最高さいこう速度そくど単語たんご

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最高さいこう速度そくどとは、その道路どうろ・線路せんろ等とうで出だしてよい、もしくは車両しゃりょう等ひとしが出だせる、最もっとも高たかい速度そくどのことである。

本ほん項こう目めでは、道路どうろの最さい高速度こうそくどを中心ちゅうしんに説明せつめいを行おこなう。

概要がいよう

おそらく自動車じどうしゃ教習所きょうしゅうじょでは、一般いっぱん道みちの最さい高速度こうそくどは、何なにも標識ひょうしき・標示ひょうじがなければ60km/hというのは学まなんでいるはずである。では、そもそも、最高さいこう速度そくどはどのようにして決きまるのか、順番じゅんばんに説明せつめいをする。

なお、以下いかの文書ぶんしょは警察庁けいさつちょうが公おおやけ開ひらけしている、「交通こうつう規制きせい基準きじゅん」をもとに執筆しっぴつしている。

一般いっぱん道どうの場合ばあい

まず、その道路どうろが市し街まち地ち(DID: 人口じんこう集中しゅうちゅう地区ちく)にあるか、そうでない(非ひ市し街まち地ち)かという

原則げんそくは、以下いかの要素ようそにより決定けっていされる。

生活せいかつ道路どうろ - 30km/hが原則げんそく
それ以外いがいの道路どうろ - 以下いかの3要素ようそにより決定けっていされる
- 市し街まち地ち(DID: 人口じんこう集中しゅうちゅう地区ちく)にあるか、そうでないか
- 車くるま線せん数すうは2車くるま線せんか4車くるま線せん以上いじょうか、4車くるま線せん以上いじょうならば中央ちゅうおう分離ぶんり帯たいとして物理ぶつり的てきな縁石えんせきや柵しがらみ等とうが存在そんざいするか
- 歩行ほこう者しゃ交通こうつう量りょうが多おおい(市し街まち地ちなら12時じ間あいだあたり701人にん以上いじょう、非ひ市し街まち地ちなら同どう101人ひと以上いじょう)か、少すくない(市し街まち地ちなら12時じ間あいだあたり700人にん以下いか、非ひ市し街まち地ちなら同どう100人ひと以下いか)か

それ以外いがいの道路どうろの基準きじゅんは、以下いかの通とおり。

市し街まち地ち・2車くるま線せん・歩行ほこう者しゃ交通こうつう量りょう多おおい - 40km/h
市し街まち地ち・4車くるま線せん以上いじょう・中央ちゅうおう分離ぶんりあり・歩行ほこう者しゃ交通こうつう量りょう少すくない - 60km/h
市し街まち地ち・それ以外いがい - 50km/h
非ひ市し街まち地ち・2車くるま線せんもしくは4車くるま線せん以上いじょう中央ちゅうおう分離ぶんりなし・歩行ほこう者しゃ交通こうつう量りょう多おおい - 50km/h
非ひ市し街まち地ち・それ以外いがい - 60km/h

ただし、これに加くわえて、様々さまざまな要因よういんにより、±10km/hの変更へんこうを行おこなう。また、規制きせい速度そくどと実勢じっせい速度そくどと20km/h以上いじょうの乖離かいりがある場合ばあい、それを考慮こうりょする(ただし、原則げんそくとして60km/hを超ちょうえる指ゆび定じょうは行おこなわない)。

ただし、以下いかの条件じょうけんを満みたした、自動車じどうしゃの通行つうこう機き能のうを重視じゅうしした道路どうろの場合ばあい、70km/h以上いじょうを原則げんそくとする。この場合ばあい、原則げんそくとして入いり口くちに歩行ほこう者しゃ等ひとし、軽かる車両しゃりょう及および原動機げんどうき付づけ自転車じてんしゃの通行止つうこうどめ規制きせいを行おこなう。

設計せっけい速度そくど60km/h以上いじょう
立体りったい交差こうさ
上下じょうげ線せん分離ぶんり

なお、この場合ばあいであっても80km/hを上限じょうげんとし、それを超ちょうえる指ゆび定じょうは行おこなわないことを原則げんそくとする。

時間じかん帯たいや季き節ぶしによって最高さいこう速度そくどが変かわる運用うんようは望のぞましくないため、そのような設計せっけいは理由りゆうがない限かぎり^[1]行おこなわない。

高速こうそく道路どうろ

まず、本線ほんせん車くるま道みち以外いがいに関かんしては以下いかの通とおり。

インターチェンジ・サービスエリア・パーキングエリアの出入でいり路ろに関かんしては、設計せっけい最高さいこう速度そくどとする
- その際さい、道路どうろ管理かんり者しゃに対たいして、設計せっけい最高さいこう速度そくど40km/h以上いじょうを確保かくほさせることを要請ようせいする
ジャンクションの連結れんけつ路みちに関かんしては、設計せっけい速度そくどおよび関連かんれん速度そくど等ひとしの規制きせい速度そくどを勘案かんあんして決定けっていする

以後いご、本線ほんせん車くるま道みちに関かんして話はなしをする。

まず、非ひ分離ぶんり2車くるま線せんの場合ばあいは以下いかの通とおり。

簡易かんい中央ちゅうおう分離ぶんり施設しせつ(ポールなど)がある場合ばあいは70km/h以下いか
そうでない場合ばあいは60km/h以下いか

分離ぶんり2車くるま線せん・分離ぶんり4車くるま線せん以上いじょうの場合ばあいは、まず、以下いかの6項こう目めそれぞれについて、適合てきごう速度そくどを算出さんしゅつする。

曲線きょくせん半径はんけい・片かた勾配こうばい
視み距
合成ごうせい勾配こうばい
縦断じゅうだん勾配こうばい
車くるま線せん幅員ふくいん
路みち肩幅かたはば員いん

次つぎに、それらの中なかで最もっとも低ひくいものを道路どうろの適合てきごう速度そくどとする。ただし、ほんの短みじかい区間くかんだけ高たかい場合ばあいは、周辺しゅうへんともどもその速度そくどとする。

最後さいごに、その適合てきごう速度そくどをベースに最さい高速度こうそくどとする。ただし、以下いかの例外れいがいがある。

分離ぶんり2車くるま線せんの場合ばあいは、どんなに高たかくても80km/hとする
分離ぶんり4車くるま線せん以上いじょうで、適合てきごう速度そくどが120km/hの場合ばあい、原則げんそくは100km/hとする。ただし、以下いかの場合ばあいにおいては、120km/hまで指ゆび定じょうしてよい
- 設計せっけい速度そくど 120km/h
- 実勢じっせい速度そくど 100km/h以上いじょう
- 死傷ししょう事故じこ率りつが低ひくい
- 原則げんそく20km以上いじょう、連続れんぞくして同一どういつの速度そくど規制きせいが担保たんぽできる
- 交通こうつう流りゅうの安全あんぜん・円滑えんかつ上じょうの支障ししょうがない。具体ぐたい的てきには
  - 片側かたがわ2車くるま線せんの場合ばあい大だい型かた車くるま混入こんにゅう率りつが低ひくい
  - 完成かんせい型かたである
  - 渋滞じゅうたいのない時間じかん帯たいの割合わりあいがおおむね6割わりを超ちょうえている
どの場合ばあいであっても、大だい型かた貨物かもつ自動車じどうしゃ・中なか型かた貨物かもつ自動車じどうしゃに対たいしては90km/hを超ちょうえる、けん引いん装置そうちがついているけん引いん自動車じどうしゃ等ひとしについては80km/hを超ちょうえてはならない