檀正宗とは、特撮ドラマ『仮面ライダーエグゼイド』の登場人物である。
演:貴水博之
貴水氏は作中の挿入歌を複数歌っているヴォーカリストでもある。
ニコニコ大百科の運営は黎斗でも…ましてや君でもない。
この私だ…
檀黎斗の父親で、元幻夢コーポレーション社長。自社が発表したゲームのガシャットに発生したバグに端を発する一連の騒動「ゼロデイ」におけるバグスターウイルスの責任を息子から押し付けられる形で逮捕され、物語開始当初は刑務所に服役していた。
初登場は第1クール終盤の12話で、黎斗の真相を追い独自行動していた九条貴利矢との面会に応じ、黎斗と宝生永夢に関する重要な情報を提供した(ただし貴利矢が黎斗によってGAME OVERに追いやられたため、その真相が明かされたのは第3クールになってから)。21話では永夢、仮野明日那との面会でバグスターウイルスの出自を明かすとともに、黎斗の暴走を止めるよう頼んだ。
ゼロデイの実行犯が黎斗であると公にされたことで33話で刑務所を出所後、早々に幻夢コーポレーションの社長への復帰を宣言。仮面ライダー達が上級バグスター達を攻略するべく激闘を繰り広げる最中、彼らの前に姿を現し仮面ライダークロノスへと変身。両陣営を一方的に叩きのめし、天ヶ崎恋ことラヴリカバグスターを絶版宣言と共に葬り去った事で正式に幻夢の社長へと返り咲いた正宗は、今後自身が仮面ライダークロニクルを運営していくと宣言したのだった。
だが実際彼が行ったことは、プロトガシャットを奪いその中の命のデータを使い他者を実質的に脅迫する、彼の所有しているクロニクルのマスターガシャットでバグスターを消去し、ラヴリカの件も含め直接的にバグスターを脅迫する―――など、医師とバグスター双方の「命」の価値観を崩壊させ、「命」を盾に己の行為を通すという外道に他ない行為である。
本格的に登場して間もなく、ラヴリカの死でパラドを凍りつかせる、実質的な脅迫で鏡飛彩に宝生永夢らを裏切らせるなど、彼の影響力は莫大なものとなり、「経営」という名の強権者として猛威を振っている。本人は「幻夢コーポレーションはホワイト企業」だと断言していたが、間違いなく正宗の体制はその反対である。
その上彼の目的は「社の製作物である仮面ライダークロニクルの続行・拡散」であり、作中随一の危険人物と成り果てた。
外道行為の一方、クロノスの能力を過信せず、直接的な戦闘以外の手段で脇を固めてCR・バグスター双方を追い詰めていた正宗は、「ゲームオーバーになった人間を増やすことで、犠牲者の復活を賭けてさらにクロニクルのプレイヤーを増加させる」ことを狙い、自身が立ちはだかる「クロノス攻略クエスト」を立ち上げる。
しかし、彼が飛彩以外にも手駒として復活させた「九条貴利矢」を自身の左腕に置いていたことが仇となり、奪っていたハイパームテキガシャットと、犠牲者のデータが入っていたプロトガシャットを貴利矢に奪われてしまい、挙句クロノスを正面突破できる《仮面ライダーエグゼイド ムテキゲーマー》が現れたことで計画が崩壊。撤退こそできたが、大きな痛手を負うこととなった。
この際に大荒れする姿は息子そっくりであり、彼等が親子であるわかりやすい材料になっている。
その後、小姫の命を盾に脅迫していた飛彩すらも、「世界で一番のドクター」になったことで彼に背く。
卑劣な策を弄し姑息に立ち回るも、根本的にCRとの戦力差を覆すに至らず、窮地に追い込まれていた。
それでも西馬ニコをゲムデウスのウイルスに感染させ、仮面ライダークロニクルを攻略しなければニコが助からない状況に置く=攻略にはパラドを倒すしかない=永夢のゲーム病の根源であるパラドを倒せば永夢は変身能力を失う、と間接的な手段でのムテキの攻略を試みる。こういったしぶとさや機転、そしてド外道っぷりはまさしく親子である。
しかしエグゼイドとの戦いに敗れたパラドが崩壊直前で永夢に助けられ復元したことでその目論見は潰れ、エグゼイドとパラドクスの協力プレイの前に完膚なきまでに叩きのめされてクロニクルガシャットを破壊される。
クロノスの完全敗北をもって仮面ライダークロニクルは終焉を迎えるかと思われたその時。
「ハイパームテキさえいなければ、私の計画は完璧だった……!
