回復かいふく不能ふのう植物しょくぶつ様態ようたい場合ばあい本人ほんにん意思いしもとづいて延命えんめい措置そちをしないことを法制ほうせいする必要ひつようがあり、すみやかに検討けんとう作業さぎょうはいるようもとめました。
 井形いがた理事りじちょう会見かいけんで、「延命えんめいをしなくてはいけないという医師いし使命しめいかんもあり、主治医しゅじいなやんでしまうが、ルールがあれば今回こんかい問題もんだいきなかった。すみやかな法制ほうせい必要ひつようだ」とべています。」


◆「「尊厳そんげん」と主張しゅちょうせず…延命えんめい措置そち中止ちゅうし外科げか部長ぶちょう反論はんろん
読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん3がつ31にち217ふん
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060331i213.htm

 富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういん患者かんじゃにん延命えんめい措置そち中止ちゅうし死亡しぼうした問題もんだいは、31にち発覚はっかくから1週間しゅうかんとなった。
 外科げか部長ぶちょう(50)は同日どうじつ自宅じたくまえ文書ぶんしょ掲示けいじするなどし、「人工じんこう呼吸こきゅうはずしにかかわったのは6れいだけで、自分じぶんから院長いんちょうに『尊厳そんげん』と主張しゅちょうしたことはない」と、これまでにあさ野井のいえい院長いんちょう会見かいけんあきらかにした内容ないよう反論はんろんした。
 同日どうじつづけ依願いがん退職たいしょくねがい撤回てっかいれて退職たいしょくりやめ、外科げか部長ぶちょう身分みぶんのままとした。
 外科げか部長ぶちょう文書ぶんしょしたうえ取材しゅざいおうじ、「説明せつめいする機会きかいがないまま、患者かんじゃにん呼吸こきゅうはずしに関与かんよしたという事実じじつはんする発表はっぴょうおこなわれた」と主張しゅちょう患者かんじゃにん経緯けいいをリポートで提出ていしゅつしただけで、ほかは院長いんちょう説明せつめいもとめられなかったとした。
 本人ほんにん関与かんよみとめた6にん患者かんじゃについても「尊厳そんげん」という認識にんしきはないことを強調きょうちょう呼吸こきゅう装着そうちゃくはあくまでも患者かんじゃ回復かいふく目指めざす「救命きゅうめい治療ちりょう」の一環いっかんであって、回復かいふく見込みこみのないままいのちをながらえさせる「延命えんめい措置そち」とはことなるものであるとのかんがえをしめした。そのうえで、「救命きゅうめい不可能ふかのうで、家族かぞく希望きぼうがあった」と呼吸こきゅうはずした理由りゆう説明せつめいした。
 院長いんちょうによる「自宅じたく待機たいき」の命令めいれいには「内容ないよう手続てつづきの妥当だとうせい疑問ぎもんがある」と反発はんぱつし、退職たいしょくねがい撤回てっかい理由りゆうかんしては「コメントをひかえたい」とべた。


◆「外科げか部長ぶちょう退職たいしょくねがい撤回てっかい 病院びょういん批判ひはん 呼吸こきゅうはず問題もんだい
朝日新聞あさひしんぶん』2006ねん03がつ31にち2116ふん
http://www.asahi.com/health/news/TKY200603310504.html

 「富山とやまけん射水いみず(いみず)射水いみず市民しみん病院びょういん患者かんじゃにん人工じんこう呼吸こきゅうはずされ、死亡しぼうした問題もんだいで、うち6にんについて関与かんよみとめたどう病院びょういん外科げか部長ぶちょう(50)が31にち射水いみず提出ていしゅつしていた退職たいしょくねがい撤回てっかいした。分家ぶんけ(ぶんけ)静男しずお市長しちょうはこれを了承りょうしょうし、外科げか部長ぶちょうに4がつにちから1カ月かげつあいだ自宅じたく待機たいきあらためてめいじた。外科げか部長ぶちょうは31にち病院びょういんがわ対応たいおう批判ひはんするなどした手書てがきの文書ぶんしょ自宅じたくした。
 退職たいしょくねがい撤回てっかいれについては「れない理由りゆうをみつけることができなかった」としている。
 人工じんこう呼吸こきゅうはずしをどう病院びょういんあさ野井のいえい院長いんちょうったのは昨年さくねん10がつ院長いんちょう外科げか部長ぶちょう自宅じたく待機たいきめいじるなどし、外科げか部長ぶちょう今年ことしがつにちづけ辞表じひょう提出ていしゅつ。31にちづけ退職たいしょくする予定よていだった。  文書ぶんしょ外科げか部長ぶちょうは「自宅じたく待機たいき命令めいれい内容ないよう手続てつづきは妥当だとうせい疑問ぎもんがある」と批判ひはん患者かんじゃにんのうち1にんについてはあさ野井のい院長いんちょうにリポートをしたが、のこる5にんについては説明せつめいする機会きかいがないまま、けいにん全員ぜんいん部長ぶちょう関与かんよしたという事実じじつとはことなる発表はっぴょうがなされたなどとしている。また「(人工じんこう呼吸こきゅうは)救命きゅうめい治療ちりょうのため装着そうちゃくしたものであり、家族かぞくのご希望きぼうがあったことからはずした。延命えんめい治療ちりょうのため人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくした患者かんじゃはおられません」と主張しゅちょうしている。
 麻野あさの院長いんちょうは「警察けいさつにすべてをまかせているのでコメントすることができない」とし、分家ぶんけ市長しちょう記者きしゃ会見かいけんして「コメントすることはない」とはなした。」




作成さくせい大谷おおやいづみ記事きじ全文ぜんぶん引用いんようについての責任せきにん立岩たていわ
*このファイルは文部もんぶ科学かがくしょう科学かがく研究けんきゅう補助ほじょきんけてなされている研究けんきゅう基盤きばん(B)・課題かだい番号ばんごう16330111 2004.4〜2008.3)のための資料しりょう一部いちぶでもあります。

UP:20060326 REV:0327,28,29,30,31,0402, 20100101
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