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立岩真也・寺本晃久「知的障害者の当事者活動の成立と展開」
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知的ちてき障害しょうがいしゃ当事とうじしゃ活動かつどう成立せいりつ展開てんかい

立岩たていわ しん寺本てらもと 晃久あきひさ 19980228
信州大学医療技術短期大学しんしゅうだいがくいりょうぎじゅつたんきだいがく紀要きよう』23:91-106
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 ※ 以下いかほんには主題しゅだいてきには知的ちてき障害しょうがいしゃのことはまったくてきませんが、それでも、ますはんでいただければとねがいます。

安積あさか 純子じゅんこ尾中おちゅう ぶん哉・岡原おかはら 正幸まさゆき立岩たていわ しん也 20121225 なま技法ぎほう――いえ施設しせつらす障害しょうがいしゃ社会しゃかいがく だいはん生活せいかつ書院しょいん文庫ぶんこばん,666p. ISBN-10: 486500002X ISBN-13: 978-4865000023 [amazon][kinokuniya] ※

『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』表紙


1 当事とうじしゃ活動かつどう成立せいりつ
 知的ちてき障害しょうがいのある人々ひとびとが,自分じぶんたちでグループをつくり,さまざまな局面きょくめん社会しゃかいてき活動かつどうするようになってきている.自分じぶんたちの生活せいかつ向上こうじょうさせるために,権利けんりまもるために,地域ちいき一員いちいんとなってはたらくために,余暇よかたのしむために,各地かくちあつまっている.こうした組織そしき活動かつどうを,欧米おうべいでは「セルフアドヴォカシー・グループ(self-advocacy group)」「セルフアドヴォカシー・ムーブメント」あるいは「ピープルファースト(people first)」などとんでいる.日本にっぽんでよく使つかわれる言葉ことばとしては「当事とうじしゃ活動かつどう」がある.その,「本人ほんにん活動かつどう」「当事とうじしゃ運動うんどう」とか,アメリカにならい「ピープルファースト」などとわれている.その活動かつどうについてのった分析ぶんせき,また当事とうじしゃ組織そしき)を支援しえんするということのなかあらわれる困難こんなんについての考察こうさつべつ課題かだいとし,本稿ほんこうでは,知的ちてき障害しょうがいしゃ自身じしん組織そしきてき活動かつどうあらわれてきた経緯けいい概観がいかんする.なにがいつあったという事実じじつ提示ていじ関連かんれん文献ぶんけん紹介しょうかい重点じゅうてんくもので,きわめて限定げんていされた範囲はんいあつかうにすぎない.だが,かみすう制約せいやくがあるなか中途半端ちゅうとはんぱ全体ぜんたいろんずることに意義いぎがあるとおもえない.また,ここすうねん事実じじつ事実じじつとしてしめし,関連かんれん文献ぶんけんをまとめて掲載けいさいしておくことは,この領域りょういき関心かんしんをもつひと有用ゆうようだろうし,本格ほんかくてき調査ちょうさ考察こうさつのための前提ぜんていてき作業さぎょうとしての意味いみはあるだろうとかんがえる.なお,この『紀要きよう』の性格せいかくじょうだいいち著者ちょしゃ立岩たていわになっているが,本稿ほんこう寺本てらもと修士しゅうし論文ろんぶん寺本てらもと[1997])のごく一部いちぶにいくらかくわえたものであることをおことわりしておく1).
 知的ちてき障害しょうがいをもつ当事とうじしゃ自身じしんによるセルフアドヴォカシーの活動かつどうは,1960年代ねんだい,スウェーデンのおやかいなかでの自主じしゅてき活動かつどうはしはっする.最初さいしょはレジャー・クラブとしてはじまったものが,意思いし決定けってい会議かいぎひらくためのトレーニングを目的もくてきとするようになっていった2).
 おなじころ,セルフアドヴォカシーの思想しそう実践じっせんは,ノーマライゼーションのかんがかたとともにヨーロッパや北米ほくべい波及はきゅうしていった.1973ねんに,英国えいこくで「わたしたちの人生じんせい(Our Life)」という集会しゅうかい開催かいさいされたが,あるカナダの専門せんもんがそこに参加さんかし,まもなく,同様どうよう集会しゅうかいがカナダのブリティッシュ・コロンビアしゅうおこなわれた.よく1974ねん,この会議かいぎ参加さんかしたオレゴンしゅう当事とうじしゃたちが,オレゴンしゅうセイレムで米国べいこくはじめて当事とうじしゃ集会しゅうかい"We Have Something to Offer"をった.ここに 560にんもの参加さんかしゃあつまり,どうやって地域ちいきらすか,知恵ちえおくれとばれたときどうするか,といった分科ぶんかかいひらかれた.全体ぜんたいかいでは,当事とうじしゃたちがマイクをち,こえげた.このとき,あるひとりの当事とうじしゃが,「知恵ちえおくれ(retarded)」や「障害しょうがいしゃ(handicapped)」 ではなく,「わたしはまず人間にんげんとしてあつかわれたい(I want to be treated like PEOPLE FIRST)」と発言はつげんしたことから,ピープルファースト※という名称めいしょうまれた.ここから,ピープルファースト・オブ・オレゴン16のグループが発足ほっそくした(Shapiro[1993:195-197],Longhurst[1994:4],William & Shoultz[1982]).
 その,カナダではブリティッシュ・コロンビアのほか,アルバータしゅうエドモントンにピープルファーストができ,1979ねんにオンタリオしゅう最初さいしょ組織そしきとしてブラントフォード・ピープルファーストが誕生たんじょう,ピーター・パーク(Peter Park)※が会長かいちょうとなった.1980ねんにはマニトバしゅうとサスカッチワンしゅうにピープルファーストができ,1981ねんにはオンタリオしゅうしゅうレベルの組織そしき結成けっせいされた.そして1991ねんにはカナダにピープルファースト・オブ・カナダ,米国べいこくにSelf-Advocates Becoming Empoweredという全国ぜんこく組織そしき誕生たんじょうした(Hutchinson & McGill[1992:59],Self-Advocates Becoming Empowered[1994:2]).世界せかい大会たいかい国内こくない大会たいかいのようなものが定期ていきてき開催かいさいされだしたのはこの5~10ねんのことのようである.
 ARC3)のリック・バーコビエンが1990ねんおこなった調査ちょうさによると,こうした当事とうじしゃ活動かつどうがもっともさかんだとおもわれる米国べいこくでは,40のしゅうに 374のピープルファーストやそれに類似るいじする団体だんたいがあり,10,000にん参加さんかしている.1987ねんには 200,1985ねんには55の団体だんたいられていたにすぎなかった(Shapiro[1993:186])4).また1994ねん発行はっこうされたロングハーストの調査ちょうさ報告ほうこくによると, 505のグループが43のしゅうとワシントン特別とくべつにあり,グループの規模きぼは,平均へいきんして23.28にん最小さいしょうで1にんから最大さいだい150にんまでのグループがあることがわかっている(Longhurst[1994:11]).