ハイパームテキさえ! いなければあああああああ!!!!!!」
最早ただの迷惑プレイヤーか三下の負け惜しみにしか聞こえない台詞だが、この恨み節とともに、計画の障害となったハイパームテキさえいなければという強い無念により遺伝子が暴走し、ハイパームテキガシャットが存在しない時点までクロニクルの進行状況をリセット。クロニクルガシャットを復元させるとともにCR陣営の切り札を封じてしまうのだった。
リセットは仮面ライダークロニクル関係、そして各ライダーの状況をチェックポイント一定状況まで巻き戻してしまうリセットというよりロールバック機能。副次的に、貴利矢に取られた分のプロトガシャットも正宗の手に戻ってきた。
ところが、クロニクルガシャット破壊前に正宗はCRのゲーマドライバーを回収していたのだが、このリセットで各ライダーのガシャット所持状況がハイパームテキ誕生前に戻ってしまったため、回収したゲーマドライバーもCRに戻ってしまった。これにより、ゲーマドライバーを新たに用意できなかった正宗は、外資ゲーム企業「マキナビジョン」社長ジョニー・マキシマ(演:ブラザートム)との商談に失敗してしまう。
この商談失敗の事態で、永夢達とムテキのない状態で再戦する機会があったにも関わらず、八つ当たりするためにポーズを控え、エグゼイドを絶版にするチャンスを逃したことで、黎斗にムテキガシャットの再開発時間を与えてしまう。再開発されたムテキガシャットが、エナジーアイテムを用いた「セーブ」機能を搭載したことで、リセットすら攻略された。その上、西馬ニコがリセットにより、先述のウイルス感染をなかったことにされ復活。ポーズをグラファイトバグスターに打破され、グラファイトがニコにトドメを刺され、パラドが和解したことでパラドに対応するガシャットロフィーを黎斗が既に作っていたことで全てのトロフィーが揃い、仮面ライダークロニクル自体もラスボス降臨と、最早一刻の猶予もなくなる。ハイパームテキさえいなければなんだって?
本作のメイン格の登場人物はそれぞれの登場人物が他者を違った呼び方をすることが多いが、彼の場合は各ライダーやバグスターを全てガシャット名=商品名で呼ぶ。実の息子ですら例外ではない。
それどころか黎斗に至っては、ゼロデイの前から息子ではなく利用価値としてしか見ておらず、黎斗自身もそれを既に察している。
ただし、ハイパームテキガシャットを使用後のエグゼイドのことはそのまま「エグゼイド」と呼んでいる場面もある。後のシーンでは「ハイパームテキ」と呼んでいるため、商品ではなくライダーとしての「エグゼイド」を全て対象にするという意味合いであろう。
仮面ライダークロノス
クロニクルゲーマー
「今こそ審判の時」
《仮面ライダークロニクル》
《ガシャット》
「変身…」
《バグルアップ!》
《天を掴めライダー! 刻めクロニクル! 今こそ時は極まれり!》
身長:205.0cm
体重:101.0kg
パンチ力:110.0t
キック力:120.7t
ジャンプ力:ひと飛び96.0m
走力:100mを0.96秒
ガシャコンバグヴァイザーIIに仮面ライダークロニクルガシャットを挿入して変身するライダー。
仮面ライダークロニクルのラスボス・ゲムデウスに唯一対抗できる伝説の戦士と謳われている。
正宗のクロニクルガシャットは先述の通りマスターガシャットであり、クロニクル全体のゲームを管理できる。
ゲーム病やクロニクルの被害者はこのマスターガシャットを用いなければ、たとえデータの入っているプロトガシャットを奪ったとしても復活が不可能となっている。
ゲームエリアの時間を自由に止める「ポーズ」、静止した時を戻す「リスタート」というチート級の能力をゲムデウスへの対抗手段として搭載している。
「プレイヤー」である自分一人のみが停止した時の中で一方的に攻撃を行うことが出来、その状況下で死亡した者は死の瞬間で時間を固定され、ラヴリカがそうであった様にたとえ復活する手段を持っていたとしても無効化されてしまう。
言うまでもなく元ネタはゲームのポーズ機能であり、永夢もそれに言及している。が、それにより永夢と黎斗はほぼ同時に突破口を見出す。バグヴァイザーIIの機能を利用し、バグスターとなっていた黎斗がバグヴァイザーⅡに侵入、バグヴァイザーII=クロノスの中=プレイヤーの一部に存在することでポーズによる時間停止を免れるというガバセキュリティを利用した手段により奇襲に成功する。だが、既に従わせていた飛彩の介入により一度限りの奇策は失敗してしまう。
また、バグスター側は先述のゲムデウスのウイルスを採取し、それをバグヴァイザーIIに叩き込むことでポーズ機能を不全にしてしまおうとしていたが、こちらは復活させた九条貴利矢=仮面ライダーレーザーターボに対処させることで、レベル0の力でウイルスを抑制する形で無力化した。
変身するにはあらゆるバグスターウイルスへの完全な抗体が必要であり、正宗は16年前に自らウイルスに感染し、その抗体を獲得している。
