セキュリティ人材じんざい不足ふそくが深刻しんこく化か

　2020年ねん以降いこう、サプライチェーンへの攻撃こうげきが増ふえ、企業きぎょうの弱点じゃくてんである子会社こがいしゃや外部がいぶ拠点きょてんが狙ねらわれるようになった。サイバー犯罪はんざいは国際こくさい組織そしき化かされ、ビジネスモデルまで確立かくりつされている。そのような中なかで、企業きぎょうのセキュリティ対応たいおうは年々ねんねん難易なんい度どが増ましている。

　「それに拍車はくしゃをかけているのが、人材じんざい不足ふそくの問題もんだいです」と、日本にっぽんビジネスシステムズ 取締役とりしまりやく専務せんむ執行しっこう役員やくいんの後藤ごとう行正ゆきまさ氏しは述のべる。日本にっぽんの企業きぎょうの9割わりが「セキュリティ人材じんざいが足たりない」としており、欧米おうべいに比くらべても深刻しんこくな状況じょうきょうにある。

日本では特にセキュリティ人材の不足が深刻化している
[画像がぞうのクリックで拡大かくだい表示ひょうじ]
日本にっぽんでは特とくにセキュリティ人材じんざいの不足ふそくが深刻しんこく化かしている

　セキュリティエンジニアの需要じゅようが急増きゅうぞうする半面はんめん、確保かくほが難むずかしくなっているという現実げんじつがある。DX内ない製せい化かの流ながれを受うけ、社内しゃないでセキュリティ対策たいさくを試こころみる企業きぎょうもあるが、「経営けいえい層そうの理解りかい不足ふそく」「セキュリティ管理かんり者しゃやエンジニアのスキルと体力たいりょく不足ふそく」「社員しゃいんのセキュリティスキルの低ひくさと認識にんしきの甘あまさ」といった問題もんだいが横よこたわり、なかなか成功せいこうしていない。

　コストダウンや売うり上あげ拡大かくだいにつながるIT投資とうしには積極せっきょく的てきでも、セキュリティ対策たいさくへの投資とうしはどうしても後回あとまわしになりがちだ。しかし、たった1度どの攻撃こうげきが取とり返かえしのつかない事態じたいにつながりかねないだけに、一刻いっこくの猶予ゆうよもない。「トップダウンの判断はんだんによるセキュリティ投資とうしが求もとめられている」と後藤ごとう氏しは述のべる。

　研修けんしゅうや訓練くんれんによる人材じんざいの育成いくせいと並行へいこうして、セキュリティ対策たいさくをシステムとして構築こうちくすることが重要じゅうようになる。

　ゼロトラストをベースにしたエンドポイントセキュリティを導入どうにゅうし、不慮ふりょのリスクに対応たいおうすることが重要じゅうようであるとともに、統合とうごう的てきな認証にんしょうシステムの採用さいようやSASE（Secure Access Service Edge）／ SSE（Security Service Edge）のような安全あんぜんなアクセスルート確保かくほも必要ひつような対策たいさくとなる。

　では、セキュリティ人材じんざい不足ふそくに直面ちょくめんする企業きぎょうは、どうやって対策たいさくを進すすめればよいのか。次つぎページでは、企業きぎょうが今いままさに取とり組くむべき3つの課題かだいと、解決かいけつに向むけた具体ぐたい的てきなアプローチを明あきらかにする。

この先さきは日経にっけいクロステック Active会員かいいんの登録とうろくが必要ひつようです

日経にっけいクロステック Activeは、IT／製造せいぞう／建設けんせつ各かく分野ぶんやにかかわる企業きぎょう向むけ製品せいひん・サービスについて、選択せんたくや導入どうにゅうを支援しえんする情報じょうほうサイトです。製品せいひん・サービス情報じょうほう、導入どうにゅう事例じれいなどのコンテンツを多数たすう掲載けいさいしています。初はじめてご覧らんになる際さいには、会員かいいん登録とうろく（無料むりょう）をお願ねがいいたします。