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毛利子来
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毛利もうり 子来こらい

もうり・たねき
(1929/11/27 - 2017/10/26)

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last update: 20180726

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◆20180725 『Chio通信つうしん』06「追悼ついとう毛利もうり子来こらい」(監修かんしゅう山田やまだしん
 https://twitter.com/KARAIMO_ONLINE/status/1021290612404842498
 “母親ははおや一生懸命いっしょうけんめいにならない。
 ズボラでいいんです。”
 cf. 『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』

 小児科しょうにか毛利もうり子来こらいさんが2017ねん10がつ26にち、87さいにて逝去せいきょされました。[…]
 たくさんのおかあさんおとうさん、そしてこどもたちの味方みかたとなって、おおくの著作ちょさくされた毛利もうりさん。「ち・お」では、1993ねん創刊そうかんより編集へんしゅう代表だいひょう、111ごうからは編集へんしゅう協力きょうりょくじんつとめてこられました。
 4月刊行かんこうの「Chio通信つうしん」05ごうより、編集へんしゅう協力きょうりょくじん中心ちゅうしんに、リレー連載れんさい小児科しょうにか毛利もうり子来こらいがのこしたもの」(かり)をはじめます。毛利もうりさんをしのび、そしてあらためていま、毛利もうりさんからまななおしたいとおもっています。
「ち・お」編集へんしゅうじん 奥田おくだ直美なおみ
『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』118: 175)

小児科しょうにか
岡山おかやま医科いか大学だいがくげん岡山大学おかやまだいがく医学部いがくぶ卒業そつぎょう
原宿はらじゅく小児科しょうにか医院いいん開業かいぎょう

安楽あんらく尊厳そんげん法制ほうせい反対はんたい賛同さんどう(2005)

『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』もと編集へんしゅう代表だいひょう

■HP

◆『たぬき先生せんせいのお部屋へや
 http://www.tanuki.gr.jp/

 ▼http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%9B%E5%88%A9%E5%AD%90%E6%9D%A5
 千葉ちばけんまれ。ちち内科ないか名前なまえは、詩経しきょうなかの「れいだい」の箇所かしょてくる成語せいごからられたもの。みかどみんたのしみのためにれいだい建設けんせつくわだてて、びかけたところ、おんなどもまでもがやってきた、というくだりからられたもので、「どももやってる」の。ふつう、「子来こらい」を「たねき」とんでもらえないので、みずから「たぬき先生せんせい」としょうしている。父親ちちおやは、だい世界せかい大戦たいせん終了しゅうりょう3にちまえ戦場せんじょう拳銃けんじゅう自決じけつ戦時せんじちゅう岡山おかやまけん母方ははかた祖父母そふぼあづけられるが、祖父そふ病死びょうしし、祖母そぼ重症じゅうしょう火傷かしょう苦労くろうして、岡山おかやま医科いか大学だいがくげん岡山大学おかやまだいがく医学部いがくぶ)を卒業そつぎょう医師いしになってからは、大阪おおさか社会しゃかいてき底辺ていへんにあるひとたちの診療しんりょうしょなどで勤務きんむ。そうした診療しんりょうしょ看護かんごをしていた女性じょせい結婚けっこん。その東京とうきょううつり、原宿はらじゅく小児科しょうにか医院いいん開業かいぎょう
 幼児ようじどもの見方みかた援助えんじょ仕方しかたなどについての世間せけんかんがかたただし、そのための啓蒙けいもうちからそそぐ。同様どうよう活動かつどうじゅんじたヤヌシュ・コルチャックを尊敬そんけいしており、NHK・BS「わがしんたび」という番組ばんぐみで、1996ねんコルチャック先生せんせい足跡あしあとって、ポーランド、ワルシャワをおとずれたかれたび記録きろく放送ほうそうされた。雑誌ざっしちいさい・おおきい・よわい・つよい」(ジャパンマシニストしゃ)の編集へんしゅうしゃ代表だいひょう、「ワクチントーク・全国ぜんこく」のアドバイザーてき存在そんざいでもある。友人ゆうじんで、同様どうよう活動かつどう展開てんかいしている人物じんぶつ山田やまだしんがいる。1987ねん、『ひとりひとりのおさん育児いくじほん』で毎日まいにち出版しゅっぱん文化ぶんかしょう受賞じゅしょう
 ルソーの『エミール』にならった『しんエミール』と、その続編ぞくへん小説しょうせつ仕立したての『エミールとソフィ』などもいている。
 2005ねん3がつきゅうじょうかい傘下さんかの「マガジン9じょう発起人ほっきにんとなった[1]。

