伊藤いとう和典かずのり

いとうかずのり

伊藤いとう和典かずのりとは、日本にっぽんの脚本きゃくほん家か。

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目次もくじ [非ひ表示ひょうじ]

1 概要がいよう

2 実写じっしゃでの活躍かつやく

3 主おもな作品さくひん

3.1 脚本きゃくほん

3.1.1 アニメ

3.1.2 実写じっしゃ

3.1.3 ゲーム

3.2 助監督じょかんとく

4 外部がいぶリンク

5 関連かんれんタグ

概要がいよう

1954年ねん 12月24日にち、山形やまがた県けん上山かみのやま市しに生うまれる。

実家じっかはトキワ館かんという映画えいが館かんであり、そこで怪獣かいじゅう映画えいがを見みて育そだった。

早稲田大学わせだだいがく進学しんがく後ごはテレビ芸術げいじゅつ研究けんきゅう会かいに所属しょぞく。学生がくせい時代じだいからテレビドラマの助監督じょかんとくやシナリオライターのアルバイトを行おこない、大学だいがくは二に年ねんで中退ちゅうたいしたがライターだけでは食たべていけなかったため、アニメ業界ぎょうかいに進出しんしゅつ。

サンライズにて『サイボーグ009』の制作せいさく進行しんこうを務つとめた後のちにスタジオぴえろに入社にゅうしゃ。

スタジオぴえろ第だい一いち回かい作品さくひんである『ニルスのふしぎな旅たび』の制作せいさく進行しんこうを務つとめる中なかで、元もとタツノコプロの演出えんしゅつ押井おしい守まもると知しり合あい、押井おしいがチーフディレクターに昇格しょうかくした『うる星せいやつら』からは文芸ぶんげいを担当たんとう。本格ほんかく的てきに脚本きゃくほん家かとしての活動かつどうを開始かいしし、同どう時期じきにはキャラクターデザインの高田たかだ明美あけみと結婚けっこんするなど公私こうしともに転機てんきとなった（後のちに離婚りこん）。なおゆうきまさみの漫画まんが『究極きゅうきょく超人ちょうじんあ～る』の「文芸ぶんげい部ぶの伊東いとう君くん」という猫ねこ男おとこは氏しがモデルである。（押井おしいの犬いぬに対たいし、伊藤いとうは猫ねこといわれる。）

ゆうき、出渕いずぶち裕ひろしの企画きかくごっこから始はじまった警察けいさつロボットものに興味きょうみを持もち、高田たかだと『天使てんしのたまご』の独創どくそう性せいゆえに干ほされていた押井おしいを加くわえ『機動きどう警察けいさつパトレイバー』の原作げんさくチームであるヘッドギアの設立せつりつに寄与きよした。

氏しの作風さくふうは90年代ねんだいまで組くんでいた押井おしいや、スタジオぴえろの発起人ほっきにんの一人ひとりであり押井おしいの師匠ししょうにあたる演出えんしゅつ家か・鳥海とりうみ永ひさし行ぎょうからは「構成こうせいはまだまだだが、ダイアローグ（キャラクター同士どうしの掛かけ合あい）は業界ぎょうかい一いちである。アイデアマンである。」と評ひょうされていた。

2016年ねんに公開こうかいされた『機動きどう警察けいさつパトレイバーREBOOT』では、伊藤いとうが監修かんしゅうとして脚本きゃくほんをリライトした結果けっか、筋すじは変かわっていないのにキャラクターがとても魅力みりょく的てきになったと吉浦よしうら康裕やすひろ監督かんとくは語かたっている。

押井おしいと同おなじくゲーム『wizardry』にハマり、（なお『Ultima』については押井おしいは「職業しょくぎょうUltima」といわれるほどのめり込こみクリアしたが、伊藤いとうは偽善ぎぜん者しゃになりきれずクリアできなかった）。後のちに押井おしいと『サンサーラ・ナーガ』シリーズや『アヴァロン』、『不帰ふきの迷宮めいきゅう‐THE GREAT MAZE OF OVERKILL』を制作せいさくし、この経験けいけんが『.hack』の構成こうせいや脚本きゃくほんにも生いかされている。

『MTG』（特とくに「黒くろ」）も好すきで『平成へいせいガメラ』シリーズではマナなどの設定せっていをはじめ、いくつもネタが仕込しこまれているという。イリスの元もとネタもMTGである。

実写じっしゃでの活躍かつやく

押井おしいの初はつ実写じっしゃ映画えいが『紅あかい眼鏡めがね』や3作さく目めの『トーキング・ヘッド』は、伊藤いとうの実家じっかの映画えいが館かんにセットを組くみ撮影さつえいされ、自身じしんも助監督じょかんとくとして参加さんかした。なお『トーキング・ヘッド』には、存在そんざい自体じたいが人体じんたい切断せつだんマジックのトリックで構成こうせいされ、メインビジュアルにもなった怪あやしい特撮とくさつ狂ぐるいの脚本きゃくほん家か「伊藤いとう和かず麿まろ」が登場とうじょうしている。

金子かねこ修介しゅうすけ監督かんとくと組くみ、地球ちきゅう環境かんきょうを激変げきへんさせる怪獣かいじゅうの侵略しんりゃくを描えがいた『ウルトラQ』劇場げきじょう版ばんの脚本きゃくほんを書かいたが実現じつげんしなかった。しかし円谷つぶらやプロとの関係かんけいができたことによって『ウルトラマンパワード』（と『イングラマン』）の脚本きゃくほんを担当たんとうすることになり、没ぼつになった脚本きゃくほんも後ごの『平成へいせいガメラ』シリーズに結むすびついている。

押井おしいとの間あいだでも多おおくの企画きかくを練ねっていたが、ワイバーンの大軍たいぐんと自衛隊じえいたいの戦たたかいをシミュレーションしたものや、ウルトラマンのデザイナー成田なりた亨とおるがデザインしたヒーローが天空てんくうから襲来しゅうらいする謎なぞの敵てきと戦たたかう『NEXT』、『ガルム・ウォーズ』の元もととなった『ガルム戦記せんき』などがある。その中なかの一ひとつ『アヴァロン』を押井おしいが監督かんとくする際さい、上層じょうそう部ぶからエンターテインメントについて良よくわかっている「伊藤いとうの脚本きゃくほんを使つかうこと」を条件じょうけんにされたといわれる。

また鈴木すずき清きよし順じゅん監督かんとくの『殺ころしの烙印らくいん』の続編ぞくへん的てきな作品さくひん『ピストルオペラ』の脚本きゃくほんにも抜擢ばってきされている。

樋口ひぐち真しん嗣監督かんとくと組くんだ深夜しんや特撮とくさつ『MM9』では、「気き特とく対たい」職員しょくいん同士どうしによる「特車とくしゃ二に課か」を思おもわせる軽妙けいみょうなやり取とりが見みられ、役者やくしゃたちの熱演ねつえんにより一定いっていの支持しじは得えられたが、原作げんさく者しゃ山本やまもと弘ひろし作品さくひんの持もつ面白おもしろさとは方向ほうこう性せいが違ちがってしまった。