EVなんて買かってはいけない？高たかい・不便ふべん・故障こしょう多おおい…特とくにホンダは避さけるべき？

トヨタの「アクア」（「トヨタ アクア | トヨタ自動車とよたじどうしゃWEBサイト」より）

　近年きんねんの自動車じどうしゃ業界ぎょうかいのトレンドは「エコ」と「自動じどう運転うんてん」だ。日本にっぽん国内こくないでもガソリンエンジンと電気でんきモーターを組くみ合あわせたハイブリッド車しゃ（HV）が当あたり前まえのようになり、街まち中ちゅうで電気でんき自動車じどうしゃ（EV）を見みかけることも増ふえてきた。

「クルマはやっぱりガソリンエンジン」と主張しゅちょうする人ひともいるかもしれないが、時代じだいの流ながれには逆さからえない。いずれ、否いやが応おうでもHVやEVなどのエコカーに乗のらざるを得えない時代じだいがやってくるだろう。

　では、エコカーに乗のるとしたらどんなクルマを選えらべばいいのだろうか。そのメリットとデメリットを整理せいりするとともに、自動車じどうしゃに詳くわしいライターの呉ご尾お律りつ波は氏しに、200万まん円えん以内いないで購入こうにゅう可能かのうな「おすすめのエコカーベスト3」を挙あげてもらった。

エコカー、実じつは環境かんきょうに優やさしくない？

　そもそも、エコカーは決けっして「環境かんきょうに優やさしいクルマ」というわけではない。

「HVやEVに搭載とうさいされる駆動くどう用ようバッテリーは、生産せいさんから廃棄はいき処分しょぶんするまでに大量たいりょうのCO2（二酸化炭素にさんかたんそ）を排出はいしゅつします。走行そうこう時じは確たしかにエコかもしれませんが、生産せいさんから廃棄はいきまでのサイクルを考かんがえると、実じつはCO2の排出はいしゅつ量りょうはガソリン車しゃと同等どうとうなのです」（呉ご尾お氏し）

　とはいえ、CO2削減さくげんを目的もくてきとした環境かんきょう対策たいさくは、今いまや全ぜん世界せかい的てきな課題かだいとなっている。実際じっさい、フランスとイギリスは2040年ねんまでにガソリン車しゃとディーゼル車しゃの販売はんばいを禁止きんしし、世界せかい最大さいだいの自動車じどうしゃ市場いちばとなった中国ちゅうごくも、「新しんエネルギー車しゃ」を一定いっていの割合わりあいで生産せいさん・販売はんばいすることを義務ぎむづける新しん規制きせいを19年ねんから導入どうにゅうする。

　そのため、日本にっぽんの自動車じどうしゃメーカーもEVの開発かいはつを加速かそくさせるなど、エコカーの生産せいさん・販売はんばいに力ちからを注そそいでいる。たとえば、トヨタ自動車とよたじどうしゃは30年ねんまでに650万まん台だい以上いじょうのエコカーを販売はんばいする目標もくひょうを掲かかげ、日産自動車にっさんじどうしゃもエコカーの販売はんばい台数だいすうを22年度ねんどまでに現在げんざいの約やく6倍ばいとなる年間ねんかん100万まん台だいに引ひき上あげる方針ほうしんだ。

　こうしたなかで、「ガソリンエンジン車しゃにしか乗のりたくない」「エコカーは全然ぜんぜんエコじゃない」と言いっても始はじまらない。近ちかい将来しょうらい、多おおくの人ひとがエコカーを選択肢せんたくしに入いれざるを得えない時代じだいが来くるはずだ。それなら、今いまから購入こうにゅう時じの選択肢せんたくしを見みておいたほうがいいだろう。

バッテリーの劣化れっかが早はやく、漏電ろうでんのリスクも

　まず、エコカーの種類しゅるいとデメリットを整理せいりしよう。エコカーには大おおきく分わけて「EV」「HV」、そしてHVに外部がいぶ電源でんげんからの充電じゅうでん機能きのうを加くわえた「プラグインハイブリッド車しゃ（PHV）」の3タイプがある。

　エコカーの最大さいだいのデメリットは、ガソリン車しゃと比くらべて「車両しゃりょう価格かかくが高たかい」ということ。低てい燃費ねんぴなのは事実じじつだが、呉ご尾お氏しは「イニシャルコストを回収かいしゅうできるほどの燃費ねんぴ性能せいのうを持もち合あわせているエコカーは、残念ざんねんながら現状げんじょうでは見当みあたりません」と語かたる。

　ちなみに、低てい燃費ねんぴだからといってランニングコストが安やすく抑おさえられるわけでもないという。

「スマートフォンやパソコンを使つかっている人ひとならわかると思おもいますが、バッテリーは充電じゅうでんを繰くり返かえすと、あっという間まに劣化れっかします。クルマも同様どうようで、使用しよう方法ほうほうが悪わるければ15万まん円えんから30万まん円えんするバッテリーを7年ねんほどで交換こうかんしないといけないケースも出でてくる。また、駆動くどうシステムが複雑ふくざつになったため、故障こしょうするリスクも増加ぞうかし、修理しゅうり費ひもバカになりません」（同どう）