黎斗の発言を汲み取ると、本来の仕様は「クロニクルのプレイヤーが変身可能な仮面ライダー≒ライドプレイヤーの最強フォーム」であり、プレイヤーが使うことを想定していた力である故に「攻略対象」としては完全に想定していなかったことを黎斗は吐露し、オーバーアクション全力で悔やんでいた。このことから、正宗はクロノスの変身者の条件を元々満たしていただけであり、使用ガシャットがマスターガシャットであるかは関係ないと推測できる。
完全な推測だが、「バグスターへの完全な抗体」はゲーム病を克服していくたびに抗体を獲得し、全バグスターを打倒=克服した証の抗体を入手したことでクロノスへの変身権を得られるのではないか、と思われる。
後に正宗が「クロノス攻略クエスト」を立ち上げた際、そのCMで「クリアすればプレイヤーがクロノスの力を使える」と公表している。但し、クエスト自体がライドプレイヤーには絶対攻略不可能なものであるため、どこまで真実かは疑わしい。
仮面ライダークロニクルの最強キャラクターとして作られたこともあってか、そのスペックもインフレが激しい『エグゼイド』登場ライダーの中でも一際抜きんでており、パンチ力、キック力、ジャンプ力、走力の全てが仮面ライダークウガ アルティメットフォームを上回るというトンデモぶりである。
しかも時間経過と共に防御力を高める機能と、攻撃がヒットするたびにパンチ力とキック力が10%ずつ上昇していく機能があるため、戦いが長引けばここからさらに強くなっていく。
にも関わらず、ガードパーツは100t以下の攻撃を容易に耐えることができるため、防御力も当然これが基準となる。
纏めると、
と、チートであるとしか言いようがない。
しかし、黎斗の新たに開発した「ハイパームテキガシャット」は完全にクロノス打倒を意識した能力を持っており、メタを張られた上で、さらにそれを利用したレベルを持たない変身形態「仮面ライダーエグゼイド ムテキゲーマー」に上を行かれる形となり、正面から敗北することとなった。
その後もムテキゲーマー相手に押されることとなったが、永夢のゲーム病の原因であるパラドを狙うなど、正宗も直接対決以外の方向で対処を試みている。
また、肝心要のポーズも、ゲムデウスウイルスを抑制する相方がいなくなったため攻略されやすくなかったが、今度はエナジーアイテムを独占し一人だけ無制限に使用可能にすることで優位性を得た。性能チートが通じなくなったから普通にチート行為をしてきた
そしてその煽りは、性能の特徴がエナジーアイテム任意入手である仮面ライダーパラドクスが受けることとなり、パラド弱体化=永夢の間接的な攻略が近くなる、という好機を招いた。
実は格上に対して的確に攻撃を捌いている描写が散見され、変身者である正宗の戦闘能力は意外とかなり高い。
チート性能に本人の技量が加わり、当初は圧倒的な強権として君臨していたが、一方で黎斗に遺伝していた慢心・ガバプレイのお家芸は健在であり、己の行動で結果的にピンチを招いたことが多い。
必殺技は反時計回りの回転蹴り「クリティカルクルセイド」であり、時計の長針の逆行に合わせ蹴りを放つ演出が成されている。初登場時はこれにより社長職に就いていた天ヶ崎恋=ラヴリカバグスターを完全に葬っている。
この「クリティカルクルセイド」は仮面ライダーポッピーと同じ攻撃名であり、両者はガシャコンバグヴァイザーⅡを用いて変身する共通点がある。
他にもガシャコンバグヴァイザーIIを用いた必殺技が2種存在し、ビームガンモードはビームの乱射「クリティカルジャッジメント」、チェーンソーモードはエネルギー刃を飛ばす「クリティカルサクリファイス」。
ゲムデウスクロノス
檀正宗は人間としての命を終えた…
私こそが「仮面ライダークロニクル」の運営にしてぇ…
真のォ…ラスボス…
挿入歌・主題歌・カバーについて
記事冒頭でも触れたとおり、演じる貴水博之氏はTV本編挿入歌「Wish in the dark」と「JUSTICE」、Vシネマ「仮面ライダーゲンムVS仮面ライダーレーザー」主題歌「Believer」を歌っており、これらは「仮面ライダーエグゼイド TV主題歌 & 挿入歌 ベストソングコレクション」や「仮面ライダーエグゼイド TVサウンドトラック」、Vシネボックス特典CDに収録された。
その後、同氏名義のアルバム「Gimmic Zone」に3曲まとめて再録されたのだが、なぜか次作「仮面ライダービルド」挿入歌「Burning My Soul」のカバーアレンジ版も収録されている(さらに言えばこのアルバムは2018年8月22日リリース、「Burning My Soul」を収録した「仮面ライダービルド TV主題歌 & 挿入歌 ベストソングコレクション」はその2週間後の9月5日リリース、カバーのほうが先に発売されるとかどういうことなの…)。
収録曲の1/3がライダー関連という、個人のアルバムとしてはかなり珍しいものとなっている。
足りない…もっとプレミアム会員を増やさなければ…
もはやクロノスを攻略する術は無い!
君達の運命は『BAD END』だ…!
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リビジョン番号: 3284014
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