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「平岡正明著作集」　「危険」な革命思想の集大成｜好書好日
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「平岡ひらおか正明まさあき著作ちょさく集しゅう」　「危険きけん」な革命かくめい思想しそうの集大成しゅうたいせい

　著書ちょしょ『あらゆる犯罪はんざいは革命かくめい的てきである』『山口やまぐち百恵ももえは菩薩ぼさつ（ぼさつ）である』などで知しられ、「生涯しょうがいを世界せかい革命かくめいに捧ささげた」思想家しそうかの没後ぼつご１５年ねんの今年ことし、主おもな論考ろんこうを集あつめた『平岡ひらおか正明まさあき著作ちょさく集しゅう』（月曜げつよう社しゃ、上うえ・下した各かく３５２０円えん）が出版しゅっぱんされた。

　最初さいしょ期きの論考ろんこう「犯罪はんざいの擁護ようご」に始はじまる革命かくめい論ろんから歌謡かよう曲きょくやジャズ、落語らくごなどの大衆たいしゅう文化ぶんか論ろん、横浜よこはま論ろんまで。著書ちょしょ１２０冊さつ超ちょうから選えらんだ約やく４０編へん、計けい１千せんページ余あまりで、ほぼ時とき系列けいれつの思想しそう的てき展開てんかいが分わかる。

　帯おび文ぶんには作家さっかの五木いつき寛之ひろゆきさんが「平岡ひらおか正明まさあきこそが菩薩ぼさつなのだ」という推薦すいせんの言葉ことばを寄よせた。「すべての大衆たいしゅうが救すくわれない限かぎり自分じぶんは仏ほとけにならない」という菩薩ぼさつ（仏教ぶっきょうの修行しゅぎょう者しゃ）のごとく、平岡ひらおかさんの革命かくめい思想しそうと大衆たいしゅう文化ぶんか論ろんは表裏一体ひょうりいったいだった。

　編集へんしゅうを担当たんとうした阿部あべ晴はれ政まさしさんも「平岡ひらおかさんは１９６０～７０年代ねんだいの〈政治せいじの季き節ぶし〉後ごも大衆たいしゅうの情動じょうどうの奥底おくそこに革命かくめいの可能かのう性せいを見みいだしていた」。戦闘せんとう的てきな評論ひょうろんで知しられるが「楽天的らくてんてきでおおらかな大人おとな（たいじん）の風格ふうかくがあった」という。

　世界せかい規模きぼ、１００年ねん単位たんいで「汎ひろし（はん）アジア窮民きゅうみん革命かくめい」を説といた「危険きけん思想しそう」に学まなびたい。（大内おおうち悟史さとし）＝朝日新聞あさひしんぶん2024年ねん4月がつ6日にち掲載けいさい

編集へんしゅう部ぶ一いち押おし！
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