もしもロサンゼルス出張しゅっちょうが入はいったら？
最新さいしんLA街まち歩あるき。

海外かいがい出張しゅっちょう、それはビジネスパーソンの醍醐味だいごみ（だいごみ）。空港くうこう独特どくとくの匂においに始はじまり、車窓しゃそうからの異国いこくの街並まちなみ、ミーティング前まえの緊張きんちょう感かん……どれもが非ひ日常にちじょう的てきで、そして仕事しごと終おわりに待まち受うける一いち杯はいは最高さいこうにエキサイティングだ。こちらの「もしも○○出張しゅっちょうが入はいったら？」では、元もと・地球ちきゅうの歩あるき方かたのトラベルエディターが海外かいがい出張しゅっちょうの隙間すきま時間じかんに役立やくだつ遊あそび方かたを紹介しょうかい。vol.3の舞台ぶたいはカリフォルニア、ロサンゼルスだ。

今いま、ロサンゼルスで日本人にっぽんじんが一番いちばん見みたいものといえば、2024年ねんより大谷おおや翔しょう平へいが加入かにゅうした「ロサンゼルス・ドジャース」だろう。私わたしもロサンゼルス出張しゅっちょうの日程にっていが決きまった瞬間しゅんかん、航空こうくう券けんやホテルよりも先さきに、ドジャースのホームゲームがあるか調しらべてしまったほどだ。

MLB（メジャーリーグベースボール）は、まずレギュラーシーズンが例年れいねん3月がつ後半こうはん〜9月がつ末まつ頃ごろまで行おこなわれ、ポストシーズンに進出しんしゅつするとさらに10月がつ末まつから11月頭あたままで試合しあいが続つづく。試合しあい数すうはレギュラーシーズンだけで年間ねんかん162試合しあいと多おおいため、実じつはかなり観戦かんせんのチャンスがある。またドジャースのホームスタジアム「ドジャースタジアム」はコンベンションセンターから近ちかく、平日へいじつはナイトゲームが一般いっぱん的てきなので、DTLA（ダウンタウン・ロサンゼルス）近辺きんぺんで働はたらくビジネスマンなら仕事しごと終おわりに駆かけつけても十じゅう分間ふんかんに合あう。

野球やきゅうにまったく興味きょうみがない方ほうでも、ドジャースタジアムでの試合しあい観戦かんせんは十分じゅうぶんに楽たのしめるものだ。かつてのドジャースオーナー、ピーター・オマリー氏しは、「球場きゅうじょうはガールフレンドを連つれて行いきたくなる場所ばしょでなくてはならない」と言いったそうだが、そのせいあってか球場きゅうじょう内ないはいたって安全あんぜん＆清潔せいけつ。試合しあいの合間あいまにはスクリーンを使つかったクイズなどの余興よきょうも行おこなわれ、ファンを盛もり上あげてくれる。またMLBでは試合しあい前まえにアメリカ国歌こっかを、そして7回かい裏うら前まえには野球やきゅうファンにおなじみの歌うた「私わたしを野球やきゅうに連つれてって！」を観客かんきゃく全員ぜんいんで大だい合唱がっしょうする。実際じっさいに生せいで聴きくと鳥肌とりはだものなので、離はなれ席せきして見逃みのがさないよう気きをつけてほしい。

チケットはドジャースの公式こうしきサイトから購入こうにゅう可能かのうで、完売かんばいしなければ当日とうじつ券けんも発売はつばいされる。英語えいごでの購入こうにゅうが不慣ふなれな方ほうは、オンライン予よ約やくサイトKlookだとすべて日本語にほんごで予約よやくすることができる。実際じっさいに私わたしも利用りようしたが、PayPayや日本にっぽんのクレジットカードでも支払しはらいでき、座席ざせきの区分くぶんもバジェット・レギュラー・プレミアムの3タイプのみとわかりやすい。値段ねだんは公式こうしきサイトで買かうよりも少すこし高たかいが、在庫ざいこ管理かんりが別べつのため公式こうしきサイト上じょうで表示ひょうじされていないブロックもKlookでなら買かえる可能かのう性せいもある。手段しゅだんのひとつとして覚おぼえておくとよい。

出張しゅっちょう期間きかん中ちゅうにあいにく試合しあいがなくても、スタジアムツアーに参加さんかしてみてはいかがだろう？ 歴代れきだいの名めい選手せんしゅのユニフォームや数々かずかずのトロフィーのほか、1959年ねんにドジャースがまだロサンゼルス・メモリアル・コロシアムをホームスタジアムにしていた際さいの貴重きちょうな写真しゃしんや、1962年ねん当時とうじのスタジアムチケット（フィールドレベルの良りょう席せきがなんと＄3.50！）、また1962〜2012年ねんまで実際じっさいに使つかっていた木製もくせいのロッカーを再現さいげんしたコーナーなどを鑑賞かんしょうし、ドジャース栄光えいこうの歴史れきしを垣間見かいまみることができる。

