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逃にげ差さし単語たんご

ニゲサシ

逃にげ差さし とは、競馬けいばにおいて逃にげていたのに途中とちゅうで失速しっそくし再ふたたび差さし返かえすことである。

概要がいよう

レース途中とちゅうまで先頭せんとうを走はしって逃にげていたのに、一旦いったん後方こうほうまで下さがった上うえで再ふたたび盛もり返かえしてくる走はしり方かたである。言いうまでも無むく非常ひじょうにムダの多おおい走はしり方かたであり、実みのる力ちからの差さがないと出来できない芸当げいとう。ある意味いみ、舐なめプレイ。なので基本きほん的てきには狙ねらって行おこなうのではなく、地ち力ちからの高たかい逃にげ馬うまが何なんらかのアクシデントで後方こうほうまで下さがってしまったり、差さし馬うまが何なんらかの理由りゆうでペースを乱みだして先頭せんとうに立たってしまったとき等とうに意図いとせず発生はっせいする展開てんかいである。

一方いっぽうで2014年ねん安房あわ特別とくべつのケンブリッジサンや2023年ねん菊花賞きっかしょうのドゥレッツァといった鞍くら上うえの戦略せんりゃくにより逃にげ差さしをする場合ばあいもある。ドゥレッツァの場合ばあいでは、通常つうじょうは差さしの脚あし質しつながら不利ふりな大だい外そとから一気いっきに先頭せんとうに立たち1000 m60 秒びょうのハイペースで通過つうか、そこから少すこしずつペースを下さげ2周しゅう目め向こう正面しょうめんでハナを譲ゆずりながら3番手ばんてでインをキープ。4コーナーから再ふたたびポジションを上あげて直線ちょくせんで上あがり最速さいそくで後続こうぞくを引ひき剝がす芸当げいとうを披露ひろうしている。

なお、「逃にげて差さす」の実況じっきょうで知しられるサイレンススズカの走はしり方かたは逃にげ差さしではなく、「溜ため逃にげ」と呼よばれる別物べつものである。こちらは後半こうはんで他ほか馬うまが追おい付ついてきたときに再さい加速かそくして突つき放はなすというもので、後方こうほうに下さがることは無むく先頭せんとうを走はしり続つづけているという違ちがいがある。