著書ちょしょ

◆19721125 現代げんだい日本にっぽん小児しょうに保健ほけん,ドメス出版しゅっぱん,381p. ASIN: B000J9OWY2 [amazon] ※
◆19830531 『あかちゃんのいるらし』,筑摩書房ちくましょぼう,196p. ISBN-10: 4480851976 ISBN-13: 978-4480851970 1200 [amazon][kinokuniya] ※/連雀れんじゃく599/三鷹みたか8
◆19840425 『おさなのいるらし』,筑摩書房ちくましょぼう,247p. 1300 連雀れんじゃく599
◆19861020 『どもとの関係かんけいえてみませんか』,筑摩書房ちくましょぼう,174p. 950 連雀れんじゃく599
◆19870425 『ひとりひとりのおさん育児いくじほん平凡社へいぼんしゃ,775p. ISBN-10: 4582513042 ISBN-13: 9784582513042 3263 [amazon][kinokuniya] c10. 連雀れんじゃく599
◆19871205 『毛利もうり子来こらいのこんにちはSweet Babies』,主婦しゅふ生活社せいかつしゃ,149p. 1200 ※
◆19880325 『毛利もうり子来こらい子育こそだてストーリー』,筑摩書房ちくましょぼう,242p. 1200 ※
◆19900530 新版しんぱん あかちゃんのいるらし』筑摩書房ちくましょぼう,197+11p. ISBN-10: 4480855513 ISBN-13: 978-4480855510 1575 [amazon][kinokuniya] ※
◆19921120 『ひとりひとりのおさん育児いくじほん 改訂かいていばん平凡社へいぼんしゃ,775p. ISBN-10: 4582513107 ISBN-13:9784582513103 3263 [amazon][kinokuniya] c10.
◆19950420 『どもの病気びょうき――そのかた・たいしかた』,岩波書店いわなみしょてん岩波いわなみブックレット371,62p. 400 ※
毛利もうり 子来こらい山田やまだ しん野辺のべ 明子あきこ へん 19951025 障害しょうがいをもつのいるらし』筑摩書房ちくましょぼう,373p. ISBN-10: 4480857214 ISBN-13: 978-4480857217 2625 [amazon][kinokuniya] ※ c10.d.
◆19970201 『ひとりひとりのおさん育児いくじほん さんていばん平凡社へいぼんしゃ,775p. ISBN-10: 4582513190 ISBN-13:9784582513196 3262 [amazon][kinokuniya] c10.
◆19990715 きにくさのみち――どもと大人おとな黙示録もくしろく岩波書店いわなみしょてん,287p. ISBN-10: 4000027972 ISBN-13: 978-4000027977 1800 [amazon] ※

◆ 『毛利もうり子来こらい子育こそだてストーリー』,筑摩書房ちくましょぼう 杉並すぎなみ599
◆ 『しんエミール』,筑摩書房ちくましょぼう

論文ろんぶんとう

岡本おかもと ただし高橋たかはし あきらただし毛利もうり 子来こらい大熊おおくま 由紀子ゆきこ司会しかい) 19731015 「日本にっぽん医師いしかいのタテマエとホンネ」(座談ざだんかい),朝日新聞社あさひしんぶんしゃへん[19731015:161-217]*
朝日新聞社あさひしんぶんしゃ へん 19731015 荒廃こうはいをつくる構造こうぞう朝日新聞社あさひしんぶんしゃ朝日あさひ市民しみん教室きょうしつ日本にっぽん医療いりょう5,254p. ASIN: B000J9NNZG 500 [amazon] ※ b
◆19830625 「情報じょうほう運動うんどう交流こうりゅうし,ささうために――「障害しょうがい普通ふつう学校がっこうへ・全国ぜんこく連絡れんらくかい」,季刊きかん福祉ふくし労働ろうどう19:24-28
◆19870520 「新生児しんせいじモニタリング・システム」という障害しょうがい調査ちょうさ――母子ぼし保健ほけんほう改悪かいあく反対はんたいするなかから」,広田ひろたあきらたかしへん[1987:286-299](Uだい10しょう)*
広田ひろた おっとあきらたかし 淑子としこ へん 19870520 調査ちょうさ人権じんけん現代書館げんだいしょかん,305p. ISBN-10: 4768455557 ISBN-13: 978-4768455555 2500 [amazon][kinokuniya] 杉並すぎなみ立川たちかわ三鷹みたか316 