ツアーは約やく75分間ふんかんの内容ないようで、毎日まいにち催行さいこう（デイゲーム開催かいさい日び以外いがい）。10時じから15時じまで（ナイトゲームのある日ひは13時じまで）、1時じ間あいだおきに出発しゅっぱつし、値段ねだんは大人おとなが$30、14歳さい以下いかの子こどもや55歳さい以上いじょうのシニアは$25（3歳さい以下いかは無料むりょう）。月つき・水みず・金かね・日にちの10:30〜と12:30〜は日本語にほんごツアーもある。

もし“いかにもカリフォルニア”という雰囲気ふんいきを味あじわいたいなら、サンタモニカピア（桟橋さんばし）へ足あしを運はこんでみよう。目めの前まえに広ひろがる広大こうだいな砂浜すなはまと太平洋たいへいよう。ビーチ沿ぞいならではの開放かいほう感かんがあり、海風かいふうが吹ふく分ぶん、DTLAより気温きおんが2～3℃涼すずしいことも珍めずらしくない。車くるまがないと不便ふべんなロサンゼルスだが、サンタモニカは地下鉄ちかてつエキスポラインの駅えきがあるのでアクセスもしやすい。

また、サンタモニカはアメリカ初はつの国道こくどうルート66の終着しゅうちゃく地点ちてんとしても知しられている。シカゴとサンタモニカを結むすぶことで西海岸にしかいがんの発展はってんに大おおきく寄与きよし、アメリカの映画えいがや音楽おんがく、小説しょうせつなどにも文化ぶんか的てき象徴しょうちょうとして無数むすうに描えがかれてきたルート66。現在げんざいは一部いちぶが廃はい線せんとなってしまっているが、ここから約やく4000km、大陸たいりく横断おうだんのロードトリップに思おもいをはせてみるのもアメリカならではの醍醐味だいごみと言いえるだろう。

時間じかんに余裕よゆうがある方ほうは、桟橋さんばしのレンタサイクル店てんで自転車じてんしゃを借かり、ビーチ沿ぞいのサイクルロード「マービン・ブラウード・バイク・トレイル（通称つうしょうストランド）」を走はしるのもおすすめだ。カラっとした気候きこうのなか、海うみを眺ながめながらのサイクリングはこれ以上いじょうない爽快そうかい感かんを味あじわえる。途中とちゅう、ベニスビーチでの筋すじトレや、ウィル・ロジャース・ビーチでのビーチバレーなど、エリアで過すごし方かたが異ことなる様子ようすを眺ながめるのも面白おもしろい。

桟橋さんばしにある小ちいさな遊ゆう園地えんち「パシフィック・パーク」は、入場にゅうじょう料りょうは無料むりょうで、乗のりたいアトラクションごとに支払しはらう仕組しくみ。世界せかい初はつの太陽光たいようこう動力どうりょくの観覧かんらん車しゃに乗のれば、天気てんきがよければ南側みなみがわにはベニスビーチやその先さきのマリーナ・デル・レイ、北側きたがわにはマリブの山々やまやまも一望いちぼうできる。

桟橋さんばしにはレストランがいくつも軒のきを連つらね、どこに入にゅうろうか迷まよってしまうが、もしひとり＄100以上いじょうの予算よさんが許ゆるされるのであれば、入いり口くちゲートすぐ横よこの「The Lobster」が眺望ちょうぼうもよく、プリプリの絶品ぜっぴんロブスターが味あじわえておすすめだ。

ピアからダウンタウンに向むかえば、ショッピングモール「サンタモニカ・プレイス」やショッピングロード「サードストリート・プロムナード」があり、ハイブランドからファストファションまで本格ほんかく的てきな買かい物ものもできる。出張しゅっちょうでなければまる一いち日にちでも過すごせてしまうのがサンタモニカの魅力みりょくだ。

治安ちあん面めんを考慮こうりょすると、あまり夜遊よあそびはおすすめできないロサンゼルスだが、ここならば安全あんぜんと断言だんげんできる場所ばしょがある。それはアナハイムにあるディズニーランド・リゾートだ。DTLAあたりからだと距離きょり的てきにも意外いがいと近ちかく、UBERやレンタカーで30〜40分ふんほど（交通こうつう状況じょうきょうによる）でアクセスできる。