2 日本にっぽんにおける当事とうじしゃ活動かつどう:その経過けいか
 以上いじょうのような欧米おうべいでのセルフアドヴォカシーの活動かつどう歴史れきし現在げんざい発展はってんくらべると,日本にっぽんでは,障害しょうがい人々ひとびとみずからが主体しゅたいてきうごき,参加さんかし,主張しゅちょうしていくという当事とうじしゃ活動かつどう歴史れきしあさい.およそ10ねんほどまえから,そしてもっと限定げんていするなら1990年代ねんだいはいってからさかんになってきたとてよいだろう.
 「全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい」(以下いかかく地域ちいき組織そしきふくめ「育成いくせいかい」とりゃく)※5)の調査ちょうさによれば,21都道府県とどうふけんに27団体だんたいあり,規模きぼは10にんから 250にんまでである(元気げんきのでるほん編集へんしゅう委員いいんかい[1996:116-7]).1ねんまえ記録きろくでは14都道府県とどうふけん18団体だんたいしかなかった(全日本ぜんにほん精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ育成いくせいかい[1994:3])のをみても,かずえていることがわかる.この調査ちょうさにのらないグループや,組織そしきにまではいたっていないがこれからつくろうとしている人々ひとびとゆるやかな連帯れんたいがある地域ちいきまでふくめると,さらにおおくの人々ひとびとがこうした活動かつどうくわわっているとかんがえられる.
 日本にっぽんでの活動かつどうは,ふるくは1950~60年代ねんだいに,障害しょうがいしゃ対象たいしょう青年せいねん学級がっきゅう公民館こうみんかん運動うんどうなかでできていったことにひとつの源流げんりゅうをたどることができる(青年せいねん学級がっきゅう活動かつどうについて小林こばやしへん[1995][1996]).すでにそこは地域ちいきなか障害しょうがいしゃあつまれるだった.ただ,学齢がくれいぎた人々ひとびとまなという性格せいかくじょう,そこには先生せんせい指導しどういんのようなひとがいて,そうした人々ひとびと主導しゅどう運営うんえいされていた.通勤つうきんりょう施設しせつ自治じちかいやサークル活動かつどうもあったが,これも職員しょくいん主導しゅどうであることにはわらず,当事とうじしゃ自身じしん主体しゅたいてき活動かつどうするということにはなりにくいものがあった.またレクリエーションや趣味しゅみ活動かつどうおもだった.ただ,青年せいねん学級がっきゅう施設しせつ活動かつどうなかには,人手ひとで問題もんだいなどの都合つごうもあったりして,当事とうじしゃ主導しゅどうすすめられるようになったものもあるという.
 そして,おやかい施設しせつ関係かんけい組織そしきなどの既存きそん組織そしき障害しょうがいをもつ本人ほんにん参加さんかはじめたことも重要じゅうよううごきだった.育成いくせいかいでは,すでに1980ねん岡山おかやまけん広島ひろしまけん大会たいかい本人ほんにんたちこえはじめており,おなごろ神奈川かながわけん小田原おだわらおやかいでは本人ほんにん会員かいいん実現じつげんしていた.
 このように個別こべつてきにはいくつかの実践じっせんがあった.しかし,このこころみががってくるのは1990ねんごろからである.
 だいいちに,そのころから既存きそん全国ぜんこく組織そしき年次ねんじ大会たいかいへの積極せっきょくてき参加さんかおこなわれるようになった.1989ねん金沢かなざわでの育成いくせいかい全国ぜんこく大会たいかいで,はじめて本人ほんにん意見いけん発表はっぴょうおこなわれた.また,日本にっぽん精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ愛護あいご協会きょうかい通勤つうきんりょう部会ぶかいでも,当事とうじしゃによる意見いけん発表はっぴょうれられた.そして1991ねん東京とうきょうひらかれた育成いくせいかい全国ぜんこく大会たいかい本人ほんにん分科ぶんかかい青年せいねん主張しゅちょう」から,本格ほんかくてき当事とうじしゃ企画きかく運営うんえいへの参入さんにゅうこころみられた.準備じゅんび段階だんかいからすうにん当事とうじしゃくわわり,司会しかいおこなった.全国ぜんこくから34にん意見いけん発表はっぴょうをした.そして,このとき参加さんかした当事とうじしゃによって「さくらかい」が結成けっせいされた.そのかれらは,本人ほんにん分科ぶんかかい発表はっぴょう原稿げんこうをもとに,ほんつくったり(元気げんきのでるほん編集へんしゅう委員いいんかい[1992]),「精神せいしん薄弱はくじゃくという言葉ことば使つかわないでほしい」「育成いくせいかい全国ぜんこく大会たいかい土曜どよう日曜にちようひらいてほしい」などの要望ようぼう育成いくせいかい提出ていしゅつしたり,はないや施設しせつ見学けんがく勉強べんきょうかい,レクレーションを企画きかくしたり,「元気げんきのでるほん」シリーズ(元気げんきのでるほん編集へんしゅう委員いいんかい[1993][1995][1996])の編集へんしゅうくわわったり,メンバーが個別こべつてきにさまざまなかけていって講演こうえんをしたりシンポジウムのとりまとめをしたりしている6).
 どう1991ねん,「全国ぜんこく障害しょうがいしゃ解放かいほう運動うんどう連絡れんらく会議かいぎ」(ぜんさわれん)※の全国ぜんこく交流こうりゅう大会たいかいでも,はじめて「知恵ちえおくれの仲間なかま分科ぶんかかいたれた.この部会ぶかいをきっかけとして,大阪おおさかの「たびだち作業さぎょうしょ」「西淡路にしあわじ希望きぼういえ」「クリエイティブハウス・パンジー」とう福祉ふくし作業さぎょうしょかよ人達ひとたちらが,よく1992ねんがつに「なかまかい」を結成けっせいしている(松本まつもと[1995],鍋島なべしま[1995]).
 だいに,この前後ぜんごから,いずれも関係かんけいしゃによる企画きかくではあるが,当事とうじしゃ参加さんか活動かつどうがさかんなスウェーデンや米国べいこくなどに当事とうじしゃ視察しさつ研修けんしゅうったり,各国かっこく集会しゅうかい世界せかい規模きぼ大会たいかい参加さんかしたりする活動かつどうがあいついではじめられた.1990ねん以降いこうあたらしいうごきのひとつは,海外かいがいとの交流こうりゅう毎年まいとしのようにおこなわれてきていることである.