言及げんきゅう

佐藤さとう佳美よしみ(おひさまクラブ幼稚園ようちえん) 20180721 「毛利もうり子来こらい(たねき)さんのおも」ジャパンマシニストしゃ
 https://www.facebook.com/330382233993254/posts/652706121760862/
“「ち・お」もと編集へんしゅう代表だいひょう小児科しょうにか毛利もうり子来こらいさんがくなられて、はや9ヶ月かげつとうとしています。|創刊そうかん当時とうじより「ち・お」を応援おうえんしてくださっている、長野ながのけんのおひさまクラブ幼稚園ようちえん佐藤さとう佳美よしみさんが毛利もうりさんをしのんでのエッセイをおせくださいました。|佐藤さとうさんのおゆるしをて、掲載けいさいさせていただきます。|くしくも、近日きんじつ発売はつばいの「Chio通信つうしん」6ごうは、毛利もうり子来こらいさん追悼ついとうごう毛利もうりさんの言葉ことばのみをあつめた特別とくべつごうとなります(7がつ25にち発売はつばい)。|佐藤さとうさんのエッセイに、ウイスキーをにっこりされる毛利もうりさんの笑顔えがおかんでくるようです。”

石川いしかわ憲彦のりひこ 20180425 「[リレーエッセイ:小児科しょうにか毛利もうり子来こらいがのこしたもの だい1かい荒野あらのばわるこえ(1)」『Chio通信つうしん』05: 2-3
わたしがはじめて毛利もうりさんのこえいたのは、よんじゅうすうねんまえ。マスコミが「れる小児科しょうにか学会がっかい一部いちぶ若手わかて医師いし演壇えんだん占拠せんきょ」などとほうじていた学会がっかい総会そうかい会場かいじょうでのことです。
 「一部いちぶ若手わかて」とは、大学だいがく闘争とうそう影響えいきょうけ、当時とうじ横行おうこうしていた大腿だいたいよんとうすじ短縮たんしゅくしょうじゅく網膜もうまくしょう(いまならRLF)にたいする醜悪しゅうあく医療いりょう告発こくはつしていたすうじゅうにん小児科しょうにかのことで、わたしもそのなかの一人ひとりでした([…])。
 それほど圧倒的あっとうてき多数たすう小児科しょうにか、とりわけベテランの医者いしゃたちは結束けっそくし、「注射ちゅうしゃ程度ていどうったえられたら、医療いりょう委縮いしゅくする」とだい合唱がっしょう患者かんじゃさんらの必死ひっしうったえをはねつけようとする防衛ぼうえいてき排他はいたてき姿勢しせいを、かたくなにとりつづけてわたしたちとあい対峙たいじしていました。
 当時とうじ学会がっかいは、医師いしかいほどではなかったものの、学問がくもんというよりは医師いし権益けんえきまも政治せいじ団体だんたいてきなところがあったのです。
 […]
 おりしもそんなとき、いかにもてきおぼしきとし恰好かっこう医者いしゃ指名しめいされ、悠然ゆうぜんとマイクをにぎりました。
 「渋谷しぶや開業医かいぎょういをしている毛利もうりです」
 あー、またあのだい合唱がっしょう加担かたんする発言はつげんか。そんなくやしさをこめてとおくからにらみつけていたわたしまえで、マイクからこえてきたのはみみうたがうような言葉ことばでした。△2/3▽
 […]小児科しょうにかにとって、いやあらゆる大人おとなにとって、いちばん大切たいせつなことはなにかを発言はつげんでした。医療いりょう本質ほんしつって議論ぎろんすすめないといけないとして学会がっかい執行しっこう糾弾きゅうだんし、あたたかみのなかに、じつに迫力はくりょくのこもった内容ないようでした。さすがに、ずっと騒然そうぜんとなっていた会場かいじょうが、一瞬いっしゅんシーンとしずまりかえったことは鮮明せんめいおぼえています。」(pp.2-3)

