人間の体には免疫力が備わっており、そのおかげでウイルスなどが入ってきても、免疫力が働いて病気になるのを防いでくれる。心にも同じように免疫力があれば、落ち込みや苦しみ、悲しみといったネガティブな感情を消し去ってくれるのではないか。では、どのようにすれば、心の免疫力を維持できるのか。
現代人に必須の「心の免疫力」の高め方
『心の免疫力: 人生を「平気で生きる」コツ』(植西聰著、笠間書院刊)では、幸福になるための人生論を研究する著述家の植西聰氏が、心の免疫力を保つためのシンプルなコツを具体的に解説する。
心の免疫力を強めるには、「楽しむ」という意識を持つことが重要になる。一方、「楽しい」とは反対の感情の「辛い」「苦しい」「悩ましい」という感情は、心に侵入するウイルスのようなもの、ということになる。
このようなネガティブな感情に感染しないためにも、普段から心の免疫力を強化する必要がある。この心の免疫力を強化するための良い方法の一つが、「楽しむ」ことを心掛けることである。物事を楽しむコツは、「楽しめること」を見つけることだ。見つける努力をすれば必ず「楽しめること」は見つかるし、努力をしなければいつまでも見つからない。まずはこの単純な心理を心得ておくことだ。
また、「陽気に笑う」ということで「生きていて楽しい」という実感が生まれる。そして、「生きていて楽しい」という実感が心の免疫力を強化してくれる。アメリカの心理学者であるウィリアム・ジェームズは「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ」と述べている。日々の生活は楽しいことばかりではない。ただ、悩んでばかりいても人生は好転しない。なので、悩ましいことがある時こそ、笑うことが大切になる。明るく笑うことが悩みへの心の免疫力を強化し、さらにはその人の人生を好転させるきっかけにもなるのだ。
日々、十分に達成可能な小さな目標を作り、それを確実に達成し、楽しい気持ちにする方法もある。この時、どんなことであれ「楽しんでやろう」と固く決心してそれに従事することが、楽しむコツとなる。そして、小さな目標を達成した楽しい気持ちが、新たな活力を生み出していく。
仕事で失敗をしたり、何かに悩み落ち、ネガティブな感情をいつまでも引きずってしまうことは誰にでもあるだろう。その際、心の免疫力を維持できていれば、心を持ち直す活力となる。心の免疫力を保つコツを日頃から実践することで、日々の生活が豊かになるはずだ。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。