IBM、驚愕きょうがくの退職たいしょく強要きょうよう録音ろくおんデータが流出りゅうしゅつ！会社かいしゃは「辞やめさせる社員しゃいん」をこう選出せんしゅつ＆追おい込こむ

日本にアイ・ビー・エム本社ほんしゃ（「Wikipedia」より／Yoshi Canopus）

【IBMの退職たいしょく強要きょうようの録音ろくおんデータ（全日本ぜんにほん金属きんぞく情報じょうほう機器きき労働ろうどう組合くみあい＜JMIU＞日本にっぽんIBM支部しぶ公開こうかい）】

　今回こんかいは、日本にっぽん企業きぎょうのリストラの方法ほうほうと対策たいさくについて考かんがえてみます。

　従業じゅうぎょう員いんに辞やめてもらう意味いみでのリストラには2種類しゅるいあり、筆者ひっしゃはそれぞれ「見みえるリストラ」「見みえないリストラ」と呼よんでいます。

　まず、見みえるリストラとは、会社かいしゃが辞やめてほしい人ひとを選えらんで「お前まえはクビだ」と宣告せんこくして解雇かいこするもので、誰だれが見みても「リストラをやっているな」と、はっきりわかるタイプです。会社かいしゃが対象たいしょう者しゃを好すきに選えらべて単刀直入たんとうちょくにゅうにクビにできるわけですから、とてもシンプルです。しかしシンプルな分ぶん、これを実施じっしするにはとても厳きびしい条件じょうけんが課かせられます。

　見みえるリストラが難むずかしい場合ばあい、一般いっぱん的てきに会社かいしゃはどのように雇用こよう調整ちょうせいするのでしょうか。見みえるリストラができない以上いじょう、当然とうぜんながら水面すいめん下かでひっそり行おこなわれることになります。「クビだ」と通告つうこくせず、対象たいしょう者しゃも絞しぼらずに行おこなわれるリストラであり、それこそが「見みえないリストラ」なるものです。

「見みえないリストラ」の手法しゅほう

　以下いかに、一般いっぱん的てきな「見みえないリストラ」のプロセスを以下いかに記しるします。

1．必要ひつようなコストカット額がくから退職たいしょくさせる従業じゅうぎょう員いんの人数にんずうと割増わりまし退職たいしょく金きんなどの条件じょうけんを詰つめ、早期そうき退職たいしょくの募集ぼしゅうをかける

　ただし、これだけだと当然とうぜんながら「できる社員しゃいん」が待まっていましたとばかりに割増わりまし退職たいしょく金きんを手てにしてライバル社しゃに転職てんしょくするリスクがあります。一方いっぽうで、辞やめてほしい社員しゃいんほど、がんばってしがみつこうとするでしょう。従したがって、同時どうじ並行へいこうで以下いかの工程こうていを進すすめているはずです。

2．早期そうき退職たいしょく対象たいしょう者しゃの選別せんべつを行おこない、辞やめさせてはいけない社員しゃいん、どちらでもいい社員しゃいん、辞やめさせるべき社員しゃいんに分類ぶんるいする

　誰だれが決きめるのかは会社かいしゃにより異ことなりますが、筆者ひっしゃの知しる限かぎり、事業じぎょう部門ぶもん側がわで決定けっていしているケースが多おおいようです。やはり誰だれがどれだけ貢献こうけんしているかは、現場げんばで見みていなければわかりませんから、マネージャーなどの監督かんとく的てき立場たちばにある人ひとが選別せんべつすることになるでしょう。とはいえ、管理かんり部門ぶもんも恐おそらく最終さいしゅうチェックというかたちで関与かんよし、勤怠きんたいに問題もんだいのあるような社員しゃいんはこの機きに退職たいしょくさせようとするはずです。

3．意思いし確認かくにんのための面談めんだんをし、選別せんべつ結果けっかに基もとづいて誘導ゆうどうする

「今後こんごの進路しんろについて意思いし確認かくにんをしたい」という名目めいもくで、対象たいしょう者しゃ（これは全員ぜんいんの時ときもあれば、残のこしたい人ひと、辞やめさせたい人ひとに限定げんていする場合ばあいもあります）に管理かんり職しょくが面談めんだんを行おこないます。そこで、例たとえば会社かいしゃとしては絶対ぜったいに残のこってほしい人ひとが早期そうき退職たいしょくへの応募おうぼを検討けんとうしているとわかれば、全力ぜんりょくで慰留いりゅうします。