立岩たていわ しん也 2018/10/25 毛利もうり子来こらいさんのこと――なにがおもしろうてむかくか だいかい
 『Chio通信つうしん』7:(『Chio』120ごう別冊べっさつ

立岩たていわ しん也 2013/11/** 造反ぞうはん有理ゆうり――精神せいしん医療いりょう現代げんだいへ』青土おうづちしゃ

立岩たていわしん也 「なま現代げんだいのために・5 連載れんさい・114」『現代げんだい思想しそう

 「★04 ひとがたくさんんでいくにいるひとたちがそのことにれてしまうことは、とくにだれかにおしえられなくともわかることではあるが、Sudnow[1967=1992]という古典こてんてき著作ちょさくえがかれている。またChambliss[1996=2002]には「不幸ふこうのルーチン」というあきらがあったりする。以前いぜん紹介しょうかいしたほん紹介しょうかいする連載れんさいちゅうの「摩耗まもう不惑ふわくについてのほん」とだいしたかいでこのさつをとりあげている。
 ただそれでも、ひとのことは相対そうたいてきにはにはなるのかもしれない。伝聞でんぶんとしてではあるが、大学だいがく闘争とうそう時期じきからそれ以後いご医学いがくけい学会がっかい全般ぜんぱん平穏へいおんであったあるいは騒動そうどう短期たんき終息しゅうそくしたのにして、精神せいしん小児科しょうにかではいくらかの動揺どうようつづいたという――前回ぜんかい紹介しょうかいした山田やまだしん回顧かいこによれば、森永もりながミルク中毒ちゅうどく被害ひがいしゃである石川いしかわ雅夫まさお発言はつげん罵声ばせいびせたのも日本にっぽん小児しょうに学会がっかいななねん大会たいかい参加さんかしゃたちだったのだが。こういったあたりもだれ研究けんきゅうしてくれたらよいのにおもう。ちなみにわたしいくげたきた毛利もうり子来こらい石川いしかわ憲彦のりひこ山田やまだしん小児科しょうにか医者いしゃ。」

立岩たていわしん也 20110301 「社会しゃかいさき・4――連載れんさい・63」,『現代げんだい思想しそう

 「最後さいごに、そのひとたちは、出版しゅっぱんとう医療いりょう関係かんけいしゃそして/あるいは病者びょうしゃ関係かんけいしゃその人々ひとびとけてらせる活動かつどうおこなってきた。今回こんかいおおくの文献ぶんけんをそこからあげている――ゆえにかたよりもてくるのだが――『精神せいしん医療いりょう』(藤沢ふじさわ中川なかがわへん[2001]、精神せいしん医療いりょう編集へんしゅう委員いいんかいへん[2010]はその別冊べっさつ――はいちきゅうななねんに「東大とうだい精神せいしん医師いし連合れんごう」の機関きかんとして創刊そうかんされた(浅野あさの[2010:81])。しまはその刊行かんこうかかわり、表紙ひょうししまつましま博子ひろこがデザインした(中川なかがわ[2001:17])。精神せいしん医療いりょう編集へんしゅう委員いいんかい独自どくじ発行はっこうだいいち)、岩崎いわさき学術がくじゅつ出版しゅっぱんから刊行かんこう時期じきだい)、悠久ゆうきゅう書房しょぼう時期じきだいさん)、そして現在げんざい批評社ひひょうしゃからの刊行かんこうだいよん)とうつってきたこの雑誌ざっし松本まつもと[2010:127])で、広田ひろた藤澤ふじさわ森山もりやまはその編集へんしゅう委員いいんつとめてきた。また浜田はまだもこの雑誌ざっし連載れんさいをしている(後述こうじゅつ)。そしてその浜田はまださきにその一部いちぶ紹介しょうかいした「一般いっぱん読者どくしゃけの多数たすう著作ちょさく発表はっぴょうした。小児科しょうにか領域りょういき毛利もうり子来こらいいちきゅうきゅう〜)や山田やまだしんいちきゅうさんさん〜)の著作ちょさくたしてきた役割やくわりおおきいのとて、浜田はまだ精神せいしん障害しょうがい疾患しっかん医療いりょういをめぐ著作ちょさくあたえたものもあった。いちきゅうなな年代ねんだい共編きょうへん教科書きょうかしょ精神せいしん医学いがく看護かんご――症例しょうれいとおして』(浜田はまだ広田ひろたへん[1973])とうもある。のちにふれるかもしれない。」

