女性じょせい 単語たんご

「女性じょせい」とは人間にんげんの性別せいべつのひとつ。

「女おんな」「婦人ふじん」。男性だんせいの対義語たいぎご。

概要がいよう

女性じょせいは人間にんげん（あるいは、それに類るいする存在そんざい）の性別せいべつの一ひとつである。人間にんげんの多おおくは「男性だんせい」あるいは「女性じょせい」に分類ぶんるいされるが、どちらにも分類ぶんるいしがたい場合ばあいもある。

「女おんな」の語かたり源みなもとは「をみな（を(若わか)と(留とめ)め(女おんな)+みな(皆みな)+み(見み)）」とされ、“誰だれもが見みてしまう歳とし若わかい美少女びしょうじょ”を意味いみする。英語えいごの"woman"の語かたり源みなもとは「女おんな(wif)の人ひと(man)」、"lady"の原義げんぎは「パン(loaf)をこねる人ひと」。

一般いっぱん的てきには生物せいぶつ学がく上じょうの「メス」と同義どうぎだが、社会しゃかい的てき価値かち観かんや科学かがく的てき医学いがく的てき研究けんきゅうに由来ゆらいする多様たような見地けんちが存在そんざいする。

例たとえば、法律ほうりつ的まとには「女性じょせいとしての戸籍こせきを有ゆうする者もの」とも言いえるが、現在げんざいの戸籍こせき制度せいど上じょうでは「そぐわない性別せいべつの戸籍こせきになってしまっている場合ばあい、変更へんこうする」ことも可か能のうになっている。つまり「女性じょせいであるか否ひか」は法律ほうりつ上うえの観点かんてんで見みれば変更へんこう・訂正ていせいが可か能のうなものであり、「絶対ぜったい的てきで変更へんこう不可能ふかのうな属性ぞくせい」ではないとも言いえる。

人間にんげんでは化粧けしょうやアクセサリー、服ふくの種類しゅるいが豊富ほうふなど女性じょせいの方ほうが美うつくしいとされており、美うつくしくなるために様々さまざまな努つとむ力ちからを求もとむめられることも多おおいが、人間にんげん以外いがいの動物どうぶつ（特とくに昆虫こんちゅう類るい、鳥類ちょうるいなど）はオスの方ほうが美うつくしい場合ばあいが多おおい。これは動物どうぶつにおいてはメスの地位ちいが高たかく、オスを絶対ぜったい的てきに選えらぶ側がわであるため、わざわざ目め立たつ必要ひつようすらないからである。外見がいけんを気きにして美うつくしくなる努つとむ力ちからをしているのは動物どうぶつでは圧倒的あっとうてきにオスの方ほうである。またメスは色いろなどが地味じみなだけで顔かお形がたは可愛かわいい場合ばあいが多おおい。

一般いっぱん的てきに男性だんせいに比ひべ、記憶きおく力ちからや共感きょうかん性せいなどに優すぐれているためコミュニケーション能のう力ちからが高たかい傾向けいこうにあると言いわれているが、もちろんだがあくまでも性差せいさの傾向けいこうであり、個人こじん差さもある。

性せい染色せんしょく体たい関連かんれん

生物せいぶつ学的がくてきには、大だい多数たすうの女性じょせいは新あたらしい命いのちを生うみ出だす側がわである生命せいめい体たいのメスに相当そうとうし、性せい染色せんしょく体たいは「XX」である。この場合ばあい、一般いっぱん的てきには、女性じょせい外そと性器せいきおよび卵巣らんそう・子宮しきゅうといった女性じょせい内ない性器せいきが存在そんざいし、思春期ししゅんきになると、女性じょせいホルモンの分泌ぶんぴつ量りょうが増大ぞうだいし、女性じょせい器きの発達はったつ・成熟せいじゅくおよび月経げっけいの発生はっせい、陰毛いんもう・腋毛わきげの発はつ毛げ、乳房ちぶさの発達はったつ、皮下ひか脂肪しぼうの増大ぞうだいにより女性じょせい的てきな身体しんたいつき（丸まるみを帯おびたヒップ・くびれたウエストなど）になる、などの身体しんたい的てき変化へんかが起おこる。

ただし「ターナー症候群しょうこうぐん」（性せい染色せんしょく体たいがXO）、「超ちょう女性じょせい」（性せい染色せんしょく体たいがXXX）などの例外れいがいもある。

また「完かん全ちょん型かたアンドロゲン不ふ応おう症しょう」の場合ばあいは、性せい染色せんしょく体たいXYであっても男性だんせいホルモンの影かげ響ひびきが生しょうじない。よって多おおくの場合ばあい、外そと性器せいき含ふくむ外観がいかん的てき身体しんたい特徴とくちょう、さらには脳のう構造こうぞうまでが女性じょせい形がたとなる。そのため、この疾患しっかんの人物じんぶつは仮かりに性せい染色せんしょく体たいがXYであっても、法的ほうてきには女性じょせいと見みなされることがほとんどである。