 1990ねんのパリ国際こくさい精神せいしん遅滞ちたいしゃ連盟れんめい世界せかい大会たいかい(International League of Societies for Persons with Mental Handicap=ILSMH)に5めい当事とうじしゃ参加さんかしている.1992ねんがつには,ダスキンが後援こうえんした海外かいがい研修けんしゅう「ダスキン障害しょうがいしゃ海外かいがい研修けんしゅう事業じぎょう・Aチーム」の8めい知的ちてき障害しょうがいしゃがスウェーデンにって,北欧ほくおうでの実践じっせんてきている(その報告ほうこくしょとして(財)ざいだんほうじんひろげようあい運動うんどう基金ききんへん[1993]).また1991,1992ねんと,キャピトル・ピープルファースト(カリフォルニアしゅうサクラメント)のメンバーとファシリテーターがそれぞれ来日らいにちし,東京とうきょう大阪おおさか奈良ならとう講演こうえんしてまわっている7).1993ねんがつには,カナダで開催かいさいされただいかいピープルファースト世界せかい会議かいぎに,当事とうじしゃやく20めいふくむ,総勢そうぜい80めい日本にっぽんから参加さんかした8).そしてこの旅行りょこう参加さんかした人々ひとびとおおくが,各地かくち研究けんきゅうかい招待しょうたいされるひとして,ピープルファーストのことをかたっている.さらに,1994ねん11月,NHK厚生こうせい文化ぶんか事業じぎょうだん後援こうえんにより,9日間にちかんのスウェーデン本人ほんにん研修けんしゅう旅行りょこうおこなわれている(高坂こうさか[1995],NHK厚生こうせい文化ぶんか事業じぎょうだん[1995]).その1995ねんがつには,スウェーデンで開催かいさいされた知的ちてき障害しょうがいをもつ人々ひとびと会議かいぎ北欧ほくおう会議かいぎ」に,日本にっぽん当事とうじしゃ支援しえんしゃ参加さんかしている(上原うえはら[1995]).また1995年度ねんどには,日米にちべい知的ちてき障害しょうがいしゃ交流こうりゅう事業じぎょう全国ぜんこく自立じりつ生活せいかつセンター協議きょうぎかい主催しゅさい)として,カリフォルニアしゅうとしかい開催かいさいされる「自立じりつ生活せいかつ支援しえん会議かいぎ(Supported Life Conference)」に参加さんかし,よく1996ねんがつには,ダニエル・メドウズ(Daniel Meadows)とその支援しえんしゃキャシー・バーンズ(Cathy Barnes)招聘しょうへい各地かくち講演こうえんおこなった9).
 だいさんに,以上いじょううごきとも連動れんどうして,各地かくち様々さまざまなタイプの当事とうじしゃ活動かつどうのグループが次々つぎつぎとできた.さくらかいやなかまかいのような当事とうじしゃグループとしては,北海道ほっかいどう伊達だての「わかばかい」(1980ねん発足ほっそく),「札幌さっぽろみんなのかい」(1992ねん発足ほっそく),徳島とくしまけん松茂まつしげまち若竹わかたけ通勤つうきんりょうのOBや寮生りょうせい中心ちゅうしんとする「とものかい」(1993ねん発足ほっそく)といったグループがある.にさまざまな形態けいたいのグループが誕生たんじょうしており,施設しせつない組織そしき青年せいねん学級がっきゅうから派生はせいしたもの,既存きそん福祉ふくしサービスからは独立どくりつしている組織そしき施設しせつ関係かんけいしゃ関与かんよしているがそれとは独立どくりつしているもの,公的こうてき機関きかん関与かんよしているもの,などがある10).河東田かとうだひろし団体だんたい組織そしき成立せいりつ過程かていによって以下いかいつつに分類ぶんるいしている(河東田かとうだ[1996:107]).
 (1) 施設しせつない自治じちかいまたは施設しせつOBをもふくんだ施設しせつ関連かんれん当事とうじしゃ組織そしき
 (2) 既存きそん組織そしき関与かんよした組織そしきない当事とうじしゃ組織そしき
 (3) 障害しょうがい当事とうじしゃ団体だんたい運動うんどうひろがりの影響えいきょうけてできた当事とうじしゃ自治じち組織そしき
 (4) 当事とうじしゃ自身じしんによってつくられた当事とうじしゃ自治じち組織そしき
 (5) かく地域ちいきの「障害しょうがいしゃ青年せいねん学級がっきゅう学習がくしゅうおよびレクリエーション・サークルを母体ぼたいとした当事とうじしゃ組織そしき
 一番いちばん歴史れきしがあるのは先述せんじゅつしたように(5) で40ねんほどの歴史れきしのあるものがある.いでふるい(1) は,かずとしてはもっとおおいとかんがえられるがまだ実態じったい把握はあくされていない.(2)~(4)がここすうねんあいだあたらしくあらわれてきたものである.社会しゃかいてきなアピールりょくつよ活動かつどうへの注目ちゅうもくたかい(4) の組織そしきが1991ねん以降いこう誕生たんじょう,その(2)(3)の組織そしき次々つぎつぎ発足ほっそくしている.
 また,(1) 既存きそん組織そしきなかつくられた当事とうじしゃ組織そしきと,(2) 当事とうじしゃ自身じしんによってつくられた当事とうじしゃ組織そしき,という分類ぶんるいもある(Worrell[1988=1996],河東田かとうだ[1995]).(1) はおもおやかいなかつくられている.スウェーデンFUBの当事とうじしゃ代表だいひょう委員いいんかいや,育成いくせいかい当事とうじしゃ部会ぶかい東京とうきょう飯田いいだ大阪おおさか広島ひろしまなど),米国べいこく各地かくちしゅう知的ちてき障害しょうがいしゃ協会きょうかい(the Association for Retarded Citizens=the ARC)に点在てんざいする組織そしき(このたねのグループにもピープルファーストと名乗なのるものがおおい),カナダの地域ちいき生活せいかつ協会きょうかい(Canadian Association of Community Living)における組織そしきがそうである.他方たほう(2) のグループには,北米ほくべいやヨーロッパで活動かつどうする(いわゆる)ピープルファーストや,東京とうきょう当事とうじしゃ組織そしき「さくらかい」などがてはまる(河東田かとうだ[1995]).形態けいたいことなる組織そしきができるのは,知的ちてき障害しょうがいをもつひとたちへ具体ぐたいてき援助えんじょをしているひとおや施設しせつ職員しょくいん障害しょうがいしゃ団体だんたいなど)が,どのような組織そしき一番いちばん関係かんけいふかいかにもよる.そして――このてん本稿ほんこうではろんじられないのだが――設立せつりつにあたっての支援しえん,また継続けいぞくてき側面そくめんてき支援しえんのありかたによって,当事とうじしゃ自身じしんによって運営うんえいされる組織そしき拡大かくだいし,また当事とうじしゃたち設立せつりつする組織そしき連鎖れんさてき誕生たんじょうしていく.