立岩たていわしん也 20100816 人間にんげん条件じょうけん――そんなものない』 2010/08/16 よりみちパン!セ,392p. ISBN-10: 4652078552 ISBN-13: 978-4652078556 1500+ [amazon][kinokuniya] ※

 「<・2 さんにんひとはなしてみた>
 […]
 ふたは、東京とうきょう八王子はちおうじ小児科しょうにか山田やまだしんさんとの対談たいだん〇〇よんねんよんがつ出版しゅっぱんの『子育こそだ未来みらい視点してんBOOK・上巻じょうかん』に収録しゅうろくされた。このほん出版しゅっぱんしたのはジャパンマシニストしゃ不思議ふしぎ名前なまえだが、『りたいプレス加工かこう』とか『歯車はぐるま』といったほんしているのをると、なるほどとおもう。そこがどういういきさつなのか、『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』、ついで『おそい・はやい・ひくい・たかい』という雑誌ざっししている。『ち・お』(とりゃくされる)はちいさいどもの身体しんたいとか病気びょうきとか障害しょうがいとかそんなことについての雑誌ざっし、『お・は』は小学生しょうがくせいぐらいのどもをもつおやんだりする雑誌ざっし両方りょうほうともとてもよくて、しかもそこそこれているというのがすばらしい。その『ち・お』のじゅう周年しゅうねん記念きねんということで、上巻じょうかん下巻げかんけたほんたのだった。山田やまださんは、その編集へんしゅう委員いいんつとめてもきたひとで、たくさん著書ちょしょもある―にたくさんほんいているひと編集へんしゅう委員いいんをしているひとだとやはり小児科しょうにか毛利もうり子来こらいさんとか。山田やまださんは、お名前なまえ以前いぜんからっていて、ほんもいくつかんでいたのだが、おいしたのはこの対談たいだんときはじめてだったとおもう。いちきゅうよんいち年生ねんせいで、わたしよりじゅうきゅうさいじょうということになる(毛利もうりさんはもっとうえいちきゅうきゅう年生ねんせい)。本書ほんしょてきた「団塊だんかい世代せだい」よりはすこじょうひとなのだが、大学生だいがくせいより大学だいがくながくいる医学部いがくぶせいだったこともあって、「大学だいがく闘争とうそう」(101ページ〜)にかかわり、そのいろいろ、「「障害しょうがい」を普通ふつう学校がっこうへ・全国ぜんこく連絡れんらくかい」の活動かつどうとう参加さんかしてきた―このあたりのことは『たたか小児科しょうにか―ワハハ先生せんせい青春せいしゅん』(ジャパンマシニストしゃ〇〇ねん)、そして、303ページで紹介しょうかいした――おもしろいのにれてなくて残念ざんねんな――流儀りゅうぎをどうぞ。」

稲場いなば 雅紀まさのり山田やまだ しん立岩たていわ しん也 2008/11/30 流儀りゅうぎ――アフリカと世界せかいむかくにかたかえ今後こんごかんがえるふたつの対話たいわ生活せいかつ書院しょいん,272p. ISBN:10 490369030X ISBN:13 9784903690308 2310 [amazon][kinokuniya] ※

立岩たていわしん也 2008/01/01 「有限ゆうげんでもあるからひかえることについて――家族かぞくせい市場いちば 29」,『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):48-60
 →立岩たていわしん也 2009/03/10 ただせい筑摩書房ちくましょぼう,424p. ISBN-10: 4480867201 ISBN-13: 978-4480867209 [amazon][kinokuniya] d01.et.,