敷地しきち内ないには「ディズニーランド・パーク」と「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パーク」の2パークがあるが、特とくにディズニーランド・パークは通常つうじょう朝あさの8時じから夜よるの0時じまで開園かいえん（ただし日ひによって23時じ。詳細しょうさいは公式こうしきサイトにて確認かくにんを）しており、私わたし自身じしん仕事しごとが終おわって夕方ゆうがたから駆かけつけたことがあるが、数時間すうじかんの滞在たいざいでもかなり満喫まんきつすることができた。

ディズニーランド・パークでは、せっかくなので東京とうきょうディズニーランドにはないものを体験たいけんしたい。なかでもおすすめなのは、ここカリフォルニアとフロリダにしかないテーマランド「スター・ウォーズ：ギャラクシーズ・エッジ」だ。映画えいが『スター・ウォーズ』の世界せかいを細部さいぶまで完璧かんぺきに再現さいげんしたエリアで、2019年ねん5月がつに「ミレニアム・ファルコン：スマグラーズ・ラン」、2020年ねん1月がつに「スター・ウォーズ:ライズ・オブ・ザ・レジスタンス」の2アトラクションが完成かんせい。今いまなおパーク内ないで高たかい人気にんきを誇ほこり、待まち時間じかんも長ながめとなっているが、スタンバイ列れつに並ならばずに済すむライトニング・レーンもあるので、時間じかんがない人ひとは有料ゆうりょうで利用りようする価値かちが十分じゅうぶんあるだろう。

ちなみに同どうエリア内ないにはファーストオーダーの指揮しき官かん、カイロ・レンがストームトルーパーを従したがえて巡回じゅんかいしていたり、TVドラマシリーズで人気にんきのマンダロリアンやアソーカ・タノ、そしておなじみのウーキー族ぞくのチューバッカやアストロメク・ドロイドR2-D2も頻繁ひんぱんに登場とうじょうしたりするなどキャラクターとの遭遇そうぐう率りつが高たかい。ショップではジェダイになりきれる全身ぜんしんコスチュームを販売はんばいしているので、世界せかい観かんに入はいり込こんで記念きねん撮影さつえいするのもよい。

カリフォルニアのディズニーランドでは、２パークを行いき来きできる「パークホッパー」というオプションを付つけることも可能かのう。時間じかんさえ許ゆるせば、アドベンチャー・パークの「ラジエーター・スプリングス・レーサー」や「インクレディコースター」「グリズリー・リバー・ラン」など、絶叫ぜっきょう系けいのアトラクションも楽たのしみたい。ディズニーの魔法まほうで仕事しごとの疲つかれも一気いっきに吹ふき飛とぶはずだ。

両りょうパークとも夕方ゆうがた以降いこうのアトラクション待まち時間じかんは日にち中ちゅうと比くらべると短みじかめだし、日にち中ちゅうの強つよい日差ひざしを避さけて回まわる夜よるのテーマパークの心地ここちよさは、一度いちど体験たいけんすると病やみつきになる。レストランは混こみ合あうが、こちらは公式こうしきのアプリやウェブサイトから予約よやくが可能かのう。うまく活用かつようしてスマートに回まわりたいところだ。

円えん安やすドル高だかが厳きびしい昨今さっこん、おみやげ購入こうにゅうにアウトレットを活用かつようするのも手て。比較的ひかくてき行いきやすいのは、ロサンゼルス市内しないにある「シタデル・アウトレット」か、ビバリーヒルズからもほど近ちかい「ビバリー・コネクション」あたりか。前者ぜんしゃはナイキやコーチなどアメリカで定番ていばんのショップが120ほど入はいるアウトレットモールで、ユニオンステーションなどから無料むりょうのシャトルバスが運行うんこうしている。後者こうしゃはビバリーヒルズやウェストハリウッドといった高級こうきゅうショッピングエリア近ちかくにありながら、ノードストローム・ラックやマーシャル、TJマックス、サックス・オフ・フィフスといったオフプライスショップが一堂いちどうに会かいしており、利便りべん性せい抜群ばつぐん。スーパーマーケットのターゲットもあるので、ばらまきみやげを探さがすこともできる。

ちなみに個人こじん的てきにイチオシのアウトレットは「カマリロ・プレミアム・アウトレット」。バスなどのアクセス手段しゅだんがないため、買かい物ものに行いくのはレンタカーが必須ひっすとなるが、ロサンゼルス随一ずいいちの規模きぼを誇ほこり、160と店舗てんぽ数すうも多おおいため、「本気ほんきで買かい物ものをするならカマリロ！」と決きめている。

小ちいさなお子こさんへのロサンゼルスみやげを探さがすなら、ドジャースグッズがスタジアムより安やすく購入こうにゅうできる「ドジャース・クラブハウス」や、こちらもテーマパークで買かうよりお得とくな「ディズニー・ストア・アウトレット」あたりが定番ていばん。ただし、これらはシタデル・アウトレットにもあるため、カマリロまでせっかく来きたのであれば、カリフォルニア発はつの子こども服ふくブランド「ジャニー・アンド・ジャック・アウトレット」を推おしたい。高こう品質ひんしつでセンスのよい子供こども服ふくは定価ていかだとなかなか高価こうかだが、ここなら25〜60%オフで購入こうにゅう可能かのう。