 だいよんてんいまべたことにかかわる.さまざまに誕生たんじょうしたグループのあいだ定期ていきてき交流こうりゅうする機会きかいもうけられたり,シンポジウムやそのもよおしがひらかれはじめた.たまたまそこに参加さんかした人々ひとびと地域ちいき活動かつどうしている様子ようす触発しょくはつされて,さらにおおくのグループが各地かくちにできている.あるいは,ふるくから結成けっせいされていた当事とうじしゃかいがそうしたあたらしいうごきに参加さんかすることで,より当事とうじしゃ主体しゅたい活動かつどうおこなうようになったり,かい方針ほうしん体制たいせいえてきてもいる.
 1994ねんがつ東京とうきょうきた障害しょうがいしゃスポーツセンターに「さくらかい」「なかまかい」「わかばかい」「みんなのかい人々ひとびとつどい,本人ほんにんたちによる企画きかく運営うんえいのもとに交流こうりゅうかいおこなわれた.これが全国ぜんこくてき規模きぼのグループ相互そうご交流こうりゅうかいとしてはおそらくはじめてのものである.
 どう1994ねん10がつ27~29にち大阪おおさかで「全国ぜんこく知的ちてき障害しょうがいしゃ交流こうりゅうかい」がひらかれた.「大阪おおさか・なかまかい」の人々ひとびと中心ちゅうしんに,東京とうきょう広島ひろしま静岡しずおか兵庫ひょうごとうからの参加さんかしゃふくめ,ひゃくにん規模きぼ参加さんかがあった(鍋島なべしま八木やぎ[1995]).どう1994ねん10がつ29~30にち,「昨年さくねん仙台せんだいでひらかれた(育成いくせいかいの)全国ぜんこく大会たいかい本人ほんにん部会ぶかいがとてもすばらしかったので,もう一度いちどみんなであつまろうということで」,仙台せんだい人達ひとたちがミート・ザ・仙台せんだいという集会しゅうかいひらいた.このときは札幌さっぽろ横浜よこはま神戸こうべ福岡ふくおかからけいめいまねいた(鈴木すずき[1995]).この集会しゅうかいよく1995ねんがれ,東京とうきょうでの全国ぜんこく交流こうりゅうかい東京とうきょうで・はなしおうかい」として実現じつげんした(精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ自立じりつ支援しえん権利けんり擁護ようごかんする研究けんきゅうかい[1996:66-9],大澤おおさわ[1996],ピープルファーストはなしおうかい[1996],寺本てらもと[1996]).1994ねん同様どうようこのときにも東京とうきょう福祉ふくしきょくとのはないのもうけられた.1996ねんまつには「知的ちてき障害しょうがいしゃ交流こうりゅう集会しゅうかい」のだいかいとして神戸こうべ集会しゅうかいおこなわれた(桜田さくらだ[1996]).また1995ねんがつ10日とおかには,北海道ほっかいどう内外ないがいの13の組織そしき参加さんかし,「ゆきまつりシンポジウム」と名付なづけられた集会しゅうかいもよおされてもいる(牧野まきの[1996]).このほか,1994ねんから1995ねんにかけて,さくらかいつくったような当事とうじしゃこえせたほん本稿ほんこう執筆しっぴつ時点じてん未完みかん)を「つくるかい」がけいかい各地かくち点々てんてんとしながらひらかれた(この会合かいごうかんするエッセイとして石毛いしげ[1995]).
 こうしたうごきのなかで,だいいちてんとしてあげた全国ぜんこく組織そしきへの参加さんかががさらに拡大かくだいしている.1994ねん11月,徳島とくしまでの育成いくせいかい全国ぜんこく大会たいかいでは本人ほんにん部会ぶかいでの決議けつぎ総会そうかい採択さいたくされた.これはこれまでなかったことだった(河野こうの[1995a]).このとき本人ほんにん部会ぶかいとう地元じもと徳島とくしまの「とものかい」が中心ちゅうしんになっておこなわれた.徳島とくしまでの全国ぜんこく大会たいかいよく1995ねんがつ本人ほんにん決議けつぎけて,全日本ぜんにほん精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ育成いくせいかい全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい名称めいしょう変更へんこうした11).育成いくせいかい全国ぜんこく大会たいかいでの本人ほんにん分科ぶんかかいは,その大分おおいた大会たいかい(1995ねん),埼玉さいたま大会たいかい(1996ねん)でももうけられ,かい運営うんえいにおける本人ほんにん参加さんか恒例こうれいとなっている(大分おおいた大会たいかいについて花咲はなさき[1996],浅輪あさわ[1996]).都道府県とどうふけんレベルでも同様どうよううごきが拡大かくだいしている.1995ねんがつ北海道ほっかいどうしゅをつなぐおやかいぜんみち大会たいかいでは当事とうじしゃ企画きかくによる分科ぶんかかい仲間なかまかたる」がおこなわれた(ひかりぞう[1995]).大会たいかいまえに,開催かいさいとなった旭川あさひかわに「旭川あさひかわはたら仲間なかまかい」ができ,このかい実行じっこう委員いいんかいくわわり,司会しかいなどを担当たんとうした.こうした大会たいかいへの参加さんかは,既存きそん組織そしきへの当事とうじしゃ参加さんか意味いみもあるが,同時どうじ全国ぜんこくてき当事とうじしゃ交流こうりゅうでき主張しゅちょうできるにもなっている.12)