 「さらに、すでにその当時とうじこりうる事態じたい予見よけんされている。
 「朝日あさひ市民しみん教室きょうしつ日本にっぽん医療いりょう」というぜんななさつのシリーズがある。これからいく名前なまえすことになる大熊おおくま由紀子ゆきこ朝日新聞社あさひしんぶんしゃ記者きしゃとしてこのシリーズにかかわっている。いくつもの薬害やくがいなど当時とうじ様々さまざま事件じけんがあり、大学だいがくそのにおける騒動そうどうがあり、医療いりょう近代きんだい医療いりょうたいする反省はんせい批判ひはんがなされ、改革かいかくへの提言ていげんがなされる。当時とうじ、そしてその様々さまざま活動かつどう展開てんかいするひとたちの文章ぶんしょう座談ざだんかいその収録しゅうろくされているのだが、だいかん荒廃こうはいをつくる構造こうぞう』(朝日新聞社あさひしんぶんしゃへん[1973])には、患者かんじゃ視点してんからということで岡本おかもとただし様々さまざまくすりがい告発こくはつし「医療いりょう社会しゃかい」を主張しゅちょうする高橋たかはしあきらただし、このとき現代げんだい日本にっぽん小児しょうに保健ほけん』(毛利もうり[1972])の著書ちょしょがある毛利もうり子来こらい、そして大熊おおくま由紀子ゆきこ司会しかい座談ざだんかい掲載けいさいされている。
 「岡本おかもと 国民こくみんみな保険ほけん実施じっしでも、老人ろうじん医療いりょう無料むりょうにしても、すべて政府せいふ虚栄きょえい(ヴァニティ)がんだ、みせかけの社会しゃかい福祉ふくし政策せいさくですよ。そういう世間せけんをとりつくろう政策せいさくがでると、日本にっぽん医師いしかいはかならずっかっていきますね。そして、もうける。
高橋たかはし 老人ろうじん医療いりょう無料むりょうは、きベッドをうまく操作そうさするのに役立やくだつ。看護かんご不足ふそくなら、なるべくのかからない老人ろうじんでもれときゃいい。家族かぞく養老ようろういんへやったとなると世間体せけんていわるいが、老人ろうじんならたいていどこかぐあいがわるい、病院びょういんれておけば、やすくすむし、かっこうもいい。ほんとうの意味いみでの老人ろうじん対策たいさく欠陥けっかん全部ぜんぶ医療いりょうなかへほうりこんだだけだ。医者いしゃもそれでもうかる。で、根本こんぽんくすり科学かがくせいわないまま膨大ぼうだいくすりをのませるから、結局けっきょくあれば安楽あんらくへのみちへつながりますよ。
毛利もうり まったくそのとおりで、このままでいったら水俣病みなまたびょうまいで、スモンだけでなくだいだいさんだいよんときりのないほどの薬害やくがいあきらかになるときが意外いがいちかくなるようながしますね。」(岡本おかもと[1973:187])
 高齢こうれいしゃのための施設しせつは、救貧きゅうひんてき性格せいかくのものとしてはじまったこともあり、抵抗ていこうかんもある。そして在宅ざいたく福祉ふくし仕組しくみはないにひとしかった。他方たほう病院びょういんでは、利用りようしゃがわ(むしろ、費用ひよう負担ふたんするなり介護かいごをするといった負担ふたんがわ)の(当座とうざの、利用りようおうじた)負担ふたんしてすくないなら、そしてなにがなされるのかをらず、あるいはらないことにでき、不平ふへい不満ふまんわないあるいはえないなら、そのかれる。そして医療いりょう供給きょうきゅうしゃ供給きょうきゅうしたいだけ供給きょうきゅうすることができ、それにおうじて収入しゅうにゅうられなら、不要ふよう処置しょち不要ふようであるだけならよいとして加害かがいてき処置しょちがなされるだろう。このことがげんわる。そして実際じっさいはそのとおりになったということだ。
 それからやくじゅうねんして、マスメディアにおいて、批判ひはんがなされる。批判ひはんがなされるだけの現実げんじつがっている。」

岡本おかもと ただし高橋たかはし あきらただし毛利もうり 子来こらい大熊おおくま 由紀子ゆきこ司会しかい) 1973 「日本にっぽん医師いしかいのタテマエとホンネ」、朝日新聞社あさひしんぶんしゃへん[1973:161-217]
朝日新聞社あさひしんぶんしゃ へん 1973 『荒廃こうはいをつくる構造こうぞう』、朝日新聞社あさひしんぶんしゃ朝日あさひ市民しみん教室きょうしつ日本にっぽん医療いりょう


 ※は生存せいぞんがく資料しりょうしつにあり


REV:.....20071228 20080830,31 0901, 20180217, 0509, 0726, 1030
育児いくじ  ◇さんせい  ◇病者びょうしゃ障害しょうがいしゃ運動うんどう研究けんきゅう  ◇WHO
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