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レイダー

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レイダー(Raider)とは、ヨメガが販売はんばいするヨーヨーの名なである。
ハイパーヨーヨーでは、「ハイパーレイダー」または「ストームタイガー」の名称めいしょうで発売はつばいされた。

概要がいよう

ツイートを読よみ込こみ中なかです
 https://twitter.com/rewindyoyo/status/729854275241680896

1991年ねん発売はつばい。

ヨメガのボールベアリング搭載とうさい機種きしゅ。これにより、当時とうじとしては驚異きょうい的てきなスリープ時間じかんを実現じつげん。

発売はつばい当初とうしょから2010年代ねんだい後半こうはんまで、ルーピングモデルの頂点ちょうてんに君臨くんりんし続つづけた。
ハイパーヨーヨーの大会たいかいでは上位じょうい入賞にゅうしょう者しゃが軒並のきなみハイパーレイダーを使つかっており、ハイパーヨーヨー撤退てったい後ごは下記かきのように改造かいぞうした「ナイスペレイダー」が世界せかい大会たいかいを席巻せっけんした。

そして今いまなお、ナイスペレイダーのセッティングは、ルーピングヨーヨーのデファクトスタンダードである。

2010年代ねんだい後半こうはん以降いこうは大会たいかいの最さい前線ぜんせんにはあまり登のぼらなくなっているが、それでも、レイダーの仕組しくみを受うけ継ついだ他社たしゃ製せいヨーヨーが環境かんきょうの大だい多数たすうを占しめている。

歴史れきし

2000年代ねんだいを通とおし、レイダーを超ちょうえるシステムを持もつルーピングヨーヨーを作つくる試こころみは、他社たしゃもヨメガ自身じしんも行おこなってきた。

曰く、コントロールエッジの高たかい薄すすき型かたシェイプがよい。
曰く、レスポンスシステムはフリクションステッカー、ゴムリング、はたまた縫ぬい付つけたストリング。
曰く、慣性かんせいモーメントを稼かせぐため金属きんぞくリムやヘヴィグラヴィティにするのはどうか。

しかし、メーカーが何なにを作つくろうと、ユーザーの支持しじは一時いちじ的てきなものにとどまり、ナイスペレイダーに舞まい戻もどるという状況じょうきょうが続つづいた。

結局けっきょく、各かくメーカーは「これ以上いじょう大おおきくいじりようがない」という結論けつろんを出だした。
ユーザーの「ナイスペレイダーみたいなヨーヨーが欲ほしい！」という要よう求もとむを超ちょうえるヨーヨーは、ついに作つくれなかったのである。

2010年代ねんだいのルーピングヨーヨーは「ウチ流りゅうのナイスペレイダーを作つくる」方向ほうこう性せいで固かたまっている。
溝みぞ幅はばを調整ちょうせいできる「ヨーヨーファクトリー・ループ1080」「JPLSolutions・LoopUP」。
開あけてすぐ使つかいやすい「ヨーヨージョーカー・ボルテクス」「C3ヨーヨーデザイン・イニシエーター」。

その結果けっか、わざわざ改造かいぞうしなくともよいルーピングヨーヨーが増ふえ、レイダーそのもののシェアは下さがっていった。そして2018年ねんジャパンナショナルヨーヨーコンテストにおいて、決勝けっしょう進出しんしゅつ者しゃの中なかにレイダー使用しよう者しゃはついに2名めいのみとなり、20年ねんにもわたるレイダーの天てん下したは終焉しゅうえんを迎むかえた。

しかし、後のちに続つづくヨーヨーは、すべて「レイダーシェイプ」「スターバースト」「小径しょうけいベアリング」「凹型かたスペーサー」を持もっている。

レイダーは時代遅じだいおくれになったのではなく、他たメーカーにプライドを捨すててまでもフォロワーを作つくらせ、20年間ねんかん袋ふくろだたきにして、やっと倒たおせたヨーヨーであるといえる。

ナイスペレイダー

現在げんざい広ひろく行おこなわれている、レイダーの改造かいぞう法ほう。

ルーピングヨーヨーは戻もどりの良よさが命いのちであり、そのためにはギャップ幅はばは狭せまい方ほうがいい。
しかし、ノーマルのレイダーは幅はばが広ひろく作つくられている。

ノーマルのレイダーには金属きんぞくスペーサーが搭載とうさいされているが、初期しょきの頃ころに付属ふぞくしていたポリアセタール樹き脂あぶら製せいのスペーサー(当初とうしょナイロン製せいだと思おもわれていたので、通称つうしょうナイスペ)も別売べつうりされている。

ナイスペは金きむスペよりも薄うすいため、これに換かわ装そうしてネジを強つよく締しめ込こむことで、溝みぞ幅はばを狭せまくすることができる。このままではスペーサーにストリングが挟はさまってしまうので、紙かみやすりで削けずって調整ちょうせいする(現在げんざいは調整ちょうせい済ずみのものも売うっている)。

読よめば分わかる通とおり、この改造かいぞうはヨーヨーを壊こわす可か能のう性せいが非常ひじょうに高たかく、作つくれたとしても使つかい続つづけるうちに感覚かんかくが変かわってしまうという非常ひじょうにデリケートなものである。
試ためす時ときは、いくつか壊こわす覚悟かくごで、自己じこ責任せきにんで行おこなうようにしたい。