3 当事とうじしゃ活動かつどう意味いみ
 (1) 活動かつどう内容ないよう
 活動かつどう内容ないようはグループによっても様々さまざまであり,グループないでも様々さまざま活動かつどうおこなわれている.たとえば徳島とくしまにある「とものかい」の発行はっこうしているパンフレットによると,「とものかい」では,援助えんじょしゃへの自由じゆうはつげん,アジア5カ国かこくひとたちとの交流こうりゅう,キャンプ,財産ざいさん管理かんり方法ほうほうはなかい育成いくせいかい全国ぜんこく大会たいかい本人ほんにん部会ぶかい企画きかく,リーダーの海外かいがい研修けんしゅうへの参加さんか,しんぶんづくり,クリスマスかいはない(差別さべつ療育りょういく手帳てちょうのことなどについて),勉強べんきょうかいといった活動かつどうをしている(とものかい[1996:4-12]).また,「札幌さっぽろみんなのかい」では,定期ていき総会そうかい,ボーリング大会たいかい新年しんねんかい日帰ひがえ旅行りょこう当事とうじしゃ組織そしきとの交流こうりゅうかい共同きょうどう募金ぼきん,スポーツ,セミナーの企画きかく札幌さっぽろ更生こうせい相談そうだんしょ職員しょくいんとのはない,通信つうしん発行はっこうなどをおこなっている(全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい[1995b:90-1,95-7]).1994ねんにできた東京とうきょう育成いくせいかい本人ほんにん部会ぶかい「ゆうあいかい」(このかいについての報告ほうこくとして浅井あさい[1995])は,レクリエーション活動かつどうだけでなく,東京とうきょうたいして,精神せいしん薄弱はくじゃく名称めいしょう変更へんこうなどをもとめた要望ようぼうしょ提出ていしゅつしたりしてもいる.
 このように,レクリエーション(スポーツ,忘年会ぼうねんかい新年しんねんかい旅行りょこう),学習がくしゅうかいはない,全日本ぜんにほん育成いくせいかい都道府県とどうふけん育成いくせいかい大会たいかい企画きかく参加さんか組織そしきとの交流こうりゅうかい・シンポジウム(ときに全国ぜんこくてき交流こうりゅうになることもある)の企画きかく参加さんかほん通信つうしん発行はっこう生活せいかつ支援しえんについての要望ようぼう提出ていしゅつ,などをおこなっている.あるいは都道府県とどうふけん市町村しちょうそんたいして要望ようぼう交渉こうしょうおこなっているところもある.個人こじんてきなレベルでは講演こうえん活動かつどうおこなっている人々ひとびと相当そうとうすういる.また,海外かいがいへの研修けんしゅうにも,個人こじんてき参加さんかしているひとおおい.
 (2) 当事とうじしゃ活動かつどうたす機能きのう
 こうした当事とうじしゃ活動かつどう,そして活動かつどうになとしての当事とうじしゃ組織そしきたしうる機能きのうなにか。
 だいいちに,セルフヘルプ・グループとしての機能きのうがある.そこは,おなじような障害しょうがい人々ひとびとあつまるである.共通きょうつう話題わだい共通きょうつう問題もんだい共通きょうつう経験けいけん共通きょうつうのニーズをかちうことができる.それによってなやみをけられたり,それを解決かいけつするがかりをることができるかもしれない.あるいは,グループのひとたちが自分じぶん味方みかたになってたすけてくれるかもしれない.
 だいに,非常ひじょう自発じはつせいたかべつであることである.そうしたがあることによって,おおきく制約せいやくされているようにかんじられる日常にちじょう生活せいかつとはちがった自由じゆうつことができる.ひとりらしでなければ,親元おやもと施設しせつなどでは,たいていなにかのまりや制約せいやくがある.そうでなくても,毎日まいにちのルーティンがだいたいまっていて,職場しょくばけば上司じょうしがいるし,学校がっこうけば教師きょうしがいて,自分じぶん時間じかん自分じぶんすすんでなにかをやることがすくない.おおくの人々ひとびとだれかにめられて,だれかのうことをいて1にちわる.その反面はんめん当事とうじしゃ組織そしきでは,自分じぶんたちでものごとを企画きかく運営うんえいげることができる.日常にちじょう生活せいかつなかではてなかった責任せきにんてるとともに,「無責任むせきにん」になれる.たとえば,活動かつどう参加さんかするかしないかは自分じぶんかんがひとつでめられる.日常にちじょうでは,たとえばはたらくということについても,生活せいかつかてるということもあるが,それが教育きょういく一環いっかんであったり,「普通ふつうの」らしができるようにとか,社会しゃかい参加さんかするためだとか,そういった理由りゆうで「はたらかなくてはいけない」とされることがある.当事とうじしゃ動機どうきがないところで責任せきにんしつけられることがおおいのではないか.そうした状況じょうきょうにおいては,無責任むせきにんになれるということも重要じゅうようである.
 だいさんに,そこに参加さんかするものにとって,多元的たげんてきてることである.日常にちじょう生活せいかつ――つまり,就寝しゅうしん入浴にゅうよく食事しょくじなど身辺しんぺんかかわる行為こういや,食事しょくじ準備じゅんびもの掃除そうじ洗濯せんたくなどの家事かじてき行為こうい,そして就労しゅうろう,あるいは家庭かてい作業さぎょうしょ学校がっこう施設しせつやグループホームでの生活せいかつ――とはちが場所ばしょ時間じかん人間にんげん関係かんけいむすぶことができる.このように,日常にちじょう責任せきにんわなくてよい「べつ」があることで,解放かいほうされた感覚かんかくてたり,圧力あつりょくをあまりかんじることなくいられる.また,ただ日常にちじょうごしていたのではあじわえないほかたのしみやあらたな関係かんけいいだすことができる.
 だいよんに,いままでできなかったことができたり,日常にちじょう生活せいかつおくっていただけではにつけられなかったであろう技能ぎのう習得しゅうとくしたりばしたりできる.
 これと関連かんれんして,だいに,グループとして活動かつどうすることで,ちからつことができる.なにかをえようとしたり,問題もんだい解決かいけつしようとしたとき,一人ひとりだけではちからよわい.おうおうにして,問題もんだい解決かいけつしていくための知識ちしきがなかったり,まずしかったり,行動こうどう範囲はんいせまかったりする.しかし,集団しゅうだんになれば,かずおおいだけでちからになりうるし,アイデアや問題もんだい共有きょうゆうすることができる.このことは,たとえば,福祉ふくしサービスや制度せいど利用りようしゃである障害しょうがいしゃ意見いけん反映はんえいさせたり異議いぎもうてたり変更へんこうせまるときに有効ゆうこうである.
 以上いじょうをまとめると,当事とうじしゃ活動かつどうは,まずなにかをったりはなしたりできるである.「だまってごすことはできる.でもながあいだそういうらしかたをするとかならず,わたしたちのからだしんがおかしくなってくる.」と,当事とうじしゃ活動かつどう参加さんかしているある当事とうじしゃう(武居たけい[1995]).おなじような障害しょうがい人々ひとびとがいるので,相手あいて自分じぶんのこととして,自分じぶんはなしたことをってもらえる,わかってくれる.はなしのペースもゆっくりなので,はなしやすい.日常にちじょうにはない無責任むせきにんさ・解放かいほうかんられるので,自由じゆういたいことがえる.たとえば,グループホームの職員しょくいん悪口わるぐちっても,だれからもとがめられたりしないのだ.自分じぶんたちをめたり支配しはいするひとはいないので,気兼きがねすることはないし,自分じぶんたちのやりたいようにやれる.また,はなしたり,実際じっさい行動こうどうすることで,まなびあえる.ちからけることができる.たとえば,ものをったり,なにかを決定けっていすることが困難こんなんだったひとが,ものを技術ぎじゅつ決定けっていするための技術ぎじゅつまなぶことによってうことができたりものをめることができるようになる.ちからけ,周囲しゅうい人々ひとびと自分じぶんみとめてくれれば,自信じしんがもてなかったひと自信じしんてるようになり,積極せっきょくてきにものをえるようになったり,ひと自分じぶんあやつろうとすることに対抗たいこうすることもできるだろう.このように,当事とうじしゃ活動かつどうは,セルフアドヴォカシーの技術ぎじゅつ体得たいとくし,実践じっせんしていくことができるになりうる.
 「札幌さっぽろみんなのかい」の支援しえんしゃである花崎はなさき三千子みちこは,活動かつどう内容ないようによって[1]カルチャー・サークル,[2]社交しゃこうサークル,[3]学習がくしゅうサークル,[4]セルフアドボカシー・グループ,と当事とうじしゃ活動かつどう分類ぶんるいこころみている.しかも,花崎はなさきによれば,これらは連続れんぞくしており,本質ほんしつてきに[4]につながるものである.セルフ・アドヴォカシーは,グループの発展はってん過程かていにおけるひとつの目標もくひょうのようなものである(全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい[1995a:10]).
 (3) 当事とうじしゃ主体しゅたいであること,それを支援しえんすること
 この活動かつどうは,まず障害しょうがい人々ひとびとがその主体しゅたいになる(または中心ちゅうしんとなる)活動かつどうである.だれかが本人ほんにんわってものをったりなにかをするのではなく,当事とうじしゃがそれをするのである.なに特別とくべつなことをおこなっているわけではないが,しかし,その「当事とうじしゃせい」が強調きょうちょうされなければならないという背景はいけいには,これまで当事とうじしゃ自分じぶんでものをったりなにかをしたりすることがぎゃくに「特別とくべつな」こととしてかんがえられていたという事情じじょうがある.
 そしてここで重要じゅうようなことは,それが支援しえんされているということである.「自己じこ決定けってい援助えんじょがいるなんてかんがえもしなかった」とわれるように,自己じこ決定けってい自己じこ主張しゅちょう援助えんじょとは奇妙きみょうなことにおもわれるかもしれないが,そうではない。積極せっきょくてきに「自己じこ決定けってい」とった場合ばあい,そこには決定けっていのための選択肢せんたくし情報じょうほう前提ぜんていになければならない.そこで,北米ほくべいなどにおける「ファシリテーター(facilitater)」※あるいは「アドバイザー(advisor)」※といった支援しえんしゃは,前提ぜんていとなる選択肢せんたくし情報じょうほう相手あいてかりやすくして提供ていきょうするのである.つまり,いままではそこのところの援助えんじょがなかったために知恵ちえおくれは知恵ちえおくれとしておとしめられていたのだ,という主張しゅちょうである.ファシリテーションと,地域ちいき居住きょじゅう進展しんてんやそのための各種かくしゅサービスによって,米国べいこく知的ちてき障害しょうがい人々ひとびと生活せいかつ急速きゅうそく変化へんかしてきている.
 ここでの支援しえんについてもとめられているのは,あくまで当事とうじしゃ主体しゅたいだいいちき,それをおかさないようにたすけることである.「管理かんり」「支配しはい」するのでなく「支援しえん」する.
 これは正論せいろんではある.だが,そのさきがある.とりあえず情報じょうほう提供ていきょうしたうえで,それでもなおのこなにかがある.その援助えんじょけるひとの「主体性しゅたいせい」はどこに位置いちするのか.ファシリテーターはどんな情報じょうほうをどこまで用意よういすればよいのか.すぐにこんな疑問ぎもんてくる.支援しえんとはいったいなにか.どのようなことがなやみとしてあり,それにたいしてどのようなことがかんがえられ,おこなわれているのか.これらを検討けんとうするためには,本稿ほんこうにおける,ひとまず当事とうじしゃ組織そしき活動かつどう表面ひょうめんだけをなぞっただけの作業さぎょうではりない.組織そしきとその活動かつどう内部ないぶった調査ちょうさ研究けんきゅう必要ひつようとなる.寺本てらもと[1997]でこの作業さぎょう開始かいしされている.