さらに「性せい染色せんしょく体たいがXXであり身体しんたい的てきには一般いっぱん的てきに言いう女性じょせいだが、性せい自認じにんは男性だんせい」「性せい染色せんしょく体たいがXYでありアンドロゲン不ふ応おう症しょうでもなく身体しんたい的てきには一般いっぱん的てきに言いう男性だんせいだが、性せい自認じにんは女性じょせい」と言いった人々ひとびとも存在そんざいする。

女性じょせいの言葉ことば遣づかい

また、女性じょせいの特徴とくちょうとして、女性じょせい語ごと呼よばれる言葉ことば遣づかいがある。

「あたし」などの特有とくゆうの一人称いちにんしょうを使つかい、下品げひんな言葉ことばや隠喩いんゆ的てきな表現ひょうげんを避さけ、敬語けいごを多おおく用もちい、抑揚よくようの変化へんかに富とむ。また、「～かしら」「～だわ」「～のよ」などの終おわり助詞じょしや間あいだ投とう助詞じょしの「さ」「ね」、接頭せっとう語ごの「お」を多用たようするといった特徴とくちょうがある。なお、日本語にほんごは世界せかいの中なかでも特とくに男性だんせい語かたりと女性じょせい語ごの差さが激げきしい言語げんごだとされているが、最近さいきんではその差さも縮ちぢまりつつある。

女性じょせい的てきな装よそおい

さらに、スカートやランジェリーに代表だいひょうされる衣服いふく、習慣しゅうかんとしての化粧けしょう、歩あるき方かたや座ざり方ほうなどの立たち居振いふる舞まいといった外見がいけんの面めんでも女性じょせいならではの特徴とくちょうは多おおく、こういった特徴とくちょうと女性じょせい性せいの魅み力ちからを結むすびつける意識いしきは根強ねづよい。例たとえば、髪かみを長ながく伸のばすことは洋ようの東西とうざいを問とわず普遍ふへん的てきな事こと象ぞうだが、長ながく豊ゆたかな髪かみは女性じょせいの象ぞう徴しるしであるとする文化ぶんか圏けんが大半たいはんである。

女性じょせい名詞めいし

名詞めいしを分類ぶんるいする文法ぶんぽう範疇はんちゅうの一ひとつ。生物せいぶつ学的がくてきな性せいを"sex"と呼よぶのに対たいし、こちらは"gender"と呼よぶ。

ドイツ語ご・ラテン語らてんご・ロシア語ごなどでは男性だんせい・中性ちゅうせい・女性じょせいの三みっつに分わけ、ロマンス諸語しょごの多おおくでは男性だんせい・女性じょせいの二ふたつに分わける。英語えいごは人称にんしょう代名詞だいめいしを除のぞき、性せいの区別くべつがない。

その他た

• かわいさを押おし出だした作品さくひん、萌もえキャラとして現代げんだいアニメでは見みない事ことはほぼ無むい。
• 擬人ぎじん化かされて○○娘むすめというように扱あつかわれる事ことも多おおい。
• 男性だんせいの趣味しゅみが女性じょせいにも流行はやった際さいなど、○○女子じょしと呼よばれる事こともある。
• 飲食いんしょく店みせやサービスにおいて女性じょせいは無料むりょう・割引わりびきなどレディースデーなどの催もよおしが行おこなわれる場合ばあいもある。
• バランスが崩くずれたものは男尊女卑だんそんじょひ、女尊男卑じょそんだんぴ（男おとこ損そん女おんな肥こえ）などマイナスイメージとなる言葉ことばも多おおい。
• 徴兵ちょうへい制せいのある国くににおいても、男性だんせいは強制きょうせい^[1]でも女性じょせいは志願しがん制せいである場合ばあいが多おおい。
  • 一部いちぶの国くに^[2]では女性じょせいも徴兵ちょうへいされるため、実質じっしつ的てきな男女だんじょ平等びょうどうである。

関連かんれん項目こうもく

• 萌もえ要素ようそ・属性ぞくせいの一覧いちらん

• 男性だんせい - 対義語たいぎご

脚注きゃくちゅう

1. *ただし男性だんせいでも身体しんたい条件じょうけん・病気びょうき・犯罪はんざい歴れきといった一定いっていの条件じょうけんはある。
2. *イスラエル、マレーシア、ノルウェー、北朝鮮きたちょうせん、スウェーデンにおいては女性じょせいも徴兵ちょうへい制せい度どの対たい象ぞうとなる。