また「グッチ」や「ヴェルサーチェ」「ジミーチュウ」といったおなじみのハイブランドだけでなく、日本にっぽんからは撤退てったいしてしまった「ザディグ・エ・ヴォルテール」や「エージー(アドリアーノゴールドシュミット)」なども入はいっており、大人おとなも本気ほんきで買かい物ものを楽たのしめるアウトレットだ。

そんな今回こんかいのロサンゼルス出張しゅっちょうは、羽田空港はねだくうこうから発着はっちゃくするデルタ航空こうくうの直行ちょっこう便びんを利用りようした。デルタ航空こうくうは2020年ねんにすべての日米にちべい路線ろせんを羽田空港はねだくうこうに集約しゅうやく。都心としんから圧倒的あっとうてきにアクセスのよい羽田はたに路線ろせんを集約しゅうやくし、2022年ねんには米べい系けい航空こうくう会社かいしゃで唯一ゆいいつとなるラウンジ「デルタ スカイクラブ」もオープンしたことで、出張しゅっちょう者しゃがより積極せっきょく的てきに利用りようしたくなる航空こうくう会社かいしゃとなった。

2024年ねん6月がつ現在げんざい、羽田はた〜ロサンゼルス間あいだは最さい新鋭しんえい機きのAirbus330-900 neoかAirbus350-900が就航しゅうこうしているが、これは従来じゅうらいと比くらべて約やく25％燃料ねんりょう効率こうりつの良よいサステイナブルな機材きざいと言いわれている。機内きないでも100%リサイクルペットボトル素材そざいの寝具しんぐや、再さい利用りよう可能かのうな生なま分解ぶんかい性せい素材そざいの食器しょっきを導入どうにゅうし、ナイフやフォーク、アメニティキット「Someone Somewhere」でもプラスチック製品せいひんを極力きょくりょく排除はいじょするなど、環境かんきょうへ配慮はいりょしたアクションに積極せっきょく的てきだ。

デルタ航空こうくうの羽田はた〜ロサンゼルス便びんに搭載とうさいされているシートクラスは、エコノミークラスにあたる「メインキャビン」、メインキャビンよりシートピッチが約やく10cm広ひろくリクライニング角度かくどが1.5倍ばいとなる「デルタ・コンフォートプラス」、さらに広ひろいシートピッチ（最大さいだい約やく96.5cm）や調整ちょうせい可能かのうなフットレスト＆レッグレストが魅力みりょくのプレミアムエコノミークラス「デルタ・プレミアム・セレクト」、そしてビジネスクラスの「デルタ・ワン」の4タイプだ。

今回こんかい搭乗とうじょうしたのはプレミアムエコノミークラスに相当そうとうする「デルタ・プレミアム・セレクト」。グロウン・アルケミストのスキンケア製品せいひんが入はいったプレミアムアメニティや、ノイズキャンセリング・ヘッドセットなど、よりリラックスできるよう上質じょうしつなサービスが満載まんさい。機内きない食しょくはメイン料理りょうりが３種類しゅるいのなかから選えらべ、アプリから事前じぜんに予約よやくすることができた。内容ないよう・食器しょっきともにグレードが高たかく、個人こじん的てきにはビジネスクラスに近ちかいと感かんじるシートクラスだった。シートには個人こじん用ようにUSBと電源でんげんが完備かんびされているので、PCやスマホなどの充電じゅうでんにも困こまらなかった。

ちなみにデルタ・プレミアム・セレクト搭乗とうじょう者しゃは、優先ゆうせんチェックインや優先ゆうせん搭乗とうじょう、手荷物てにもつ優先ゆうせん取とり扱あつかいなどが享受きょうじゅできるスカイ・プライオリティの対象たいしょう。搭乗とうじょう以外いがいの時間じかんでも余計よけいな疲労ひろうを軽減けいげんしてくれる。もしスカイマイルのゴールドメダリオン会員かいいん以上いじょうの資格しかくがあれば、空港くうこうラウンジを利用りようできる。

出張しゅっちょうとはいえ、せっかくやって来きたロサンゼルス。仕事しごと以外いがいの時間じかんで思おもい切きり満喫まんきつしたとしても、それくらいのオン・オフの切きり替かえはアメリカではスタンダード。限かぎられた時間じかんをうまく活用かつようし、ぜひともロサンゼルス滞在たいざいを満喫まんきつしてほしい。