ちゅう
1) ただこうして主題しゅだい限定げんていしても本稿ほんこうれる情報じょうほうりょうかぎられている.ホームページ<生命せいめい人間にんげん社会しゃかい>(仮称かしょう) http://ehrlich.shinshu-u.ac.jp/TATEIWA/1.HTM(→arsvi.comhttp://www.arsvi.com)によっておぎなうことにする.以下いかで※(けい27)のついているかたり文献ぶんけんについての情報じょうほう文献ぶんけん一部いちぶについては全文ぜんぶん)が掲載けいさいされている.なお,寺本てらもと本来ほんらい主題しゅだいは,知的ちてき障害しょうがいのあるひとを「支援しえんする」ということ(の困難こんなん)について考察こうさつすることであり,寺本てらもと[1997]でろんじられている.また,立岩たていわによる「自己じこ決定けってい」についての検討けんとう立岩たていわ[1997]でなされている.
2) スウェーデン※における知的ちてき障害しょうがいしゃかかわる動向どうこうについては柴田しばた尾添おぞう[1992],河東田かとうだ[1992].(セルフ・)アドヴォカシー※については高嶺たかね[1993],橋本はしもと[1996].
3) この団体だんたい前身ぜんしんは,1950ねん発足ほっそくした全米ぜんべい精神せいしん遅滞ちたい育成いくせいかい(the National Association of Parents and Friends of Mentally Retarded Children)という精神せいしん遅滞ちたいおやかいである.そのNational Association for Retarded Childrenと名称めいしょう変更へんこう,1991ねんにはAssociation for Retarded Citizens=ARCとなった.
4) 1984ねんおこなわれたべつ調査ちょうさによると,米国べいこく※とカナダ※で,5000にん以上いじょう知恵ちえおくれの人々ひとびとがセルフヘルプ/セルフアドヴォカシーの運動うんどうかかわっていた.そして,この調査ちょうさで, 152のセルフアドヴォカシー・グループが24のしゅうとブリティッシュ・コロンビアに存在そんざいしていたことがわかっている.(Browning & Rhodes[1984])
5) 知的ちてき障害しょうがい※に関係かんけいする全国ぜんこくてき組織そしきとして,(社)しゃだんほうじん日本にっぽんダウン症だうんしょう協会きょうかい(http://infofarm.cc.affrc.go.jp/~momotani/dowj1.html)※,(ぶく全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい※,(社)しゃだんほうじん日本にっぽん精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ福祉ふくし連盟れんめい※,(社)しゃだんほうじん精神せいしん発達はったつ障害しょうがい指導しどう教育きょういく協会きょうかい※,とう.「全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい」は精神せいしん薄弱はくじゃく子供こどもおや主体しゅたいとする全国ぜんこく団体だんたい社会しゃかい福祉ふくし法人ほうじん.1952ねん創立そうりつかく都道府県とどうふけん一部いちぶ結成けっせいされているかい単位たんいとする連合体れんごうたいである.もと全日本ぜんにほん精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ育成いくせいかい,1995ねんがつ現在げんざい名称めいしょう改名かいめいした(cf.ちゅう11).
6) 活動かつどう内容ないようなどについて多田ただ[1995].「さくらかい結成けっせい経緯けいいなどは河東田かとうだ[1993]を参照さんしょう勉強べんきょうかい報告ほうこくとしてさくらかい[1995].元気げんきのでるほん出版しゅっぱん記念きねんパーティーのようすはふれあい交流こうりゅう通信つうしん[1995b].
7) ノーマライゼーションの現在げんざいシンポ実行じっこう委員いいんかい[1992]に当時とうじメンバーだったコニー・マルチネズ(Connie Martinez)と支援しえんしゃのバーバラ・ブリーズ(Barbara May Brease)の講演こうえん掲載けいさいされている.にマルチネズ生活せいかつについて石毛いしげ[1992]. 8) その年末ねんまつの『季刊きかん福祉ふくし労働ろうどう』61ごうに,すうめい当事とうじしゃがこの会議かいぎ発表はっぴょうしたことを報告ほうこくしている.また,つつみ[1994-1995]の報告ほうこくもある.
9) ダニエルは,1988ねんカリフォルニアしゅうストックトンにあるピープルファースト・ストックトンを組織そしき.1991ねんしゅう発達はったつ障害しょうがいしゃ諮問しもん委員いいんかい当事とうじしゃ委員いいんになる.1995ねん当事とうじしゃ委員いいんをはじめとした有志ゆうしによって,障害しょうがいしゃ自己じこ決定けってい自己じこ主張しゅちょうできるための支援しえんやそのための情報じょうほう提供ていきょうなどを目指めざしてPartners in Consultingというグループを結成けっせい.キャシーはカリフォルニアしゅうぜんしゅう組織そしきであるピープルファースト・オブ・カリフォルニアの専属せんぞく支援しえんしゃ.この交流こうりゅう事業じぎょう報告ほうこくしょている(全国ぜんこく自立じりつ生活せいかつセンター協議きょうぎかい※[1996]).また,自立じりつ生活せいかつ支援しえん会議かいぎ報告ほうこくとして佐々木ささき[1995]八木やぎ[1995]はやし[1995].ダニエル・メドウズへのインタビューとして荒井あらい[1996]がある.
10) わかばかいについて牧野まきの[1995],梅本うめもと[1995].札幌さっぽろみんなのかいについて木村きむら[1995],花崎はなさき[1995].とものかいについてはとものかい[1996],河野こうの[1995b].その,「すてっぷクラブ」について伊藤いとう[1995],田波たなみ[1995].「川崎かわさき住吉すみよしふれあいかい」の自治じち活動かつどう「たからじま」について田部井たべい[1995],「千葉ちばふれあいのかい」についてかみ薄弱はくじゃくしゃ自立じりつ支援しえん権利けんり擁護ようごかんする研究けんきゅうかい[1996:89-151].「横浜よこはまグループホーム連絡れんらくかい入居にゅうきょしゃ部会ぶかい」について(原田はらだ[1995]).「とものかい」(群馬ぐんま)について斉藤さいとう[1995].
11) 徳島とくしまでの決議けつぎけて,すうかい当事とうじしゃ代表だいひょう理事りじかいはないをもったすえ育成いくせいかい理事りじかい決定けっていされた.名称めいしょう変更へんこうかんする当事とうじしゃかかわりについては河東田かとうだ[1996:127].
12) 支援しえんしゃがわうごきでは支援しえんしゃ相互そうご学習がくしゅうかいがある。自立じりつ生活せいかつセンター※(cf. 立岩たていわ[1995])のなかでは,ヒューマンケア協会きょうかい※が,1993年度ねんどに「知的ちてき障害しょうがいしゃのためのコミュニティ・サポート・プログラムの研究けんきゅう」として,河東田かとうだ武蔵野むさしの障害しょうがいしゃ総合そうごうセンターの柴田しばたひろしわたる民間みんかん通勤つうきんりょう高橋たかはしりょう人々ひとびとらを講師こうしすうかい学習がくしゅうかいおこなっている.1994ねんには,ヒューマンケア協会きょうかいさかいうらら著書ちょしょさかい[1992])が中心ちゅうしんとなり「知的ちてき障害しょうがいひとをよりくサポートするための勉強べんきょうかい」をひらいた.大阪おおさかのノーマライゼーション研究けんきゅうかい※も,1993,1994年度ねんどにかけ,合同ごうどう研究けんきゅうにおいて「知的ちてき障害しょうがいしゃ自立じりつとファシリテーター」とだいした研究けんきゅう集会しゅうかいを3かいひらいている.また,1995ねん自立じりつ支援しえん会議かいぎ刺激しげきされた支援しえんしゃ中心ちゅうしんとなり,1995ねんまつからつきかい割合わりあいでカリフォルニアの状況じょうきょうについての学習がくしゅうかいおこなわれている(はやし[1995:134][1996:98]).1996ねんがつには全日本ぜんにほん育成いくせいかい本人ほんにん活動かつどう支援しえんしゃセミナーをひらいた.このときの報告ほうこくしょとして全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい[1996b].