ナイスペ「レイダー」という名前なまえだが、実際じっさいにはファイヤーボールで行おこなわれることが多おおい。
これは、レイダー(2500円えん)+ナイスペ2個こ(240円えん)を買かうよりも、ファイヤーボール(1500円えん)とナイスペを買かってボールベアリング(600円えん)・レイダー用よう軸じく(300円えん)を使つかいまわしたほうが安上やすあがりであるため。
また、ファイヤーボールのデザインが好すきなプレイヤーが多おおいことや、カラーバリエーションが豊富ほうふなことも理由りゆう。

なお、第だい3期きハイパー版はんの「ストームタイガー」や「スピンフェニックス」は、軸じくがボルトになっていおり、はずせないようになっている。ハイパーヨーヨーではヨーヨーの改造かいぞうが禁止きんしされており、ナイスペ化かを防ふせぐ目め的てきと思おもわれる。しかしながら、軸じくがついていない方ほうに面めんと通常つうじょうレイダーの軸じくを使つかうことでナイスペ化かは可か能のうである。

昔むかしは、2Aを本格ほんかく的てきにやろうとしたらナイスペレイダーを作つくるのが必須ひっすだった。
現在げんざいでは無む改造かいぞうでも優秀ゆうしゅうなヨーヨーが多数たすう販売はんばいされているが、ナイスペレイダーの感覚かんかくにこだわるプレイヤーもまだまだ多おおい。

改造かいぞう禁止きんし時じのセッティング

ハイパーヨーヨーでは、ヨーヨーの改造かいぞうが禁止きんしされている。
すなわち、戻もどりを良よくするためにギャップ幅はばを狭せばめることができない。
当時とうじのトッププレイヤーは、それ以外いがいの方法ほうほうで戻もどりを良よくする方法ほうほうに苦心くしんした。

具体ぐたい的てきには、以下いかの方法ほうほうを使つかっていたようである。

軸じくにストリングを何なん重じゅうにも巻まく
トリフローグリスなど、粘ねば度どの非常ひじょうに高たかいグリスを使つかう
使つかい古ふるすとギャップ幅はばが狭せまくなっていくため、新品しんぴんを買かって誰だれかのお古ふると交換こうかんする。

第だい3期きハイパーヨーヨーでは、「スパイラルジャガー」や「エースラッシュ」といった、製品せいひん仕様しようとしてギャップ幅はばを狭せばめられるヨーヨーが発売はつばいされたため、ナイスペレイダーが作つくれないことはさほど問題もんだいにならない。

モデル

細こまかいバージョン違ちがいも含ふくめればもっと多おおいと思おもわれるが、ここでは、部品ぶひんや造形ぞうけいが大おおきく変化へんかした時期じきで区切くぎる。

バージョン1

ツイートを読よみ込こみ中なかです
 https://twitter.com/yoyoshopnest/status/1312230743590883328

初期しょき型かた。同どう時期じきの「ファイヤーボール」「ブレイン」と同おなじくXフレームが入はいっており、スペーサーはポリアセタール樹き脂あぶら製せいである。

1990年代ねんだい後半こうはん

日本にっぽんで「ファルホークレイダー」「ハイパーレイダー(第だい1期き)」として販売はんばいされていたものと概おおむね同等どうとう品ひん。

Xフレームが廃はい止よされ、金属きんぞくスペーサーに変更へんこうされた。

21世紀せいきになってからは生産せいさん拠点きょてんを米国べいこくから中国ちゅうごくに移行いこう。金きむ型かたは同おなじと発表はっぴょうされてはいるものの、プレイヤーの中なかには「中国ちゅうごく製せいになってから使つかいにくくなった」と感かんじ、USA版はんにこだわる者ものも多おおい。

ハイパーレイダー(第だい2期き)

2003年ねん発売はつばい。基本きほん的てきな構造こうぞうは第だい1期きと同おなじだが、スターバーストの山やまが高たかくなり、戻もどりが良よくなったと言いわれている。

ストームタイガー

第だい3期きハイパーヨーヨー版はん。

基本きほん的てきな構造こうぞうは海外かいがい版はんと同おなじだが、軸じくがボルト・ナットになっており、完かん全ぜんに外はずすことができない。

2012年版ねんばん

デザインだけ変更へんこう。ドクロと天使てんしの羽根はねをモチーフにした、ロックなデザインとなった。

しかし、これが米国べいこくの暴走ぼうそう族ぞくHell's Angelsのロゴにそっくりなことから、商標しょうひょう権けんを有ゆうする当該とうがい団体だんたいから告訴こくそされた。その後ごの経過けいかは不明ふめいなまま2018年ねん版はんデザインに移行いこうしている。

2018年版ねんばん

おそらくデザインだけの変更へんこう。全体ぜんたい的てきに細身ほそみのロゴとなった。同時どうじにリニューアルされた「ファイヤーボール」「ブレイン」と異ことなり、オリジナルの「レイダー」に近ちかいデザインである。

2020年版ねんばん

デザインは2018年ねん版はんのまま。この版はんから設計せっけい変更へんこうがある。

ボディリム部分ぶぶんの「MADE IN CHINA」の表記ひょうきがモールドによる刻印こくいんとなった。スペーサーがリニューアルされ、外はずれにくくなっている。軸じくはいわゆる「ブラウンアクセル」から変更へんこうされたため、ナイスペ化かのやり方かたが従来じゅうらいと異ことなる可か能のう性せいがある。