六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみをめぐる最新さいしん動向どうこう…最高さいこう幹部かんぶが“名門めいもん博徒ばくと”の後見こうけんへ、大物おおもの親分おやぶんが逝去せいきょ

　まるで山口組やまぐちぐみ分裂ぶんれつ問題もんだいに終止符しゅうしふでも打うたれたかのような静寂しじまが続つづいている。ただ、実際じっさいに解決かいけつしたかといえばそうではない。現在げんざいはひと時じの休息きゅうそくなのだろうか。また、うねりをあげて動うごき出だすシナリオが用意よういされているのだろうか。

　そうした中なかで、山口組やまぐちぐみ分裂ぶんれつの影響えいきょうを少すくなからず受うけた他た団体だんたいも、次第しだいに分裂ぶんれつ前まえの状態じょうたいに戻もどる動うごきが出でている。例たとえば、山口組やまぐちぐみと同おなじく、ひとつの組織そしきが袂たもとを分わけた会津小鉄あいづこてつ会かいが再ふたたび統一とういつされ、その後見こうけんに六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみの最高さいこう幹部かんぶがついたのは記憶きおくに新あたらしい【参考さんこう記事きじ「会津小鉄あいづこてつ会かい会長かいちょうが挨拶あいさつに向むかった先さきは…」】。

　そしてここに来きて、同おなじように先さきごろ継承けいしょう盃さかずきを執とり行おこなった十じゅう代目だいめ酒しゅ梅うめ組ぐみの後見こうけんに、六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみの最高さいこう幹部かんぶがついたというのだ【参考さんこう記事きじ「関西かんさいでは名門めいもん博徒ばくとが盃さかずき直なおし」】。

 「その世界せかいでは、“京都きょうとの雄ゆう”といわれる会津小鉄あいづこてつ会かいも、“名門めいもん博徒ばくと”といわれる酒さけ梅うめ組ぐみも、六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみ分裂ぶんれつ後ご、神戸こうべ山口組やまぐちぐみを支持しじする姿勢しせいを見みせたといわれる組織そしきです。その理由りゆうは、どちらも先代せんだいとなるトップが神戸こうべ山口組やまぐちぐみの井上いのうえ邦雄くにお組長くみちょうと親したしい間柄あいだがらにあったからと見みられていました。ただ両りょう組織そしきとも代替だいがわりに伴ともない、山口組やまぐちぐみ分裂ぶんれつ前まえの組織そしき運営うんえいに戻もどそうという気運きうんになっていっているのかもしれません。どちらも六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみとの関係かんけいを強化きょうかする動うごきを見みせています」（ヤクザ事情じじょうに詳くわしいジャーナリスト）

　このジャーナリストの指摘してきが正ただしいのであれば、神戸こうべ山口組やまぐちぐみにとっては歓迎かんげいしかねる状況じょうきょうといえるだろう。そんな劣勢れっせいが囁ささやかれ続つづける神戸こうべ山口組やまぐちぐみは、今後こんごどのような形態けいたいを為なしていくのだろうか。

「業界ぎょうかい関係かんけい者しゃが注目ちゅうもくしているのは“終おわりの迎むかえ方かた”。つまり決着けっちゃくがどうつくのかというところ。神戸こうべ山口組やまぐちぐみは組織そしきが衰退すいたいし、もはや六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみに対抗たいこうする力ちからはないとされるが、存続そんぞくはしている。だが六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみサイドは、どんなに力ちからがなくなったとしても、神戸こうべ山口組やまぐちぐみの存在そんざい自体じたいを否定ひていしているのだ。いずれは、はっきりとした形かたちで決着けっちゃくをつけるのではないか」（業界ぎょうかい関係かんけい者しゃ）

　このように佳境かきょうに入はいったといわれ久ひさしい分裂ぶんれつ問題もんだいだが、その終おわるを見みることなく、六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみでは伝説でんせつ的てきともいえる親分おやぶんがこの世よを去さっている。

　六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみの名誉めいよ職しょくともいわれる、顧問こもんという要職ようしょくにあった川合かわい組ぐみ・川合かわい康かん允まこと組長くみちょうが6月がつ14日にちに病やまいのために83歳さいで他界たかいした。川合かわい組長くみちょうといえば、「山口組やまぐちぐみの中興ちゅうこうの祖そ」といわれる三さん代目だいめ・田岡たおか一雄かずお組長くみちょうから盃さかずきを受うけた最後さいごの直参じきさんとなり、その活躍かつやくの歴史れきしは40年ねんにもわたる。

 「竹中たけなか四よん代目だいめ体制たいせい、渡辺わたなべ五ご代目だいめ体制たいせい、司つかさ六ろく代目だいめ体制たいせいと岐阜ぎふ県けんを本拠地ほんきょちに山口組やまぐちぐみ一筋ひとすじに行いき抜ぬいてきた親分おやぶん。そうした功績こうせきが評価ひょうかされ、今年ことしに入はいり、名誉めいよ職しょくとなる顧問こもんに就任しゅうにんされたほどだった」（事情じじょう通どおり）

　六ろく代目だいめ山口組やまぐちぐみでは今後こんご、川合かわい組長くみちょうを忍しのんで組くみ葬そうを執とり行おこなうとみられている。