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八木はちぼく まさひろし  1995 「大事だいじなことは,これからもいろんなひと会議かいぎ参加さんかしていくこと」,『季刊きかん福祉ふくし労働ろうどう』69:127-9
山田やまだ 恵子えこ  1996 「わたしたちの気持きもちをわかってほしい」,『をつなぐ』1996,1:21
全国ぜんこく自立じりつ生活せいかつセンター協議きょうぎかい へん 1996 『ピープルファースト,いちまえへ!』,全国ぜんこく自立じりつ生活せいかつセンター協議きょうぎかい
全日本ぜんにほん精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ育成いくせいかい 1994 『本人ほんにん自主じしゅてき活動かつどうへの積極せっきょくてき支援しえん権利けんり擁護ようご』 (だい43かい全日本ぜんにほん精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ育成いくせいかい全国ぜんこく大会たいかい資料しりょう
全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい 1995a 『本人ほんにん活動かつどうへの支援しえんしゃ役割やくわり』,全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい
―――――  1995b 『地域ちいきであたりまえの生活せいかつを3――ひろまりはじめた「知的ちてき障害しょうがい」をもつ本人ほんにんたちのかい育成いくせいかい活動かつどう』(だい44かい全日本ぜんにほん精神せいしん薄弱はくじゃくしゃ育成いくせいかい全国ぜんこく大会たいかい資料しりょう
―――――  1996a 『だいかい本人ほんにん活動かつどう支援しえんしゃセミナー実施じっし要項ようこう』(だいかい本人ほんにん活動かつどう支援しえんしゃセミナー配付はいふ資料しりょう
―――――  1996b 『どうかかわる!?本人ほんにん活動かつどう だいかい本人ほんにん活動かつどう支援しえんしゃセミナー報告ほうこくしょ』,全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい
季刊きかん福祉ふくし労働ろうどう』61 1993 特集とくしゅうはなし祭典さいてん知的ちてき障害しょうがいしゃ[ピープル・ファースト]の国際こくさい会議かいぎ現代書館げんだいしょかん
季刊きかん福祉ふくし労働ろうどう』71 1996 特集とくしゅう権利けんり擁護ようご――障害しょうがいしゃ高齢こうれいしゃども,現代書館げんだいしょかん

