週末しゅうまつの過すごし方かた

うわさの“ちゃん系けい”、荻窪おぎくぼの「中華ちゅうか屋や啓あきらちゃん」へ。
白しろ飯めし泥棒どろぼうと評判ひょうばんのひと皿さらにマッチも大だい興奮こうふん！
マッチと町中まちなか華はな。【第だい17回かい】

2024.06.28

カウンターの正面しょうめんに座すわっていた女性じょせいに「かっこいい！」と言いわれてこの表情ひょうじょう。「ちょっと恥はずかしい（笑）。ライブでも麺めんをすするコーナーやらせていただいてもいいですか（笑）？」

どんなときでもギンギラギンに人生じんせいを謳歌おうか（おうか）するマッチがあの町まち、この町まちの味あじアリな中華ちゅうか料理りょうり店てんをめぐりながら、ラーメンをすすり、ときにはビールを飲のみながら餃子ぎょうざを頰張はる、わんぱくな大人おとなのための食しょくの探訪たんぼう記き。最近さいきん、町中まちなか華はな好すきのあいだで「ちゃん系けい」ブームが高たかまっているといううわさの真相しんそうを探さぐるべく、荻窪おぎくぼの「中華ちゅうか屋や啓あきらちゃん」へ。スタンダードとオリジナリティーがミックスされた“町中まちなか華はなの進化しんか”に、マッチのテンションもヒートアップ！

昭和しょうわブームによって人気にんきが再燃さいねんした町中まちなか華はなだが、なかでもいま中野なかの区く、杉並すぎなみ区くかいわいで注目ちゅうもくを集あつめているのが「ちゃん系けい」町中まちなか華はな。その“総本山そうほんざん”と言いわれているのが、中野富士見町なかのふじみちょうの「尚なおチャン」。そこで働はたらいた後のちに、独立どくりつした荻窪おぎくぼの「中華ちゅうか屋や啓あきらちゃん」も昼夜ちゅうやを問とわず、多おおくの人ひとでにぎわう人気にんき店てんだ。

マッチと町中華_啓ちゃん02 — 「中華ちゅうか屋や啓あきらちゃん」の店内てんないはカウンター９席せきのみ。ランチ時じは行列ぎょうれつができることも。

店主てんしゅの幸田こうだ啓あきらさんは、学生がくせい時代じだいから「尚なおチャン」の大だいファンで「朝あさの5時ときまでお客きゃくさんが並ならんでいるのを見みて、自分じぶんも将来しょうらいこんなお店みせを持もちたい！」と修業しゅうぎょうをすることを決意けつい。念願ねんがんかなって自身じしんの店みせをオープンさせたのは2011年としのことだ。

「ちゃん系けい町中まちなか華はな」大だいブレイクしていることを伝つたえると「そういう潮流ちょうりゅうがあるのは、おもしろいね。中野なかの区くというと僕ぼくのなかではよっちゃん（野村のむら義男よしおさん）の地元じもとというイメージが強つよい（笑）。そういえば、あだ名なも“チャン”だし、よっちゃん中華ちゅうかという店みせをつくったら人気にんきが出でるかもしれないね」とマッチ。

マッチと町中華_啓ちゃん03 — マッチ自みずから券売けんばい機きで食券しょっけんを購入こうにゅう。「これだけいろいろあると迷まよっちゃうね」

夕暮ゆうぐれ時じでにぎわう店内てんないのカウンター席せきに座すわり「武道館ぶどうかんのファイナルまでお酒さけを控ひかえようと思おもっているんだけれど、一いち杯はいだけビールをいただきます！」と自みずから券売けんばい機きへ。横よこに並ならべてある漫画まんがを眺ながめながら「町中まちなか華はなに置おいてある漫画まんがのラインアップってちょっと気きになるよね。子こどもの頃ころハマったのは野球やきゅうもの。自分じぶんもやっていたからかな。ここ数すう年ねんはやっぱり『鬼おに滅めつの刃は』でしょう。映画えいがも観かんに行いきました（笑）」と言いいながら、キムチに水みず餃子ぎょうざ、木耳きくらげ（キクラゲ）玉子たまごと広東かんとん麺めんのチケットを購入こうにゅうする。

マッチと町中華_啓ちゃん04 — 木耳きくらげ玉子たまご700円えん。「尚なおチャン」から受うけ継ついだ名物めいぶつメニュー。隠かくし味あじに豆板醤とうばんじゃんを加くわえてピリ辛からしに仕上しあげている。

木耳きくらげ好すきのマッチが迷まよわず選えらんだ木耳きくらげ玉子たまごは、店主てんしゅの修業しゅうぎょう先さきの「尚なおチャン」でも人気にんきの一品いっぴん。お客きゃくが全員ぜんいん、同おなじ料理りょうりを注文ちゅうもんすることも珍めずらしくないそうで、常連じょうれん客きゃくのあいだでは“白しろ飯めし泥棒どろぼう”と呼よばれて愛あいされているという。