   *文献ぶんけんひょうとうふくめ,40×(40ぎょう×12ぺーじ+23ぎょう)=50.3まい

The emergence and expansion of self-help/self-advocacy groups by
people with intellectual disabilities

TATEIWA Shin'ya *
TERAMOTO Akihisa **

* 信州大学医療技術短期大学しんしゅうだいがくいりょうぎじゅつたんきだいがく
 School of Allied Medical Sciences, Shinshu University
**東京都立大学とうきょうとりつだいがく大学院だいがくいん社会しゃかいがく研究けんきゅう
 Dept. of Sociology, Tokyo Metropolitan University

Keywords : self-help group(セルフヘルプ・グループ), self-advocacy(セルフ・アドボカシー), people with intellectual disability(知的ちてき障害しょうがいしゃ), self determination(自己じこ決定けってい), social movement(社会しゃかい運動うんどう

 People with intellectual disabilities have organized by themselves and take an action in various sphere. They organize, for example, for improving their living condition, advocating their rights, working as a community member, or enjoying leisure. We examined the activities by people with intellectual disabilities and how it has expanded.


UP: 1998 REV:
寺本てらもと 晃久あきひさ  ◇全日本ぜんにほんしゅをつなぐ育成いくせいかい  ◇知的ちてき障害しょうがい  ◇セルフヘルプ・グループ  ◇立岩たていわ しん
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