キムチをつまみにビールを飲のみながら「黒くろレバニラ炒いためにオムチャーハンというのも気きになるね。定番ていばんもありながら、攻せめたメニューもあって興味きょうみがそそられます。昔むかしながらの町中まちなか華はなの味あじというのもすごく好すきだけれど、そのお店みせにしかないオリジナルもいいよね。ハイブリッドがなければ進化しんかしないし、そこから新あたらしい価値かちや文化ぶんかが生うまれると思おもうから」とマッチ。

マッチと町中華_啓ちゃん05 — 水みず餃子ぎょうざ400円えん。ころんと丸まるいフォルムがかわいらしい。「イメージしていた水みず餃子ぎょうざとは違ちがって、ふくふくしていますね」

マッチと町中華_啓ちゃん06 — 「気きをつけていたけれど、想像そうぞう以上いじょうの肉汁にくじゅう（笑）！」。水みず餃子ぎょうざと格闘かくとうするマッチ。

運はこばれてきた水みず餃子ぎょうざにかぶりつき「これは、そんじょそこらの小籠こごめ包つつみに負まけないくらい肉汁にくじゅうがたっぷり。ビールを追加ついかしたくなるけど、今日きょうは我慢がまん（笑）！」と断腸だんちょうの思おもいで自制じせい。

マッチと町中華_啓ちゃん07 — 「これは白しろ飯めし泥棒どろぼうと言いわれているのも納得なっとく！　僕ぼくの大だい好物こうぶつの木耳きくらげもたっぷり。いろいろな食しょく感かんを楽たのしめます」

マッチと町中華_啓ちゃん08 — 後ごを引ひくおいしさにマッチのスプーンを持もつ手てが止とまらない！

ほかほかと湯気ゆげの立たった木耳きくらげ玉子たまごを見みるなり「好物こうぶつがすべて盛もられている感かんじ。食たべる前まえからおいしそうです」と目めを輝かがやかせる。ひと口くち、味あじわい「親子おやこ丼どんぶりのアタマのような甘辛あまからさ。これはご飯はんが欲ほしくなりますね」と大だい好物こうぶつの木耳きくらげもしっかりと堪能たんのう。

マッチと町中華_啓ちゃん09 — 広東かんとん麺めん800円えん。あると注文ちゅうもんせずにいられない広東かんとん麺めん。とろみのある熱々あつあつスープがマッチ好このみ。

マッチと町中華_啓ちゃん10 — 「この熱あつさがいいんだよね」と言いいながら、無心むしんで麺めんをすするマッチ。

この日ひ、カウンターの向むかいの席せきには店主てんしゅの親戚しんせきの女性じょせいが。なんでもマッチの長年ながねんのファンだそうで木耳きくらげ玉子たまごを頰張はり、広東かんとん麺めんをすする姿すがたを見みて、とてもうれしそう。「麺めんを食たべるだけでこんなに喜よろこんでいただけるなら、これからライブでも麺めんをすするコーナーをやろうかな」とマッチも笑顔えがおに。

「暑あつくて汗あせかいちゃいました」と上着うわぎを脱ぬいでクールダウン。券売けんばい機きの横よこの漫画まんががやっぱり気きになるようで……。
「お客きゃくさんがいない隙すきにちょっとだけ」と食後しょくごの漫画まんがタイム。ちなみに「啓あきらちゃん」のお気きに入いりは『はじめの一いち歩ほ』など。

初はつ体験たいけんの“ちゃん系けい”を満喫まんきつし、進化しんかする町中まちなか華はなの今いまを体感たいかん。「お客きゃくさんの笑顔えがおのために、アイデアを出だしてそれをかたちにするのは簡単かんたんではないこと。町中まちなか華はなで系譜けいふというのがあるということを知しることができたのも勉強べんきょうになりました。やっぱり、野村のむら義男よしおの“中華ちゅうか屋やよっちゃん”いいんじゃないかな（笑）。今度こんど、会あったら言いってみます（笑）」

マッチと町中華_啓ちゃん13 — 店主てんしゅの幸田こうださんの親戚しんせきの女性じょせいも一緒いっしょに記念きねん撮影さつえい。「チャン系けい町中まちなか華はなをおなかいっぱい満喫まんきつさせていただきました！」

中華ちゅうか屋や啓あきらちゃん
東京とうきょう都と杉並すぎなみ区く天沼あまぬま3-31-35
TEL／03-3392-0805
営／11：30～20：00
月つき・金曜日きんようび休やすみ
カウンター10席せき

近藤こんどう真彦まさひこ（こんどう・まさひこ）
1964年ねん生うまれ。歌手かしゅ、俳優はいゆう、レーシングチームオーナー兼けん監督かんとく、実業じつぎょう家か。1979年としテレビドラマ『３年ねんＢ組ぐみ金きん八はち先生せんせい』でデビュー。1980年とし以降いこうはソロ歌手かしゅとして、『スニーカーぶる～す』『ギンギラギンにさりげなく』『ハイティーン・ブギ』『ケジメなさい』『愚おろか者もの』などなど、ヒット曲きょくを多数たすう発表はっぴょう。現在げんざいもコンサートやディナーショーで多おおくの観客かんきゃくを魅了みりょうし、そのスター性せいは健在けんざい。